運命を見つけた少年の話。   作:ざるそば

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読了ありがとうございました!


運命に出会った男女の話。

 

 

 

 

「……えっと、大体ここか?」

 

 レファリカを名乗った女との待ち合わせは恐らくここだろうと目処を立てる。

 電柱に背中を預けて、小さく息を吐いた。

 恐らく、今日彼女と――師と出会う事になる。

 既に幾度となく、記憶でのシミュレーションは繰り返している。仮想でしか無いが、記憶の中での彼女とは幾千幾万、剣を交えている。

 忘れられない。忘れられる筈が無いあの剣は。今も色褪せる事無く、鮮やかな刃だった。

 

「……」

 

 思考を、呼吸を整える。逸る気持ちを抑える。

 会いたい、ずっと思っていた。あの人に、あの剣に。

 この人生を、何もかもを変えてしまった師に。

 

「あら、早速大当たりね。いい調子みたい」

「当たりで良かったですよ、ホント」

 

 レファリカに出会い、視線の先には黒塗りの車が一台。

 見ただけで高級物だと分かる。己が手では決して手の届かない無縁の存在だと。

 

「あれに乗って頂戴。御前試合と言う形式での許諾は下りてるわ。その代わり、本家の場所をおいそれと関係者以外に明かせる訳にも行かない」

「感謝します」

 

 車に乗ると、柑橘系の香りがする。揺れも全くない。

 中は大の大人が横になれる程の空間があった。

 

「……」

 

 中から外の景色は見えない。

 けれど不安は全く無かった。

 この先に己の運命が待っているのだと、そう思えるだけで十分過ぎる。

 

「得物は出しておきなさい。それだけで貴方が今回の客人だという事は伝わるから」

「はい」

 

 手に剣を顕現させ、全く使わなかった鞘に納める。

 鞘も剣も、ほとんど何の飾りも無い愚直な見た目。命を預けるその重みには既に慣れきってしまっている。

 

「それと……今の貴方の師匠の立場、玲瓏寺についてはどのくらい知ってる?」

「生憎、名前ぐらいです」

「そう、なら話しておくぐらいはいいかしら」

 

 玲瓏寺――かつては一人の男と剣から始まったその家は、剣術を教えていた。老若男女問わず、自在に使える剣術。

 それを極め、形としたのが玲瓏寺剣術。それは自由自在であるが故にあらゆる剣術を呑み込んでいき、今となっては全ての剣術の源流であった。

 ――そんな玲瓏寺家当主の決まりはたった一つ。最強であれ。即ち強き者、勝ち続けた者だけが当主の座を手にする。

 例え平穏の世であっても、玲瓏寺だけは例外だった。

 その座は血に濡れていて、文字通りの屍の山の上にある。けれどそれ程までに玲瓏寺家当主と言う肩書は強かった。

 分家として生まれ、忘れ去られる筈の女は突如シオンと名乗り、次々と剣客を斬り伏せ、ついには瞬く間で先代当主を斬って捨てた。

 そうして成し遂げられた、玲瓏寺当主交代としては余りにも異例過ぎる事態。秘密裏に様々な暗殺の手が差し向けられたが、その悉くを彼女は斬った。

 その座を掴む事自体が、己が血に濡れる事だと悟った各々はついにその手を伸ばす事を止めた。

 

「――……ここまでわかった?」

「つまり……一切の敗北すらしなかったんですね」

「ええ、全て瞬殺。十秒剣戟が成立しただけで奇跡のようなモノ。……本当なら貴方達の試合を見てみたい所だけど、そうはいかないのよね」

「?」

「彼女自身が決めた事よ。貴方以外、誰も入れるな。つまり二人だけで立ち会いたい。そういうコトなのでしょうね」

 

 ああ、そうだった。

 最後に斬り合った時も、己と師しかいなかった。その中で永遠とも思える時間、存分に剣を交わしたのだ。

 ああ、やはりこの先にあの人は待っている。

 あるだけで目を焦がす程の輝く星のように。

 

