マブラヴ〜鉄のララバイ〜   作:rezeaizen

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ポパールハイヴは、まるでアリの巣と言えたでしょう。恐らくは、オリジナルハイヴは地表に居ると人類と言う天災に襲われる。のであれば、地下だけを開発すれば襲われないと考え、オリジナルハイヴから最も近かったポパールハイヴで実験をしていたのでしょう

その実験結果が出る前に、人類がオリジナルハイヴを攻略。ポパールハイヴは実験を続けながら、その坑道を伸ばし続け……ポパールハイヴ攻略の際に、最も弱くなっていた場所から崩落
多数の衛士や戦術機、戦車までもが被害を被る結果となりました

─── AT博物館 ボパールハイヴ攻略より抜粋 ───


ボパールハイヴ 攻略

2002年 4月5日 23:48

 

突出していた戦術機部隊が撤退、ペリヤー国立公園にて再編を開始。殿(しんがり)を凄乃皇四型が務め、荷電粒子砲を以て追撃してくるBETAを撃滅

しかし、BETAが従来のような隊列を組まずに散開、10万の内5千を消し飛ばすだけになった

また、従来の横坑であれば凄乃皇四型が十分に侵入出来る広さがあったものの、今回の横坑は縦横60m程しか掘削されておらず、また、壁や天井が酷く脆くなるよう作られている為、凄乃皇四型の侵入はモニュメント周辺のみと結論付けられた

また、凄乃皇四型の荷電粒子砲は連続使用が不可能な為、地上戦力での平押しが推奨された

 

4月6日 03:52

 

推定10万のBETAの内、約2万は排除したと思われる

未だ各所にて横坑に苦戦しており、BETAがその横坑に入り込んでしまい塹壕のような役割を果たしており、砲撃等が防がれてしまう事態が多発

良い報告としては、10万の増援の中には光線級の数が圧倒的に少ない事実が判明。恐らくは数を揃える為に光線級の生産を減少したのだと思われる

戦艦、砲兵、ATカチューシャ装備による飽和攻撃が開始され、戦線の押し上げが可能となった

 

06:17

飽和攻撃によって横坑の全貌が明らかになり始める。ボパールハイヴからインド亜大陸全土に張り巡らされたような、横に広いアリの巣のような構造になっている事が改めて判明

地表に進出しないギリギリのラインでの掘削作業らしく、坑道内からは何千と言うBETAの生き埋めが原因の死骸が確認された

また、先遣隊がナーグプルに到達。ボパールハイヴまで350km地点にまで接近する

 

07:38

BETAの増援の中に居た光線級排除を確認。空爆による徹底排除が開始され、ボパールハイヴへの侵攻が一気に加速する

カチューシャ装備のATと共に歩を進めていた凄乃皇四型が荷電粒子砲の射程圏内へと接近する為に歩を進める

 

11:00

荷電粒子砲の発射を確認。推定2万ものBETA群が排除された為、通常横坑からの突入を開始する

突入戦力は凄乃皇四型を主軸としたAT、戦術機、戦車等の機甲科である

突入戦力以外は掃討作戦を開始しており、凄乃皇四型は大量の護衛と共に侵攻を開始した

 

─────────────────────

 

「コイツが凄乃皇四型……オリジナルハイヴぶっ潰したって言うヤツか」

 

「国連軍も本気なのね……コレがあれば、鉄原の時も……」

 

「言うな。俺達は鉄原でできる事を最大限したんだ」

 

全長180mの、要塞とも言えるその姿を見ながら、全員が息を飲んだ。この凄乃皇四型ですら、オリジナルハイヴでは苦戦を強いられ、それどころか破壊寸前にまで追い詰められたと言うのだから、BETAと言う物量に対して恐怖を覚えながら、足の遅いATと共に歩を進める

 

今回は異例の事が多すぎる。東雲(00ユニット)は嫌な予感が頭の奥から伝わってくるのを感じながら、敢えてそれに触れないようにしていた

リヨンの時とは違う、明確なまでの思考能力と作戦能力。香月博士と通信して弾き出された結果は、頭脳級が重頭脳級へと変異した可能性

有り得る話ではある。だが信じたくない、と言うのが本音であった

 

「東雲、大丈夫か?」

 

『ん……ごめん、考え事してただけ。BETAは?』

 

心配させたのか、白銀武(想い人)の顔が視界の端に映る。演算ユニットを割いてまで考える必要の無い事を改めて振り払い、今は目の前の事に集中する

今更考えたとて、最早戻る事なんて出来ないのだ

 

『ゲート確認、ATによる制御装置爆破を開始』

 

戦術機では遂行出来ず、かと言って歩兵では死亡してしまうであろう爆破作業を楽々と行うATを見ながら、全員が全周警戒をしつつも、何処か気が抜けていた

───だからこそ、地獄はやってくる

 

『落盤だ!!!クソ、ここくらいしっかり固めとけって───』

 

『違う!!!要塞級だ!!!何百って数がいやがる!!!撃て撃て!!!』

 

偽装横坑。否、これは広間だ。凄乃皇四型の真上に広がるドーム状の形を即座に判断しつつ、反重力フィールドを展開する

BETAや岩盤をミンチにする事も考えたものの、下に居る戦術機やATの事を考えればそれは出来ない。凄乃皇四型の周囲をフィールドで覆いつつ、他の人達を信じる事しか出来なかった

 

『落ちてくるぞ!!!凄乃皇を守れ!!!』

 

運悪く要塞級に踏み潰されるAT。触腕によって潰される戦車。強酸によってどろどろに溶かされる人間。断末魔すら聞こえず、通信は怒号と命令によって埋め尽くされる

上部にラザフォート場を形成し続けなければならず、そのせいでミサイル発射口が塞がれていると言っても過言では無い。純夏が火器管制を行って対処しているものの、焼け石に水だ

 

『行け凄乃皇!!!未来を繋げ!!!!』

 

1機のATが爆弾を抱えたままゲート級の制御装置へと抱き着き、自爆する。制御装置を失った門が開き、白銀が凄乃皇を前進させていく

言葉は必要無かった。皆が分かっていたからだ。この先に居るモノを破壊すれば終わるのだと

 

皆からの通信が遠くなっていくのを感じながら、私達は頭脳級と対峙していた

 

─────────────────────

 

16:15

重頭脳級へと変異し始めていた頭脳級を確認。恐らくはオリジナルハイヴに最も近い事から、ライジングサンの折に指揮系統の移譲をあ号標的が考えていたと思われる

00ユニットは対話を行う事をせず、凄乃皇四型は荷電粒子砲を発射。変異頭脳級及び反応炉を破壊し、ボパールハイヴは攻略された

 

尚、凄乃皇四型の護衛を任された部隊は壊滅。生存者は如月特務大尉のみである

 




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どれだけ屍が積まれようと 前へ
血が乾き 剥がれ落ち 屍の事を忘れても
進め 人よ それこそが お前に課せられた使命なのだ

次回 マブラヴ〜鉄のララバイ〜

ソ連領 奪還

進み続けろ 地獄しか無くとも
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