高専交戦-モブだった俺が高専界隈最強になるまで-   作:留年生リズ

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第二十二話「タロウvs剣崎」

準決勝、第一試合は馬場先輩の圧勝だったらしい。結構体格が大きかったのに。

そして第二試合。試合がまだ始まっていないというのにこの盛り上がりようだ。それもそのはず、女子の注目の的の剣崎先輩と期待の1年なんてもてはやされてる俺がバトルするのだから。

父の願いとか言ってたけどなんでだろう。親に圧かけられてるとかかな。

俺と先輩が向かい合う。

 

[レディ...............ファイッ!!!!!!]

 

幕が切って落とされた。先輩がとかく切りかかってくる。防御で精一杯だ......!

 

「タロウ君が押されてる......頑張れーー!!!」

「いけ模部ー!!4年の先輩なんか倒しちまえー!!」

「動きが悪すぎるわよ模部!!!」

『みんな...先輩方......』

「よそ見をするな!」

『うぐっ!!』

 

同級生を中心に俺のコールが起こっている。みんなの応援に応えるためにも、勝ちたい!

だんだん剣崎先輩の攻撃にも慣れてきた。とにかく早いが、攻撃パターンが単調なような......?こちとら伊達にサンドバッグやってねえんだよ!

 

「神崎先輩の様子がおかしい!」

「ええ。スピードが落ちてる。剣道にはスタミナが欠かせないはずじゃ......?」

 

先輩の攻撃スピードが遅くなってきた。息切れもしている。彼は短期決戦型なのだろう、長期戦に持ち込めばこちらに分がある!

先輩が攻撃をやめた隙に俺は懐に潜り込んで腹に一発かました。

 

「ぐっ!!......こんなところでは......」

『まだダメか』

 

よろけはしたがとどめにはならなかった。腹に手を当てて先輩はまたも切りかかってくる。観客席の女子からブーイングが上がっていた。知るか!

攻撃を交わして左、右と二発。倒れる気配はなさそうだ。こいつ、スタミナ切れというわけではなさそうだ。

 

『焦って攻撃に迷いができただけか』

「......」

『これで終わりだ!』

 

誰もが俺の勝利を確信したその時。

 

「爪が甘いな」

 

ドゴッ!!

 

何が起きた。俺が殴られた...?何がなんだかよくわからないが、腹が痛い!

先輩が攻撃体制に入った。まずい、またやられる!

 

「タロウ君!!」

「動きが見えない......これが噂の実力だというの......?」 

 

「言っただろう。負けるわけにはいかないと」

『それが親の願いだからって言ってたよなあ!お前はそうは思ってないってことか!?』

「......!俺は......!」

『俺だって応援されてる以上、みんなに願われてる!だけどそれ以上にお前に勝ちたいんだよ!!』

「俺だって......こんなところで、後輩相手に負けたくない!!

 

先輩の動きがますます読めなくなった。本気を出してきたってことか!?

 

「今までにない速さ......ここにきて本気を出してきたわね......」

「今まで手加減してたってことか!?」

「多分そうでしょうね。まさかこれほどとは......」

 

正直速すぎて、防御で精一杯だ。ダメージが大きくなっていく。

俺はついに身動きが取れなくなった。

 

「これで終わりだ......!!」

『ぐっ......!!』

「タロウ君!!!」

 

木刀で腹を突かれ、俺はうずくまって動けなくなってしまった。今すぐ立ち上がらないと...!

10カウントはすでに終わったようだった。俺は負けてしまったのか。

黄色い歓声が場内に響き渡る。

 

 

「大丈夫か......えっと......

『模部です、ええ......さすが噂ですね。え?先輩?』

 

先輩が手を引いて俺を立たせてくれたのはいいが、手を話してくれない。え、手震えてない?大丈夫?

 

模部、俺はどうしたらいい...?次は決勝だ......決勝の相手は馬場ショウコだろう......?勝てる気がしないんだが......

『先輩なら勝てますよ!しっかりしてください!』

......俺が勝てるならお前でも勝てると思わないか?

『俺でもってなんですか!俺じゃ敵いませんよ!』

 

先輩とギャーギャー言い合って、スタッフに退場を促されたので仕方なく先輩を連れて退場した。

 

「タロウ君お疲れ様!......先輩も」

「まあ、よく動いた方じゃないの」

『剣崎先輩、俺を盾にしないでください』

だって怖いんだもん......

 

こうして俺のクラスマッチ公式バトルは終わった。ちなみに3位決定戦は普通に勝ったので賞品は出ます。やったね。




クラスマッチ公式バトルは優勝が馬場さん、2位が剣崎先輩です。タロウと剣崎先輩は普通にLINE交換して仲良くなりました。
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