短編集(夢小説)   作:苺のタルトですが

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ドラゴン


おまどら

「おまっ、この駄ドラゴンめえええ!」

 

こんな風に誇り高く最強のドラゴンを口悪く罵ることになるなど誰が予想出来るものか。

少なくてもドラゴンに会うまでは夢にも思わなかった。

 

 

冒険者をするには数があった方が有利だ。

そんなもの、知識のつき始めた子供とて知っている。

しかし、その冒険者業が今、現在進行形で怪しくなっていた。

辛うじてあった収入も今日で終わりだ。

今まで加入していたパーティーから脱退するように言われて、もうどうにもならないと思い頷いた。

彼らの顔には全く悪いといった感情もなく、寧ろ底意地の悪さを醸し出してニヤニヤ笑っていた。

底辺の自分が追い出される様を嘲笑っている。

それを分かっていても怒ることが出来ない。

今まで荷物だった自覚もあるので仕方ないと納得している。

彼らくらいでないと同じパーティーになってくれなかったのだから選択肢などない。

口を開くのがとても重く、苦々しくなりならながらも今までお世話に成りましたと場を濁さぬようにつとめた。

後々遺恨を残しては今後の何かに支障が出るなど笑えない。

致命的な事を叫んでしまいたくても叫べない。

飲み込んでからゆるりと足を動かして冒険者の建物へ続いていた扉を潜ると、脱退してしまった事を嘆くかのようにジリジリと容赦なく輝く天体が熱さを放つ。

こんな時でも変わらず星を循環させる。

そして、また一歩と歩みを進めていると見に覚えのない魔方陣が足元を照らす。

己が発動したわけでもないそれに、かつての仲間が悪ふざけにやったのかと疑う。

それは、目を開ける瞬きの間に一瞬で移動するという魔法であったらしい。

見慣れぬ大地に目を白黒させる。

いたずらにしては質が悪すぎて、絶句した。

何もない真っ白な光景に、寒さが服の間から吹雪く。

極寒の地と連想させる凍った箇所があり、僅かに雪も降っていて、春先の格好であった己の今は頼りなく、このままでいると凍死するのではと危惧した。

周りを見回しても覚えのない場所であると再確認。

ほぼ職を失った日に、極寒の場所で一人。

なんていう日だ。

嘆くには充分なくらい、不運だ。

 

「寒い、寒いよぉ」

 

涙を流してもパキパキに凍ってしまう。

熱いということもなく、痛い。

張り付いてしまったのだ。

自分の涙にさえ痛みを与えられて心も折れてしまう。

 

──ドサリ

 

絶望に膝を付き、目を閉じた。

急激に眠くなった。

唯一の荷物持ちとしての名残である空間魔法もこんな辺鄙な場所ではなんの役にも立たない。

ああ、死ぬのだ。

言われずとも本能がぼんやりと意識した。

 

「こんな人生、だったなんて」

 

特に尖ってもなく、ただひたすらに真っ直ぐの心電図のような人生。

人並みなことしかやってこなかった。

それから、考えることも出来なくなって、睡眠状態へ陥る。

 

『隊長!こんなのあんまりだ』

 

『では、お前はあれが倒せますか?』

 

『出来ません……無理ですよ』

 

女の人が大きな存在と対峙している。

映画のようなシーンだ。

 

『隊長、どこに行くのですか?』

 

場面が次々と切り替わる。

 

『風呂です』

 

女性は男性にもハキハキとものを言っている。

 

『これをしておきなさい』

 

『は!』

 

どこかの纏め役だったのだろう。

何番目なのだろう、この人は。

そう思った自分に驚いた。

フ、と目が開いて脳が急激に覚醒した。

 

──ヒュウウウウ

 

やはり、夢ではなく現実では雪の降る地に居た。

それにしても、今見たもの。

他人事には思えない程のリアルさだ。

 

「……なっ」

 

