(これ、本当に即戦力級の強さだな。敵としては手強かったけれど、味方になってくれればすごく頼もしいな。)
レックは新たに仲間に加わったキラーマジンガのロボットの能力に大きな期待を抱くようになった。
戦闘後。彼は仲間達の近況を知るために、まずマーズの館に向かった。
そこには右足首が固定され、松葉杖姿で歩くハッサンに加えて、ミレーユとターニアがいた。
3人はレックに気が付くと、バーバラがどうなったのかを聞いてきたため、レックは正直に起きたことを話した。
「そうなの。バーバラさんは治療のために一旦お兄ちゃんと離れ離れになったのね。」
「うん。自分ではどうしても限界があったから、グリンガムさんに頼んだんだ。」
「私が彼女を病気にさせたせいで…。私、どの顔をしながら謝れば…。」
「違うよ。あれは僕のせいなんだ。ミレーユは悪くない。だから僕を責めてくれ。」
「お前こそそんなこと言うなよ。誰もお前を責めたりしねえよ。」
「ハッサン…。」
4人はお互いの心の内を正直に話し合い、やがて精神的に立ち直っていった。
そして彼らはグランマーズにチャモロとアモスの近況を占ってもらうことにした。
するとチャモロはのどの手術を受けることになり、その段取りについて説明を受けていた。
一方、アモスはラミアスの剣を鍛え上げたが、サリイは出来栄えに満足していなかったため、しばらく休んだ後もう一度一緒に鍛えるつもりでいた。
彼らはしばらくの間一緒に行動出来そうにないため、レック達はしばらくゆっくり過ごしながら地道に熟練度とお金を稼ぐことにした。
その後。修行と仕事をこなした4人は熟練度も上昇し、お金もある程度たまったため、ロンガデセオに向かっていった。
「おおっ!レックさん達、お待ちしていました。ラミアスの剣がついに完成しましたよ。」
「どうだい?あたし達が一生懸命鍛え直したんだ。しっかりと役立ててくれよ。」
アモスとサリイは胸を張って剣を差し出した。
「どうもありがとうございます。ありがたく使わせていただきます。」
レックは両手を差し出し、お辞儀をしながら受け取った。
「お兄ちゃん、良かったわね。これで大活躍間違いなしよ。」
「うん。でも…。」
「でも、何?」
「賢者でいる間は素振りで腕力を鍛えるのに徹していたいんだ。」
レックはこの武器がしっかりと使いこなせるようになるまで、主に呪文中心でいくことを宣言した。
さらに彼はこれから誰かがどんなに絶好調でも適度に休ませ、誰かが回復途上であっても多少は出番をまわすことを宣言した。
「そういうわけなんだ。だから、剣を打ち直したばかりのアモスさんには決して無理をさせないし、ハッサンにも状況次第で出番を考えている。そしてターニアも呪文で貢献してほしい。」
「分かりました。では、私は戦う時は全力で戦い、休む時はしっかりと休みます。」
「俺はまだこんな状態だが、代打の切り札としてしんくうはをぶっ放してやるぜ。」
「私は呪文しか取り柄が無いけれど、お兄ちゃん達のためにきっと役に立ってみせます。」
アモス、ハッサン、ターニアが意気込んだ後、レックはきせきの剣と力のルビーをミレーユに手渡した。
「これらは君に使ってほしい。」
「えっ?私よりも、他の人の方が装備するべきだと思うけれど…。」
「いや、君に装備してほしいんだ。」
「だって、私はバーバラがこれらを装備することに反対してきたのに…。」
「そんなのは気にしていない。戦力になるのであれば、我慢して君に使い続けてもらうつもりだ。だから、頼む。」
彼は何度もミレーユを説得した。
(レック…。私はバーバラを賢者とばかり考えていたせいで、あなたと何度も衝突したのに、ここまで私のことを考えてくれるなんて…。ならば、やるわ。バーバラだって最初は結果が出なくてもあきらめずに続けた結果、あそこまで活躍したんだから。)
彼女は最終的に迷いを吹っ切り、これらを装備した上でムーンサルトを使うことにした。
その後、一行は武器屋でゾンビキラーを購入した。
「これで私はゾンビぎりと組み合わせれば、ゾンビモンスターに大ダメージが与えられますね。」
彼は気合いを入れながらその武器を装備した。
次にゲントの村にやってきた一行は、チャモロに再会した。
退院直後である彼はまだしゃべれないため、おたけびや焼けつく息だけでなく、呪文も使用出来ない状態だった。
しかし、何とか早く治して戦力になりたいという意気込みが感じられたため、レックは炎の剣と炎のツメ、そして風神の盾を彼に手渡した。
「それじゃ、君にはこれらを常時使ってもらうことにする。そしてこの盾で相手の数を減らすことも出来ると思うから、ぜひ使いこなせるようになってほしい。」
彼の期待の大きさを感じ取ったチャモロはコクッとうなずいた後、治療をしながらここで修業を続けることにした。
ゲントの村を後にすると、5人はカルベローナにやってきて、グリンガムに会った。
すると彼女はバーバラの近況について話してくれた。
