未来が視える元海兵が麦わらの一味について行く話   作:テロン

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本作でのエース登場時のサブタイが『砂漠と煙草と家族』だったりします。




密林と老人と家族

 

 

 

 

「痛あッ!」

 

 

 足先に刺した痛みに、リオは膝を抱えて後ろにひっくり返った。地面に打ち付けられる直前、誰かの手が頭を支えて腰を下ろさせる。

 

 

「………か! み…………! …………!!」

「がー!!」

 

 

 聞こえない。吠えて、深呼吸を一つ。落ち着いて、あたりの状況把握に努める。

 ここは無人島、ルスカイナ。頂上戦争から半年あまり、ルフィと、一応リオがレイリーの修行を受けている島だ。

 つまり体を支える手はレイリーのもの。目の前でワタワタしているのはルフィだ。

 

 

「もう一回! もう一回言って!」

「…………だい、じょう、ぶ、か!」

「うん、大丈夫!」

 

 

 言ってから、リオはイヤーマフに手を当てて首を振った。油断するとすぐこれだ。ローから秘密兵器を渡されてすぐ、リオはルスカイナにとんぼ返りしていた。まともな生活にならなかったので。

 

 

「何か踏んだ?」

「踏んだというよりは、突っ込んだ、だな。ちょうど焚き火がある」

「あー」

 

 

 そうか、と頷いて「間に合わなくてすまない」と謝ったレイリーにこっちこそ世話をかける、と返す。

 

 

 島に戻ってからしばらく。猛獣相手に修行しているルフィをよそに、リオはレイリーに時たま剣の手ほどきを受けながら、無音暗闇での生活に慣れるための練習をしていた。

 飛び抜けていると自負のあった見聞色が万全でなかったと知った時はショックだったが。

 

 

「何か考え事でもしていたんだろう。声はともかく、周囲の確認が漏れるとは。そちらは数日もしないうちに終わったと記憶しているがね」

「本当になァ。他に気が取られてると不安定だな、荒療治でもするか」

「島を出るのか?」

「そうする」

 

 

 頷いて、肉を焼いているのか、香ばしい匂いの方に顔を向けた。

 

 

「というわけでルフィ、明日には島を出るよ」

「もう? そうかァ」

「外の情報も集めておきたいしね」

「行きたい島のことだろ?」

「まァ……そうかな」

「リオがやりてェならいいけどよ……」

 

 

 少し渋るのは、リオが最初に島を出た時の問答のせいもあるだろう。

 

 

 リオは、ルフィを海賊王にすると約束した。代わりに、ルフィはリオの夢を叶える事を約束した。

 

 

 傷を癒し、本格的な修行を始めるまでに、リオに課されたのは自分の夢を見つける事だった。

 船に乗る事、というのは食い気味に却下された。それはもう叶っているからだという。それなら、と『ある島に行きたい』と言ってみた。ルフィ的にはアウト寄りのセーフだったらしい。

 

 

「半分はお前の『ギム』だろ?」

 

 

 なんて、とんでもない事を真面目に返された。

 

 

「……やりたい、事だよ」

「やりたい事を話す奴は、そんな顔しねェぞ」

「……顔に出るようになっただけ、褒めてよ」

「それはトラ男に感謝しねェとな」

「そのあだ名、早く本人に聞かせてやりたいね」

 

 

 自分も大概なのでスルーするかもしれないけれど。一応ローの本名はジンベエもレイリーもリオも口にしたのだが、ルフィの中ではすっかりトラ男で定着したらしい。あまりあだ名で呼ばれている印象がないから、愉快な気分だった。

 なんてことを思い出していればルフィも同じだったのか、ふと視線がこちらに向く。

 

 

「一応言っとくけど、死ぬのは許さねェからな」

「それはナイナイ。死んだら助けられないでしょ。でも……私は、さ。ルフィが言うところの、()()()()()()()()になりたいんだ。生憎と私が持ってるのは、この命と心だけしかないけれど」

 

 

 だからどうしても、リオが何かを為そうとする時はそれらを抵当に入れることになるだろう。

 

 

