エメトセルク先生と透き通った青春   作:無名の古代人

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いよいよ、来週に来ますね。
黄金のレガシーが!


1-4 光の剣

00Ⅰ

 

「で、どういう教育をしたらこうなったんだ?」

 

一夜明け、アリスはどの程度の言語能力を獲得したのか気になって部室を訪れて見たら、

 

『先生がパーティーに加わりました!』

 

などと言われ全てを察した。

つまりそう、夜通しゲームをプレイしていた結果がこれと言うわけだろう。

それ自体は百歩譲っていいとして、小説を読んだのかと思えば置いているのは漫画の類。

俗に言う教育失敗の例として後世に残せるレベルのはずだ。

 

「おい、お前たち……」

 

責任の所在であるモモイ、ミドリはそれぞれ私から視線を逸らす。

怒る気があるわけではない。そもそも私が連れ帰って教育すれば良かったのだ。

よってそうしなかった私も悪い。

 

とは言えこれでどうやって誤魔化すと言うのだ。

ゲーム語録で話す見たことのない生徒、しかもユウカを相手に見せるとなるとかなり苦しい部分がある。

 

「まあ、こうなったのは私が任せた部分もあるから仕方ないが……それはそれとして、学生証を手に入れたということは生徒名簿に加えたということだが、どうやった?」

「ヴェリタスがハッキ……いや、登録してくれたから大丈夫!」

「……何も聞いていないぞ私は」

 

ヴェリタスという組織がハッキングして、学生名簿を書き換えたという事だろう。

私だってハッキングをアロナに依頼することはあるが、グレーなゾーンと言うかバレたらアウトな事案だとは思っている。

だからこそ、何も聞いていないと言うしかない。

つまり、深く言うな私に聞かせるなということだ。

 

「それで今日は何をするつもりだ」

「武器を手に入れようかなーって」

「は?」

「ほら、生徒には自分の武器あるでしょ?」

 

そうだった。

キヴォトスでは生徒それぞれに固有の武器がある。

しかもその武器を自分たちでデコレーションしているのだ。

実際、モモイやミドリはお揃いに見える武器をそれぞれのパーソナルカラーで染色している。

だからこそ、アリスにもその武器が必要だということなのだろう。

 

「アテはあるのか?」

「アリスの案内ついでに先生も一緒に来る?何なら先生も武器手に入れたらいいじゃん!」

「……銃は必要ない」

 

必要ないと言いつつも、水晶公を撃った時に使ったな。

我ながら皮肉なものだと思ったものだ。

『なりそこない』と馬鹿にした存在たちの創り出した武器を使って撃ったのだから。

 

「あ、そっか。先生には『手品』があるもんね」

「先生は『手品師』なのですか?」

「そうだよアリス。先生は壊れたゲーム機を直せたり、宙に浮けたりするよ!」

 

手品だと誤魔化した自分を呪う。

幾らなんでも手品師なんて名乗りたくないぞ。

どうしても繋がってしまうんだ、派手な服装とかにな。

 

それこそアモンなら手品師と言われても文句がない見た目をしていたが私は違う。

今の服装で手品師は只の怪しい人物でしかない。むしろ、声を大にして言いたい。

魔道士なのだと。

 

「では先生のジョブは『先生』ではなく、『手品師』ということですね!」

「断じて違う!!」

 

朝から声を張り上げる事になると思っていなかった。

だがそれほどまでに厭だ。

あいつの怪しいジョブ『青魔道士』と間違われるほうがはるかにマシだ。

 

まだあるだろう、もしかしたら魔法かもしれないとか。

じゃあ『黒魔道士』だね、とか。

 

「いいじゃん先生!『手品師』なんて早々なれるものじゃないよ!」

「い・や・だ・こ・と・わ・る!!」

「そもそも、先生のあれって魔法じゃ……」

 

ミドリが何とか私の名誉を守ってくれそうだ。

そうだ強く言ってやれ。

この際、魔道士と認めても良い。何としても、『手品師』は回避しなければ。

 

「ミドリ何言ってるの。魔法なんてあるわけないじゃん」

「お姉ちゃんこそ。壊れたゲーム機を直せる手品なんてあるわけないでしょ」

「あるかもしれないじゃん!」

 

