ばぁどばぁど、あんらっく   作:インチネ・ズィ・マゼタルーノ

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まさか万魔殿に所属するとは…この李白の目をウンタラカンタラ

間に合ったぜ、次からはキリの良い所まで書いてから投稿します。


甘い言葉と堪らぬ刺激

 

 

 

 お日様が目玉を焼いてしまうのではないかと思う程の晴天の日、わたしはイロハさんと風紀委員会にお邪魔しています。

 

 

 

「おはようございます。本日は万魔殿より、風紀委員会に難癖を付けに来ました」

 

「よく堂々と言えたものですね!恥と言う物を知らないのですか?」

 

「『アコちゃんさんの口の聞き方が悪い』…と、こんな感じでよろしいのですか?イロハさん」

 

「良い感じです。その調子で進めて下さい」

 

「なっ…待ちなさい!どういうつもりですか!!」

 

「『アコちゃんさんの口の聞き方が悪い。その2』と」

 

「良いですね、どんどんいきましょうか」

 

「はい」

 

 

 マコトさまから風紀委員長の監査に行くように言われたので、イロハさんに教わりながらやって来ました。最近は他にも、各部活の代表者さんとの打ち合わせや、戦車の整備なんかも教わっています。

 

 戦車、触ってるの楽しいんですよね。

 虎丸さんはとても格好良いです、皆さんから愛されています。イロハさんとイブキさんとわたしの3人でのパトロールは、ほのぼのしていて楽しかったです。

 

 

 それで今はですね、ヒナさんに風紀委員会の帳簿を見せてもらっています。実はこの帳簿、一部はわたしが書いた物もあるんですよ。わたしが暇な時は、だいたい風紀委員会の事務仕事を手伝っていますから。そうしないと、ヒナさんと一緒によるご飯が食べられないので……

 

 

『アコちゃんさんが淹れたコーヒーが美味しくない』

 

『飾られている花が少し萎れている』

 

『ゴミ箱にゴミが入っている』

 

『窓枠に埃があった』 

 

『ファイルの日付が間違っていた』

 

『本棚の本が倒れていた』

 

   ︙

   

 

 

「…こんなもので良いでしょう。そろそろ帰りますよ」

 

「はい。ではヒナさん、行ってきます」

 

「うん、いってらっしゃい」

 

「次の予算は任せてください」

 

「それじゃあ、お願いしようかな」

 

 

 

 

 

 

 

 一通りを見て回り、適当な難癖を付けたので帰ります。報告書の書き方は既に教わっているので、手早く書いてイロハさんに確認してもらいましょう。

 

 あ、アコちゃんさんなら、後ろの方で息を切らしています。ずっと元気にお喋りしてましたからね、きっと疲れてしまったのでしょう。あとで元気の出る差し入れを持っていこうと思います。

 

 

「ふぅ…ここで少し時間を潰しましょうか」

 

「何故ですか?マコトさまはすぐに報告に来いとおっしゃっていました」

 

 

 万魔殿に戻ろうとする途中で、イロハさんに誘われて空き教室に入り込みました。どうやら休憩所として使われているようで、簡易的ですが寛げるように整備されています。

 ですがイロハさん。これから報告書を作成し、マコトさまにそれを伝えなければいけません。そんなグデ〜っとしていて良いのでしょうか?

 

 

「…仕事には重要な物とそうでない物があります。優先度や緊急度と言うやつです。今回の視察はどう思いますか?」

 

「マコトさまからは『大至急』『徹底的に』と聞いています。なので非常に重要な命令だと考えております」

 

「…なるほど、そこからでしたか……」

 

「申し訳ありません。わたしは、何か間違っていたのでしょうか?」

 

 

 聞かれたので答えたのですが、どうやら答えが間違っていたようです。理由は分かりませんが、少しイロハさんの表情が悪くなっています。

 これは、良くない物をみる目です。

 

 また、捨てられてしまうのでしょうか?