「でも、それじゃあお前の夢は叶わねえぞ。お前は()()()()()()()だ」

「ふふ、どうかな。今私は、君が美味しそうに食事をしていることで満たされている。だから……。私のことは、君が助けてよ」

 

 

 リオにしては随分と勇気をもって口にした言葉だったが、ルフィは肉に気を取られて大した返事をしなかった。多分かぶりついたままふごふごと何かを言っていて、ご丁寧に頭の中の思考も纏まっていない。

 

 

「って、ルフィ、生焼けのまま食べちゃダメだからね!?」

「おう! 分かってるって!」

「本当かなァ」

 

 

 任せているといつまで経ってもリオたちに回ってこないので、焼けた肉をレイリーが回収してリオに手渡した。あんまり食べる気はしないけど。

 肉塗れの生活がそろそろキツイのも、島を出る理由の一つかもしれない。おやつとか、食べたい。

 

 

凪の帯(カームベルト)を越えるまではついていこう」

「大丈夫だろ、帰ってこれたんだし」

「船が壊れて、最後は泳いでいたじゃないか。偉大なる航路(グランドライン)を指針も無く泳いで渡るのか?」

「そのつもりだけど、何か問題あるかな?」

「止めはしないが、使える老骨は使った方が良い」

「……じゃあ有り難く」

 

 

 軽く頭を下げて、骨つき肉にかぶりついた。ついこの間まで海兵だった身としては、伝説の海賊とこんな会話をしている事に違和感を覚える。

 

 

「どの島に向かうのかは決めているのか?」

「いや。一月くらいでまた戻るつもりだから、近場にしようってくらい。……まァ、島が見つからず漂流、の方があり得そうかな」

「釣りの仕方、おれが教えてやろうか?」

「食糧尽きそうなら引き返すよ、流石に。ルフィはまず自分の修行でしょ。そうだ、出発の前にちょっと成果を見せてよ」

 

 

 言って、食べ終わった骨を投げ捨てた。

 

 

 耳まで塞いでからはこれが初めてだが、少し前にもリオは旅立っているのだ。

 目的もなく海を放浪する、というのは初めての経験だった。リオはいつも、あれこれと『しなければならない』で動いていたから。

 

 

 未来を視なくなってから、ポッカリと空いたような空洞に慣れることはない。途端に全ての動機を無くして、かろうじて残った義務と、かけられてきた言葉で体を動かしている。

 ルフィを海賊王にすること。その為に、2年の修行期間を設けること。それから──目と耳はちゃんと塞いでおくこと。

 

 

 ローは「こうしておけばまた感情が分かるようになる」、と言った。確かに、心の動きは分かるようになった、と思う。

 けれど、それを喜怒哀楽で表そうとした時に、リオの中の膨大なサンプルが邪魔をする。

 

 

 『喜び』と感じたとして。それは、今の状況に当てはまるケースから、ただ答えを引き出しているだけではないか。そう考えた時点で、その感情はリオのものではなく、他者の感情の追体験ではないか? なんて、疑問が生まれる。

 

 

「おう、いいぞ。覇王色からな!」

「見聞色だっつってんの。覇王色も後で見てあげるから」

「でも、見聞色の方のリオの修行はなァ……」

 

 

 口を尖らせながら目を瞑ったルフィを、リオはノータイムで思い切り殴り飛ばした。

 

 

「ドヒャー!」

「ウ、ウワーちょっと! ちゃんと避けてよ! 大丈夫!? どうしようレイリー、顔冷やした方がいいかな」

「いや、ゴムだからダメージはないけどよ」

 

 

 鞠の様に弾んで戻ってきたルフィが、特に気にした風もなくまた肉にかぶりついた。自己申告通りただのパンチで傷は負っていないだろうが、誤って殴り飛ばしてしまったリオはパニック状態でレイリーに縋り付いていた。

 

 