「着いたわ、この先は私から離れないで頂戴」

「……」

 

 車が止まる。とある森の中にある巨大な屋敷――門が開かれる。そこは広々としていて数百人のも剣士達が素振りを行っていた。

 

「ここにいるのは皆、免許皆伝を志して玲瓏寺の剣を学びに来た者達よ。――でもその中の誰一人として彼女に会えてない。

 彼女と会える者がいるとするなら、それは充分な研鑽と修練を積み上げた者だけ」

 

 心は揺れない。待ち受けている死闘を前に、ただどう戦うか。

 彼女の後を追っていく。

 広場の奥にある屋敷のさらにその奥――その地下。

 進むにつれて人影は無くなっていき、気配すらない。

 

「私はここまで。そのドアを開けなさい、そこに貴方の運命が待っているわ」

 

 本来なら礼を言うべきだろうが、今はそこまで余裕が無かった。

 逸る気持ちを抑えながら、扉を開ける。

 

「――」

 

 いつか見た白い花園、満月が昇る空。

 その奥に、一つの星があった。

 腰まで伸びた銀色の髪と宝石のような輝きを持った紅色の瞳。

 

「――」

 

 気がつけば剣を抜き放っていた。地下なのに空があると言う疑問など既にどうでもよくなっていた。

 口にしたい言葉、巡る思考、逸る感情。いくら時間があっても足りない程に、次から次へと。

 だが、今この場で告げる言葉はたった一つだけ。

 剣を手に、刃先を彼女へ向ける。

 

「一意専心。我、剣を以て安寧を守らん」

 

 善を為す――貴方から教わった剣を、そのために振るうと決めた。

 

「万里一空。我、剣を以て運命へ至らん」

 

 放たれた言葉は、いつもの手合わせで告げられていた言葉。

 この身は果たして、その運命に至れたのだろうか。

 歩き出す。ゆっくりとした歩幅は、前に進むにつれて少しずつ早くなっていく。氷が少しずつ溶け出していくように。止まっていたモノが少しずつ鼓動を早めていくように。

 

「!」

「!」

 

 刃が激突する。それはまるで雄叫びのよう。

 

 

 

 

「――ああ」

 

 扉の奥から聞こえてくる剣戟の音に、レファリカは思わず息を吐いてしまった。

 ただ音だけで分かってしまう。どのような死闘が繰り広げられているのかに。

 螺旋のように続く剣戟の応酬。眩く火花と楽器の如く鳴り響く刃の音。

 今この場で剣に生きた者がいれば、間違いなく嫉妬してしまうと思う程に、眼前の死闘は美しいのだろう。

 

「見てみたかったのかい」

「それは勿論ですわお婆様」

 

 決着がつくまで、決して他人を入れるな。誰の目も通すな。

 彼女の言葉を守るためにレファリカと老婆はここにいた。周辺に一切の盗聴器、撮影機器が無い事は確認済。

 当たり前ではあるが、望月ユウの体にもそれらしき者は無かった。

 

「……ああ、聞こえるね。ご当主様の笑う声が。アタシは今、初めてあの方の感情を耳にしたよ」

「私もですわ。やはり彼女にとってたった一人の弟子は特別なのでしょう」

 

 この御前試合を開く、となった時に玲瓏寺は揺れるに揺れた。

 何の立場も無い一般人が玲瓏寺の当主と剣を交える、など前代未聞だからだ。反対する声、まずは彼の実力を目にしてからだと言う声――その悉くをレファリカと老婆は黙らせた。

 二人の意見があり、加えて当主の意見ともなればそれを遮る事は出来る筈もない。

 

「……アンタも随分入れ込んでるみたいだね」

「ええ、彼は面白い子ですから」

「ご当主様と衝突しない事を祈るよ」

「ふふっ、その時は勿論譲りますとも」

 

 

 

 

 

