唯神夜行 >> シキガミクス・レヴォリューション 作:家葉 テイク
そんなこんなで。
ピースヘイヴンが『草薙剣』の設計図を書いている間、暇になった面々は居間でゲームをしている久遠達と合流することに。
『おお、戻ってきましたか
「何だよサメガキ、お前も好かれてんじゃん」
「わたしみたいな小悪党はいつ神様の逆鱗に触れるか分かったもんじゃないから怖いんだぞ……!」
『この小動物感、可愛いと思いませんか?
完全に愛玩動物としての好意であった。
神様の尺度での『好かれている』は、必ずしも人間の尺度で喜ばしいものとは限らない。
特に、自分が悪行を働いた自覚のある
──そんな風に自分を省みることができる時点で、そう心配は要らないと思う
ともあれ、非常に気の毒な事になっている
「まぁまぁ。
「あ、姐さん……!」
「そういう格付けになってんのか……」
ちょっと見ない間に久遠を姐さん呼ばわりすることになっている
「……う。やっぱりちょっと情けない気がするぞ……」
同情していた張本人であるところの
「あ? 何が情けないんだ?」
流石に、後ろめたいところのある人間が『神様』と同じ空間に叩き込まれてしょぼくれるのを『情けない』と形容するのは辛辣すぎるだろう。
何せ、相手は単身で
同情することはあっても、馬鹿にするようなことはない武人メイドであった。
対する
「何がって……姐さんの前世は猫なんだぞ。つまり、精神年齢は今世の分くらいしかカウントできないだろ」
「おう?」
要領を得ない感じで頷く
「わたしは前世と合わせたらもー精神年齢は三一歳だぞ……。中身は立派な大人なのに、情けない……」
「あー……」
肩を落とす
「そもそも、精神年齢は加算式じゃねェぞ」
「えっ」
するりと、
「人間の『大人さ』なんてのは、そいつが身を置いて来た境遇によって変わるもんだ。何十年と生きていようが生き様がガキなら精神だってガキだよ。
「本当の子どもは自分のことを堂々とガキだなんて名乗らないと思いますけれど……」
そこについては、今世でも一〇年はプロの陰陽師をやっているこの例外メイドなので、そもそも本人の理論に則ればずっと立派な大人をやっているという説もある。
お嬢様からのもっともすぎる指摘を受けた大人メイドは、大人らしく都合の悪い事実には目を瞑り、
「ともかく、だ。……ガキでいいんだよ。テメェはこれから『大人』になれるんだ。余計なこと考えて気負うんじゃねェ」
そう言って、
────
今世での
若くして、命を落とした少女。
大人になることができなかった子ども。
このメイドの精神性は、そうした『ガキ』を前にして何もしないでいられるようにはできていなかった。
「……うん、ありがとー。ママ」
「ママ!?!?!?」
「あっ間違えた! 違う! 今のなしだぞ!!!!」
突然のママ呼びに全力で目を剥く
だが、一度口から出た言葉は取り消せないのであった。
「おー、園縁(姉)君。その歳で一児の母とは業が深いね。流石のママみという訳だ」
「まァ慣れたもんだよ」
「ママみって何なのです?」
「話を引っ張るなぁ!! ってゆーか慣れたもんってオマエはいったいどーゆー人生を歩んできたんだぞ!?!?」
顔を真っ赤にして抗議する
『草薙剣』の設計図を起こしていたはずなのに作業をほっぽりだして嬉々として話題に参戦するピースヘイヴンである。
こういうところでウキウキと失言を擦るからカスなんだなぁ、と
お前もめちゃくちゃ目を剥いてリアクションしてただろ。
「そこはまァ、
特に隠すようなことでもないので前世の話をしてもよかったのだが、話すと長くなることこの上ない話題だったので
この手の話は、酒の席で適当に話すに限るのだ。
今は年齢的に酒を飲める年齢ではないのだが。
と、
「よーし、わたくしも混ぜてくださいまし!」
カスのママイジリから
パーティゲーム要素の強い対戦ゲームに興じていた久遠はそれを受けて、両手を広げて歓待する。
「お! 歓迎するのです
『──フ、果たして人の子に私の牙城が崩せますか──?』
「ゲームでそんな神様アピールされても困るんだぞ」
なんだかんだでワイワイと楽しみつつある(地味に神様にツッコミもできてる)四人を少し離れたところから見守り、