キラーマジンガが倒せない   作:地球の星

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Quest.11 伝説の剣

 未来からやってきたアリーナが帰っていくのを見送った後、チャモロとピエールはバーバラに賢者の石を手渡し、風の帽子を使ってカルベローナから飛び立っていった。

 彼らが魔術師の塔にやってくると、そこにはアモスとターニア、そしてテリーがいた。

「あっ、ちょうど良かったですね。それではお借りしていたものをお返しします。」

 ピエールがプラチナヘッドを差し出すと、テリーは不愛想な口調で「ご苦労だったな。」と言ってぶん取るようにそれを受け取った。

(本当にひねくれた人ですね。もし正式に仲間になったら、本当に苦労しそうね。)

 ターニアが不安げな表情を浮かべていると、彼はこれから伝説の剣を手に入れようとしていることを打ち明けた。

「それは奇遇ですね。私達も手に入れに行こうとしていたんですよ。」

「良かったら協力してくれませんか?もちろん相応のお金を支払います。」

 ターニアとは対照的に、アモスとチャモロは彼の性格よりも実力を重視していたこともあって、協力をお願いした。

「分かった。じゃあ、協力してやるぜ。くれぐれも足手まといにはなるんじゃねえぞ。」

 テリーはフンッと鼻息を立てた後、剣を手に入れるまでという条件で仲間に加わってくれた。

 チャモロとアモスは仲間が増えて喜ぶ一方、彼と気が合わずにいるターニアは不安を隠せずにいた。

 

 4人が情報集めをしながらしばらく活動をしていると、チャモロがレンジャー、アモスがバトルマスターの条件を満たしたため、彼らは転職をした。

(HPなどの能力は決して高くはありませんが、炎の剣と力のルビーを身に付ければアタッカーになれます。おたけびと焼けつく息も有効活用しますよ!)

(私は通常攻撃も特技もろくに出来ないけれど、呪文なら誰にも負けない自信があるから、これをフル活用して絶対に貢献してみせるわ!)

(バーバラさんがついていたバトルマスターの領域についにたどり着きました。彼女がこのきせきの剣で活躍していたことを思い出して頑張ります!)

 チャモロ、ターニア、アモスは並々ならぬ気合を見せながらマウントスノーに向かっていった。

 

 その頃、マーズの館ではハッサンがミレーユに頼んで大かなづちを2つ購入してもらい、それらを縛り付けてバーベルにし、ベンチプレスの形で腕を鍛えていた。

(よし。これなら足に影響は無いぜ。骨折が治るまで戦闘には加われねえが、ゲントの杖で治療をしながら、せめて体力はキープしておかねえとな。)

 彼が汗を流す一方で、ミレーユは未だに深い闇の中をさまよっている状態だった。

 そんな彼女を見て、運動を終えたハッサンはタオルで体をふいた後、木の棒をいくつか持ってきてほしいことを伝えた。

「棒なんて、何に使うの?」

「俺がこんな状態でも歩けるようにしたいんだ。正直、ケンケンじゃ足に響くし、ゲントの杖じゃ歩きにくいからよ。」

「そう。それなら分かったわ。」

 ミレーユは彼をケガさせてしまったことを償いたいという思いから、了解してくれた。

 

 彼女がまっすぐな木の棒をいくつか手に入れた上で戻ってくると、ハッサンはナイフを手にしながらそれらを削り始めた。

(一体何をしているのかしら?)

