ブルアカ世界に男で転生したのでロボットになります   作:あーけろん

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誤字脱字報告、感想、評価、閲覧、ご指摘の全てに感謝を。


※FA、三次創作について特に規定は設けておりません。どこかのプラットフォームで投稿したと報告してくれれば幸いです。

※次回投稿は4月13日を予定しております。





何度目かの悪手と明星ヒマリ

 

 

 

 

「───なぁ。他に方法はなかったのかよ?」

 

 

クロキが居なくなった会議室で徐に美甘部長が口を開く。不服と言わんばかりの口調に眉を顰めながら視線を彼女に向ける。

 

 

「他の方法、と言うのは?」

「別に、都市整備部を無くすって事はなかったんじゃねぇのか?あんただって、あれの運営によく手を貸してたじゃねぇか。それをなんで今更…」

「今だからこそよ。私から言わせてもらえれば、もっと早くに潰すべきだった」

「…穏やかじゃねぇな。そこまで言われる筋合いはクロキには無いんじゃないか?」

「いいえ、これは断言できるわ。都市整備部は、もっと早くに取り潰すべきだった」

 

 

私の言葉に彼女は「あぁ?」と語気を強める。

 

 

「随分と冷たいじゃねぇか、そんなにクロキの事が嫌いかよ?」

「ちょっと部長、そんな言い方……」

「さっきの契約だって文句はあるぜ。C&Cを使ってクロキを拘束するだなんて、よくもまぁ書けたもんだ。いっそ尊敬するぜ」

「でも、お陰でクロキはいとも容易く了承したわ。美甘部長、貴方に実力を行使されたくなかったから」

「───初めから、それが目的で…‼︎」

 

 

クロキの思考を読むことなんて容易い。彼女達C&Cに実力を行使する気がない事が99%わかっていても、1%でも可能性があるのなら争う選択肢は避ける。彼は、そう言う人なのだ。

 

 

「わかるでしょ。クロキは優しすぎるのよ」

「だからってこんな方法で手籠にして良いのかよ‼︎そんなの、他所の学校がやってる事と変わらねぇんじゃねぇか!実力で脅して、あいつの部活を────!」

「落ち着いて部長!暴力は不味いって!」

「そうです!相手はセミナーの会計ですよ!」

「止めるんじゃねぇ!ミレニアムの為だと思って黙ってたが、もう我慢ならねぇ‼︎一発ぶん殴って───!」

 

 

こちらに食ってかかる勢いの彼女を他の部員が止める最中、小さく言葉を漏らす。

 

 

「……落ちてないのよ。都市整備部の稼働率が」

「…あぁ?」

「クラフトチェンバー0号機を無くして、未来展望室でも別途業務を請け負ってるのに、それでも都市整備部の稼働率が落ちていないのよ。連日のように都市整備計画書は上がってくるし、予算申請だって登ってくる。これが何を意味してるか、わからないわけじゃないでしょう?」

 

 

───クラフトチェンバー0号機。クロキが隠していた奇跡の正体であり、彼が借り物の奇跡と呼ぶ物。そして同時に、この前の砂漠の一件以降彼が失ったものでもある。

 

エンジニア部の総力を結集しその実態を調査したが、あの砂漠の一件以降息を引き取ったかのように沈黙したそれは動くことはなく、現在も監視しているが動作している様子はない。

 

その存在を知ったと同時に停止が分かった時、私は密かに安堵した。だって、そんな奇跡があるからこそクロキは出鱈目な速度で再開発を推し進めていたのだから。その奇跡を失ったら速度が落ちる、忙しくとも人並みの生活を送る事ができる─────それが甘い予想だったことは、直ぐに思い知らされた。

 

 

【おかしい……なんで下がらないの…?】

 

 

クラフトチェンバー0号機の存在はクロキの安全上の観点からあの時砂漠に居た生徒にだけ開示され、一般の公開は見送られた。そのため、世間一般の人は彼が手足を捥がれた事など知りはしない。異常な速度で進められた再開発も、慣れた人々にとっては常識となる。きっと関係各所から苦情が来ると、その対応策は十全に練っていた。

 

 

─────だが、結果としてそう言った苦情の言葉はここ数ヶ月一つも届いていない。届くのはいつもと変わらない、再開発の完了報告書と感謝の言葉だけだ。

 

 

【クロキ、ちょっと良いかしら?】

【早瀬会計?どうしたの?】

【どうしたの、じゃなくて…。クラフトチェンバー0号機って、本当に停止してるのよね?】

【えっ?そりゃ勿論】

【それじゃあなんで稼働率が下がらないの?もしかしてだけど、速度を落とさない為に手抜き工事とかしてるんじゃないでしょうね?】

【まさか、そんなわけないじゃないか。それに、稼働率が下がらないのは当然だよ】

【どうして?】

【いつ止まるかもわからない正体不明の奇跡にキヴォトスの命運を全ベットするなんて阿呆のやる事だよ。あれが止まった後も変わらず進められるよう諸々手配してたんだ。だから安心して良いよ!】