耳から大きな音が反響して気持ち悪くなる。

突然の変化に怯えが出た。

なにか可笑しな風に頭を打ってしまったのだろうか。

 

「違う……敏感になった?」

 

世界が逆さまになったかのように視界に写るもの全てが目に入ると直ぐに負ってしまう。

お陰で三半規管がぐるぐるする。

突然身体に変化があれば吐き気もするなと冷静に分析。

二つの思考がぐにゃぐにゃとして、考えたくてもヒートしていく。

 

「何が起こっている、の」

 

極寒過ぎて脳が壊死でもし始めたのかも。

そううつらうつらとなる中、考えていたがここに居てもキリがないと、何故目覚める事が出来たのかということを疑問視せずに歩く。

どう見ても未開拓の土地を闊歩していると不意に雪が降らなくなる。

 

『おい』

 

「?」

 

『お前だ』

 

最初は寒いゆえの幻聴かと思いきや、今度ははっきりと聞こえた。

辺りを見てもそれらしいものはなく、木一本も生えていない。

 

『変な魂を持った女、止まれ』

 

「えっ、はえ!?」

 

不気味な声に思わず立ち止まるともりもりと雪が上に盛り上がり、大きな氷の塊も壊れて盛り上がった上から落ちてきた。

その氷がこちらに向かってきたので慌てて退こうとするが、物質が大きすぎて避けきれずにぐしゃりと落ちる。

 

「人間は脆い。めんどくさい」

 

物臭な台詞を吐いたそれは、一度手を振り上げて蘇生の魔方陣を描く。

そう、この時ネムルは男によって不慮の事故で潰された。

後に「このクソが」と悪態を吐き出すことになる。

謝罪をするところなのに、めんどくさいと言ったのだから甘んじて言われるべきだ。

 

「うわああああ!あ、あ?あ、い、痛くない?」

 

黒いものが陰りを帯びて落ちてきたので頭を守る体勢になったのと、大きなものに押し潰された感覚までは覚えている。

 

「は!……ドラゴン?」

 

大きな影がさっきから輝く星を遮っているので上を向くと巨体がこちらを見ていた。

疑問符なのは一度も生身のそれを見たことがなくて確信を得られなかったのだ。

 

「えっーと、ドラゴン?」

 

確認のために聞く。

知恵のある目をしていたので、食われる心配はこの時あまりしていなかった。

 

「お前は何者だ」

 

唐突に重い質問をされて点になる。

それは、今答えねばならないのか。

一度人生を終えかけた時に答えるしか出来ない質問ではないのかと悩む。

 

「たった今、人生を終えかけている人間なの、かな?」

 

あり得ないことがありすぎてナチュラルにドラゴンとやりとりしていられた。

正気なら気絶していただろう。

 

 

 

ドラゴンはその問いはそういうつもりでしたのではじゃないと言う。

そういう答えを望んでいたわけではないらしい。

若輩者の自分ではドラゴンが満足するものはあげられそうにないなと素直に告白する。

 

「魂の形と言い、なかなかに骨があるやつじゃねェか」

 

氷のような透明な宝石の巨体がシュルルル、と縮む。

ネムルと同じ、否、結構高めの男性がそこに形を成した。

でも、裸だった。

 

「ちょ、いやあああああ」

 

極寒の地で何が嬉しくて見たくないものを見なきゃいけないのだろう。

手をパーにして顔を隠し目を覆った。

勿論隙間は確保しておいた。

顔立ちが良かったので女としての本能だ、許せ。

 

「建前では服を着てと言う!けど、本音としてはありね!」

 

久しく男性の裸体など見たことがない。

パーティーメンバーで夜間の依頼では男性が半裸でふらふらとしているので見慣れているが、全裸は流石に珍しい。

目の保養だ。

何かの値がぐんぐん満たされていく。

女子力かなにか。

乙女値的な何か。

ドラゴンはこちらの複雑な想いなど当然気付かずにスタスタと近寄ってくる。

全貌がこのままではくっきり見えてしまう。

ダメです、全年齢から外れてしまいます。

 

