煌黒の滅竜魔導士   作:皐月の王

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ラクリマを撃ち抜け

「ラクサス何処だろうなぁ。誰とも出会わねぇし、アーリィ空から探そうぜー」

 

「僕が探してこようか?」

 

「いや、持ち上げてくれって言ってんだけどー」

 

意気揚々と出たが、ラクサスはおろか、雷神衆とも出会うこと無くマグノリアを歩き回っていた。

 

「あー、あんなに勢いよく出たのにこれじゃああんまりじゃないか!」

 

あまりにも誰にも出会わない為、不貞腐れそうになっていたが、歩いているとエルザがエバーグリーンを倒したと空中に表記された。

 

「エルザ復活したのか。エバーグリーンが倒されたという事は、石化は大丈夫だな」

 

アルバスは一安心と言った表情でため息を着くと

 

「あー!アルバス!空見て!街の周りが!」

 

「街の周り?」

 

ジャンプし建物の屋根の上まで登る。そして街を包囲するような形で何かが浮かんでいるのを発見する。その一つ一つが魔力の雷が帯電している。

 

「あれが街に放たれたら洒落じゃ済まされねぇな。いよいよだぞラクサス……!」

 

そう言いながら街を走り回り、そして唯一行っていない場所が1つとなる。

 

「カルディア大聖堂……しかねぇか」

 

目的地を定めゆっくり歩いていると、街の上空で何かが炸裂するような音が聞こえた。そしてその魔力が

 

サタンソウルを使っているミラジェーンの魔力だと察知する。

 

「ああ、使ったのか。いや……使わせちまったか…。たく、もっと早く大将を落とせば…」

 

空を仰ぎながらに溜息を着く。

 

「アルバス……」

 

アーリィが心配そうにアルバスを見る。アルバスはアーリィに

 

「ミラの所に行っといてくれるか。ラクサスとの戦いは巻き込まない保証は無いからな」

 

そう告げる。アーリィは静かに頷きミラジェーンの魔力を辿りその方角に飛び立つ。

 

「さて、行くか」

 

そしてカルディア大聖堂の扉を開ける。するとそこにはラクサスとミストガンが対峙していた。

 

「きたじゃねぇか、もう一人の候補が」

 

「アルバス…!」

 

「ミストガン!お前も来てたのか」

 

妖精の尻尾で最強は誰かと聞かれた際に名前が上がる三人がカルディア大聖堂に集う。だが、三つ巴ではなく、1対2の状況となる。

 

「オレはお前らが2人がかりでも構わねぇぞ?」

 

「私から行こう」

 

「そうか、お前から相手かアナザー」

 

ラクサスが何かを言おうとしたところでそれを遮るようにミストガンが魔法を放つ。それを迎え撃つラクサス

 

「どこで知った?ラクサス」

 

「俺に勝ったら教えてやるよ」

 

そしてそこから高レベルの戦いの応酬だった。ミストガンの摩天楼から五重魔法陣の攻撃に対してラクサスも雷の魔力で応戦。互いに拘束しようとする攻撃を互いに掻い潜る。流れ弾をアルバスは空間から取り出した剣で払い除け見守る。

 

「やるじゃねぇか、ミストガン」

 

「「ラクサス!!」」

 

そこにナツとエルザが扉を開けて入ってくる。

 

「出られたみたいだなナツ!」

 

「ラクサス!アルバス!と誰だ!」

 

「ミストガンか……?」

 

ミストガンは顔を隠そうとするが、それが絶対的な隙となる。

 

「スキあり!!!」

 

ラクサスの攻撃がミストガンに命中する。

 

「ぐはっ!」

 

その攻撃は顔面を捉える。覆面を飛ばすには十分な威力だった。素顔が全員の前に晒されようとした瞬間。ナツとエルザから見えないように数本の剣がミストガンを隠す。

 

「アルバス!?」

 

「アルバス…!」

 

「見られたくねぇんだろ?ここはオレに任さて行けよ!貸一だけどな」

 

アルバスはミストガンにそう言う。ミストガンは少し笑い。

 

「すまない、あとは任せる」

 

ミストガンはその場から姿を消す。アルバスはゆっくりとラクサスと対峙する。

 

「ミストガンは顔を隠しているんだからそこ狙うのはどうかと思うけど」

 

「ああん?戦いにそんな配慮が必要なのか?そんなわけないだろ?」

 

ラクサスは笑いながらに言う。アルバスも少し笑い。

 

「確かに、戦いに配慮は要らないね……!」

 

その直後、ミストガンの身を隠すのに使った刀剣がラクサスに放たれる。ラクサスは魔力の雷でそれを撃ち落とす。

 

「次は……」

 

「次は……」

 

互いに構える。S魔導士同士の戦いはラウンド2

へと

 

「お前か!!アルバス!!!」

 

「オレだ!!ラクサス!!!」

 

移行する。

 

「はぁぁあ!!!」

 

「オラァ!!」

 