「ハハハ! 相変わらず思い立ったら即行動の『狂犬』メルリオールだな」

「笑わないで!」

「殴られるのは分かってちゃんと避けたつもりなんだけどなァ。なんっか、リオのパンチって変なとこから飛んで来るんだ」

「読まれたな。それが未来視だ、ルフィ。尤も、この場合はややこしい故、見聞色の範疇での、と前書きをつけた方が良いかもしれんな」

「要らないでしょ。私はもう『占い』をするつもりはないんだし。この世の中ってのは分からないから面白いんだよ、レイリー。知らないから進めるんだ。ま、海賊王のクルーに言うことじゃないかもしれないけど」

「はは、違いない」

 

 

 軽く笑ったレイリーから離れ、リオはルフィに向いて腕を組む。

 目下リオは彼に未来視の域までの到達を求めていて、いくらルフィと言えどさすがにこの短時間でそこまでの成長はしていなかった。それでもだいぶ冗談みたいな速度で成長はしているのだ。覇気のことを一切知らなかった少年が、数ヶ月足らずで三色全てを認識している。上出来と言えるだろう。

 

 

「そのうち出来るようになるからさ、それまではリオが補っててくれ」

「まァ、それは言われなくとも。私は君の忠犬だからね、ワンワン(キャプテン)

「お前は犬じゃなくて俺の船のクルーだろ?」

「いや……これがないと私と認識されないかなって」

「誰にだ? そんな奴おれの船には乗ってねェぞ」

「イエス、キャプテン。その通りだ、すまない」

 

 

 リオは両手を挙げて降参を示した。忠誠も依存もお断り。ルフィは単純なように見えて人付き合いにおける一線は徹底している。

 でもちょっと、キャラ弱くないかな? 素のリオってその辺を歩いてる町娘とあんま変わらなくないかな?

 

 

「時に、メルリオール元少将。海兵に必要な素質とはなんだと思う?」

 

 

 口を挟んだレイリーに首を傾げる。随分と今更なことを聞くものだ。

 

 

「は? そんなの自分の正義に命を賭けられるかどうかだろ、何言ってんの」

「ハハハ、思想が強くて結構」

「おい笑ってんなよレイリー。一目見れば分かることを聞いて何がしたい? 嘲笑なら戦うが?」

「いいや? 新世界に狂犬の名を知らしめた海兵が、余計な心配をするだけ無駄だと言いたかっただけだよ」

 

 

 ふうん、と相槌を打って、リオは握っていた銃のグリップを離した。懐に仕舞い込んで、「で、次のキャラ付けどうしよう」と頭を捻る。何かインパクトがあった方が良いような。

 

 

「食い足りねェ! 他探してくる!」

「あ、ちょっと!?」

 

 

 リオが考えている間に肉を食べ尽くしたルフィは、それだけ言い残して森の中へと消えていった。レイリーはもう慣れたもので、マイペースに食事を続けている。

 

 

「……今、時間は?」

「日が落ちる頃だな」

 

 

 そうか、と電伝虫を取り出した。少し待っていれば、プル、と震えてすぐに鳴き止む。

 

 

「トラファルガーか」

「律儀だよね」

 

 

 日の出、正午、日の入り。日に3度、イレギュラーがなければワンコールだけの時報がある。暗闇の中でリオが時間感覚を失わないための処置。

 それから、リオが変な方向に突き進まないように、なんて意味合いもあるかもしれない。

 そういやワンワンキャラもローに滅茶苦茶冷たい目で見られたし、ああいうことはあまりしない方が怒られずにすみそうだ。素のままでいっか。

 

 

 七武海になって、新世界へ足を踏み入れて。ローはもうすぐ、ドフラミンゴに迫るだろう。奴の交易ルートからパンクハザードの位置を割り出し、潜入し、生命線を断ち切る手がかりを得る。きっと、やれてしまうだろう。

 彼が協力者だと認識しているリオも、もう海に戻っていた。

 

 

「レイリー。Dって、何」

 

 

 呟いたリオに、老兵は暫し無言を返した。答えが聞けるとはリオも思っていない。半分は、独り言だ。

 

 

「Dだからって。言わなくても、聞こえるんだ」

 

 

 本名を告げたのは、良くなかったかもしれない。きっと、ローの中で意図しない納得をしてしまった。

 