あるわけないだろ、そんな手品。

そもそも手品っていうのはな、タネがあるものだ。

もし、手品ならば私は事前に新品を用意しないとダメになる。

そしてそれを、フィンガースナップと同時に気取られないように入れ替えて……

無理だな。

 

「お前たち姉妹の議論は置いておくとしてだな……。私は『手品師』なんて絶対に厭だからな!」

「じゃあ何ならいいのさ!」

「……『先生』ならあれくらいできるさ」

「絶対嘘だ!」

 

00Ⅱ

 

そんなやり取りを続け、何とか『手品師』などと言う不名誉なジョブの称号を回避し一旦は『先生』というジョブのままになった私はモモイたちに連れられてエンジニア部を訪れていた。

 

機械に精通している部活というだけはあり、ゲーム開発部の部室と比べてかなり大きな部室を与えられていた。

否、もはや部室と言うよりは一つの倉庫といっても過言ではないのかもしれない。

どうせキヴォトスの事だ。

この部活もとんでもない部分があったりするのだろうが、それを含めてもなお『成果』を挙げているということだろう。

 

「……なるほど、だいたい把握できたよ。新しい仲間に、より良い武器をプレゼントしたいと。そういうことであれば、エンジニア部に来たのは素晴らしい選択だね」

 

手にスパナを持った紫髪の少女ー恐らくはこの部活の主なのだろう。

彼女は突然来訪した我々を歓迎してくれた。

 

それにしても、手にスパナで機械に精通した部活か。

ガレマール帝国の技術者……ガーロンド親子がここにいたらそれこそ目を輝かせているだろうな。

争いの為ではなく技術が使われているというのはきっと喜ぶはずだ。

 

それから、あいつもか。

『機工士』でもあるあいつもこういった技術には詳しいだろう。なんせ、人型ロボットを製造できるほどだ。

きっと、ここを満喫できるはずだ。

 

「ミレニアムにおける勝敗というのは、優れた技術者の有無に大きく左右されてしまうものだ。そっちの方に、私たちがこれまで作ってきた作品が色々と置いてある。そこにあるものであれば、どれを持って行っても構わないよ」

「やった!ありがとう、先輩!」

 

なんて気前のいい。

金をとるわけでもなく、好きに持っていけと言えてしまうとは。

最高傑作というわけではないのだろうか。

 

あいにくと科学者や発明家と関わった事は多くとも、その気持ちまでは余り理解できないものだ。

 

「やあ……一年生のヒビキだよ。良ければ私が、何か良いものを見繕ってあげる……」

 

ヒビキと名乗った少女がいくつかの作品の中から一つの武器を取り出す。

拳銃か。

確かに外見的にはピッタリな代物だ。

 

「……これはどう、アリス?」

「へえ、拳銃?」

「見た感じ、多分だけど……これまでにあまり戦闘経験は無いはず」

 

見事に正解を当てるその洞察力というか、目というか。

流石はエンジニアと言えばいいのだろうか。

実際、アリスの戦闘経験は私たちの知っている限りは無いはずだ。

 

「その言葉は否定します。アリスはこれまでに人類を27回救い、魔王軍との46回に渡る戦闘を行い、三桁を超えるダンジョン探索を行ってきました。経験値はそれなりに豊富です」

「……」

「それは、すごいね……」

「すまん……」

 

いや、私が謝るべきことなのか?

疑問が残る部分ではあるが、早速教育失敗の部分が見えてきてしまった。

魔王軍かはさておいて、それくらいの回数のダンジョンを攻略し世界を救ったのなんてあいつくらいだろう。

私ですら……救ってはいない。

 

「とにかく、銃器を使用した経験は……あまり無さそう」

 

何とも大人な対応である。

それはゲームの話だろうと切り離すわけでもなく一旦は置いておけるのは立派だ。

私なら言ってしまうからな。

 

「そういう人にはやっぱり拳銃が良い……これはプラスチック製だから軽いし、反動も少ない。そういう意味でも、色々と初心者に優しいはず……それに何より、この銃にはミレニアム史上、今まで存在しなかった機能が搭載されている」

「な、何それ?」

「何か聞く前から凄そう……いったいどんな機能なの?」

 

普通ならここは食いつくべき場所だろうが、生憎と経験値が違う。

こういう場合の機能は、碌でもないものか役に立たないものと相場が決まっている。

アゼムがそうだったからな。

 