 ミレーユが不思議そうにその様子を眺めていると、彼はあっという間に形を整え、さらに釘とかなづちを持ってきてもらえるようにお願いした。

「分かったわ。ちょっと待ってて。」

 彼女がそれらを持ってくると、ハッサンは木を組み合わせて釘を打ち込み、松葉杖を完成させた。

「よし!これで歩けるぜ!」

 彼は早速それを左手に持ち、右手にゲントの杖を持って立ち上がり、ゆっくりと歩き始めた。

「すごい!これで行動がしやすくなるわね。」

「ああ、そうだな。だが、正直言えば、もう一つ松葉杖が欲しいな。」

 ミレーユが久しぶりに笑顔を見せた一方、ハッサンはまだ納得がいかなかったため、彼はお手洗いから戻ってくると、すぐさまもう一つの製作に取り掛かった。

 

 その後、2つ目の松葉杖が完成すると、2人は一緒に館の外に出た。

 するとそこには大人の女性が立っていた。

「あの、どのようなご用件でしょうか?」

 ミレーユが問いかけると彼女は夢見のしずくを買いに来たことを伝えた。

「お願いしてもよろしいでしょうか?」

「分かりました。今から取ってきます。」

 ミレーユは早速館の中に入っていった。

 すると女性はハッサンに注目するようになった。

「俺が両手で杖をついている姿、変か?」

「いえ、そう言うわけではないです。実は…。」

 女性は息子が足をケガしてしまい、歩けない状態のため、自分も松葉杖が欲しいということを伝えた。

「あの、それはいくらで購入したんでしょうか?」

「これは自分で作ったものだから、いくらって言われてもなあ…。」

「あなたが作ったんですか?それじゃ、あの…、恐れ多いことなんですが…。」

 女性は同じものを作ってもらえないか問いかけた。

「おおっ!それはっ!」

 ハッサンが答えると、そのタイミングで扉が開き、ミレーユが夢見のしずくを持って出てきた。

「これだけあればよろしいでしょうか?」

「はい、ありがとうございます。」

 女性は代金を支払うと、先程言ったことをもう一度繰り返した。

「お願いしてもよろしいでしょうか?もちろん代金は支払います。」

「分かったぜ。」

「本当ですか?ありがとうございます!」

 彼女は満面の笑みでお辞儀をした。

 そしてミレーユは女性に同行していき、彼女の息子に会って話をすることにした。

 

 その後、彼から了解を受けたため、ミレーユと女性は材料を集めてハッサンのところにやって来た。

「じゃあ俺は今から頑張って作るぜ。」

 彼は気合いを入れるとすぐさま松葉杖の製作に取り掛かった。

 

 2本の杖が完成すると、ミレーユは女性を連れて息子のもとへと向かっていった。

 彼女達の姿をハッサンは満足げな表情で見つめていた。

 

 一方、チャモロ達4人はマウントスノーを抜け、氷の洞くつにやって来た。

「いやー、ここは入れるようになるまでが大変でしたね。」

「でも、入れたからには前進あるのみです。」

 アモスとターニア(それにチャモロ)がほっとしている一方、テリーは吐き捨てるような口調で「お前達、ぐずぐずしてないで、さっさと奥に行くぞ。」と言い放った後、真っ先に奥に入っていった。

 それを見て、他の3人も彼に続いていった。

 内部は複雑な謎解きとは打って変わって、サイレス、ストロングアニマル、呪いのランプ、パペットマン、フロストギズモ、ベホマスライム、ランプの魔人との戦闘が待っていた。

「フンッ!誰が出てこようと、俺がぶっ倒してやるぜ!やられたい奴だけかかってこい!」

 自信満々のテリーはらいめいの剣でのライデインを多用し、軽減無しの全体攻撃を浴びせ続けた。

 ターニアは星降る腕輪を装備しているため、先制でバイキルトを唱えてまずはアモス、次にチャモロの攻撃力を上げ、複数人がダメージを受けるとベホマラーで回復をした。

 チャモロは焼けつく息やおたけびの多用がたたってすでにのどを痛めていたため、ひたすら通常攻撃を繰り返していた。

 アモスはまじんの鎧の影響でしっぷう突きの時以外は必ず順番が最後になっていたが、ターニアが先制でバイキルトを唱えれば必ず攻撃力アップの状態で行動出来るため、抜群の火力を誇っていた。