 

「同じ目的があるはずって。同じDだから、同じ敵がいるから。だから、私の事を受け入れたんだ。だからこそ、生かされた理由があると、思ってる……。引き合わされたと、思ってる」

 

 

 ロシナンテはローに何を伝えたのだろう。

 ローがDでなければ、助けなかったのだろうか。命を賭けることはなかったのだろうか。

 少なくとも、彼の死後友人として現れたリオが同じDを持つと知って、ローの中でロシナンテの行為にそのような理由付けがされたのは確かだろう。

 

 

 だからこそ、彼はリオを受け入れたし、無条件に同志だと信じている。結局、ロシナンテの言葉ありき。そのぐらいの共通項しか、ない。

 

 

 けれど。リオは、既に理由なく彼を優先順位の一番上に置いていた。塞げと言われれば未来視を封じるし、待てと言われれば待つし、ドフラミンゴに復讐をするというのなら、その最後まで付き合うだろう。義務か、願いか、或いは夢か。まだ、整理は出来ないけれど、最後には分かるようになる。

 

 

 夢のためであれば、リオは躊躇なくこの命を差し出せるだろうから。

 

 

 もし、そうなったとしたら。それは、リオが誰か一人を特別に出来たということだ。

 

 

 滑稽な話だ。

 

 

 リオは、『すべてを救う』ことを志し、その為にすべてを愛してしまう精神性を抱えながら。

 ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「そうか。君たちもまた、Dか。数奇なものだな、運命というのは」

 

 

 呟いたレイリーを前に、そのアルファベット一文字を舌の上で転がした。

 世界政府がその名に忌避感を示すのは事実だ。にも関わらず、歴史にその名を刻んだDは多い。古くはロックス、海賊王ロジャー、海軍の英雄ガープ、世界最悪の犯罪者ドラゴン。結果的に頂上戦争の引鉄となったエース。この時代にも、最悪の世代に数えられる海賊たちのうち、少なくともティーチ、ロー、ルフィの3名。

 

 

「自分が抜けているな」

「そうなるね。私を知らない新世界の海賊はモグリだし」

「それもそうだが、最悪の世代の定義からすれば、入るだろう。海賊リオの名が」

「え。ええー、ルーキー扱いされるのは結構嫌なんだけど」

 

 

 とりあえずその話は置いておいて、つまりローが信じているように、Dの一族には何かしら使命や運命と呼べるものがあり、リオが訳の分からない力を与えられたことも、その一環なのかもしれないということだ。

 

 

「私、Dの使命とやらには興味ないんだ。それは、私の目に映るものではないから。でも、所詮私もこの名に囚われてはいたのかな。何か意味があるはずで。……私がこういう力を持って生まれたことも、こういう生き方を選んだことも。なにか理由があるはずと知っているから、探さずにはいられないんだと思う」

「……確かに、ロジャーにも万物の声を聞く力があった。しかし君のそれは、些か背負い込みすぎだな。せっかく海賊になったのだから、もう少し自由に生きてみるといい。とはいえ、取り零さず背負おうとするところが君の長所でもあるんだろうが」

 

 

 呟いてから、レイリーはふとその手を止めた。

 

 

「……リオ。君の生まれは?」

「ああ、違う違う。実の両親の顔は覚えてるよ、自分の名前を理解するくらいまでは彼らも生きていたし」

 

 

 リオの前で詐称はできないし、と軽く手を振った。

 そもそも、島が違う。リオには自分の住む島が滅びたという記憶があり、年齢差からいってエースが生まれたのはその前後だ。リオは島内の人間をすべて把握していたからこそ『生き残るのは自分だけ』と断言出来たのであって、同じ島だとするならやっぱりおかしい。

 

 

「南の海か、そうか」

「詳しい関係は知らないよ。私はエースの母親には会ったことないし。いとこか、はとこか、もっと遠いかも。もしかしたら、そもそも一切関係がない可能性だってある」

「彼のことを義弟と呼ぶのが少し気になっていたが、なるほどそういう理由だったか……」

「つまるところ、この名を持つ殆どが、その意味を知らない……。だから容易く失われるし、だから同姓のDが近海にやたら散らばるということが有り得てしまう。歴史上、無関係の人間がこれを名乗ったこともあるだろうし、受け継ぐ意義すら受け継げず、失われていったDも多い。違う?」