大剣を振りかぶりラクサスに振るう。ラクサスは魔力の雷でそれを受け止め、蹴りを入れようとと足を上げる。その攻撃を大剣から手を離しバク転で避ける。

 

その後隙を狙い雷を飛ばすが、アルバスは剣を出し盾として使い防ぎ、砂埃から大鎌に持ち替えて奇襲する。その奇襲を跳躍で避け、足に雷を纏い踏みつけようとするラクサス。その攻撃に対しても大鎌の柄で弾き返し、互いに距離を置き

 

ラクサスは雷の魔力をアルバスは杖を出し

 

互いに魔力の攻撃で撃ち合う。威力は拮抗し相殺される。

 

「相変わらず器用に持ち替えるなアルバス。そしてこの攻防でも、息を乱さないとは流石なだな」

 

「そう言うラクサスもな」

 

互いに様子見の状況。だが、残されている時間は残り僅かではある。そんな中、

 

「出せよ、本来のお前の力をよ!!武器を振り回すだけじゃオレには勝てねぇぞ!!」

 

ラクサスがそう言う。その言葉を聞きナツとエルザは

 

「アルバスの」

 

「本来の力だと?」

 

「知らねぇのか?まぁ、無理もねぇか。オレも眉唾物だが、アルバスはもう一つ別の魔法が使える。だが、その力は強大かつ不安定らしい、【武器の王国】はその影響を出させない為に会得した魔法。だよな?アルバス」

 

ラクサスの言葉を聞き苦虫を噛み潰したような表情を浮かべ

 

「それを何処で知ったんだよ」

 

「何年も前にな、ジジイとお前の話を立ち聞きし、そして幽鬼の支配者との抗争で確信に至ったという訳だ」

 

「おい、本当かよアルバス!」

 

ナツがアルバスに言うとアルバスも

 

「だったら、出させて見せろよ」

 

大鎌から二本の剣に取り替えて言う。その表情は挑戦者を迎える王者の様に堂々としていた。

 

「舐めんなよ?オレは【武器の王国】でS級魔導士になったんだ。使って欲しければ、引き出させて見せろ」

 

「いい度胸だ!」

 

そう言い構えるアルバス、ラクサスも魔法の構える。先に動いたのはラクサスだった。凄まじい大きさの雷の塊を作り出し

 

「鳴り響くは招来の轟、天より墜ちて灰燼とかせレイジングボルト!!!」

 

その魔法を正面から

 

「破光斬・連撃!!」

 

2発の魔力の斬撃を持って切り伏せる。そして瞬時にラクサスの懐に入り、短剣を浮かせて拳を構える。

 

「滅光撃……!」

 

そのまま拳を突き出し短剣に纏わせている魔力と短剣諸共ラクサスに打ち出す。

 

「ぐぅおおお!!?」

 

そのまま凄まじい勢いのまま聖堂に激突する。アルバスは振り返り思い出したように

 

「そういえばあの浮いてるやつ早く壊さねぇとやべぇんだよな?」

 

「壊せねーんだよ!違った、壊したらこっちがやられちまうんだ」

 

「生体リンク魔法!?簡単に壊されないようにということか卑劣な!!」

 

アルバスは考えてナツに聞く。

 

「ナツはラクサスと戦いたいか?」

 

アルバスの質問にナツは考えるまでも無く

 

「おう!任せろ!!」

 

ナツは炎で燃え上がりながらに言う。アルバスはラクサスに背を向けて外に向かう。

 

「エルザ!手伝い頼めるか?」

 

「誰に言っているんだ、お前と同じ系統の魔法が使えるんだぞ?」

 

「愚問だったな!ナツ!オレはラクリマを破壊してくる!帰ってきた時に勝っていなかったら強制的に交代だからな!気張れよ!」

 

そう言い残し走り出す。

 

「さて、こうして組んで何かするのは初めてだな」

 

「そうだな、お前はミラと組んでいたり、単独の方が多かったからな」

 

互いに似た魔法を使う者同士は互いに背中を預け

 

「南の半分はオレが処理する。残りは」

 

「私が引き受ける。死ぬなよ?」

 

「互いにな、時間が惜しいから行くぞ…!」

 

二人は狙うに相応しい位置に陣取り剣を出す。

 

(数はおおよそ300から400程度。引き受けるのはその半分、だったら余裕だな)

 

アルバスは構えて武器の王国の武器を出し始める。

 

「『武器の王国』……『王の号令』」

 

武器を出し街を囲むラクリマを南半分のラクリマを撃ち抜く。北ではエルザが全てを落とす。

 

そして、そのラクリマを破壊したことで生体リンクの雷がアルバスに降り注ぐ。とても常人が耐えれる雷では無いが、その魔力の雷を全て受けながらも、口から吸い込む。

 

「こういう時便利だよな、滅竜魔導士の特性と言うのは……。まぁ、属性的に言えば例外かオレのは」

 

そう呟き、アルバスは再びカルディア大聖堂に向かう。




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