 

 

「はぁ…不安そうな顔をしないで下さい。出来るようになるまで、ちゃんと全部教えてあげますから」

 

「……ありがとう、ございます」

 

「ふふっ…貴女にはサボり仲間になってもらう予定ですからね、簡単に手放したりはしませんよ」

 

「サボり、ですか?命令は確実に遂行しなければなりません」

 

「それはそうですが、特別重要な案件でもない限り、最終的に完遂出来ていればいいんですよ」

 

「それはどういう…??」

 

 

 命令は速やかに確実に、それでいて完璧にこなさなければならないと考えていたわたしにとって、まるで理解出来ない話しでした。

 勿論、ヒナさんからいただいた最優先の命令内容には、わたしの自由意思で拒否する事が許されています。だからこそ、受けた命令には応えなければならない……と思っていたのですが、違うのですか?

 

 

「休憩は大切だって事ですよ。まぁまずは、仕事の優先度の付け方からですね───」

 

 

 

 こうして、わたしは1つ賢くなったのです。

 具体的には、サボりもとい休憩を効率的に行えるようになりました。あと、柔らかいクッションは最高です。いつまででも体重を預けていたいですね、幸せの空間です。次の仕事があるのにのんびりするのは、退廃的で不徳の味がします。クセになりますね。

 

 

 イロハさん監修の中で報告書も仕上げしまいました。イロハさんって早く動く訳でも、急いで作業する訳でもないのに、とても仕事が早いんです。行動が効率的なんですよね、見習いたいと思います。なんか格好良いので。

 

 

「マコトさま、確認はよろしいのですか?」

 

「問題無い。それよりもイブキはどこだ?てっきりお前達と共にいるものだと思っていたのだが…この気持ちはどうしてくれる!?」

 

「イブキさんなら、元宮さんと屋上へ遊びに行きましたよ」

 

「キキキ、でかした!」

 

「マコトさま、それで風紀委員会の予算なのですが…」

 

「ああ、良くやった。貴様の申請通りにしてやろうではないか。…待っていろ、イブキー!」

 

 

 提出した報告書を流し見たマコトさまは、部屋を飛び出して行きました。

 

 

「………イロハさん…」

 

「見てましたよ。言った通りだったでしょう?」

 

「はい、大丈夫なんですか?コレで」

 

「まあ、多分…ダメならその時に考えますよ」

 

「なるほど」

 

 

 わたしがしたのは、風紀委員会の予算を−30%減額させると言うものです。はい、予算−(−30%)(−30%を減額)です。ただの言葉遊びですね。まさか本当に通ってしまうとは……

 

 

「私もイブキに会いに行ってきます」

 

「分かりました。わたしはいつものお散歩をしてから帰ります。何かあればお呼びください」

 

「お疲れ様、次はお願いしますね」

 

「はい。本日はありがとうございました」

 

「また明日」

 

 

 イロハさんとも別れ、レッツお散歩です。

 お散歩は良いですよ、特にゲヘナのお散歩は楽しいです。まぁ、ゲヘナしか知りませんが。今日はどこまで行きましょうか?

 

 そんな事を考えながら、当てもなくフラフラ歩いています。銃声や爆発音にも慣れたものですね、今ではただのBGM。時々振り返って見れば、………死屍累々じゃないですか!?なぜ!!

 

 

「本っ当に!いい加減にしろよ!今日こそ捕まえてやるからな!!」

 

「皆さん、逃げますわよ!」

 

「むー、むーッ!………(눈_눈)」

 

 

 

 なんだ、いつもの美食家さん達ですか。

 銀鏡さんが怒りながら後ろを走っています。 

 

 『給食部』と書かれた車に乗って猛進していますね。…わたしに向かって、なるほど。

 

 

「…ばぁどばぁど、あんらっく……安らかに、わたし…」

 

 

 わたしは避けきれずに轢かれ、痛みすら吹き飛ばす衝撃と共に視界が暗転しました。

 

 

 

 

 

「あら、何かにぶつかりました?」

 

「構いませんわ、飛ばして下さい。さあ、このまま応戦しますわよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後で聞いた話ですが、美食家さん達はこのあと捕まったらしいです。愛清さんがお見舞いに来てくださったので、その時に聞きました。

 それと、今度お料理を教わる事になりました。楽しみですね。ヒナさんにご馳走したいので、気合を入れて励みましょう。

 

 

 

 




イロハに取られたと思いましたか?
残念、どちらも手に入れるのです。赤と白のモップに囲まれて、イブキと遊ぶ主人公は、多分幸せ者ですね。

次はトリニティかな?
でも誰に拾わせればいいんだ、拾われて大丈夫なのか?
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