FGO ~ Loopback Against the Order ~ 作:アルタナ
開始
翌朝。
「二人とも、よく休めたかしら」
「あぁ」
「はい」
「結構」
所長の元に、俺、藤丸の二人のマスター及び、それぞれが召喚したサーヴァントが集まる。
これからのことに関してのブリーフィングである。
要は、これからマスターとしてやるべき事の説明。
「…まず一つ目は、特異点の調査及び修正」
以前に行った冬木のように、人理が焼却される原因となった原因。
特異点に赴き、その原因を調査、およびそれを取り除くことで歴史を正しい方向に修正する。
それを行わなければ、このまま特異点を修正せずに歴史を動かせば、やがて人理は焼却される。
そうなる前に、正しい方向へと歴史を導く。
「そして二つ目。聖杯の調査」
聖杯。
所長が今ここにいることができるよう、奇跡を起こすきっかけとなった魔導器。
膨大な魔力を有しており、歴史を改変する程の力があるもの。
それを回収し、適切な形で管理するか、最悪の場合それを破壊する必要があるらしい。
「…目的は二つとの事だが、その話なら、二つの目的は結局一点に集中するのではないか?」
「えぇ、その可能性は極めて高いでしょう」
思った事を所長に尋ねると、所長は頷く。
それはそうだろう。
歴史の改変の調査。
そしてその改変には聖杯が関わっている。
であれば、目的は同時に達せられることは容易に推測できる。
「……?どゆこと?」
「…えっとですね、つまり…」
藤丸はいまいちピンときていないのか、マシュに尋ね、説明を受けることで理解したらしい。
その様子を見ていたジャンヌが。
「…大丈夫なの、あれ?」
呆れた様子で所長にそんな風に言う。
それに関しては所長もフォローはしなかった。
不安があることは否定できないらしい。
「主目的は以上になりますが、他にもやってほしいことはあります」
そうして、他にもいくつか説明を受ける。
話を聞くと、そこまで複雑そうには聞こえないが、万が一もあるのでしっかり聞いておく。
「……大体の説明は以上です。何か確認しておきたいことは?」
「特には」
「…私も、大丈夫です」
所長の言葉に、俺と藤丸は問題ない旨の返事を返す。
「結構。早速ですが、貴方達には特異点に向かってもらう事になります」
特異点は全部で七つ。
「…冬木では私がいましたが、今後は貴方達だけでレイシフトを行ってもらいます。まずは任務に慣れてもらうため、揺らぎの少なめな特異点から対応してもらいます」
とのこと。
いずれは改変がひどい箇所に行くことにもなるのだろう。
「レイシフト用のコフィンは準備できています。早速準備を」
「…承知した」
「了解です!」
所長の言葉に、俺と藤丸は同意する。
そうして、コフィンが用意されている部屋に向かう最中。
「……」
「…ジャンヌ?」
何か考える様子のジャンヌに声をかける。
するとこちらに気づき。
「…何でもありません。行きましょう」
「……」
こちらの問いかけの意図は察しているのだろうが、それに答えはしなかった。
その後、指示を受けながら。
――アンサモンプログラムスタート。
――霊子変換を開始します。
俺と藤丸は、各々のサーヴァント共に。
――レイシフト開始まで残り3秒。
――全行程クリア。グランドオーダー実証を開始します。
マスターとしての初の任務に就くこととなるのだった。
第一特異点
人理定礎値:C+
AD.1431
■■百年戦争/オルレアン