【ちょっと、それって単純に貴方の仕事量が増えただけじゃ…】

【まぁそれはそうだけど…楽園を作ること以上に大事なことなんてないでしょ?】

 

 

なんて朗らかに笑う彼に愕然としたと同時に一つの確信を抱いた────これは、もう強行手段しかないのだと。

 

 

「都市整備部のことはずっと見てきてたわ。会計監査だって欠かしたことだってないし、彼の楽園計画だって全部に目を通した────その上ではっきり言うわ。都市整備部は、もう一人で担って良い部活じゃなくなったのよ」

 

 

『貴方のことが心配だから都市整備部を解体するか補助の人員を入れる』なんて言ったところでクロキは絶対に、何があっても首を縦に振らない。

 

 

『手伝い?良いよ良いよそんなの。俺がやりたくてやってるだけだからさ。それより修学旅行とかやってみたくない?良かったら企画するよ?』

 

 

なんだかんだ大丈夫な理由をつけて必ず断る。事実、ここまでずっとそうされて来た。おまけに私からの忠告を一切聞き入れる事なく連邦生徒会に所属し、積み木のように簡単に職責を積み上げていく─────そんなの、止めるんだったら搦手を使うしかないじゃない。

 

 

「言葉は散々尽くしたわ。それでも彼が頷かないのなら、私はセミナーとして、彼の友人としての責務を果たすだけ。何かがあってからじゃ遅いの。…あの時の砂漠だって、先生がいなかったら今頃どうなっていたかなんてわからないんだから」

「…セミナーとしての責務、か。それにお前の私情は入ってないのかよ」

 

 

美甘部長が問う私情。詰まる所は私の気持ち────それなら答えは一つだろう。

 

 

「入ってるに決まってるじゃない。友達の無茶を止めるのも、友人としての勤めだもの」

「……そうかよ。悪かったな、さっきの言葉は忘れてくれ」

「別に怒ってないわ。それより、頼みたいことがあるの」

「都市整備部解体に関する暴動の鎮圧とクロキの護衛だろ?…ったく、コキ使ってくれるぜ」

「なるべくクロキの眼に入らないようにお願いね」

 

 

今回の発表、クロキはそんなに重く考えていないかも知れないが、まず間違いなく途方もない非難が他校から寄せられることだろう。トリニティやゲヘナ、山海経やアビドス…あとはシャーレの先生も特に注視しなければならない。

 

 

「発表のタイミングは考えないといけないわね。再開発業務の受注も数を絞って受け入れることにすればそこまで反発も……」

「し、失礼します‼︎」

 

 

会議室の扉が何度かノックされ、それと同時に飛び込むように生徒が入ってくる。セミナーの後輩だが、随分慌てた様子だ。

 

 

「どうしたの、そんなに慌てて?」

「ほ、報告します!先ほどトリニティの校章をつけたリムジンが校門前に止まって、生徒が一人ミレニアム校舎の中に入っていきました!」

「はぁ⁉︎守衛は何してたのよ⁉︎」

「は、都市整備部への依頼のために直接出向いたとのことで素通しにしたと。クロキさんの紹介状もあったので…」

「依頼で直接って…それで、素性は割れてるの?」

「えぇと、警備員によりますとトリニティ総合学園、ティーパーティーの聖園ミカと伺っています」

「───な、何ですって⁉︎」

 

私の驚きに合わせて暗雲の雷鳴が響く。どうやら、今日はまだまだ終わらないらしい。

 

 

 

 

 

─────────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

会議室を出て一人ミレニアムの廊下を歩く。窓から見える外はどんより曇り空で、分厚い雲が空を覆っているのか昼過ぎだというのにやけに暗く感じる。

 

『…ごめんね、クロキ』

 

自分の部室────もうすぐ無くなる都市整備部の部室へと歩を進めながら、先ほどの早瀬会計の暗い表情に想いを馳せる。最後はなんとか普段通りの表情を引き出せたが、それまでの彼女の表情は見ていられなかった程だ。

 

「───謝るのは俺のほうなのにな」

 

都市整備部。ミレニアムで唯一一人しか所属していない部活動。鏑木クロキというロボットがキヴォトスを楽園に変えるために設立した部とも言えない代物。それでも、俺がこの3年間心血を注いだ部活であったことは間違いない。

 

───だが、都市整備部自体に思い入れがあるのかと問われれば答えは否だろう。

 

あまりに薄情な自己への問いに思わず苦笑してしまうのだが、この問いは何度繰り返しても答えが変わることはないだろう。

 