「止まって止まって!」

 

「まともに話が出来ないだろ」

 

まともな姿でないので無理だ。

 

「服!服着て!服着てくれれば聞くからっ」

 

あわあわと半裸でも良いがと付けたしておく。

相手は長年着てないのでそういう習慣が人間にあったなと理解してくれて魔法でさらりと来てくれた。

センスは普通で良かった。

ドラゴンのままでいられるよりも奇抜なファッションで攻めてこられればそちらの方が親近感が沸かなくなる。

 

「ドラゴンなんだよね?」

 

「何度も言わなくても良い。ドラゴンなんて分かるだろ」

 

そう言われるが、ドラゴンなんて見たのは初なのだから見れば分かるなどというのは無理な話だ。

荒唐無稽な与太話という可能性が一番濃厚。

そもそも、何故そんな生物が居る所に移動したのか謎なのだ。

 

「この時代ではドラゴンなんておとぎ話くらいです」

 

価値観や世界観のズレなのだろう。

麻痺した脳で必死に照らし合わせて行く。

一応話せるようになったので相手から情報を聞き出す。

お相手は名をローというらしい。

絵本とかにあった気がするが、なんせ子供のときにしか読んで居ないので覚えているわけもなかった。

 

「で、ローはなんでここに出てきたの?」

 

さっき色々失礼な事を言われたりしたのを思い出しながら尋ねる。

 

「お前が居たから起きただけだ」

 

「起きただけって……」

 

人類にとっちゃその起きただけが随分大事なのだが。

それを分かっていなさそうな言動。

こりゃ後々、大問題でも起きそうだ。

 

「そうなの。でも、私はそろそろ行かなくちゃ」

 

じゃないと寒すぎて凍死する。

壊死したくても出来ないくらいカチカチになって永久に死んだときのまま雪の中に埋まってしまう。

 

『しかし、こんなに寒いと凍えてまともに話せません』

 

遠い意識、僅かに会話が耳に木霊する。

 

『こういうときは、こう言って発動させるんだ』

 

「"温度調節"」

 

無意識のうちに声に出していた。

 

『先輩……そんなの貴方くらいにしか出来ませんから』

 

寒さは感じなくなっていた。

意識が手元に戻ってくると寒さを感じなくなっていることに驚く。

 

「驚いた。その魔法を使えるとはな。人間にしてはなかなかやるな」

 

「へ?あの。貴方がやってくれたんじゃ?」

 

「おれがやるわけねェだろ。勝手に死ぬんなら放置する」

 

オラオラ系ドラゴンである。

 

「もしかして、私?」

 

「ああ。見事に効率の良いやり方で魔法使ったぞ」

 

信じられない。

万年荷物持ちが魔法!

 

「そんな自覚したこともないけど」

 

困惑を訴えるが彼は当然ながら共感出来ない。

無意識にいつの間にか出来るようになったソレはどうやら先程の白昼夢に何か関係しているのではないかとぼんやり予想してみる。

しかし、寒さはなくなったがここが知らない土地なのは変わらず。

ここがどこか知るためには手っ取り早く同じ地に居る目の前のドラゴンに聞く。

 

「適当に決めたから知らねェな。上に飛んだら位置は把握出来るが」

 

「うーん」

 

全然救済にならない回答だ。

歩いて助かるならば歩いているが闇雲に歩くとなると躊躇してしまう。

 

「良い案がある」

 

それはなんだ、と聞く前に体が凄い力でくの時に曲がる。

グイイイン、と引っ張られて上を向こうとしても圧がかかって向けない。

しかし、こんな事態が起こる可能性には心当たりがあった。

上は向けないが下はずっと見えている。

それによると己は今天空に居るらしい。

地面が遠くおぼろげに見えていた。

で、空を飛べる要素を持つのは先程まで言葉を交わしていたドラゴン。

ドラゴンは翼のあるタイプで一人運ぶのになんの苦労もしなさそうな程巨体だった。

ということは、今自分を勝手に運搬しているのはそのドラゴンであろう。

 

