生産者な魔王だって英雄になれる!   作:背の眼

9 / 9
遅くなってしまい申し訳ありません!!
ただでさえあまり面白くもないのにこんなに時間を開けたことをお許し下さいm(__)m
前にお伝えした受験の件ですが...

なんと...








落ちました!!ヘ(≧▽≦ヘ)♪

いやー、まさか落ちるとは...
という訳でしてまた更新が遅くなります...本当にすみませんm(__)m

まあ、そんなことより本編をどうぞ!


八話 外の世界

 

 

 

金が少し入った小さな鞄と剣を持ち部屋を出る。

何故それだけかって?

それはリーシェに取り上げられたからだ。

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

 

「よし、行くか」

 

「待ってください、ユーリ様」

 

「なんだ?」

 

昨日の内に用意しておいた荷物を持って行こうとしたらリーシェに止められた。

なんかいつもこいつに邪魔されているような気がするのは俺だけなのだろうか。

 

「ユーリ様は今日どこに行かれるおつもりですか?」

 

「街だが? 聞いていなかったのか?」

 

「そういうことではないのです」

 

「ではなんだ?」

 

リーシェは深呼吸はして大きく息を吸い込んだ。

 

「では何故そのような格好をしているのですか!!!」

 

 

 

キーーーン

 

 

 

「うるさいぞ、リーシェ」

 

鼓膜が破れるかとおもった。

いきなり叫ばれるものではないな。

 

「それに、別に普通の格好だろう?」

 

ユーリは自分の格好を確認しながら言った。

金に回復薬、剣にグローブ。

そして、いざというときの爆弾。

別に、

 

 

「変ではないだろう?」

 

「いや、おかしいですから!!」

 

リーシェはユーリに指を指しながら言った。

別に変ではないだろう。

服は家の物だし剣とグローブも父上が俺にくれた物だ。

 

「ああ、そうか」

 

「! わかってくれましたか?」

 

「盾がなかったか」

 

「そういうことではありません!」

 

む、違ったか。

 

「ではなにが駄目なのだ?」

 

はあー、とリーシェは大きいため息をつく。

 

「今日は街に行くのですよね? それなら私も付いていきますので爆弾のような危険な代物を持っていかなくても大丈夫です」

 

「む、お前も付いてくるのか?」

 

「当たり前です。ユーリ様にもしもの事があったらどうするのですか」

 

別に大丈夫なのだが...

まあ、どうせ聞かないだろう。

 

 

「...そうか」

 

「お分かりいただけましたか」

 

ふぅー、とリーシェは安堵の息を吐く。

 

 

「では、爆弾を回収しますからね」

 

「......まぁ、仕方がないか」

 

 

 

-----------

 

 

こんなふうに取り上げられたわけだ。

まあ、街には魔獣がでないと母上が言っていたし大丈夫か。

あとは、盗賊どもだな。

俺に、いや俺の大切に手を出した時は生きているのを後悔させてやろう。(出ると決まったわけではない)

そんなことを考えていると玄関まで来ていた。

靴を履きドアに手を掛ける。

 

「ユーちゃん」

 

後から声が聞こえた。

まあ、こんな呼び方するのは一人しかいないか。

 

「母上?」

 

聞き返しながら振り返る。

そこには、母上と父上、それに執事のセバスまでいた。

 

「どうしました?」

 

何故いるのかわからない。

しかもみんな揃って...何かあるのか?

 

「ユーちゃん」

 

「ユーリ」

 

「ユーリ様」

 

俺の名前を呼ぶ。

皆の表情は、心配の色が出ているがそれよりも嬉しさの方が強かった。

次の言葉の待つ。

そして、

 

「「「行ってらっしゃい(ませ)。」」」

 

 

 

 

......この気持ち何だろうか。

いままで味わったことがない、この胸の空白が埋められていくかんじ。

魔界で生きて、魔王として君臨していた時には一度もなかったこの気持ち。

 

 

...ああ、そうか。

これが、家族というものか。

 

「...はい、行ってきます」

 