 玲瓏寺シオン――玲瓏寺の分家として生を授かった彼女は、生まれながらにして異端であった。

 齢にしては不相応な程の剣術と死を何とも思わない達観した精神性。

 本来であれば本家へ仕えるであろう立場である事を、彼女は拒否した。

 前世は魔王であった者。強すぎる剣を持ったが故に、誰一人として破る事敵わず。だが、たった一人の少年に敗北した。

 最期の時は今も覚えている。冷酷に己を斬った筈の者が泣きそうな顔をして駆け寄ってきたのだ。

 

“あやつは何を伝えたかったのだろう”

 

 怨嗟か、それとも愛か。――分からない。だがきっとあれは悪い事では無い筈だ。

 生まれてからの時間それを考えながら、いつもの如く剣の鍛錬を行う。

 前世の刃は強すぎたが故に、今も尚健在であった。

 

“剣で語るがいい。私にとってはそれが全てだ”

 

 強すぎた彼女を軽視し、玲瓏寺本家による公開処刑――の筈が、彼女は全てを一刀の下斬り伏せた。

 史上最強と呼ばれた本家の現当主も、先代当主も。その全てを相手にして文字通り瞬殺した。

 分家の末端であった筈の彼女は、瞬く間に本家の中心となり玲瓏寺の顔となった。

 

『化け物……! お前なんかに勝てる訳が……!』

 

 本家当主を下した。剣の腕こそ立つが、所詮はそこまでだった。

 つまらない。

 

『くそくそくそっ、何か薬を盛ったな! 俺が、俺が負ける筈が!』

 

 挑戦を突きつけたどこかの剣とその衆を斬り捨てた。

 つまらない。

 

『貴方に従います。だからどうか命だけは……』

 

 己を殺しに来た暗殺者は、一人を除いて悉く斬った。

 つまらない。

 

“人の剣は、こう脆くあったか”

 

 思い出すのは、ある一つの剣。気まぐれで出会った一人の少年。

 己の教えを全て我が物とし、気づけば自身の喉元まで迫っていた剣の鬼。あの剣ならば、殺されても構わないと思った程。

 そして幾千幾万の剣戟の末、それはついに為された。あの剣に斬られた時、心を満たしたのは喜びだった。

 交えたい。彼の剣ともう一度。

 会いたい。彼自身にもう一度。

 

『貴方の弟子って、この子の事かしら?』

 

 気が付けば心を許せる唯一の人物となっていたレファリカから、見せられた写真。

 そこに写っていたのは紛れも無い彼だった。

 

『……出会ったのか』

『ええ、素直で面白い子だったわ』

『……私よりも先に、アイツと言葉を交わしたか』

『そんなに怒らないで頂戴な。……会いたいんでしょう? 彼に』

 

 そうして結びついた一つの奇跡が、今目の前にある。

 湖面に浮かぶ月を望むような心になるのが、ただただ久しい。

 

「散花絶刀」

 

 目の前の光景を一言で言うのならば、斬撃の嵐だろうか。それとも弾幕と呼んだ方が良いだろうか。

 彼女が一刀を振るえば、剣は絶技となって相手に迫る。彼女自身この技を受けて生き延びた者は一人しか知らない。

 

「っ!」

 

 それを彼は過去と同じように凌ぎ切った。致命傷と戦闘に支障を生じる箇所以外の負傷は全て度外視して。

 幾度も幾度も、剣が交わされる。

 衰えていない、錆びついていない。

 否、それどころか技はさらに冴え渡っている。

 

「は、はははっ!!! やはりお前が、お前だけが……!」

 

 幾千の喝采は、この一刀に遠く及ばず。

 幾万の財宝は、この一刀に遠く至らず。

 玲瓏寺シオンは生まれて初めて、感情を形にした。

 

 

 

 

 

 望月ユウは、交錯する刃の中でふと己の過去を思い返した。

 異世界へ勝手に呼ばれて、失敗だと捨てられて。そうしてある女性と出会った。彼女を師事し、剣を学んだ。

 あの日々は夜明けに差し込む光のように、何もかもが輝いていた。満ち足りているが故に、もう帰る事は出来なくとも、彼女と共に在れるだけで幸せだと思ってしまった。

 