もとより都市整備部とは俺が先生の代わりになると言う、考えたくもない最悪な未来に備えてキヴォトスを要塞化するために作った私利私欲に塗れた部活動だ。楽園防衛機構を備えた、いずれ来る終末に抗うための暴力装置。早々にその計画が頓挫し、ただキヴォトスを居心地の良い場所に作り替えるという代物になったとしても、その悍ましい動機が変わることはない。

 

極めて自分勝手な願いを覆い隠す最悪なオブラート……それが俺にとっての都市整備部だ。そしてそのオブラートを作るために、俺はミレニアムという学校に積み上げられた技術力という名のブランドを利用したのだ。これを欺瞞と言わずになんと呼べば良いのか。

 

もちろん、都市整備部や楽園造園室そのものがなくなるのは非常に惜しい。建設関係に限って言えば小さくない影響力を持っていたし、突然の発表に困惑し戸惑う生徒や企業だってあるだろう。

 

 

──────では、都市整備部のためにミレニアムのみんなと争うことを良しとするのか。

 

 

「考えるまでもないよなぁ…」

 

 

生徒達と争う?ついこの前に自らの理想を押し付けて牙を剥き、それを止めて貰ったロボットの分際で?

 

 

─────そんなこと、できるわけがない。

 

 

詰まる所はそういうことだ。早瀬会計らに提言を受けた時点でミレニアム生としても、鏑木クロキ個人としても断る余地などない。であれば都市整備部及び楽園造園室はキッパリと諦めよう。幸い現在受注している依頼と未来展望室での業務は認めて貰ったのだ、取り急ぎ不便はないだろう。

 

それに、もとよりおかしな話なのだ、ミレニアムの生徒が他校の再開発に精を出すのは。ましてやその張本人が外貨獲得のための手段ではなく再開発それ自体が目的なのも手に負えない。いっそ救いようがないとも言える。

 

おまけにその屑鉄は各校の権力者とも、まぁそれなりに顔が効くと来た。こんな地雷のハッピーセット、首に爆弾が付けられていないだけまだ温情と言える。早瀬会計達には頭が下がる思いでいっぱいだ。

 

「けど問題なのは俺がセミナー所属になった事だよなぁ…。マンモス校の生徒会組織に所属しておきながら他校に介入できるわけないし」

 

目下頭痛の種はまさしくそこである。今後、再開発業務は些かやり難くなることは間違いない……が、まぁ問題ないだろう。やりようはいくらでもある、最悪は名義替えも視野に入れて─────。

 

 

「……ん?」

 

頭の中で色々と考えていると、胸ポケットにある通信端末が規則的に震える。それを取り出して光る画面を見るとアビドスの黒柴職人からの着信で、事務的に通話開始のボタンを押す。

 

「はい、鏑木です」

『お、旦那か?すまねぇな、忙しい時に連絡しちまって』

「大丈夫ですよ。それより何かありましたか?」

『実はちょっとお願いがあってな』

「お願い?」

『おうよ。今やってるアビドスの再開発なんだが、俺の担当を増やしてくれねぇか?』

 

担当を増やすということはつまり仕事を増やすということと同義だ。黒柴の職人さんは腕の良い足場屋だから非常に助かるが、問題はその動機だ。

 

 

「それは寧ろありがたいですけど、何かあったんですか?」

『いやな。実は来週から始まる予定だった別件の工事が潰れちまってよ、ちょっと今月厳しいんだわ。なんとかなんねぇか?』

「……工事が潰れた?どこの現場ですか?」

『なに、大した工事じゃない。ゲヘナにある楽園外の雑居ビルの防水工事だったんだが、資材が回せなくなったんで急遽中止になっちまったんだよ』

「資材が…」

 

 

資材が回せなくなった、という事はつまり都市整備部や楽園造園室から供出してる資材が市場で不足していることを意味する。だけどそれはおかしな話だ、キヴォトスに出回る建築資材は都市整備部が全体総量を管理している。多少の不足はあったとしても、末端とは言え計画が終わってる工事が止まることなどあり得ない────と、前までの俺なら思ったんだろう。

 

 

(調月会長が中抜きの量を増やしたんだろうなぁ…仕方ない、もう少しロットに幅を持たせるか)

 

 

「…わかりました、今日の夜には担当いただく箇所の追加分を送りますね」

『すまねぇな、無理いっちまって』

「良いんですよ、寧ろ助かりますから。それより、アビドスのみんな…特に元カタカタヘルメット団の人達はどうです?ちゃんと元気で働いてますか?」

『あぁ、あのいつもヘルメット被ってるねぇちゃん達か。元気に働いてるよ、今日もあちこちで怒られてたけどな』

「そうですか、それなら一安心ですね」

 

 

旧カタカタヘルメット団───楽園造園室で一度預かった彼女達だが、今は主にアビドスの職人さん達の元で働いてもらっている。本当はもっと真っ当に訓練してから送り出したかったのだが、あまり彼女達の待遇を良くしたらアビドスのみんなが良い顔をしないので仕方なしに、という形である。