「それにしても、次から次へと敵が出てきますね。きりがないです。」

「はい。そう言えばスフィーダの盾の時もそうでしたね。」

「どうやらこいつらはそんなに伝説の剣を取られたくないようだな。」

 アモス、ターニア、テリーが会話をしていると、チャモロはガラガラ声で「じゃあ、私が何とかします。」と言った後、トヘロスを唱えた。

 その甲斐あって、その後は戦闘回数が劇的に減り、4人は順調に進んでいった。

 ターニアはその状況に心からほっとしている一方、テリーは余計なことをしやがってと言いたげなのか、不満げな表情だった。

(やっぱり私、この人とはうまくやっていけない気がするわ。目標を達成したら、早くどこかに行ってくれないかしら。)

 彼女が心の内を懸命に隠しながら祭壇までやって来ると、そこには一振りの剣が置かれていた。

「おおっ!あれは確かっ!」

「あれが伝説の剣ですね。」

 アモスとターニアが胸をはずませる一方、テリーはチャモロを含めた彼らを制止した。

「ご苦労だったな。じゃあ、あれは俺がもらっていく。」

「あのですね。」

「何だ?俺に文句があるのか?」

「いや、あの…。」

「フンッ!じゃあ黙って見ていろ。」

 テリーはアモスに向かって殺気だったような表情を見せた後、剣のところまで歩いていった。

 しかし、その剣はすっかり光沢を失ってさび付いており、みすぼらしい姿になっていた。

「何だこれは。俺はこんなもののためにここまで来たってことか。フンッ!とんだ無駄足だったな。」

 彼はカッとなって足でその剣を蹴り飛ばした。

「ちょっと!そんなことしなくても。」

「フンッ!こんな役立たずの剣がどうなろうと、俺の知ったことか。欲しけりゃターニア達にくれてやる。せいぜい大事に扱うんだな。それじゃ、俺が同行するのはここまでだ。あばよ。」

 テリーは彼女をギロっとにらみつけた後、リレミトを唱えて一人だけ洞くつを後にしていった。

ターニア「本当に嫌な性格の人でしたね。」

アモス「まあ、戦力としては頼もしかったですけれどね。」

「でも、私は色々我慢していました。正直、離脱してくれてほっとしています。」

「そうですか。あなたも大変でしたね。」

 アモスは心身ともに疲れきっている彼女に優しく声をかけた。

 そして3人はさびた剣を手に入れると、リレミトで現地を後にしていった。

 ルーラでライフコッドの自宅に到着したターニアは、家の中に入るとベッドに倒れ込むように横になり、たちまち寝込んでしまった。

 のどの痛みに悩まされていたチャモロはゲントの村に向かい、治療を受けることになった。

 一方、唯一元気な状態のアモスはさびた剣を持ってロンガデセオに向かった。

 現地に住んでいるサリイは最初こそ依頼を断っていたが、アモスが手伝ってくれることを条件に、剣を鍛えてくれることになった。

 2人が鍛冶の準備をしている中で、彼はサリイの顔をしきりに見つめていた。

「どうしたんだい?あたしの顔に何かついているのかい?」

「いやー、サリイさんはベッピンさんですね。男の人からさぞやモテるんでしょうねえ。」

 アモスは気持ちが高ぶっていたこともあり、勢いで思わず言ってしまった。

「何だよ、それ。あたしはその…。いねえよ!男なんてよ。」

「それは意外ですねえ。これだけきれいなのに。」

「そもそもあたしは筋肉付き過ぎなんだよ!それにロンガデセオでは気の荒い奴らが多いから、タイプじゃねえんだよ!」

 サリイはムキになって言い返した。

「では、私と付き合ってくれませんか?」

「えっ!?ええっ!!?」

 アモスからのド直球な発言に思わず彼女はビックリだった。

「ど、どうでしょう?」

「今は勘弁してくれよ。時が来たら考えてやるぜ。」

 彼女はあまりはっきりと断ってしまうのも気が引けたため、遠回しな言い方で断った。

「分かりました。その時が来るのを楽しみにしています。」

 アモスはサリイの真意が分かっていないのか、思わず肯定的に答えた。

 

