この頃、アメリカではとある動きがあったと言います。新型爆弾……通称G弾を日本の横浜ハイヴに撃ち込む、と言う話です
無論、これに対して上院下院含め議会は大荒れ。特に鈴木重工との戦術機極秘共同開発を行っているマクダエル社をスポンサーにしている議員達からの猛反発は凄まじい物でした
ですが1発は既にグアムにまで運び込まれており、いつ日本に、横浜ハイヴに落とされるか分からない緊迫した時間が続きました
─── AT博物館 明星作戦より抜粋 ───
1999年 2月24日
「しっかし凄い量だな、後続部隊だけで何個師団あるんだ?」
「帝国軍、大東亜連合、国連、それに鈴木重工の部隊……全部含めたら8個師団近いんじゃないか?海兵隊の連中は何してんだ?」
「今から九州方面に行って逆上陸かましてくるんだとさ。出ずっぱりだぜアイツら」
完全に確保された
横坑内ではとにかく通信が届かない。これは通信の種類と言う問題だけでは無く、BETAの大量の死骸や地下と言う特殊空間故に発生する事象であり、この問題を解決するには、中継地点を確保して通信を中継、
安全性と確実性を求めたこの作戦により、常に
そして、帝都から陸上で侵攻している
「今のオッズは?」
「帝国軍が1.1、国連軍が2.0、大東亜連合が5.8ですね。大穴狙いは大東亜っすよ」
『『『聞こえてるぞテメエら!!!』』』
その為、このような賭けが発生する程に事態は混迷している。中継地点の通信兵は、"罵詈雑言が飛び交う現場" "遠回しに一番乗りを寄越せと言い合う軍部上層部" "そんな上層部を差し置いてゆっくりと確実に進ませようとする現場指揮官達" この3つに挟まれて発狂しかける程の地獄になっている
───こんな賭けが発生する程に、この作戦は確実性の高い物量戦である事を示唆しているのだが───
横坑内において戦術機、機甲科、ATの組み合わせは非常に効果的である事が証明されはじめている。戦術機が倒れれば即座にATがカバーに入り、ATが潰されそうになれば機甲科が対応し、機甲科がやられそうになれば戦術機が対応する
鉄の三竦みと誰かが呼んだ。牛歩のような歩みではあるが、この三竦みを維持し続ければ少なくとも全滅する事は無い
確実性を求める今回の作戦においてピッタリと嵌った結果、フェイズ2ハイヴを相手に余裕を持った進軍が可能となっている
BETAを回収にくるATは補給物資を積んでおり、BETAと交換で補給物資を置いていく。この横坑内と言う地獄のような場所において、この補給は正に有り難い物であった
だからこそ、このように進軍が滞る原因にもなっているのだが
『指揮官殿、まだ命令は下らないのですか』
『
『だからってそれで滞ったら意味が……ん?おい!何処行くんだ!!そっちは大広間だぞ!!司令部!!鈴木からの派遣連中が急に動き出したぞ!?』
『何?止めろ!!命令はまだ出していない!!!』
動いたのは鈴木重工から提供された6師団と斯衛である。独自の裁量権を持つ彼等は、本来帝国軍の命令を受けずとも活動出来る。そしてこの動きを見た全軍は動かざるを得なくなり、結果として一気に歩を進める事となる
大広間へと歩を進めたのは鈴木重工が預かっていた
この混戦によってどの部隊が大広間を完全制圧したかははっきりと分からなくなったが、大広間は完全に制圧され、横浜ハイヴは掃討戦へと移行、人類初のハイヴ攻略作戦は成功を収めた
これに呼応するように、西日本に残存していたBETAは大陸へと撤退を開始するも、逆上陸を開始した海軍混成部隊及び艦砲砲撃によって壊滅。明星作戦は大成功を収め、人類側の明確な第2の勝利を飾った
ここで問題になるのは、モニュメントを撤去するかどうかである。歴史的勝利を掲げるのであればモニュメントはそのままにしておいた方が良い、いや早々に撤去して基地にでもすべきだ。オルタネイティヴ4の為に地下の反応炉まで含めて接収を……色々な意見が溢れては纏まらず、日本帝國として一旦の見解はモニュメントは撤去及び解体に纏まりはしたものの、どうやって撤去するかでこれまた揉める
そして、解体が決まったと民間にまで知れ渡った時。1発の新型爆弾が 横浜ハイヴのモニュメントで炸裂した
明確なまでに変わった
嗚呼きっと これが起こらねば始まらぬ
どれだけ捻じ曲げようと 変わらぬ物は絶対である
例えそうだとて 我等が抗わぬ理由にはならない
次回 マブラヴ〜鉄のララバイ〜
横浜基地
少しでもマシな地獄へ 向かうは人の業の為