百鬼夜行楽しかったな~。と思い返しつつ次の探索場所を検討していたらリンちゃんに声をかけられました。
「会長。どこか疲れてませんか?」
「どうしたのリンちゃん。この通り元気だけど?」
両手を広げてアピールします。このままハグしても良いんですよ? はい、そうですか、しませんか......。
「そうですか......。まあ、会長も人だったと言うことですね」
「なんの話? というか人だったって何? まあ僕は人だからね!?」
リンちゃんは僕をなんだと思っていたのでしょうか。僕、とっても気になります!
「なんでもできる完璧超人だと思っていましたがゲーム作りは苦手だったんですね」
「いったいなんのこと? ゲームなんて作ったことないけど?」
思わずリンちゃんと首をかしげます。うごご、ゲーム作りとは......。
思い当たりがなくてうんうんと唸っていると可哀想な人を見る目をされます。いや待って、そんな目を向けられる覚えはありませんよ!?
「誤魔化しているとかではなくて本当に心当たりがないんだって」
一生懸命説明したらなんとか理解してくれました。そして勘違いの理由を教えてくれました。どうやらクロノスの報道で流れていたとのこと。......どうしてそうなった? 僕が珍しくゲームをしていたのも開発に携わったからだと解釈したようです。
「とあるゲームのレビューにひは......こほん。ユニークだという酷評が殺到してからUZQueenとARonaの二人が格ゲー界から失踪したからですね。格ゲー界のトップツーが同時に失踪して話題になり、UZQueenが作成者だと判明しまして......ARonaが失踪したのも同じ理由なんじゃないかって推測した! とまるで事実のように報道してました」
マイルドに表現しようとして失敗してるよ......。それにしてもゲームをサボったのが良くなかったのか......。......? サボってやっていたゲームをサボって......? まあいいでしょう。それよりも......。
「ARonaと連邦生徒会長に繋がりなんてないよね?」
「公然の秘密じゃないですか。でもまあ、流石というかなんというか......。どこまで見越しているんです? 会長」
「いやいや、大したことは何もしてないよ」
本当に何もしてないよ!? 流石ってなんですか? リンちゃんには何が見えてるの!?
「では、クロノスには抗議しますか?」
「いや、できないでしょうよ。というか少し考えればありえないって分かるだろうに。みんなゴシップに飢えてるね~」
抗議した場合は責任を一人に押し付けるなんて! とか報道の自由を圧迫する連邦生徒会長!! とかろくでもない記事が増えるだけですから。自由や権利は外敵から守る盾であって誰かを攻撃する銃じゃないんですけどね。
言っても理解しない人はどこにでもいますからね。ん~、でもやりすぎは良くないよってビシッと! いや、やっぱり簡単な注意換気をマイルドに......遠回しに? 伝えておきたいですね。
「会長? 百面相してますが......」
「ん~? ダイジョウブダイジョウブ」
頬を揉んで顔をもとに戻します。......おや? モモトークの通知がなりましたね。どうやらユズちゃんからですね。......ふむふむ。謝罪みたいですね。
どうやら怖くて動けないけど僕に迷惑をかけて申し訳ないと思っている......と。クロノスにも抗議したいけど勇気が出なくてごめんなさい。と書いてあります。
むしろ助かりましたね。もしユズちゃんから抗議していたらもっと炎上していたでしょうから。
ユズちゃんには気にしていない旨と僕に任せるように連絡してあげましょう。
クロノスから来てるインタビューの依頼にオーケーを出して......っと。
ふふふふふ。さあ! 言い訳の時間だ!!
「くふふ、アルちゃん見て見てこのゲーム~」
「ちょっとムツキ、今はゲームなんてしている場合じゃないわ!」
ニヤニヤした顔をしつつ後ろから飛び付いてきたムツキをあしらいながら宣言する。今のはカッコよく決まったわね!