 

 

『けど聞いたぜ、ヘルメットの嬢ちゃん達の衣服とか寝床とか全部旦那が用意したんだってな。相変わらずすげぇことやるな』

「凄いだなんてとんでもない。俺にできることをやっただけですよ」

『ったく、腰が低いな旦那は。こういう時はビシッと俺凄いって言った方がモテるぜ?』

 

 

その言葉に三つほど頷く。やっぱり男らしい人の方がモテるのは間違いない、であればナヨナヨとした某ロボットが好かれる道理などないのだ。無いはずなんだけどなぁ…。

 

 

『おっと、あんまり長話をしてたら仕事になんねぇや。それじゃあな旦那、あんまり働きすぎんなよ。お前さんに倒れられたら文字通りキヴォトスの建設業はお終いだからよ』

 

 

そんな彼の言葉に苦笑する。ロボットが壊れただけで終わる業界などないのに、相変わらず口がうまい人だ。

 

 

「えぇ、言葉半分に聞いておきますよ」

『生意気な事で…』

 

 

そのまま通話を切ろうとした矢先、先ほどのセミナーとのやりとりを思い出す。彼は職人達の間にかなり顔が効く、今のうちに軽く事情を説明しておいた方が良いだろう。

 

 

「あ、そうだ。最後に一つ連絡事項が」

『連絡事項?また新しい開発計画か?』

「いえ、そうではなく。近々都市整備部と楽園造園室は解体されることになったのでそのご報告を」

『おぉそうかそうか。都市整備と楽園造園室が─────────は?』

「詳細は後日記者会見で発表しますけど、仲の良い職人さん達にそれとなく伝えてくれると助かります。あ、心配しなくとも皆さんにご迷惑をかける形にはしませんから安心して下さい』

 

 

俺の何気ない言葉を最後にわずかな沈黙が流れる。

 

 

『───本気か?流石に冗談にしちゃ度が過ぎてるぜ』

「冗談でこんな事口にしませんよ。本当の事です」

『一応聞くが、何でだ?』

「別に大した理由じゃありませんが、要はミレニアムの政治的な理由ですよ。まぁ俺が十割…は言い過ぎか。九割くらい悪いので仕方がない事ですね」

『んなわけねぇだろうが。畜生、ミレニアムの連中何を考えてやがる…で、お前どうすんだよ?事起こすのなら手を貸すぜ?』

 

 

物騒な話題を振る彼に苦笑する。流石キヴォトスに生きる職人さんだ、気性が猛々しくて頼りがいがあることこの上ない。だが、今回の件に限って言えば不要な心配なのだが。

 

 

「何もしませんよ。粛々と従うだけです」

『…わからねぇ、わからねぇよ。なんでそんな簡単に捨てられるんだ?都市整備部は、旦那が死に物狂いで信頼を勝ち取った箱じゃねぇか』

「おっしゃる通り、都市整備部なんて所詮は箱なんです。中身さえ無事なら壊れてしまっても構わないものなんです」

『っ、それなら!お前の言う中身ってのは何なんだよ!』

「決まってますよ、キヴォトスに生きる生徒達の幸せを祈る願いです」

 

 

砂漠を超えて、梔子先輩を奇跡で取り戻して、ようやくこの世界が色付いて見えた。だからこそはっきりと言える。俺はこの世界が、どうしようもなく混沌としたこのキヴォトスが大好きなんだと。

 

 

『それなら旦那だって生徒だろうが!なんであんただけが割を食わなくちゃならねぇんだ⁉︎』

「別に損をしてるなんて思ってませんよ。納得しての処置です」

『……あぁ、そうかい。よくわかったよ旦那。あんたの考えがな』

 

 

荒げられていた口調が収まる。どうやら納得してもらえたらしいと胸を撫で下ろす───その刹那のことだった。

 

 

『悪いが、俺は全然これっぽちも納得してない。旦那には恩義があるが、こればっかしは素直に聞き入れられねぇ』

「……なっ」

 

 

端的に放たれた拒絶の言葉に思わず動揺が口から漏れる。

 

 

『旦那が楽園を作り始めてから、俺達職人の待遇は随分変わったよ。お陰で仕事に困ることはねぇし、好きなもんだって食えるくらいには稼がせて貰ってる」

「…黒柴さん」

『仕事は山のようにある、儲かる仕事もな。…けどよ、都市整備の腕章を付けて仕事してるとな、やっぱり違うんだよ。上手く言葉に出来ないけどよ、俺の技術がちゃんと世の中のためになってるっつう感覚があるんだ』

 

 

彼の言葉には、言いようもない程の重さがあるように感じる。この銃弾飛び交うキヴォトスで、それでも現場仕事を貫いた信念が重さを持っているのだろうか。

 

 

