とあるシリーズは投稿日で20周年!!おめでとう!!
唯心論、と言うものがある。あらゆる物体は存在せず、ただ心の働きのみがある、という哲学上の思想だ。
そこまで極端なものを想定せずとも、事物の在り方は自身の主観的認識のみが規定する、という考え方は哲学上古くからある。
近代で言うならば、ヒラリー・パトナムが述べたような「水槽の中の脳」仮説が代表的と言えよう。
自分が存在するとどう証明できるのか? 水槽の中の脳味噌に電極をぶっ刺して何か幻覚を見せているだけではないのか?
……私がこんなことを考えているのも、こんなことを考えねばならないのも。ある重大な理由がある。
私が、電撃文庫にて2004年4月に連載を開始し20年もの間親しまれているライトノベルシリーズ、「とある魔術の禁書目録」の世界に居るキャラクターだったなんて。
ああ、正確に言えば「原作」には居ない(ないしは描写されていない)、いわゆるオリキャラというやつなのだけれど。
主観としては、元々ライトノベルの外側の世界に居たある青年が不慮の事故により死んだ。
その知識を私、木原刹那と言う少女が継承した。
そして9月1日、午後2時54分31秒16現在思い出した。
知識と記憶は得たとしても、主観としての人格は木原刹那と言う少女のまま、自覚的にはほとんど変わりがない
……と言う形になるだろうか?
それはそれとして。
「実は私はライトノベルの世界に転生しちゃったの~~」と妄言を吐いているのが真実なのと、精神攻撃を得意とする木原乱数おじさん辺りの実験に巻き込まれて意識が混濁しているのと、客観的に見てどちらの確率の方が高いだろうか?
客観的に言えば、間違いなく後者の確率の方が高い。人間の脳を弄って「こういった妄言を吐く狂人」に仕立て上げる技法には、14728件ほどの心当たりがある。
脳に電極をぶっ刺すのはこの街、学園都市の十八番だ。
学園都市とは、少年少女の脳を薬物と電極と暗示でいじくって超能力を発現させるイカレた実験場であり、私は、というか私の一族はそうした実験場の中でも最も碌でもないイカレたマッドサイエンティストどもだ。
私も、例外ではない。
齢15にして当然のように万の屍の上に立ち、それだけの科学を作り上げてきた「マッドサイエンティスト」だ。
「だから。『転生』とか『魔術』とか、端的に言って信じられないんですけども」
それでも。そうした「ライトノベル」の知識が正しいとするならば、興味があることはある。
それは、「魔術」だ。
とある魔術の禁書目録と言う作品のキャッチコピーは、「科学と魔術が交差するとき、物語は始まる」となる。私の立場が科学サイドであるならば、逆の魔術サイドもまた同時に存在する。
現代の科学では解明できない、カミサマとかの力を借りて引き起こす異能。非科学的現象。
科学者であれば、それは否定するべき非科学だ。
「それでも」
……だが、科学者だからこそ、「魔術」について確信できることもある。
科学者として、多数の実験を繰り返しているからこそのあり得ないノイズ。科学的にあり得ない不可解。
(こないだ
それに。
ちらり、と壁のモニターを一瞥する。数十のモニターのうちのひとつは、常にAIがピックアップした学園都市のニュースを流している。それは、学園都市外の原石が学園都市に侵入し暴れている、と言うニュース。
カメラに映るその容姿は、原作に登場したカバラの魔術師、シェリー=クロムウェルだ。
科学世界と魔術世界に戦争を起こす為学園都市に侵入を強行したシェリーは、二学期初日の上条当麻、
とある魔術の禁書目録第六巻、『
「これだけだと確証は持てませんが」
カメラに映るその能力は土を操作し巨人を形作るもの。学園都市の理論においても、土に干渉する、レベル4程度の
木原の目からすれば、科学的におかしい挙動は多々見受けられるが、それでも。前提知識がなければ見逃していた程度のものに過ぎない。
「しかし、魔術が存在する前提で動くほかないですね」
いぜん、「洗脳を受けて、脳内で都合良く物事を解釈している」可能性は存在する。
それでも。その場合、すでに対処は不可能だ。
であるなら、「自身が本当に転生者である」「魔術は実在する」非科学的な前提で動いた方が合理的だろう。
それに。
そんな科学者としての合理的思考ではない、幼いころからのエゴが。私にこちらの選択を選ばせた。
知りたい。魔術と言う、未知の法則が。
知りたい。神秘と言う、科学が探求されつくした現代に現れた最後の未踏地が。
知りたい。位相という、新たな世界の捉え方が。
すべてを。知りたい。
知りたい。
知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい知りたい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
魔術の存在、そしてあるものの存在が、私の幼いころの夢、そして木原と言うマッドサイエンティスト集団の悲願、あるいは。あらゆる科学者、未知を既知へと変える者たちの悲願を思い出させた。
即ち。全知
世界のすべてを知り、世界のすべてを未科学から科学に変える。
そんな。
いや、それ以上に。全知の神の身にまでも。
もし、これが妄言でも構わない。もし幻覚でも構わない。
もし、神様がいたとするならば、知恵の実をください。神に匹敵し、神をも乗り越える知識をください。
もし、神様がいたとして。その頭蓋をかち割って脳髄を啜ってでも、すべてを科学的に解明しなければならない。
即ち。
原作通りに、それが存在するならば。
魔術を極めた結果、全知全能と言って遜色ない域にまでたどり着いた存在がいるのなら。
魔術と言う知識を完全に極め切った先のそれがあるのなら。
魔術を、科学的に説明できるほどの知識の結晶に至れるのなら。
魔神。
魔族の神でも魔界の神でもなく、只魔術と言う知識を極め切ったうえで至った神域。
本当の意味での全知ではないだろう。それでも、今の私には一生かけてもたどり着けない知識を持って、足りない知識さえも全能に近い魔術を以て解析出力できる装置ではあるはずで。
「端的に表明するならば」
科学的合理性の名と、未来視に近い原作知識を以て。
最高効率で全知の魔神に至る。
誰よりも早く、一秒でも早く、すべてを知るために。
人が神に至る、その過程の大半を省略し、突破する、魔神到達
「私は魔神に至ります。想定タイムは……3ヶ月」
言うなれば。とある刹那の魔神到達。