俺は、そう言い返し外に出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

というわけで今俺はリーシェと街を歩いている。

街は想像していたよりも賑やかで活気に溢れていた。

野菜や魚、肉の販売や飲食店などの呼び込みが多く、他にも子供たちのはしゃいでいる声も街中から聞こえてくる。

魔界の街は、これほど賑やかではなく、もっとじめっとしたかんじだった。

まあ、俺が街に行くと皆が静まりかえるのでそう思えただけかもしれないが...。

そんなことより

 

「この街はいいところだな」

 

「そうですね」

 

俺の独り言にすかさずリーシェが言葉を返す。

 

なんだか美味しそうな匂いがするな

これは...あそこの店か

この匂いはユーリたちから見て右斜め奥にある屋台からのものだった。

 

「リーシェ」

 

「はい、何でしょうか」

 

「あそこの店に行こう」

 

俺があの店を指差して言う。

 

「ユーリ様食べ歩きは行儀が悪いですよ。

それにそんなことをさせると私が奥様に怒られてしまいます」

 

「...別に少しぐらいいいではないか」

 

「駄目です」

 

「むぅ...」

 

リーシェは本当に融通がきかないな。

少しぐらいいいではないか。

 

「っ! わかりました。少しだけですよ?」

 

「!? いいのか?」

 

「.......はい」

 

まさかリーシェが許可を出してくれるとは...。

しかし、あの少しの間はなんだったのだろうか。

まあ、今はそんなことよりも店に行こう。

 

 

 

 

 

 

店の前に行き、30代前半ほどの男の店主に話しかけた。

 

「店主よ」

 

「ん? いらっしゃい。って貴族さま...。ここは貴族さまのようなお方が来るようなところではありませんが、何かご用で?」

 

俺を見たとたん急に態度を変えたな。

しかも、とても嫌そうな顔をして...。

貴族というのはそんな嫌われているのだろうか。

 

「それを2本ほどいただきたいのだが」

 

肉の塊が数個刺さった串を指差しながら言う。

そうすると 店主の顔は驚愕の色に染まった。

 

「あの、これは貴族さまが食べるようなものではないと思いますが?」

 

貴族が食べ歩きというのはそんなに珍しいのだろうか。

 

「いや、近くを歩いていたらとても旨そうな匂いがしてな。

匂いをたどったらこの店に着いたのだ。

それに、とても旨そうだと俺は思ったのだがな」

 

「......わかりました。二本でよろしいので?」

 

「ああ」

 

店主は不思議な表情をしながら串を二本新たに焼き始めた。

 

「そこの焼けているので構わないのだが」

 

「いえいえ、貴族さまに時間が経ったものを渡すわけにはいかないので」

 

ん? 気のせいだろうか店主のようすが少しかわって柔らかくなったような

まあ、気にしなくてもいいか

 

ふむ、焼くのに時間が掛かりそうだな

そんなことを思いながら空を仰いだ。

 

空は青く透き通っている。雲が斑に存在し、その雲がさまざまな形をしておりとても面白く感じた。

 

 

平和だな。

魔界ではあるはずのなかった光景。

空はこのように綺麗でなく、赤黒く、いつも雲に閉ざされている。

人間界では犯罪と言われる行為が毎日のように起き、平和とは程遠い世界。

 

 

もう一度言おう。

 

 

 

平和だ...。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ユーリ様」

 

「ん?」

 

リーシェに呼ばれ思考を止め振り返る。

そうすると前を指さす。

どうやら串が焼けたようだ。

 

「お待たせしました、貴族さま」

 

「ふむ、ありがとう」

 

ほどよく焼けた旨そうな串を二本受け取り、一本をリーシェに渡す。

 

「あ、あの、ユーリ様。私は大丈夫ですのでユーリ様がお食べください」

 

「む、これはお前の分なのだ。お前が食べろ。そのために二本買ったのだ」

 

「で、ですが...」

 

ふむ、まだ拒むか...。

しかし、顔を見るに食べたくない訳ではないだろう。

なら

 

「いいから食べろ」

 

「フグッ!?」

 

少し跳んでリーシェの口に突っ込んだ。

 

モグモグ...ゴックン。

 

「どうだ? 旨いか?」

 

「...はい..美味しいです...」

 

「そうか、それはよかった。では俺もいただくとしよう」

 

パクっ

 

ん!? これは!