『最近は目をギラつかせる若い連中も増えてきてよ、業界そのものが良い感じなんだ。わかるよな?都市整備部って箱は、もう旦那一人のための箱じゃなくなってんだ。俺達職人や楽園を望んでる人達も入ってんだよ』

「………ですが」

『あんたがとりわけ生徒達に甘いってことは重々承知してるよ。旦那のどうしようもねぇ悪癖の一つだが、今更言ったって始まらねぇ。だから、こっちは勝手にやらせて貰う』

「っ、何をするつもりですか?」

『言ったらあんたは止めに来るんだろ?だったら教えてやらねぇ』

「黒柴さん…‼︎」

『話は終わりだ。じゃあな、仕事の依頼は受けるがこの件について俺は一切譲歩しない。電話も着拒するからな。仕事の依頼はメールでしろよ』

 

 

そのまま切れてしまった端末を耳から離す。

すぐさま掛け直すべく通話ボタンを連打するが、この一瞬で着信拒否設定を入れられてしまったらしく虚しく機械音声が鳴るばかりだ。

 

 

「…不味いな」

 

 

あまり人の感情の機微に鋭くない自分で言うのもあれだが、通話の先の黒柴さんは確実に激怒していた。どれくらい激怒していたかと言えば、俺が一週間1日も帰らず現場にいた時を咎められた時以上の迫力があった。

 

 

「とりあえず部室に行かないと。全体メールで事情の説明を…」

 

 

このままでは黒柴さんが知り合いの職人を束ねてミレニアムに殴り込みかねない。見知った職人がC&Cに拘束されてる所など見たくない、早急に手を打たなければ。

 

半ば走るような形で部室の前に辿り着きカードキーを翳す。赤いランプが緑色に変わったのを見計らって飛び込むように扉を開けてパソコンへ向かう──────そう、思っていた。

 

 

「─────なんだ?」

 

 

扉を開けて真っ先に視界に入ったのはカーテンにシャッターまで完全に締め切られた真っ暗な部室で、思わず足を止める。長らく空室にしていた部室だが、前にこの部屋から出た時にカーテンはともかくシャッターを閉めた記憶などない。

 

次いで感じたのは部屋から漂う異臭────いや、異臭というのはやや語弊があるだろうか。なにせ俺はこの臭いによく覚えがあった。具体的に言えば、梔子先輩を見殺しにした直後、領域支配機を製造していた時に覚えがある。強烈な自己嫌悪によってまともに食事も取れず、無理やり食べたとしても直ぐに嘔吐してしまった時………⁉︎

 

 

「っ⁉︎」

 

 

そこまで思い至ってようやく、脳裏に嫌な予感が走る。電気をつける手間すら嫌ってすぐさまモニターを暗視へと切り替え部屋の中に視線を向ける────そして、その人は容易く見つけることができた。

 

 

「───ヒマリっ‼︎」

 

 

俺の事務机の真横。普段使っている車椅子から転げ落ち、床に蹲っている彼女を暗闇の中に見つけて真っ先に駆け寄る。

 

 

「なんでこんな所に…!いや、今はいい。とにかく早く医務室へ…‼︎」

「……ぃ」

 

 

倒れる彼女を抱き抱えて立ちあがろうとした矢先、間近にいるにも関わらず聞き取れないようなか細い声が鼓膜を叩く。

 

 

「っ、どうした?どこか苦しいのか?」

 

 

顔を彼女の近くに近づけ耳を澄ませると、ようやく彼女の言葉を聞き取ることができた。

 

 

「ごめん、なさい。ごめんなさい、私…私は」

「…ヒマリ?────うっ⁉︎」

 

 

直後、彼女らしからぬ強い力で襟を引っ張られる。彼女の柔らかな感触と装甲が触れるが、身体が冷えてるのか小刻みに震えている。

 

 

「あ、ぁぁ。生きてる、ちゃんと生きてる…!」

 

 

俺の存在を確かめるように、装甲が軋むほど強く抱きしめる彼女。あまりに異様な光景に逆に冷静になってしまい、つい口を開く。

 

 

「一体どうしたんだ?何があったんだ?」

「…見て、しまったんです」

「見た?何を?」

 

 

常に冷静でかつ自信ありげな彼女をここまで追い詰めるなんて余程の劇物だ、それこそバラバラになった生徒の死体位じゃないと説明がつかない。だが、そんなものがこの部室にあるわけがない。

 

 

「……?」

 

 

そうして部室を見渡すと、真っ暗な部室の中で唯一光を放つ物体を視認する。確認するまでもなく、俺の事務机に置かれたノートPCだ。

 

 

「ごめんヒマリ、少し離れるよ」

「っ、あ…」

 

 

尚も強くこちらを抱きしめる彼女を身体から離し、暗視モードを外して一人床から立ち上がってノートPCの目の前へ歩き─────そして、その画面に映っているものを見る。

 

