隕石と共にやってきたのは地球外の生命体。
テレビを乗っ取って放送された内容に世界が震撼。
なんたって、嫁を探しに来たのだというのだから驚きだ。
しかも、トップは興味がないのに己の部下の嫁を探してやる為に乗っ取ったらしい。
規模がデカイな。
「そして私は転生してたのかよ」
宇宙人襲来の衝撃でぽかんと簡単に思い出したそれ。
決して気が狂ったとかでなけりゃ本物の記憶。
黒く染まった手の平を見て、己のしていた行為を思い出す。
「いけない。原稿間に合わなくなんじゃん」
テレビから目を引き離してひたすら進める。
この記憶が今の現実を認めたくないから起こる偽物ではないように祈る。
原稿を終わらせるとまだテレビがついていることに気付く。
「ん?なんで画面停止してんの?」
トップとやらが映ったままのドアップが停止している様子で見えていた。
生中継だからテレビが壊れたのかな。
「買い換えるのめんどくさ」
テレビをちょっくら叩こうと近付く。
手を降り上げて下ろす。
──ガッ
手を捕まれ絶叫。
ぎゃああああ、と長い間手を振りほどこうとゆするのに離れん。
怖い。
「おい、テレビは壊れてねェよ。叩くな」
「うげ!」
部下の為に丸々星を乗っ取った男。
手がテレビからにょきっとはえている上に停止している画面の口が動いている。
「なんでわかったの」
たくさん人が住むこの星、確率は当たらない。
「そんなことはどうでも良い。大切なのはこれからだ」
「私はこの星で長く暮らしていて離れたくないの」
「夫が永遠に一人だとして、良心は痛まねェのか」
「征服した奴がなぁにをいってんの」
夫と言うのはこの星に生まれる前の話であり、今は関係が白状なのだ。
「関係ない」
「関係ある」
言いあいしていると原稿のことを思い出して、手を離させる。
「兎に角、部下のお見合いでも終えたらあとは好きにして。仕事の邪魔だけはなし」
お互い邪魔されるのは避けたいことだ。
「嫌だと言ったら」
「私のローへの好感度が下がるな」
「……また来る」
「いや、こなくて。て、もう居ない」
話は最後まで聞くべきだと思うのだよ。
政府が家に来ないことを祈る。
簡単に把握されるほど科学的な云々は先をいっているので、多分把握されることはない。
それに、こんな遠い星にまで探しにくるなど、余程ローの部下は好まれているらしい。
関係ないけど。
さくさく済ませていこうとペンを手に取る。
今の仕事は漫画家なのだ。
収入は小さいけど好きなことだからね。
それを邪魔するのならローとてさせまい。
なにがなんでも阻止する。