パリパリ焼き上がった皮に柔らかい肉、そして噛んだところからあふれでる肉汁...

 

「...旨いな」

 

これほどのものが街の屋台に出ているものなのか?

いや、多分そんなにないだろう

それにこの肉は何の肉だろうか

 

「店主よ」

 

「なんでしょうか」

 

「そなたが焼いた肉とても旨かった」

 

「...あ、ありがとうございます」

 

店主はまさか美味しいと言われると思っていなかったのか驚愕の表情を浮かべお礼を言った

 

「して、この肉は何の肉なのだ?」

 

「えー、それはコカトリス擬きです」

 

コカトリス...それは魔獣だ

 

 

魔獣とは、魔力を有する異形の生き物である。

その強さは千差万別、一般人でも集まれば勝てるものもいれば国ですら敵わないものもいる。

魔獣にはランクがつけられており、 F~SSSまである。F~Dは下級、CBは中級、Aは上級、S~SSSは災害級と呼ばれている。

例えば、下級の魔獣はゴブリンやコボルト、オークなどだ。

逆に、上級のAランクは、ドラゴンなどの伝説に登場するやつもいる。

そして、先ほど話に出てきたコカトリスは中級のCランク。

一般人である店主が倒せるような魔獣ではない。

 

 

「店主よ、それは魔獣なのか?」

 

「い、いえいえ!そんな俺みたいな一般人が...無理に決まってる!」

 

俺の問いに店主は慌てて否定する。

ふむ、ではなんだろう...。

8000年前にコカトリス擬き何てものは居なかった。

新しく生まれた新種か?

 

 

「ふむ、だが名前はコカトリスがつくのだろう?」

 

「ただ見た目が似てるからってつけられた名前ですよ。大きさも普通の鳥と一緒ですし」

 

「む、そうか」

 

 

やはり、まだまだ知らないことが多いようだな

まあ、これから知っていけばいいか

 

 

「そういえば、まだ金を払ってなかったな

いくらだ?」

 

「えー、銅貨2枚になります」

 

「ふむ、これでいいか?」

 

懐から銅貨を取り出し店主に渡す

 

「は、はい。ありがとうございます」

 

「ではな、また来ることがあればよろしく頼むぞ」

 

「は、はい、またお越しくださいませ...」

 

 

 

では、他のところを見て回るとするか

 

「行くぞ、リーシェ」

 

「はい、わかりました」

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

少しばかり歩いていると何もないところに着いた。

 

「む、何もないな。リーシェここはどこだ?」

 

「ここは平民の子供たちが遊ぶところですね。今は人がほとんどいないですが...」

 

ここが遊ぶところか...。

殺風景なところだな。

 

 

「ん? あそこにいるのは人か?」

 

「そのようですね」

 

数人の子供たちが少し離れたところにいた。

5人の子供が1人に向かって何かを投げている。

 

「.........」

 

ユーリは無言で子供たちの方に駆けていった。

 

「!?ユーリ様!?」

 

リーシェが驚いているようだが無視だ。

この光景は前にも見たことがある。

そのときは自分の立場上止めることができなかった。

そのときの助けてくれという眼差しから憎悪の眼差しに変わったときは結構くるものがあったな。

しかし、今はそれを止められる。

 

 

「そらぁぁ!!」

 

茶髪の男の子がしりもちをついている子に石を投げつけた。

 

パシッ!

 

ユーリは投げられた方の子の前に入り込み石を掴み取った。

そのあまりに唐突な出来事に他のものは呆然としていた。

 

「大丈夫か?」

 

ユーリは振り返りながらそう言った。

 

 

 

 




ようやくなんかユーリの主人公らしさが最後だけかいまみえましたね!
これからもっと出せるといいのですが...

更新は遅くなりますが一応次の話はいじめられッ子視点から始まります!
よければ見てくださいよろしくお願いいたしますm(__)m
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