そこには、一人の男子生徒が椅子に座っている動画が止められた状態で映し出されていた。ミレニアムの制服から覗く肌は酷く青ざめていて、目の下には炭を塗ったと勘ぐる程黒い隈が浮かび上がっている。何より狂気染みているのはその瞳だろうか、黄金色の瞳は酷く濁っていて諦観に染まりきっている病人の眼─────随分と詩的に表現してしまったが、なんて事はない。

 

 

「俺の、遺言ファイルじゃないか。なんでこれが……」

 

 

俺が死んだ時に関係各所に送信されるようプログラムされていた安全装置。当然のことだが、通常は俺にしか開くことなど出来はしない。それこそ、ハッキングでもしない限りは。

 

 

「…ハッキングしたのか、ヒマリ」

 

 

パソコンに映る病人のタブを閉じるとわざと大きく息を吐き、再びヒマリの側に寄って膝を付き視線を合わせる。

 

 

「っ、ご、ごめんなさい!こんなものが入ってるなんて、私、知らなくて…‼︎」

「そもそも人のパソコンをハッキングする事自体問題だろうに…」

「あっ、そ、そうですよね…」

 

 

俺の言葉に酷く動揺する彼女に苦笑する。最近彼女に構ってあげられていなかったから、きっと意地悪で俺の弱みを握ろうとしてハッキングしたのだろう。それでいきなり一人の生徒の生々しい遺言を目の当たりにしたのだ、ショックは相当なものだったはずだ。むしろこちらこそ申し訳ない。

 

 

「……き、嫌いになりましたか?」

 

 

そんな、ある種の狡い問いには答えることなく携帯端末を取り出して部屋の電気をようやく付ける。

 

 

「全く、せっかくの綺麗な顔がぐちゃぐちゃだ」

 

 

昼灯光で照らされた部屋でヒマリ部長を改めて見る。銀色の綺麗な髪は乱れ、理知的で端正な顔は吐瀉物や涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっている。よく見れば隈も浮かび上がっているようで、酷く病的な様相を呈している。直ぐに医務室に運ぶべきかも知れないが、こんな姿を誰かに見られるわけには行かない。

 

あいにく手頃なタオルは手元にないので、そのまま顔を近づけ制服の袖を使って彼女の顔を拭っていく。

 

 

「だ、駄目ですクロキ。制服が汚れちゃいます」

「良いから、動かないで」

「ぁ、うぅ」

 

 

俺の言葉に頰を赤くして固まってしまった彼女の顔を引き続き拭う。絹のように滑らかな肌を万が一にも傷つけないよう慎重に、静かな部屋の中で布が擦れる音だけが響いていく。

 

 

「酷い顔色だ、最近眠れていないの?」

「…はい。悪夢を、見てしまって」

「悪夢?」

「…貴方が、砂に飲み込まれていく夢です」

 

 

彼女のその言葉に思わず身体が固まる────が、それも一瞬のことで再び身体を動かす。

 

 

「…うん、だいぶ綺麗になった」

「あ、ありがとうございます」

「良いんだよ。吐瀉物は胃酸も含まれてるから肌に触れるのは良くない」

 

 

相変わらず白い顔のままだが、それでも多少はマシになった彼女の顔を見て一つ頷く。酷く汚れてしまった制服のジャケットを脱ぎ去ってゴミ箱の中に入れると「…さて」と彼女に向き直る。

 

 

「それじゃあ今から医務室に運ぶけど、どこか身体のおかしい所はある?医務室の生徒には俺から伝えておくから」

「───聞かないんですか。私がなんで貴方のパソコンをハッキングしたのか」

「聞かないよ。聞いたって意味がない」

 

 

横に倒れている車椅子を起こし、車軸や動作を確認しながら彼女の問いに答える。

 

 

「意味が、ない…?」

「うん、意味がないよ。だってどんな理由だとしても、俺は君を許すから」

 

 

簡単なチェックは済ませたが、車椅子は問題なく動作しそうで胸を撫で下ろす。これが使えなくなっていたら最悪彼女を抱えて医務室まで行く所だったので、不幸中の幸いとも言える。

 

 

「……なんですか、それ」

「…ヒマリ?」

「私は、そんなに軽い存在なんですか?私は、そんなどうでも良いような人物なんですか?」

「な、何を言ってるんだよヒマリ。そんなわけないだろ?」

「───それじゃあ、なんでもっと怒らないんですか‼︎」

 

 

温厚な彼女から聞いた事がない激昂が、俺の鼓膜を震わせる。

 

 

 

「私は貴方の秘密を簡単に暴いたんですよ‼︎いとも容易く、貴方から信頼されてることを承知した上で、それでも事に及んだんです‼︎貴方が必死に隠していた秘密を‼︎酷い女でしょう⁉︎」