それによると、バーバラは呪文の威力も上がり、ベホイミも消費MP5で回復量が70を超えたため、事実上のマスターとみなし、現在はスクルトとベホマを教えていること。
現時点では通常攻撃に回数制限があることや、ムチを使わないこと。そして自分が許可をするまで特技の使用を控えてほしいことを教えてくれた。
「それからもう一つ言うとね、彼女が下の世界に行く場合は賢者の石を常に携帯していてね。」
「えっ?それはどういうことなんですか?」
「彼女はこれを持っていないと体調を崩しやすい上に、HPもじわじわと減っていくみたいなの。」
グリンガムは彼女がこちらの世界にいる間のみ、石を誰かに渡して道具使用出来ることを教えてくれた。
「というわけで、私としてはもう少し時間が欲しいんだけれど…。」
「分かりました。どうか彼女をしっかりと回復させてあげてください。お願いします。」
「任せておいて。」
グリンガムの説明を聞いてレックはマグマの杖を彼女に渡し、バーバラに引き続き治療をお願いした。
(本当は1日でも早く彼女に会いたいし、彼女も僕に会いたいだろうけれど、こればかりは仕方がない。一緒にいることが負担になってしまったら逆効果だし。)
彼は悔しい気持ちをこらえながらみんなと一緒にカルベローナを後にしていった。
その後。ハッサンは松葉杖無しで歩けるようになったため、まじんの鎧を身に付けた上でしんくうはやベホマを使うことにした。
チャモロはまだ呪文と口を使った特技は使用出来ないままだが、通常攻撃とメラミ、そして風神の盾の使用という形でパーティーに復帰した。
そしてカルベローナにいるバーバラはマグマの杖での通常攻撃やベホイミタンクとして戦力になる目途が立ったため、パーティーに復帰してくれることになった。
「バーバラ、お帰り。」
「レック。会いたかったよお…。」
「僕もだよ。会えてうれしいよ。」
しばらく離れ離れだった2人は一日としてお互いのことを忘れた日はなく、ずっと会いたいと思い続けていたこともあって、ハグをしながら喜びを分かち合った。
「バーバラ、ごめんね。私、自分のせいであなたを…。」
ミレーユは彼女の姿を見た途端、自責の念に襲われてしまい、申し訳なさそうに謝った。
「もういいってば。あたしは気にしていないわ。」
バーバラはレックの体から離れると、笑って彼女を許してくれた。
そして久しぶりに7人がそろった状態で冒険を続けられるようになった。
この時点での彼らの熟練度と装備
レック … 賢者:6(間もなく7)、ラミアスの剣、オルゴーの鎧、スフィーダの盾、セバスのかぶと、スライムピアス
ハッサン … パラディン:4、盗賊:5、グラコスの槍、まじんの鎧、プラチナシールド、プラチナヘッド、金のブレスレット
(他にゲントの杖を所持)
ミレーユ … スーパースター:7、魔法使い:5、きせきの剣、水の羽衣、シルバートレイ、風の帽子、力のルビー
バーバラ … 僧侶:5、バトルマスター:4、マグマの杖、精霊の鎧、魔法の盾、風の帽子、金のブレスレット
(他に炎のツメと賢者の石を所持)
チャモロ … レンジャー:3、炎の剣、神秘の鎧、魔法の盾、スライムメット、はやてのリング
(他に炎のツメと風神の盾を所持)
アモス … バトルマスター:3、盗賊:8、ゾンビキラー、プラチナメイル、力の盾、メタルキングヘルム
ターニア … 賢者:5、氷のやいば、光のドレス、魔法の盾、風の帽子、星降る腕輪
(風の帽子は事前にウインドマージから3つ目を手に入れました。)
彼らがピエールに会うためにスライム格闘場にやって来ると、そこにはモンスター達が逃げ出してしまい、指名手配となっているため、何とか捕まえてほしいというお触れが出ていた。
「これは大変なことになりましたね。何とか早く解決してほしいんですが…。」
ターニアをはじめ、7人が懸念を示していると、そこにピエールがやってきた。
「あっ、みなさんちょうどいいところに来てくれました。あの、お願いがあるんですけれど…。」
「大丈夫。もう情報はつかみました。ぜひ協力させてください。」
「本当ですか?ありがとうございます!では、私が早速案内をさせて頂きます。」
ピエールはレック達に感謝をしながら仲間に加わり、関係者の人達に報告をした。
外を捜索していると、彼らはメガボーグ、キラーマシン2、じごくのたまねぎ、メガザルロックに遭遇した。
「気を付けてください。彼らは相当な強敵です。」
「分かった。ではこちらも早めに決着をつけよう。」
レックは即座にスタメンとして自分、ミレーユ、チャモロ、アモスをチョイスし、自らは召喚アイテムを取り出した。
戦闘になるとチャモロは風神の盾を道具使用してじごくのたまねぎを退場させた。
相手の中で最も素早さの高いキラーマシン2は強烈な2度攻撃をしてきてレックとチャモロにダメージを与えた。
(そっちがそれなら、こっちはこれで対抗だ!)
