FGO ~ Loopback Against the Order ~   作:アルタナ

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準備 - I

翌日。

 

 

「…来たわね」

 

 

所長の指示で、管制室に呼び出されていた。

一人で、という指示だったので、サーヴァント達は管制室の外に待機してもらっている。

本当は部屋に待機でもよかったはずなのだが、マスターに万が一があってはならないという彼女らの強い意志により、部屋の外で待ってもらっている。

部屋の中まで同行をさせないようにする説得は、まぁ骨が折れたが、それは別の話。

 

 

「次の任務が決まった…という認識でいいのか?」

 

 

尋ねると、所長は頷く。

だというのならば。

 

 

「詳細を聞く前に、一つだけ尋ねたい」

「…許可します」

「何故、藤丸がいない?」

 

 

至極単純な疑問だった。

オルレアンと同様な、特異点の修復だというのならば、二人で向かった方が効率が上がる。

以前は対立する結果だったが、それでも複数の視点から特異点に挑んだことに対する利点はあったはず。

所長はというと、まぁ分かっていた、と言わんばかりに溜息を一つ。

 

 

「それはまぁ気になるわよね。いいわ…理由は二つあります」

 

 

真剣さの現れか、射貫くような視線でこちらの目を見ながら二本指を立てる所長。

その真剣さに倣い、続きを待つ。

 

 

「…一つは、オルレアンでの衝突。貴方達を同時に向かわせた場合に、あの時と同じような状況になることを防ぐ意味よ」

「……」

 

 

人差し指の身を立てた状態で所長はそう続けた。

まぁ、いくら次はそんなことはしない、と当人が訴えようが、客観的に見て信用はできないだろう。

まして、実感こそないが失敗すれば世界が終わる。

安易に信用できないのはむしろ正常とすら思う。

 

 

「まぁ、その理由は俺も察してはいた」

「…なら話は早いでしょう」

「あぁ……その件についても、いずれ連携についてはシミュレータか何かで訓練をしてもいいかもしれないか」

「それはいずれ、かしら。貴方が従えるサーヴァントが他者との協力に好意的には見えないから難しいかと思うのだけど」

「…それも含めて、だ」

 

 

確かに、四人とも少なくとも藤丸にいい感情を持っていない。

すぐに打ち解けて連携をとれるようにするのは少々無理はあるのは分かる。

だがそうなったとしても。

 

 

「何故、自分なのか。そんな所でしょう」

「あぁ」

 

 

何故、藤丸でなく自分なのか、である。

わかっていた、と言わんばかりに所長は後ろにある

 

 

「…これを見て」

 

 

所長は後ろにある一点を指す。

指さされた場所を近づき、その点をよく見ると。

 

 

「これは…」

「…えぇ」

 

 

日本のある一点で点滅する点が一つ。

その場所は、多少の誤差があるかもしれないが。

 

 

「…俺が、住んでいた地域、か」

「そう。以前、マスター情報の管理の一環で聴取させてもらった際に聞いたでしょう」

 

 

所長の察した通り、ここは自分が住んでいた場所だった。

こちらの反応に、やはりね、といった反応の所長。

 

 

「オルレアンもジャンヌがいたから道は分かりやすかったでしょう。今回は貴方が地理に詳しいと踏んで抜擢したのよ」

「…そうか」

 

 

一応、理にはかなっている。

 

 

「…話は理解した。いつ出発すればいい」

「明日でいいわ。今日は準備と精神統一にあてなさい。訓練は行わないこと」

「承知した」

 

 

明日に備えて休め、という意味なのだろうと察する。

 

 

「それと、同行させるサーヴァントについては、今回は二騎に制限させてもらうわ」

「…二人選べ、ということか?」

「そうよ。いくら四騎従えているとはいえ、同時にだと、今の貴方には魔力負担が大きすぎる」

 

 

ダヴィンチからの話でもあったのだろうか。

まぁ、それはどちらでもよいのだが。

 

 

「向かう場所が貴方がよく知る場所、だという仮定で構わないわ。うまく立ち回れそうなサーヴァントを今日中に選出しておきなさい」

「……」

 

 

二人、か。

 

 

「話は以上。明朝、レイシフトを行います。時間は追って指示するので遅れないように」

「承知した」

 

 

それを最後に解散となり、部屋の外に出る。

 

 

…明日からは、忙しくなりそうだ。

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