「それは…」

「だから怒ってちゃんと理由を聞いて下さい!そうしたら私は百の言葉で貴方に伝えます!私がどれだけ貴方を想っているのか、貴方の夢を応援しているのか…‼︎そうじゃないと不公平ですよ!私だけこんなに重たいものを持っているのに…‼︎」

 

 

彼女の激情に、俺はただ圧倒された。知らなかったのだ、彼女がそんな感情を持っているなんて。

 

 

「貴方にとって私は、明星ヒマリはなんなんですか⁉︎そこら辺にいる、極々ありきたりな生徒の一人なんですか⁉︎」

「…違う。そんな事はないよ」

「それじゃあ貴方の口から教えて下さい!じゃないと私、私は────!」

 

 

 

彼女の剥き出しの感情を直に触れた時、自分の心にあったのは酷い自己嫌悪の感情だった。知らなかった、彼女がここまで思い詰めていた事を。気づかなかった、彼女の抱えている感情を。

 

 

(俺の、せいだ)

 

 

言い訳のしようもなく、彼女が苦しんでいるのは俺のせいだ。俺が彼女を、楽園という夢に引き込んでしまったせいで、俺が偽物の希望を示したことで本来あるべき姿……先生を慕う姿から逸脱してしまった。

 

 

 

「ヒマリは、俺の1番の理解者だよ。俺の目指す楽園の、理解者だ」

 

 

────責任を取らなくちゃいけない。先生に言われた通り、俺のしでかしてしまった過ちの。

 

 

「…本当、ですか?」

「俺の嘘はわかりやすいんだろ?ヒマリはどう思うんだ?」

「───じゃあ、誠意を見せて下さい。その邪魔な外装を脱いで、本当の貴方を見せて下さい」

 

 

地面に座り込んだまま、涙目の彼女が両手を広げるのを見て一つ息を吐き首元の赤いボタンを押し込む。聞き馴染んでしまったアナウンスと共に機械の仮面を取り外して生身の視線で弱々しい彼女を見据える。

 

 

「これで良いか?」

「まだ不十分です。身体のスーツも外して下さい」

「我儘な事で…」

 

 

その言葉に従い、スーツそれ自体も体から取り外す。久方ぶりに完全に生身になった身体で彼女に近づき、正面から抱き寄せる。女性特有の柔らかな感触や甘い香りが直に脳髄に叩き込まれ、先生でもない自分が生徒とこんな不埒な事をしている事実に脳が締め付けられる感覚を覚えるが、鋼の意志で表情には出さない。

 

 

「──暖かいです」

「ヒマリ…?」

「約束して下さい。もう勝手にいなくならないって、死のうとしないって。そうじゃないと、私は…」

「あぁ、約束する。俺は、君を置いて行ったりはしないよ」

「…良かった。本当に────」

「ヒマリ?おい、ヒマリ?………寝てる、のか?」

 

 

抱擁の時間など僅か一、二分程度のはずが、気づいたら耳元で規則正しい寝息が聞こえてくる。男子生徒相手に無防備過ぎるが、それほどまでに疲れ切っていたのだろう。怒るということは想像以上に体力を消費する行為であるから。

 

 

「仕方ない。とりあえず医務室に運ぶか」

 

 

そのまま羽のように軽い彼女を抱き抱えて立ち上がり、車椅子に乗せようとする────が、彼女の腕が外れない。余程力強く握られているのか、眠っているというのに凄い力だ。

 

 

「……このまま部室にいるしかない、か」

 

 

スーツを着ていない状態では満足に外を歩けないとため息を溢し、応接用のソファに座る。

 

 

「余程眠かったんだろうな、ヒマリは」

 

 

すやすやと安心した様子で眠る彼女に一度微笑みつつ、一人思考を巡らせる。

───今のヒマリはかなり精神的に不安定なのかも知れない。目の下に隈が色濃く浮かび上がっている事から不眠は昨日今日の話ではなさそうだし、その理由も俺の軽率な行動と言って間違いない。

 

 

「ミレニアムの事を蔑ろにしてきてしまったのかな、俺は」

 

 

そこまで言って頭を振る。かなではなく、してしまったのだ。俺のケアが足りなかったから彼女達を、早瀬会計やヒマリ部長を不安にさせてしまったのだ。その結果を潔く認めなければ何事も始まらない。

 

 

「まずは仕事で誠意を見せない事には始まらないな。とりあえず今の仕事の合間にタワーの作業を急いで進めよう。まずは予算策定を…?」

 

 

車椅子を押そうと腕に力を入れた矢先、胸ポケットの端末が震える。それを取り出して光る名前を確認すると、そこには我らが会計殿の名前が煌々と輝いて写っている。

 

 

「さっきの話しの続きか…?はい、鏑木クロキです」

『クロキ⁉︎今どこにいるの⁉︎』

「うおっ、ど、どうしたんだよ早瀬会計?藪から棒にそんな迫力で」

『良いから!今どこにいるの⁉︎』

 