レックはアイテムを使用して、キラーマジンガのロボットを召喚した。
「ええっ!?こいつが仲間に!?」
「お兄ちゃん、本当に大丈夫?」
ハッサンとターニアが驚く中、バーバラは「行け行け!ロボットやっちゃえ!」と言いながらノリノリだった。
そんな中でミレーユはムーンサルト、アモスはメガザルロックにせいけん突きを使い、残りは2匹になった。
メガボーグはロボット目掛けて攻撃をしてきたが、ロボットはそれを受け流し、半端ない反撃ダメージを与えた。
次のターンでチャモロの風神の盾使用は失敗だったが、ミレーユはメガボーグの攻撃を受けながらもムーンサルトを使い、ロボットがキラーマシン2と打ち合いを演じていた。
その隙にレックはライデインで、アモスはばくれつけんでダメージを与え、戦闘を終了させた。
「それにしても、これが仲間になるなんて。」
「まるで夢のような話ですね。」
ミレーユとアモスに加えて、言葉を話せないチャモロも驚きを隠せずにいた。
「まあ、これもキラさんとグリンガムさんのおかげだよ。」
レックはロボットをアイテムの中に戻すと、彼らに感謝の気持ちを表した。
「それにしても変な名前だな、…って、痛てっ!」
ハッサンがププッとばかりに吹き出すと、バーバラがキックをかました。
「あたしがつけた名前なのよ。ディスったら許さないんだから!」
「あっ、はい…。分かったよ…。」
ハッサンをはじめ、他の人達はその名前をいさぎよく受け入れることにした。
バーバラがベホイミでHPを回復させた後、彼らが次に出会ったのはキラーバット2匹とヘルジャッカルだった。
しかし前者のうちの一匹はミレーユに見とれてしまっていた。
「ちょっとあんた!何してんのよ!戦闘中に隙を見せているじゃない!」
「すみません。あのパツキンお嬢があんまり魅力的だから、好きを見せてしまいました。」
「何よそれ!人間に浮気しているわけ!?」
「違う、違う。そうじゃない。」
2匹がもめている中でミレーユはムーンサルト、ターニアはイオラ、レックはマヒャドでダメージを与えた。
するとヘルジャッカルが氷の息を吐いてきて、全員にかなりのダメージを与えた。
「俺を巻き込むな!あったま来たぜ!」
ついカッとなったハッサンはしんくうはを使い、一気に決着をつけてしまった。
戦闘後、ミレーユはハッスルダンスでHPを回復させた。
(※戦闘中でないことについては突っ込まないでください。)
「みなさん、ありがとうございます。残りは動く石像だけです。もう少しご協力をお願いします。次は私も参加させていただきます。」
これまで控えだったピエールはやる気満々だった。
それから10分後。彼の忠告通り動く石像が現れた。
レック「じゃあ、ここはピエールとバーバラにも協力を頼む。」
「ガッテンです。」
「分かったわ。」
戦闘には彼らに加えてレックとアモスが参加することになった。
するとレックはルカニを唱えて守備力を下げ、ピエールはせいけん突き、アモスはばくれつけんでダメージを与えた。
動く石像はアモスに通常攻撃をしてきたが、彼は攻撃を打ち払ったため、ノーダメージだった。
そしてバーバラは通常攻撃をヒットさせた。
(久しぶりだわ。こうやって攻撃に参加出来る時をどれだけ待っていたことか。)
与えたダメージ自体は少なかったが、それでも彼女の顔に悲壮感はなかった。
アモスは次のターンでしっぷう突きを浴びせ、これで勝負ありとなった。
倒されたモンスター達は格闘場の関係者達の手によって全員捕らえられた。
そして元々いた世界に強制送還されたため、ピエールは自動的にGランククリアとなり、メタルキングの盾を手に入れた。
「それではこれは早速あなた達に差し上げます。」
「ピエール君、どうもありがとう。これは早速ミレーユに渡すことにするよ。」
「レック、私なんかでいいの?」
「うん。ぜひそれを装備してほしい。これで君の守備力が大幅に上がるから。」
レックはミレーユに大きな期待を寄せていることを遠回しに伝えた。
その気持ちを感じ取った彼女はありがたく装備し、今後に向けて気合を入れた。
今回はカルベローナで再会を果たした主人公とバーバラのイメージソングを発表します。
最初は別の作者にプレゼントしたものですが、このシーンにもピッタリだったため、ここに掲載することにしました。
タイトル:With You ~精霊の冠~
Loneliness Sadness
君がいない 一人の日々
笑顔さえ 希望さえ 無かった
With You でも 今 君が
With You 戻ってきてくれた
大切な人 ずっとそばにいてほしい
Gladness Happiness
君がここで 笑っている
泣いていた 日々なんて 嘘みたい
With You どんな時でも
With You 約束してくれる?
もう行かないで ずっとそばにいることを