 

 

 レイリーは答えなかった。有り得ないとも言わなかったということだ。

 

 

 伸ばし始めた横髪を弄って、リオはサングラスの下で目を閉じた。リオの白金の髪も、ブラウンの瞳も、エースとは似ても似つかない。

 手配書を見て、当時のリオはどう思ったのだったか。何にせよ、無視はできなかったのは行動が証明している。

 

 

「その様子だと、本人には伝えなかったのか」

「言ってどうする。真偽は分からないけど血縁かもよって? ……まァ、最初は言ってやろうと思って、待ってたんだと思う。けど、必要ないだろ。アイツは、血縁以上の家族に出会えたんだ」

「意味のない仮定だったか」

 

 

 からりと笑ったレイリーは、適当な枝を焚き火に投げ入れた。

 もし、リオがもっとエースに近い親族であったら、こうはならなかっただろうと思うことが沢山ある。幼い頃から知っていたら、リオはその手を離さなかっただろう。庇護下に置いたものの扱いが、リオほど徹底している人間もそう居ない。

 

 

「ただ。本当に、ただ、後悔はしている。私はずっと、父の勧めに従って名を伏せていた。あの人も完全に善意からそう勧めてくれていたのはわかってるんだけど。もし、ガープ中将にちゃんと名乗ってたら。何か、変わったのかもしれない」

 

 

 結局、リオはすべてにおいて遅くて、手遅れで、一手足りないという星の元に生まれているのだろう。

 あの子は、家族が欲しかったのだと思う。だから海に出て、白ひげの船に巡り会った。その前に、リオが手を差し伸べていたらどうなっただろうか。一緒に海兵をやろうと誘っていたら、どんな結末を迎えただろうか。いや、そもそもあの時、断らずに白ひげの船に乗っていたら……。

 

 

「はは。こんな馬鹿なこと、ルフィには言えないや」

 

 

 本名を直接伝えたのはローと、義父くらい。他人に伝えてはならないと言われて軍内でも秘匿していたし、言うタイミングもなくてロシナンテも知らなかったのだから、ローの納得は見当違いなのだ。けれど、リオには都合がいいから訂正しない。

 それがなければ、本当にただの海賊と海兵だ。

 

 

「その名の意味については、いずれ知る時が来るだろう。今言えることは何もない」

「ああ」

「さて、そろそろルフィが戻ってくる頃だ。また文句を言われる前に将来の夢について考えておくといい」

「夢ねェ……」

 

 

 呟いて、リオは溜息を吐いた。夢。叶えたいこと。心の底からやりたいと思えること。この期待は、実を結ぶだろうか。

 いいや。本当は知っているのだ。

 

 

「わざわざ北まで彼に会いに行くことは、『しなければならない』じゃ、なかったんだから」

 

 






自船のクルーすら置いてったトラファルガー・ローが、どうやったらドレスローザで同志としてカウントしてくれるだろうか?
答えは『D』だろう、というのがこの話の発端です。

「ロシナンテに救われた」と語りながらやって来たDを、トラファルガー少年は無視できないでしょう。天啓だとも思うかもしれません。(思え!!)

『能天気』で、『刹那的』で、『過去を振り返らず』未来ばかり見ている『南の海』の『海兵』。
要素要素で対比させて造形してます。
あと拗らせるのが癖なので、噛み合わないのがいいなって。そう思いませんか?作者はそう思います。

ポートガスは、恐らく南で受け継がれてきたDでしょう。正直苗字とセットなのかどうかも確信がないのですが、そうじゃないという確証もないので持たせました。
結果、良い感じに『志は立派だけどてんで役に立たない、理想を目指したツケを自分で払い続ける、服を着て歩いてる自己犠牲精神の塊』みたいなのが出来ちゃいました。

さてトラファルガーくん、無視出来ないよね?出来ないって言え!

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