「それはね……Bluetooth機能、だよ」

「ぶるー……なんだって?」

「Bluetoothを通じて、音楽鑑賞やファイルの転送まで可能な拳銃……調べた限り、そんなものは今までに存在しなかった。……もちろん、スモモ機能も搭載。乗り場のICパネルにタッチして、交通機関を利用することもできる」

 

いるのかその機能は……。

百歩譲って音楽やファイル転送は認めよう。だが、ICパネルにタッチするために銃を取り出すのは危険人物過ぎる。

やはり、開発者の気持ちなんてわからん。

 

「それにNFC機能も付いてるから、コンビニペイだって使えちゃう」

「コンビニで銃を取り出したら強盗と思われるだろ!!」

 

私の常識は耐えられず、ついに口を開いてしまった。

そんなことをしてみろ、まず間違いなく通報されてヴァルキューレや各学校の治安維持担当の部活が駆り出されるに決まっている。

本人がいくら言い訳しようと受け手からしたら知ったことではない。

 

だが、嬉しい事にアリスはこの拳銃には興味を示さなかった。

ただ一点のみ――それは銃と言うにはあまりにも大きすぎた。

 

「これは……?」

「ふっふっふっ……お客さん、お目が高いですね。いつでもどこでも答えをご提供!エンジニア部のマイスター、コトリです!」

 

新しい登場人物に少し混乱しているアリスを他所にコトリと名乗った少女は続ける。

 

「あなたがアリスですね。ゲーム開発部、四人目のメンバー!」

「あ、コトリちゃん久しぶり。ところで、アリスちゃんが見てるこの大きいのは何?まるで……『大砲』みたいだけど」

 

ウェポンシリーズに搭載されていてもおかしくない兵器。

と言うよりも実際このレベルのものは搭載されていた気がするな。

非人道的な部分に目を瞑れば完成度の高い兵器ではあったのだ。

目を瞑れないから問題だったのだが。

 

「良い質問ですね、ミドリ。これはエンジニア部の下半期の予算、その内の約70%近くをかけて作られた……エンジニア部の野心作、『宇宙戦艦搭載用レールガン』です!」

「宇宙戦艦、って……また何かとんでもないことを……」

「魔導船ラグナロクじゃあるまいし……」

 

あれは正しく宇宙船ではあったな。

戦艦でないが、それでも立派なものだった。

 

「魔導船ですか、それも興味深いですが……エンジニア部は今、ヘリコプターや汎用作業ロボットに続いて、宇宙戦艦の開発を目標としているのです!これはその第一段階です。大気圏外での戦闘を目的とし開発された実弾兵器!これはミレニアム史上、明らかに類を見ない初の試みです!」

「ほう。個人的には高評価出来る武器だな。野心作という奴か」

「先生にはわかりますか!」

 

どう見ても対人用ではないことくらいは見て取れる。

何を目的に宇宙に行きたいのかは知らないが、もし私が先生の間に完成するのならぜひ同行したいものだ。

ウルティマ・トゥーレは例外として宇宙を冒険はまだした事はない。

もしできるなら、あいつに再会することがあったら言ってやれるからな、私は宇宙も旅したぞ、と。

 

いや……あいつの事だ。

宇宙開拓をしていてもおかしくはないか。

 

「かっこいい……聞いただけでワクワクしてくる!」

「船を作るときは私も呼べ。完成したら同行することを条件に手を貸そう」

 

アリスの武器を見に来たはずがかなり楽しみなものを見つけてしまった。

それにキヴォトスの技術なら創り出すことは可能なはず。

そしたら、立ち寄らずとももう一度アーテリスを見てみる事もできるかもしれないな。

 

「ちょっと今は中断してまして……」

「えええっ!?なんで!期待したのに!」

「いつものことながら技術者たちの足を引っ張るのは、いつの世も想像力や情熱の欠如ではなく、予算なんです……」

 

ここにレポリットがいればどれだけ良かったか。

一匹でもいいから紛れ込んでくれないものか。

 

レールガンですら下半期70%の予算を使ったのだ。

戦艦そのものにかかる費用は不明。

どちらかと言えば、宇宙船を作るべきだったな。

 

「そんなの計画段階で分かることじゃん!どうしてこのレールガン、完成まで持って行っちゃったのさ!?」

「愚問だね、モモイ。ビーム砲はロマンだからだよ」

 

その言葉に呼応するかのようにエンジニア部のメンバーが頷き合う。

待て、実弾兵器じゃなかったのか?

