銃声と爆発音が轟く。濃い硝煙は夜風に流れ切らず、夜のディープを薄霧のように包み込む。傭兵崩れの銀行強盗たちとディープのマーケットガードたちが、装甲車を盾に激しい銃撃戦を展開していた。
「ヒャハハハハハ!!どうしたどうしたそんなに縮こまってさァ?!」
リーダー格らしいロボットが、乱暴にアサルトライフルをリロードし、遮蔽の裏に釘付けにされたマーケットガードたちを煽る。その態度や銃器の扱いから、練度は決して高くないことが察せられるものの、持っている武器はどれも最新式とはいかないまでも、高性能なものばかりだ。
「前の雇い主からかっぱらってきたおニューのオモチャだ、遠慮せずにくらっていけよぉ!」
「ぐわっ?!あ、足がぁっ!!」
リーダー格が射撃した弾丸が、遮蔽を飛び出したマーケットガードに襲いかかる。強力な弾丸はその脚部装甲を一撃で貫通し、脚を破壊された不運なガードはその場に転倒した。そこへ、銃弾の嵐が襲いかかる。
「た、たすけっ……」
断末魔の叫びすらあげられずにスクラップのようにされた部下を目にして、マーケットガードの指揮官は無線に怒鳴りつけた。
「ええい、はやく奴らを制圧しろ!
「し、しかし、敵が所持している武器が強力で……」
無線からの応答に指揮官は歯噛みする。強力な銃器で武装した銀行強盗とは聞いていたが、増援は聞いていない。たかだか5人と慢心していれば、敵は4倍に増えていた。対して、こちらは残り28人。他の区域からはこれ以上の増援は期待できず、数的有利ではあるが、練度に大した差はない。戦力的には不利なのはこちらだ。
考えているうちに、機銃の掃射を受けてまた1人戦闘不能になる。指揮官はさらに焦りを見せた。
「クソッ、クソッ、強盗を逃した挙句ヤツに目を付けられたとなったら、ボスに何をされるか……!き、貴様ら何をしている!早く奴らをひっ捕えろ!!」
まともな指揮もせず、ただ喚き散らすだけの置物と化した指揮官により、ガードはどんどん数を減らしていく。ドットの荒い目を白黒させる指揮官に、周辺警戒をしていたガードから通信が入った。
「し、指揮官、報告が……」
「ええい上からの文句ならば後にしろ無能が!今は強盗どもの対処に……」
部下の発言を遮り、指揮官は苛立ちを隠さずに無線機へ怒鳴る。しかし、さらにそれを遮った部下からの報告を聞くと、指揮官は顔面蒼白で無線機を取り落した。
「ヤツです!ヤツが、