地球親善大使アリスティア   作:生焼きマンガ肉

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プロローグ
前世


 俺はゲームが好きだった。

 小学生の頃、友達から借りてプレイしたファ〇コンのゲームに魅了されて以来、俺の人生はゲームを中心に回っていた。

 シリーズもの人気作は勿論、やったことがないタイトルも片っ端からプレイした。

 格闘ゲームでは基本のコンボを練習し、RPGでレベル上げをやって、パズルゲームでハイスコアを更新したりもした。

 俺は一人ではなく友人とゲームをすることが多かった。

 一緒にゲームをプレイすることで仲良くなれるのは小学生の俺でも理解できたし、なにより楽しかった。

 中学生になってからは友人との交流は減ったが、それでもゲームにのめり込む生活は変わらなかった。

 また中学生になる直前に任〇堂がスーパーファ〇コンを発売した事で、俺はその新ハードで発売されたゲームに没頭した。

『スーパーマ〇オワールド』『スーパーボン〇ーマン』『スーパーフ〇イヤープロレスリング』といった綺羅星のような名作たちが俺を楽しませてくれた。

 ゲームの世界にどっぷりと浸る日々。

 それのなんと幸せなことだったか。

 休日は決まって家でゲームをしていたし、平日は授業が終わると家に直行した。

 学校の部活動にも所属せず、ひたすらゲームだけをしていた中学生活。

 友達と遊ぶ時間も惜しんで一人で遊び続けた俺の成績は、当然芳しくなかった。

 それでも良かったのだ。

 ゲームさえできれば何でもよかったから。

 高校へ上がってからも、俺は何一つ変わらなかった。

 家から近いという理由で選んだ高校は、偏差値も低く有名校というわけでもなかったが、俺は不満も持たずに毎日をゲームに費やしていた。

 クラスメイトにゲーム好きもいなかったし、交流を求めもしなかった。

 ただひたすらゲームだけをしていた中学時代も、正直楽しかったのだ。

 だから俺はそれで良く、高校生活に何も不満はなかった。

 しかし、高校二年の夏、俺は自分が学校の中で孤立していることを知った。

 原因ははっきりしている。俺はゲーム好きを公言してしまったからだ。

 興味本位で寄ってきたクラスメイトは、次第に一人減り二人減り、そして最後には誰もいなくなった。

 それでもいいと思った。

 ゲームの時間が減らなければそれでいいと。

 だけど、同時に虚しくもあったのだ。

 ゲームは好きだ。

 でも、きっとゲームだけが好きなわけではなかった。

 クラスに誰もいなくなった教室で、俺は思ったのだ。

 ああ、ゲームをやりたいと。

 その時初めて俺は、自分の生活の中心がゲームであると気づいた。

 そして同時に思ったのだ。

 ゲームをやりたいと。

 ゲーマーとして当然の欲求だ。

 ゲームをプレイしない人生なんて考えられないし、それはきっととてもつまらない毎日なんだろう。

 当時の俺は何となくそう思っていた。

 しかし、俺のゲームライフは唐突に終わりを告げる事になった。

 それは1995年7月12日、高校二年の夏、蒸し暑い、夏の日の出来事だった。

 学校から帰宅するその時に強い光に包まれて僕の意識は途絶えたのだ。

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