いや、宇宙で放てるということは正しく光線の様に見えるのだろう。

ならまあ、いいのか。

 

「バカだ!頭良いのにバカの集団がいる!」

 

あのサメといい、今回のレールガンと言い。

全く、賢い連中と言うのはある意味で突き抜けているな。

 

「エンジニア部の情熱が注ぎ込まれた、この武器の正式名称は……『光の剣:スーパーノヴァ』!」

 

大げさな名前なのかもしれないが、別に良いんじゃないか?

私は闇の方が好きだが。

 

あいつの大剣の名前……シャドウブリンガーは良い名前だったな。

影を齎す者。

私の大剣はディープシャドウ、深き影だが。

 

「ひ、光の剣……!?」

 

だが、アリスはどうも光の剣の方が良いらしい。

元々興味があったのが更に目を輝かせている。

 

「あ、アリスの目が輝いてる……!?」

「わぁ、うわぁ……!」

「アリスちゃんがこんなに興奮してるの、初めて見たかも」

「……これ、欲しいです」

 

言うと思ったよ。

まあ、欲しいだろうな。

そんなに目を輝かせていたら嫌でもわかるさ。

 

「……え?」

「偉大なる鋼鉄の職人よ、あの龍の息吹が欲しいのだ」

「うーん、そう言ってくれるのは嬉しいのだけど……」

「申し訳ないのですが、それはちょっと出来ない相談です」

 

当然か。

下半期の予算、その大半をつぎ込んだ作品をただでくれと言うのは些か虫が良すぎる。

 

「何で!?この部屋にあるものなら何でも持っていって良いって言ったじゃん!」

「こいつらだって自分たちの作品、それも予算の大半をつぎ込んだものを持っていかれたくはないだろ」

「……それとは別の理由があって」

「別の理由?」

 

選ばれし者じゃないと使えないとか言うなよ。

それか実は未完成です、とか。

 

「この武器は、個人の火器として使うには大きくて重すぎる」

「なんと、基本重量だけで140kg以上です!さらに光学照準器とバッテリーを足した上で砲撃を行うと、瞬間的な反動は200kgを超えます!」

「ああ。元々は宇宙戦艦用だったな」

 

設置して使う事を計算していた場合は当然の結果だろう。

そもそも、キヴォトスの武器水準で考えれば過剰火力であり本来はここまでする必要はないのだ。

それを個人で持ちたいなど、考慮には入れない筈だ。

 

「これをカッコイイと言ってくれただけで、私たちは嬉しいよ。ありがとう。持っていけるのなら、本当にあげたいところなのだけど……」

 

だが、アリスなら持てるんじゃないのかと思う。

機械なのだから、これくらいは持てるだろう。運用できるかまでは知らないが。

なら、やってみる価値はあるかもしれない。

 

「……汝、その言葉に一点の曇りは無いと言えるか?」

「もちろん嘘は言っていないが……それはつまり、あれを持ちあげるつもり、ということかい?」

「アリス。その剣がお前を選ぶか、試してみろ」

 

私の言葉にアリスは無言で頷き、剣を持つ。

 

「この武器を抜く者……此の地の覇者になるであろう!」

 

意気込みは十分。

力を込めて持ち上げる。

 

「無理は、しない方がいい……クレーンでも使わないと持ち上がらな――」

 

その光景を見てヒビキが心配の声をかけるが、それは杞憂だ。

体躯に見合わぬ力で以って、140kgの剣を持ち上げ背負う。

 

「……も、持ち上がりました!」

「嘘……信じられない……」

「えっと、ボタンは……これがBボタンでしょうか?」

「おい、待て!」

 

私の静止も虚しくアリスは引き金に手をかけ、キメ台詞を吐く。

 

「……っ、光よ!!!」

 

瞬間、けたたましい轟音と眩き光と共に高速で何かが射出され部室の天井に巨大な穴をあけた。

なるほど。確かにビーム兵器というだけはある。

キヴォトスで見たどの兵器よりも、高い威力でありそしてその軌跡が正しく光線であった。

 

「あああああっ!わ、私たちの部室の天井がぁっ!?」

「……すごいです」

「これで予算はゼロだな」

 

すごいのはすごいが、エンジニア部にとっては踏んだり蹴ったりだろうな。

この天井の穴は早々簡単に修理が終わるものではない。

 