『お前が魔王を追うのであれば、我らは必ず再会する。その時まで怠るな、それまでの敗北は一切、承知せぬ』

 

 歳月を重ねてようやく前の世界と同じ目線にまで育った時、そういって彼女の消息は突然途絶えた。

 残された言葉は道標のようにして旅をして、そうして魔王に辿り着いた。運命に追いついた。

 

『来たかユウ。……待っていたぞ、この日をずっと』

 

 魔王の城――その最奥である花園の丘に、彼女はいた。自身が斬るべき魔王として。

 あの時初めて、剣を握る手が振るえた。心に迷いが生まれた。

 

『私が剣を教えたのは、ただ一人お前だけだ。行く末を見失った刃に先は無い。

 お前は、その剣で何を為す』

 

 一意専心。ただ斬ると決めた。

 剣を以て安寧を守らん。善を為す――貴方から教わったこの剣で。

 

『来い、全てを出せ。さもなければ、今度は殺す』

 

 永遠にも思える時間の中で斬り合った。首から下で刃が掠った部分など存在しないのでは、と思う程に幾度と死を感じた。

 そうして決着は、簡単に訪れる。

 斬られた時、彼女は何も言わなかった。剣を捨てて、すぐに抱え上げる。

 けれどそれでも言葉は紡がれず。彼女は微笑みながら、静かに息を引き取った。

 

『――』

 

 気が付けばこの世界に帰ってきて、喪失は生まれたまま。

 自身を剣豪だと思った事は無い。武の道に生きる者だと錯覚した事は無い。

 どこまでも行っても、所詮は剣を振るえるだけの一般人。その認識が変わる事は無い。魔王を、彼女を斬った時に。剣士としての己は死んで、後はただの残骸が残っただけ。

 

「――!」

 

 駆ける白光。重なる刃。動く腕に迷いは無い。

 日常を、退屈だとは思っても嫌いだと考えた事は無い。平穏を尊いものだと思う。家族を愛し、その時間は何よりも代えがたいものだと考えている。

 でも、出会ってしまった。運命に、あの剣に、彼女に。

 

「明鏡止水、泰然自若」

 

 思考を透明に。ただありのままでいられるように、心を整える。でなければ、眼前の刃は瞬く間に己を斬るだろう。

 ぶつかり合った剣同士が大きく跳ね上がる。けれど、互いに剣は離さない。

 振るう都度、かつて教わった言の葉が脳裏をよぎる。

 

『剣を放すな。少しでも力を緩めれば、容易に手から零れ落ちる。その瞬間がお前の死だと思え』

 

 時計の針が一つ進む都度、斬撃が三度衝突する。

 もし彼女に出会わなければ、きっと何一つ争いとは無縁の人生であっただろう。それを無意味だったとは思わない。

 けれど、今の自分は知ってしまった。出会ってしまった。

 剣を振るう運命に。

 

「っ!」

 

 弾かれるままの勢いで後方に跳ぶ。

 地面を何度も転がりながら、体を跳ね起こして体勢を整える。

 

「……」

 

 彼女は剣を手に、こちらを見据えていた。紅色の瞳は、夜空に浮かぶ赤い月のよう。

 立ち上がって剣をもう一度握り直す。

 どのぐらい斬り合ったのか分からない。一時間か、半日か、或いはそれ以上か。

 

「……」

 

 言葉は数える程しか交えておらず。

 けれど剣が触れ合う都度、何かが伝わってくるような感覚があった。

 故に、次が最後だ。俺も彼女自身も、見た目こそ変わらないが限界を迎えつつあった。

 どう足掻いても、数秒後に決着がつく。避けられない終わりが来る。

 

「……」

 

 だから、俺は剣を振るう。

 その剣に、応えるように。

 

「一意専心、証を示す」

 

 この剣に、この一刀に、俺自身を込めて。

 

