……かなり念が深そうな内容になっている
───取材にご協力頂きありがとうございます
「いやあ良いよ、こう言うの話さないとダメとは思ってたしね。それでマッスルシリンダー車の話だっけ」
───はい。記録によれば議会にやって来た陸軍第二工廠の方が最初だとか
「……あの時はほんと驚いたよ、幾ら軍のナンバー付けてるからってやりたい放題でさ。認可とかそんな話じゃないっての
その後検査員引き連れてレッカーまでしたんだよ?分かる?いつ爆発するかも分からない車をさ」
───な、なるほど。軍は持っていくのを認めたんですか?
「そもそも軍も把握してなかったんだよ。あの局長が勝手にやったー、て話でね
まあそりゃ軍とは一悶着あったよ、極秘機密だろ、て言う理由で持っていこうとしたり、個人の所有物だ、て持っていこうとしたり……まあ、持っていこうとしたの軍だけじゃ無かったんだけど」
───新たな動力で動く車ですもんね、軍は早々に開発したかったんでしょうか?
「それもあるだろうし、やっぱり燃料費もバカにならないからね。今はマッスルシリンダー車があるから石油価格も安定してるけど、昔は酷いもんさ。アメリカとかから買うんだけど市販価格でリッター500円だよ?しかもこれが帝都最安値!!」
───覚えてます。コチラではリッター600円がザラでした
「そうそう。だから軍だけじゃなくて他も欲しがったんだ。初めてだったよ、省内で国内の産業スパイが摘発されたの
あの時は驚いたよ、夜中にいきなり呼び出されて何だと思ったら人が捕まってるんだから」
───産業スパイ!?国内の!?
「ニュースにはならなかったけどね。昔は車産業は斜陽だったろ?マッスルシリンダー車なんて噂、飛びつかない訳無いでしょ
ま〜そっからは酷いもんさ。何せ翌日に1人、翌々日には10人、て馬鹿みたいに増えてくんだもん」
───鈴木重工でも産業スパイ対策に元情報省の人間を雇う位には対策してますから、今より凄いんでしょうね……
「情報省から直々にお叱り喰らったもん(笑)色々問題あるだろうけどさっさと公表するなりしろって(笑)まあそっからは早いよ、やっぱり。いろーんな事後回しにして、陸軍第2工廠でバラして、検査して……」
───発売までかなり時間がかかりましたから、相当丁寧にバラしたりしたんですか?
「真っ先に議題に上がったのは安全性!!ATの事故映像とか見た事あるでしょ?PR液漏れからの発火爆発。あんなの多発したらもう目も当てられない!!だからポンプとかホースとかそこら辺にすっっごい時間かけてね……事故った時とかに中和剤が自動で出されるように、一定負荷がかかると割れて中和剤が噴き出る容器を取り付ける事で、安全面の問題を解消したんだよ」
───では、ダンプやバスと言った大型が多かったのは……
「まあ運送の兼ね合いもあったし、何でもそうだけど、大型の方が作りやすいんだよ。中和剤入れとかも大きいのを作ってから、小さいのを作ってく。効率だとかそう言う面もあるけど、何よりも他の車産業さんにも仕組みを分かって貰わないといけない」
───その点はあらかじめ決めていたようですね、重信代表も
「先見の明なのか、はたまた底抜けの阿呆なのか。話通す為に何人
───そこからは早かったですよね。一斉に作ってた感じで
「斜陽産業だ〜、なんて言われた所に全部解決出来る新技術!!上手くやればエンジンとかの乗せ替えだけで完了!!なんて魅力的過ぎるしね(笑)
後はエネルギー産業も乗り気だった。赤字垂れ流しになる位に石油価格が跳ね上がってたからね……鈴木重工にマッスルシリンダー発電所の話もあっちは持ち込んでたなぁ」
───そう考えると、新興企業なのに皆さんよく疑わずに発注しましたよね
「そこはほら、陸軍が後ろに居るのが大きかった。それに実績が無い訳じゃないし。田んぼで動いてるアレ見たらそりゃあねえ?ソレ作れるなら〜、て話になるのは当たり前だったし……何より全部突っ込む位で行かないと、遠からず日本は滅んでたし」
───滅ぶと言えば、BETAの日本侵攻時も、マッスルシリンダー車のお陰でかなり避難がスムーズでしたよね
「アレは功罪併せ持つけどね。四国の大橋群ぶっ潰したのも許せないし、簡易的な爆破可能陣地なんかに使うもんだから、コッチとしても見過ごせ無かったし
道路を主に破壊したのがマッスルシリンダー車だって聞いた時は眉間に青筋浮かんでたね
まあ、それでもマッスルシリンダー車とかATが無かったらもっと悲惨だっただろうね、ウチの家族も助けられなかったと思うよ」
───功罪併せ持ちますが、私的には功の方が大きい印象ですね
「あんまり言っちゃダメなんだろうけど、やっぱり功の方が大きいのは事実だよ。トラックドライバーの仕事も復活して、国内の流通が盛んになって、移動も楽になったから避難民の受け入れだって余裕が生まれて……トンネル掘るのだって人が増えたお陰だしね。マッスルシリンダー車が無かったら山中の集落とかは未だに孤立気味だったと思うよ」
───取材にご協力して頂きありがとうございました
「次は何処行くの?マッスルシリンダーの事だと……そうだな、〇〇議員なんて良いんじゃない?あの人は正にマッスルシリンダーに救われた人だから」
───分かりました、アポイントを取って取材に行かせて頂きます
……マッスルシリンダーがどれだけの希望を生み出したのか、よく分かった気がする
少し休憩しよう、疲れた……
Q.皆脳味噌焼かれすぎじゃない?大丈夫?
A.こんがり焼かれて美味しく頂かれてますので大丈夫です
Q.日本の車産業は復活したの?
A.鈴木重工のお膝元&マッスルシリンダーを鈴木重工しか作れない事により研究が一早く進んでいる為ブランドを確立しました
Q.鈴木重工は車産業に入らなかったの?
A.
重信くん「俺はATが作りたいんであって車が作りたい訳じゃないんだ(送られてきたマッスルシリンダーセンチュリーに乗りながら)」