 

非常に切羽詰まった様子の彼女にたじろぎながらも今いる場所を見渡し、そのまま伝える。

 

 

「どこって、都市整備部の部室だけど」

『そう、それなら今直ぐ鍵を閉めて。それと、誰が訪ねてきても絶対に返事しないで』

「えっ、なに?妖怪でも出たの?」

『妖怪の方が遥かにマシよ!良い⁉︎とにかく絶対に────』

 

 

 

──────コンコンコン。

 

 

そんな早瀬会計の危機迫る言葉の最中、無機質なノック音が部屋に響く。それから俺が返事をする間もなく扉が開かれる。

 

 

「なっ、ちょっと待っ────⁉︎」

 

 

扉が開かれ、そこから現れた人物に壊れんばかりに目を見開く。

背中まで伸びた綺麗なピンク色の髪、皺ひとつないフリルをあしらった高級感溢れる白の───トリニティの制服。極め付けは大きな瞳にあどけない顔つき、子供っぽいのにどこか絶対王者の風格を感じさせる我儘なお姫様然とした佇まい。

 

 

「やっほ〜クロキ。来ちゃった─────?」

 

 

【──ねぇ、私だけを見てよ。私だけを見て、私だけを大切にしてよ。そうしてくれたら、私の全部を君にあげるから】

 

 

「聖園、さん─────?」

 

 

かつて振り払ったずぶ濡れの彼女が、トリニティの聖園ミカその人が扉を開けてスーツを着ていない俺と俺に抱えられているヒマリを交互に見やる。そして笑顔だった表情が見る見る冷え込み、半ば睨みつけるような視線でヒマリを見る。

  

 

「───誰なの、その女?」

 

 

人は本当に追い詰められると笑いしか出てこないんだって事を、俺は今日ようやく学んだのだった。

 

 

「…んぅ、うるさいですよクロキ。貴方も一緒に───あら、誰かと思えばトリニティの負け犬じゃありませんか。クロキに何か御用でしょうか?」

 

 

……助けて!先生‼︎

 

 

 

 

 

 

 

 

 






鏑木クロキ

ギャルゲーから悪いところばかりをインプットしたロボット。先生に助けを求めているが助けを求めたいのは先生の方である。軽率に都市整備部解体の命令書にサインした事で1アウト。それを職人業界に軽率に伝えた事で2アウト。都市整備部への軽い扱いで3アウト。どう見ても弱ってる明星に甘い言葉を吐いて4アウト。聖園に素顔を見られた事で5アウト。やらかす事に余念がなく事後のフォローすら失敗してるのでどうしようもない。トリニティで爆発する。


早瀬ユウカ

キヴォトスで唯一鏑木クロキの仕事内容の全てを把握している少女。日に日に増大する現場の規模、膨大な職責、個人が背負うには大きすぎる責任、それでもなお「私は元気です」と笑うクロキの事を本当に案じている。今回の件は一種のコミュニケーションエラーの類であるが、誰が悪いのかと聞かれれば当然の如く忠告をうまく躱わせなかったロボットである。彼女はキヴォトスの全体の利益よりも、一人のロボットの願いよりも、そのロボットの健康を願ってしまった。頑張り屋なロボットが、どうか細やか青春を送れる事を祈っている幼気な少女。


黒柴さん

某ロボットと付き合いが長い職人。アビドスでホシノに閃光弾を投げ入れられたその人である。場所を問わず様々な現場に呼び出されるほど腕を認められた職人であり、そのためあちこちに顔が効く。アビドス、ゲヘナは彼の庭と言って差し支えないだろう。


明星ヒマリ

クロキの言葉で自分の位置を再確認した少女。いうまでもなく精神値は限界ギリギリまで削られていたが、ロボットによる精神ケア(対処療法)によってなんとか正常値に戻した。仮にロボットが爆発でもしようものならこの世を憎む程にはギリギリ。


聖園ミカ

どう足掻いても限界。ロボットに乞うご期待。


領域支配機Caspar

ロボットを使ってキヴォトスに戦乱を起こし、生徒の誰かを殺す事でロボットを十字架に繋げるべく行動している。誰かを強く思う感情によって争いが起きる事をよく知っているが故に彼女は少女達の感情を揺さぶる。調月リオの独りよがりの理想を、明星ヒマリの自分の身の丈を越えた憧憬を、不知火カヤの抱える身分違いの欲求を。


Q.クロキ君と特定の生徒の個別エンディングはないんですか?

A.リポップ地によって変動し、最初に出会った生徒との個別エンディングあり。最も世界全体の幸福ではなく個人の幸福を願った時点でそれは不純物なので機械仕掛けの十字架に座標が探知され例外なく殺害される。その為生徒の数だけ鏑木クロキの死体が増えるという仕組みとなっている。



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