 

 

 

 偽りの月の下で、二つの人影が交差する。

 歩くように、そして少しずつ走り出すように。

 刃が交わる。運命が定まった。

 互いの姿が止まって、一人が倒れた。糸の切れた人形のように。

 玲瓏寺シオンは己の剣を見た。

 望月ユウは既に意識を失っていた。

 

「……負けた、か」

 

 彼が振るった剣は、彼女の刃を半ばから斬り落としていた。

 得物無き今、戦闘続行は不可能。加えて彼女の信条は刃を喪った時点で敗北。

 つまりは望月ユウにとって勝利だった。

 

「戯けめ……。今だから良いものの、これが前世であればお前は人の裏切り者だったぞ」

 

 微笑みながら、その頬をそっと撫でた。

 ああ、やはりお前の剣は。お前は、美しい。

 

「レファリカ」

「……もういいの? まだやる事は残っているんじゃない?」

「私は敗北した、それも二度も。玲瓏寺の規範に従うつもりは元より無いが。それでも示しはつかない。

 別れの時だ」

「……そう。後悔はないのね」

「ないとも。私は、私自身の運命に出会えたのだから」

 

 あの最後の一刀には、言葉では言い表せない感情が込められていた。

 それを何と呼ぶのか、彼女はまだ知らない。

 けれど、不思議と心は満たされていた。

 

 

 

 

「ん……?」

 

 ぼんやりとした意識の中で、目が醒めた。

 視界に映ったのは見慣れた天井――自身の部屋であると認識する。

 起き上がろうと体を動かして、鈍い痛みが全身へ響いた。

 

「……夢じゃ、ないよな」

 

 あの時、もう一度師匠と斬り合った。永劫に等しい時間の中で。

 彼女自身を斬ったと言う後悔。それを振り払うために、今度は彼女の剣を断ち切った。

 

「これで、良かったんだよな」

 

 胸に残る燻りは無い。

 剣士として、勇者として、弟子として。出来る事は全てやった筈。

 もう未練はない。

 

「って、時間だ時間」

 

 スマホの画面を見ると、起床時刻になっていた。

 もうすぐ家を出なければ間に合わない。今日とて学校がある。日常は止まってはくれないのだ。

 昨日のその後はレファリカと言う女性が上手い事やってくれた―と思いたい―

 ドアを開けて階段を下りる。今日も妹の元気な声が……と考えて、ふとある事に気付く。

 

“何かいつもより元気だな”

 

「あー、兄さん遅いですよ! せっかく昨日から」

「ユウ、早く座りなさいな。……全く、とんびが鷹って事じゃないけど意外な事もあるのねぇ」

 

 妹と母。それから二つの人影。

 

「起きたなユウ。母君の手料理だ、冷めてしまっては元も子もなかろう」

「あらあら、結構お寝坊さんなのね」

 

 玲瓏寺シオンとレファリカ――そこまで把握して、思考が停止した。

 

「……は?」

「玲瓏寺のしきたりでな、強き者に従う。ユウ、お前はあの時完全に私を超えた。

 つまりは私の嫁入りだ。当然だろう」

「いや、話が飛躍してて全然着いて行けないんですが……」

「受け入れなさいな、彼女結構強情なのよ? この魚、塩加減が絶妙ですわね。今度、一手教えて頂いてもよろしくて? お母様」

 

 その後の事は語る間でも無い。慌ただしい毎日が、さらに慌ただしくなっただけ。

 シオンと二人でダンジョンを攻略し、その模様をとある配信者に目撃された事で一躍時の人になったり。レファリカが玲瓏寺と望月の関係をつなげようとしていたり。妹の配信企画にシオンと二人で呼ばれて一騒ぎへ至ったり。

 事件、事故、騒動――例えそれらが運命と出会った産物の結果だとしても。それでも望月ユウの、人の生は続いていく。

 

 




纏め方が雑になったかもですが、こっちの方がキリが良いのでここまでにさせて頂ければ。
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