 時をさかのぼり、ベストドレッサーコンテストを終えてアークボルトに戻ってきたブラストは、妻子に加えてガルシア、スコット、ホリディ達と休暇を満喫するために、マーメイドハープを手に入れた上で、船旅を楽しむことにした。

(※マーメイドハープはコンテストの会場でチャモロ達から貸してもらいました。)

 海底に潜っていった彼らは、生まれて初めて見た景色を堪能していた。

 すると、とある施設が目に入ったため、彼らはその中に入っていった。

 そこには一人の男性兵士(※キラではありません)がいた。

「君達はここに何をしに?もしや、ここを海底宝物庫と知ってきたのか?」

「ほう。ここは海底宝物庫っていうんですか?」

「ということは、お宝がもらえるんですか?」

 ブラストとガルシアが問いかけると、兵士はここで何が出来るのかを説明した。

「なるほど。レベルに応じてお宝が手に入るんですね。」

「そして、そのレベルが4段階あると。」

 スコットとホリディをはじめ、一行はそれに興味津々だった。

 そのレベルは次のとおりだった。

 

 レベル1:見習い勇者(相手:ガーディアン×1)

 倒してもお宝は手に入らんが、小手調べにはちょうど良かろう。こいつはしんくうはが弱点で、ラリホーやメダパニなどが時々効くぞ。

 

 レベル2:若き勇者(相手:キラーマジンガ×1、ガーディアン×1)

 海底宝物庫は初めてのようだな。まずはこのくらいで腕試しをするがよいぞ。ようこそ、いらっしゃい。

 宝物:風神の盾と小さなメダル

 

 レベル3:孤高の勇者(相手:キラーマジンガ×2)

 海底宝物庫に苦しめられてきた者達よ。今こそリベンジの時だ。

 さあ、いらっしゃい。

 宝物:きせきの剣とプラチナソード

(※このレベルはレック達がすでにクリアしたため、宝物が変更になりました。)

 

 レベル4:伝説の勇者(相手:お楽しみ)

 本気でこれを選ぶのか!?ならばヒリつくほどの激熱バトルを見せてやるぞ!

 猛者達よ、心してかかってくるがよい!

 宝物:お楽しみ

 

「お楽しみって何でしょうか?」

「何だかいい予感がしますね。」

 ガルシアとブラストがニヤニヤしていると、ブラストの奥さんが夫のほおをギュウッとつねった。

「痛いなあ。何ですか?」

「変な妄想はやめなさい!この作品は私の子供でも安心して読めるものを目指しているんだから!」

「言ってること、メタいですね。でも分かりました。真面目に考えます。」

 ブラストは反省した後、他の3人の兵士と改めてどうするのかを話し合った。

スコット「まずはレベル1で小手調べしたいですね。」

ホリディ「でも何ももらえないのではつまらないです。」

ガルシア「じゃあ、レベル2で風神の盾でももらいましょう。」

ブラスト「ちょっと待った。ここは初見でレベル4に決まっとるだろうが!」

3人「ぎょえええっ!」

「どうした?私達が負けるわけが無かろう。さっさと片付けてお宝を頂いていくぞ!」

 自信満々の彼の態度を見てガルシア達はこれ以上何も言えなくなり、いさぎよくブラストの言うことに従うことにした。

「よろしい。では、伝説の勇者レベルの勝負を用意しましょう。くれぐれも後悔だけはしないでくださいね。」

 兵士に連れられて、ブラスト達一行は宝物庫の奥へと向かっていった。

 

 それから数分後。宝物庫には

「ひっでっぶっ!!」

「そんな、ひどい…。」

「超VERY OUCH!」

「む、無念じゃ!」

 といった声が響き渡り、ブラストの妻子をはじめ、見物していた人達の顔が青ざめるほどの激熱バトルが繰り広げられた。

(※うp主は相手と宝物を自分なりに決めてはいますが、あえて書きません。これらは読者の想像にお任せします。)

 

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