「いやあああ、なにしてんの!?」

 

あまりの高度に分析をしながら苦情を述べた。

せめて事前に申告しておいて欲しい。

彼は一言良い案があると宣っただけだ。

どんなに沈着な人であってもこんな風に足元がぶらぶらしてしまう事態は看破出来ないだろう。

 

「町まで連れてってやろう」

 

「ドラゴンが町に行ったら討伐される」

 

「おれが?討伐される?ハッ、笑える」

 

彼が鼻で笑う。

討伐されるはいくらなんでもありえないかもしれないが、穏便に町へ入れなくなる。

 

「やだ、待って!」

 

人からドラゴン、ドラゴンから人になるまでスムーズだったのだ。

ここはドラゴンを人にさせてから町に入ればどうこうされなくて済む。

 

「降りる前に人になって、お願いだから」

 

どうにかこうにか懇願した。

命令したつもりはないが、言ったら命令するなと言われた。

 

「パニックになって大惨事になるからっ」

 

一応助けてくれているので、それなら彼を穏便に町へ連れていきたい。

 

「美味しいご飯もあるし、本もあるけど、ドラゴンのままならそれも出来ないから、ね?」

 

説得していくと成る程、と彼は納得してくれて安堵する。

凄い疲労感だ。

苦労人属性が付与された。

おれ様ドラゴンは面倒だなという言葉を吐き出しつつ、ドラゴンは人になる。

人になると面食いな己の本能が食い入るように見つめる。

二度目でもかっこいい!

やはり勘違いじゃなかったよう。

惚れ惚れする。

ドラゴンの姿も勇ましいけど。

 

「飯を用意しろ」

 

「ここで!?いや、ちょっと無理かなぁ。ここでは火も起こせないし、なにより食料もないし……」

 

「なに?空間魔法で荷物を収納してねェのか」

 

「収納魔法のことかな?それだったらかなり上位の人しか使えなくて王宮にしか居ないと思うけど」

 

荷物持ちをしていた己は荷物持ちに関して勉強していたので事情を詳しく知っていた。

ローは舌打ちすると運んでやるから今から覚えろとネムルを掴むと人のまま翼を出してぐんぐん上昇。

温度調節の魔法で寒さはほぼなくなったにしても、高度が上がれば景色も恐ろしくなる。

嘘でしょと内心叫び、彼の教えるという関係の反芻が胸を騒ぎ立てる。

前にも進むのでなにかのぬいぐるみにでもなった気分だ。

教えるというのは空での事だった。

そんなの頭に入るかっ。

色々言っていたが集中出来る筈もないので、言葉も覚えてない。

風が顔にばしばし当たる中、どれ程からだが揺れただろう。

漸く地上に足をつけられた時、疲れでなにも話せなかった。

 

「どうした」

 

「……疲れたんですけど」

 

ドラゴンの際限のない体力を同じと思わないで欲しい。

うんざりな気分で告げるとローはそうかというだけで、慰めることなく終わる。

終わると直ぐにここがどこか確かめることとする。

町が近くにあるぞと男が言うのであるのだろう。

ここから歩いて10分くらいらしいので歩くことで漸く話をゆっくりできる。

 

ローは雪の属性のドラゴンなので雪の山で眠っていたらしい。

起きたのは何十年ぶりというらしい。

ローの他にもドラゴンが存在しているというが、聞いたことがない。

そりゃ、なにか不幸があったり不可思議なことを体験した人がドラゴンの呪いとか加護とか勝手に解釈することはある。

ドラゴンが本当に存在していることなど知るもしもなく。

そんなローが従来で本当の姿を見せようものなら、大パニックで攻撃されるか怯えられるか。

冷静に対応されるなんて夢物語。

歩いていくと門が見えて他の町と変わらぬ町が片隅に見えた。

 