「アリス、この武器を装着します」

「剣がお前を選び、賭けには勝った。もちろん、異論はないよな?」

 

間違いなく予算だなんだと言われるのは目に見えていたからこそ、私は先手を打つことにした。

言った以上は履行してもらわないとな。少なくとも、アリスは正々堂々と勝負に勝ったのだから。

 

「構わないさ、持っていってくれ」

「ウタハ先輩……本当に良いんですか?」

「ああ。どちらにせよ、この子以外には使えないだろうからね」

 

私の予想に反して、ウタハは冷静に認めた。

むしろ、アリスがこの武器を使いこなせたことに嬉しさすら感じることが出来る。

これは推測だが、いつ完成するか分からない宇宙戦艦のために埃をかぶっているよりはこうして使われる方がいいと踏んだのだろう。

 

「ヒビキ、後でアリスが持ち運びやすいように、肩紐と取っ手の部分を作ってあげてくれ」

「分かった。実戦データを取れるようになったのはありがたいかも」

「うわ、何だかすごい武器を貰っちゃったね!ありがとう!」

「あ、ありがとうございます!」

 

ぎこちないながらも丁寧に一礼するアリスを見て、私は考えを改めた。

言葉使いは確かに失敗の部分があるのかもしれないが、一般常識などはきちんと身に着けているじゃないか。

なら目を瞑れる部分だろう。

誤魔化し方までは知らないが、それでもどうにかなるレベルではある。

 

「いや、お礼にはまだ早いさ」

「え?」

「ヒビキ、前に処分要請を受けたドローンとロボット、全機出してくれるかい?」

「うん」

 

なるほど。

くれてやるがもう少し付き合え、と言った所だろうか。

武器関係には付き物な話だな。

 

「えっと……ウタハ先輩、何だか展開がおかしいような……」

「これってもしかして、『そう簡単に武器は持って行かせない!』みたいなパターンじゃない!?」

「その通りさ。その武器を本当に持って行きたいのなら……」

「私たちを倒してからにしてください!」

 

ノリのいい奴らだ。

実戦データを取りたいというのと、処分ついでにということだろうがやはり少し悔しさもあるのかもな。

 

「えええっ!そんな、ウタハ先輩どうして!?」

「ぶ、武器一つのためにここまで……?」

「当然だろうな。最初に言っていただろう、情熱が注ぎ込まれた、と」

「先生はどっちの味方なのさ!?」

「私は『生徒』の味方だ」

「ズルい!!」

 

別にこれくらいはどうと言う事はないと思うのだがなあ。

それこそ、光の剣で一掃すればいいだろうに。

少しくらいは相手の熱意や立場も考えてやれ。

 

「じゃあ、私は高みの見物と行くか」

「ちょっと、先生!指揮してよ!!」

「知らん。私が指揮して勝ってもお前たちが凄い事になるのか、と言われたらどうだ?」

「それは、そうだけどさ」

「それに、光の剣を抜いたアリスの仲間なんだろ?なら、これくらい片付けないでどうする」

「うっ……」

 

私が手を貸さない事はいやでもわかったんだろう。

意を決して、モモイとミドリも武器を構える。

 

それにこれでアリスがどういった存在なのかを見極める事も出来る筈だ。

あの光の剣を持ち上げ、発射したとしても体幹を崩さずに平然としていたところを見るに只の機械ではないはず。

よって、この戦闘で私もまた知れるわけだ。

 

ならば、手を貸す理由はない。

さあ、見せて見ろ。

私の前で光の剣を抜いた者よ。お前が真に光を齎すに相応しいかどうか、そしてお前が何者なのかを。




投稿が遅れた理由は一重に、積みゲー消化と仕事です。
何としてもレガシーを満喫するために仕方なかったのです。

後はパヴァーヌ2章までを含めた全体の方針を決めた感じですね。
今週中に1章の半分までは進めたいですね。
当初の目標だったレガシーまでにアビドス編を完結させることは達成しましたので今回もそうしたい。

アリスへの対応でエメトセルクが2章どう動くのかがある程度伝わればいいなって思います。

番外編について(基本的に1話完結予定です。私の休憩用と言う部分もあります)

  • 古代人関係の先生
  • その他ヒカセン関係の先生
  • エメちゃんを書け!
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