マブラヴ〜鉄のララバイ〜   作:rezeaizen

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地獄のマンダレー、泥沼のマンダレー、消耗のマンダレー……様々な呼び名を持つマンダレーハイヴ攻略は、オリジナルハイヴ以後、最も激しい消耗戦を繰り広げたと言われています
BETAは増産を繰り返し波状攻撃とも言える程に戦力を集中し、対する大東亜連合も大量のATや機甲師団を持ち込んで対応、ヤンゴン周辺は最早BETAの死骸を片付ける事も叶わず、ATの破片やロケット弾の破片、BETAの死骸が辺り1面に転がる程でした

─── AT博物館 地獄のマンダレーより抜粋 ───


マンダレーハイヴ 侵攻 2

2002年 4月16日

大東亜連合が改めてマンダレーハイヴへの侵攻を宣言。日本と国連に支援を要請しながら、防衛に成功したヤンゴンからの侵攻を開始する

しかしながらBETA死骸の撤去、遺体や破損機回収に時間がかかり、この日は侵攻を開始する事が出来ず断念

横浜基地から凄乃皇四型が発進するも、到着までに時間がかかる為防衛へと戦力を割く事が決定する

 

4月17日

24時間体制で戦場から残骸の撤去が完了するも、見計らったかのようにBETAによる攻勢が始まる

大東亜連合は防衛戦を行いつつ、国連と日本に海からの強襲上陸を行い、ハイヴ攻略をするよう通達した

大東亜連合はその間囮を引き受ける事とし、ヤンゴンから北上、BETAの数を減らしながらの消耗戦を引き受ける事となる

日本から貸与されていた教導部隊の弔いであるとしたこの囮作戦は、想定以上の泥沼化を生んだ

 

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2002年 4月18日 とあるボトムズの日記

 

大東亜連合内での内ゲバから始まったマンダレーハイヴ攻略作戦は、最早筆舌に尽くし難い程の泥沼化を起こしている

数を揃える為なのか分からないが、このヤンゴンにやってくるBETAには光線級が存在しないらしい

戦術機の連中は空を飛び回れる、てわざと嬉しがってたが、推進剤切れた時が怖いんだろうな、少し震えてた

 

こうして日記をつけるなんざ俺の役目じゃ無いハズだった。だが今迄この日記を付けてた奴は、俺の目の前で爆散した

別に託された訳じゃない。けど、こうしとけば俺が居たって証になると思ったんだ

 

話を戻そう。俺達はヤンゴンから50kmほど北上した所で防衛線を築いているが、俺達より前に行った連中は戻ってきてない。俺達が中継拠点になってるのか、それとも最前線に最も近いのかなんて事すら分からない

補給を運ぶ連中から聞いた話じゃ、更に50km北上したいが、BETAの抵抗激しく泥沼化してる、て話らしい

物資だって無限じゃない。人もそうだ。俺達の守るこの50km地点が、まるで地獄への入口のように、あらゆる物を飲み込んでいく

かつてソ連とドイツのやり合ったスターリングラードのように。違いがあるとしたら、死体すら戻ってこない事だろうか

 

そんな俺達に命令が下った。更に50km先で防衛線の形成が出来たから、50km間の戦場掃除を行うそうだ

ヤンゴンから輸出されるのはBETAの死骸、輸入されるのはそれを使ったAT。なんて誰かがジョークを飛ばしていたが、あながち間違いでは無いのかもしれない

そんな事を考えながら、俺達は歩を進める。ATに乗って、戦場掃除の為のカゴを担いで

真っ赤に染まった大地を見て辟易して、もう復興すら出来ない事に絶望していた

 

4月19日

掃除中、日が陰ったかと思ったら、上空をどでかい何かが通過したのに気がついた。アレが人類の希望であると気付くのに時間はいらなかった

その数十分後、突風と砂塵が機体を揺らした。上空を飛んでった例の機体が放った一撃だ、と聞いたのは、舞い上がった砂が落ち着いた頃だった

 

粗方掃除が終わった頃、俺たちにまた命令が下った。あの機体が光線級に落とされたりしないように露払いしろ、と言う物だった

明日の日記が付けられなかった時の事を考えて、この日記帳は置いていく

もし誰かが見つけて続きを書くと言うなら、覚えておいて欲しい。前の持ち主はアレックス、俺は───

 

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4月19日 07:52

マンダレーハイヴ攻略の為に凄乃皇四型がヤンゴンへ到達。前線部隊援護の為に直進し、荷電粒子砲を発射

結果として約5万ほどのBETAを排除する。BETA側は増援を途絶える事なく放出し続け、推定BETA数は40万を越える推計が出されるほどであった

 

09:30

凄乃皇四型の護衛、並びにマンダレーハイヴ侵攻の為にアキャブより強襲上陸を開始する

ヤンゴンからも増援を送り、本格的な侵攻作戦を開始する事となる

 

 

12:00

凄乃皇四型による圧倒的なまでの殲滅数に対し、ハイヴは続々とBETAの数を増やし続ける

ATによる飽和攻撃、戦術機からの撃ち下ろし、凄乃皇四型の攻撃を繰り返して尚、蟻塚から這い上がる蟻の如く、無尽蔵に近い数を常に放出し続けている

 

13:58

凄乃皇四型の弾薬が尽きる程の物量の為に後退を開始する。この際、凄乃皇四型の撃破数は既に10万を超えていた

AT、戦術機、機甲戦力を含む撃破数を含めば既に20万以上を撃破しているにも関わらず、衰える事無く増産を続けている

 

16:19

マンダレーハイヴ付近で防衛線を形成中、出来損ないの要塞級のような物が現れる

急造品である為かろくに歩く事も出来ない為、即座に飽和攻撃の的になったものの、段々とその割合が増え始めた事が確認される

過剰生産によるエラー品が出ていると仮定し、この間にローテーションでの補給を行う事を決定

 

20:40

ローテーションによる補給が完了、凄乃皇四型の補給も完了した事から再度侵攻を開始

BETA側は最早まともに歩行する事も出来ないエラー品ばかりである為、侵攻は容易と判断

凄乃皇四型の荷電粒子砲を再度使用し、横坑への突入口を確保

 

この3日間に及ぶ地獄の総火薬量及び人的被害は、他戦線の半年分と言えるほどだと言われている




地獄の泥濘 1秒先も分からぬ戦場
血の湖を踏みにじり 先に進むは何故(なにゆえ)
明日を望んだその肩に 伸し掛るのは殺しの業
夢見る事すら奪われて 今や(うな)される毎日よ
逃れる為には 殺すしか無いのか

次回 マブラヴ〜鉄のララバイ〜

マンダレーハイヴ 攻略

死んだのならば せめて安らかで居させてくれ
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