さて、どうしたものかと悩んでいたらすんなり中に入れた。

ゆるい町で助かった。

治安も良さげで町の人間の顔を見ていても特に暗いだとかいうことはない。

この町は山の峰に最も近いからか、やけにドラゴンをモチーフにした商品が多い。

まるでローが眠っていることを昔から知っていたような町の様子にローは当然だなと頷く。

 

「たまに起きて背筋を伸ばすこともある。その時にでも見たんだろ」

 

見たと言っても大昔のことなので、この町の人たちは誰もドラゴンの実在は知らないと思う。

ただ、ドラゴン好きが多いだけだ。

だから、余計にローをドラゴンにさせてはいけないと注意した。

 

「おれがドラゴンと知れば金を絞り出して捧げてくるぞ」

 

「それは敬愛じゃなくて脅しというものじゃないの」

 

「そんなの勝手に怖がってるだけだ」

 

怖がる子を理解しているに違いない。

なんていう悪どい笑みを。

 

「ここは直接的に稼ごう?冒険者とか」

 

「冒険者?なんだそれは。寝てる間にまたいらない仕事でも増えたか?」

 

冒険者について激しい誤解があり、己の職業であるから丁寧に説明して二人で組む。

というか、いらない仕事とか偏見とトゲのある言い方!

ドラゴンだって起床したのに、寝ぼけてるのかな?

絶対に性格だと思うけど。

少しだけしか分からないけど、分かるぞ。

町に入ると人の視線を感じない。

そんなに人口がいないみたいで、山に近いからかな。

ローも少し気になるのかキョロキョロしている。

周りを見ているとギルドの建物があるのでそこへ入る。

ローを登録させるかは体験させてからで良いか。

頼まれてないのに面倒を見る姿勢になったのは世間を知らない態度だったせいだろう。

彼はギルドの中に入るとその視線を気にすることなく共に進む。

受け付けに元々居たギルドに連絡しようか悩んだ。

やめることにした。

なぜなら、誰がここに飛ばしたのか分からないから。

ここに飛ばしたということは殺されそうになったということなのだ。

 

「すみません。こちらに来たばかりなのですか」

 

受け付けにこの町について詳しく聞く。

この町は人が少ないけれどギルド支部があるので人の出入りは盛んらしい。

ドラゴンについては同じくおとぎ話レベルに思われているようで仄めかしても反応することはなかった。

ローのことは知られていないようだ。

眠っていたのだから知る筈もないか。

安堵しつつ、やはり安易にローがドラゴンとは知られないようにした方が良いのかもしれないなと考える。

パニックで無闇に攻撃されたくないし。

 

「ロー、他に聞きたいことはない?」

 

「ああ。じゃあ」

 

ローは余程気になっていたのか山の名前や国の名前を聞いていた。

しかし、聞いたのとのない地域名。

案の定、受付は首を捻り聞いたこともないですと困惑していた。

眠る前の国の名前ならばここではなく、古いものを扱うとこでないと。

記録すら残ってない可能性は極めて高い。

その作業よりも飯を食いたいと訴える男により近場のレストランへ。

普通のどこにでもある平穏なレストランだ。

注文すると出てくる料理に男は無言で手を付ける。

おきにめしたのか、もりもり食べる。

お口に合ったようで良かった。

彼と共にご飯を済ませて古い書物などがある図書館へ向かう。

 

向かう中でも色々様変わりしているからと辺りを見回すおのぼりさんのように見え、これがドラゴンだと知られたら偉い事だと隠すことを決めた。

どれ程止められるかは期待しないで欲しいが。

もうそこは人類総出で止めてくれって感じ。

意気揚々と闊歩する男の後についていった。

苦労が絶えなさそうで遠くを見つめる。

それに気付いた相手が早く来いと従者のように扱うので、願うのなら分厚い本で殴り付けたくなった。

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