高専交戦-モブだった俺が高専界隈最強になるまで- 作:留年生リズ
「アンタ、わざわざ公立蹴ってここ来たのにそんなことも知らないの!?」
本条先輩が声を上げる。いや知らないが?
「知るわけないだろ」
「佐藤が教えるわけないだろ」
「お前佐藤学級じゃなかったのか」
「いや私は土丘学級です!!
もう先生ったら、なんでそんなことまで教えないわけ?」
『あの、単位ってなんなんですか?』
「詳しいことはともかく、試験でしくんなよって話」
「そうそう、特に数学は頑張れよー、赤点60点だから」
『は!?』
赤点60点だと!?そんな、これから死にものぐるいで勉強しないとそんな点とれないじゃないか!
「あと佐藤の数ⅠAは試験前に課題あったはずだから出すの忘れんなよ」
『課題?それって成績に入るんですか?』
「入る入る。あ、課題って言ってもワークの問題解くだけだから」
それなら俺にも解けそうだ。頑張ろう。
*
なんやかんやあったが、そろそろ昼休みが終わるので右アッパー小林先輩に要件だけ教えてもらった(本条先輩は再試が次の日にあるらしく、鬼の形相で勉強していた)。なんでも研究テーマを夏までに決めて欲しいのと、バーチャルリーグに入るのを忘れないで欲しいということだった。バーチャルリーグに入ったと伝えたら、今度でいいので高専ネームとIDを教えて欲しいと言われた。
午後の授業は確か……国語と化学だった。全く、なんで機械科に入ったのに化学なんてやらなければならないんだ。化学は化学科が学ぶんじゃないのか。
『化学わかった?』
「僕はあんまりかな……」
『マジかよ。お前までそうなると詰みだぜ詰み』
「はあ。化学式ムズすぎ。テストに出されたら絶対無理なんだけど」
「こればかりは暗記するしか無いみたいだね……」
『暗記苦手なんだけどなあ』
「暗記は誰だって苦手でしょ。まったく、アンキパンの手でも借りたいわ」
『アンキパンなんてあるわけないだろ。頑張ろうぜ』
「ちなみにこれ必修科目だから落とすとやばいよ?」
「げ。なんでそんなこと知ってんのよ」
「シラバスを見たからさ」
山口はむすー顔をしていた。そんな顔しても試験からは逃れられないぞ。
それにしても、シラバス?を見れば必修とやらが分かるのか。後で佐藤先生に聞いてみよう。
*
「タロウ、学校どう?」
『割と楽しいよ。授業はちょっと難しいけど』
「あんた数学と英語できるの〜?」
『な、なんだよ姉ちゃん!もう中学生じゃないんだぞ!』
一瞬ギクッてなった。中学時代は数学と英語が苦手すぎて、それらの成績が(本人曰く割と)良かった姉ちゃんによく教えてもらっていたからだ。姉ちゃんはアルバイトとして母さんから講師料をもらっていたみたいだけど。
「友達は?できたの?」
「タロウはアイマスにお熱だから出来るわけないでしょ〜」
『いるから!姉ちゃんは黙ってて!』
「佐々木くんのお母さんに聞いたわよ。同じクラスなんだって?良かったじゃない」
「結局佐々木だけじゃん」
『姉ちゃん!!』
もう、姉ちゃんったらどれだけ俺をからかえば気が済むんだ!確かにアイマスや冬優子は好きだけど、まだアイマスやってることは言ってねえし!
これ以上ヒートアップする前に俺は自室へ退散し、冬優子に癒してもらって眠りについた。あ、課題はちゃんとやったからな!
長い1日でした。作者は色んな意味で試験が終わりました。