「そうだよムツキ。今はどんな事務所を買うか考えているところなんだから」
「え~、つまんな~い。事務所なんてぱっぱと決めちゃってこのゲームやろ~?」
そうよ。これから真のアウトローを目指すための第一歩として不動産屋さんから事務所候補のパンフレットを貰ってきたの。
これから便利屋68として企業するのに大切な我が家選び。ムツキならこの大切さがわかっているはずよ!
「それは分かってるんだけど~、このゲーム~、あの連邦生徒会長が開発に関わってるって噂なんだよ~? 興味出てこない~?」
「それってデm「そんな良い子ちゃんが作ったゲームなんかに興味ないわ! せめてホラーゲームのように私に相応しいゲームじゃないと!」はぁ......なんでホラーゲーム?」
う、うるさいわね。ホラーゲームってとっても怖いのよ! まさに肝が太い私に相応しいゲームだわ!
「あれ~? アルちゃん、もしかして連邦生徒会長が作ったゲームなんてクリアできない~って諦めちゃってんの~?」
「そ、そんなわけないじゃない! 今日中に華麗にクリアしてあげるわ! 良い子ちゃんなんかに負けないわよ!」
「おー! アルちゃんカッコイイー! ......と こ ろ で」
反射的に言い返してしまったわ。宣言した以上、絶対にやってやるわよ!
「このゲーム、プレイした人たちが狂暴になったり廃人になりかけたり発狂したりするんだって......と~っても楽しみだね~~」
「な、なんですってー!?」
そ、そそそそんなこと聞いてないわよ! というかかわいい顔してなんてゲーム作ってるのよ! 廃人ってなによ! 発狂するとかどんなゲームなのよ~!
「くふふ、アルちゃんおもしろ~い」
「脅かしすぎだよ。というか連邦生徒会長が本当は関わってないって知ってるよね?」
「もちろ~ん。でもアルちゃんがプレイするの面白そうじゃん? くふふふふ」
結局ゲームが気になって事務所選びに集中できないわね。仕方ないから......仕方なくゲームを始めるわ。
「あれあれ~? もしかしてアルちゃん緊張してる?」
「そんなわけないじゃない! 私に任せなさい!」
アウトローな私はタイトルなんて細かいことは気にしないわ!
「ど、どうなってんのよ~~!」
「ここはこうね! え? なんでうまくいかないわけ!?」
「なによコレ! おかしいじゃない!!」
「コロ......シテ......コロシテ......」
「..................」
「............」
「......」
最初こそ和やかにゲームを進めていたアルと囃し立てながら見ていたムツキだったけどアルのリアクションはだんだんと減り目のハイライトが消えていった。
終盤ではガンギマリの目で食い入るようにゲームを進めていく様子に流石のムツキでも心配が勝ったみたいだね。
ムツキにしては珍しく本気で心配してる顔だ。ムツキ自身、横からゲーム画面を見ていたせいで正気度を削られていたようだね。
「ア、アルちゃん気をしっかり!」
「アル......震えてるけど......ま、大丈夫でしょ」
ムツキの言葉も耳に入っていない様子であるがこれはむしろ......。
「アルちゃn「さいっ......こうだったわーー!」へ?」
「はぁ、やっぱりそう感じるんだね」
ほら見てよ、満面の笑顔が眩しいから。ま、ムツキもゲーム画面を覗いていなければ気付いていたでしょ。
私? 私は画面も見てないよ。二人が発狂でもしたときに正気に戻さないといけないからね。
なによなによこのゲーム! とってもアウトローだわ! 相手の指示なんかに従うとダメ! 自分の動きたいように動くのが正解! これこそアウトローのバイブルね!
それにしても連邦生徒会長もやるじゃない。ただの良い子ちゃんじゃなかったのね......今度会ったらアウトローになるためのコツを教えてもらえるかしら?
4月9日
ルーキー日間ランキング6位!
ルーキー二次創作日間ランキング4位!
感謝! ......圧倒的......感謝!