機動戦士ガンダムSEED 悪魔は閃光の果てに何を見るか   作:ASHTAROTH

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相変わらずの駄文で遅いですがなんとか3話目投稿できました。
あと感想とか評価貰えると作者が喜びますのでもしよろしければ…


オーブ解放戦②

 

今回の地球連合によるオーブ侵攻作戦における地球軍艦隊の旗艦を務めるタラワ級揚陸艦パウエルにおいて、アズラエルと今作戦の司令官であるダーレス少将ら艦隊司令部にも4機のG兵器が帰投してきている報告を受けていた。

 

「カラミティ・レイダー・フォビドゥン・ヴェンジェンスの四機が帰投してきます」

「なに?」

 

その報告を受けるなり怪訝な顔をするダーレスら地球連合軍の将校らだが、一方のアズラエルは飄々とした面持ちであり、想定内と言わんばかりの態度であった。

 

「あぁ、もう時間ですか」

「どういうことだね、これは?」

「あーやめやめ、ちょっと休憩ってことですよ、司令官さん。ま、ハーフタイムみたいなものです。一時撤退ですよ」

「な、どういうつもりだ!?」

 

唐突な作戦中断宣言に対して声を荒げるダーレス。自身の立場から現在地球連合でも屈指の権勢を誇るブルーコスモス盟主にしてロゴス代表でもあるアズラエルに逆らう力はないとはいえ、せめて何かしらの理由を聞いておかねば納得できない。

しかしながらアズラエルはダーレスの言動にとくに機嫌を損ねるわけでもなく飄々とした態度を崩さずに戦況を把握していたがゆえに返す。

 

「どうせストライクダガーだけじゃどうにもなりませんよ。オーブの底力、思っていた以上ですね。予定通りなら既に軍本部と首都は制圧している手筈だったんですけど、見通しが甘かったというべきか…」

「ですがご自慢の新型、思うほど働いてくれてはおらぬようですが?」

「そのことに関しては耳が痛いですねぇ。ただこれは忠告ですが、さっき急に現れたあの二機の性能はこちらのモビルスーツを遥かに上回っているようですし‥‥あの四機抜きでやると全滅しますよ」

 

この回答に対してダーレスは何も言い返せなかった。

実際今回の作戦に参加した地球連合軍の各部隊は数ではオーブ国防軍を圧倒しているが、兵員の練度自体はどっこいそっこいであり、MSの質に関してはオーブの方が上回っているという有様だった。唯一圧倒していたのは(ダーレスにとっては癪な話ではあったが)アズラエル子飼いのパイロット達が操縦する4機の後期G兵器だった。

 

「まぁ全滅は言い過ぎでも、大損害は確実だと思いますよ。少なくともこっちはモビルスーツの性能もパイロットの練度も劣っているんですから」

「やむを得ん…信号弾撃て!一度撤退する」

 

その言葉と共に、各艦が撤退を意味する信号弾を打ち上げた。

 

「じゃ、僕は野暮用があるので少し席を外しますね」

 

そう言うとアズラエルはダーレスの返事を待たずにそそくさと立ち上がって移動した。目指すはモビルスーツ収納ハンガー部に隣接する生体CPUの"収容エリア"だった。

 

「おやおや。派手にやっていますね」

 

収容エリアに到着したアズラエルが目にしたものは、まさしく阿鼻叫喚の地獄絵図ともいえた。そこら中に血が飛び散り、多数の研究員が倒れこんでいた。ある研究員は体の各部をこれでもかと殴打されて血塗れで妙な呼吸をしながらぐったりと倒れこんでいた。その隣ではもう一人の研究員が耳を噛みちぎられたのか、血を流しながら必死に手で覆って呻いていた。そしてその下手人が部屋の中央で四つん這いになって歯ぎしりしながらうなっていた。

 

「ッ、アズラエル理事!?」

グルルゥ‥‥

 

下手人-デゼル・グラシャラボラス-はその時ちょうどまた別の標的とされた哀れな研究員に襲い掛かっていたが、アズラエルの声に気づいて目を向けた。その顔は獣染みており、口の周りは血で赤く染まっていたが瞳には確かに理性が存在した。一瞬更に低くかがむも思いとどまったのかそのままの体勢で固まりながらこちらをねめつけていた。

 

「うーん、これは盛大に飛んじゃっていますね。様子を聞くのは無理そうです、早く鎮静させて次も出撃できるようにしてください」

「わ、わかりました」

「はぁ…まったく、数時間は戦闘可能だって話だったのに蓋を開けてみればたった数十分で帰還してきたじゃないですか。どういうことです?」

 

アズラエルの不満をヒシヒシと感じさせる声色に対して、すぐ隣にいた主任研究員は顔を青ざめさせながらなんとか応答する。

 

「も、申し訳ありません。なにぶん戦闘時はアドレナリン分泌量や心拍数の速さ等が普段の試験時と違ったため「ようは想定外だったと?」「‥‥そうなります」

「次は想定外もちゃんと想定してデータを予想してほしいものですね。次の出撃の際は生体CPU全員に薬を携行させてください。たかだか数十分の戦闘で数時間も使用不能だなんてあまりにも効率が悪すぎます」

「し、しかしもし奴らが反乱をおこした場合「そんな事あるわけないでしょう、他のはともかくグラシャラボラス少尉に限ってはあり得ませんよ」

 

それに、とアズラエルは続ける。

 

「もし仮に他の生体CPUが反逆しても彼なら一人で鎮圧できますよ。だからあなた達も命と今の立場が惜しいならば、丁寧に扱ってくださいね。誰だって自分のお気に入りは大切にしておきたいですから」

 

言いたいだけ言うとアズラエルは気が済んだのか、部屋から退室したのだった。後には薬切れの反動で苦しむ4体の生体CPUと彼らを鎮静化しようとする研究員たちが残っていた。

 

 

--

 

 

「…ここは?」

 

気が付くと愛機である◆◆◆◆のコクピットではなく、血生臭い無機質な一室にいた。

 

「俺はさっきまでパウエルにいたはずなのに…クソッ、うまく思い出せない」

 

自身がついさっきまで◆◆◆◆に搭乗していて、薬切れで帰還した事は覚えていたが、帰還して◆◆◆◆に着艦しようとしたより後の事を思い出そうとすると、内側から何かが頭蓋骨を叩き割って出てこようとするような頭痛が奔る。

 

「これは…」

 

彼が握っていたのは、血に染まった一丁の拳銃だった。

 

「なんだ…俺はこんなものをどうして……」

 

そして地面に自身の姿が写る。

 

「あ……あぁッ」

 

彼はどこからどう見ても青年ではなく幼い少年であった。

 

「俺は…僕は…一体…」

 

そして彼は自身の手や体、顔を触り、それが自分の物であることを認識するとその場に崩れ落ちるのであった。

そしてその周囲にはおびただしい数の死体が転がっていた。

 

「ッ‥‥!?」

 

咄嗟に悲鳴をあげそうになるが彼はあげなかった、いやあげれなかった。まるで金縛りにあったかの様に体全体が硬直していた。

 

 

「あ……」

 

そして彼は思い出す。今自分がいるこの場所がどこで、どんな場所なのかを……

それを思い出した次の瞬間

 

●●●●、●●●●…

 

死体の山の内、目の前の男女の死体が動き出して彼に近づきだす。どちらも損壊が激しかったが男の方は彼と同じ黒髪を、女の方は同じく琥珀色の瞳をしており、彼にとってどことなく他人の感じがしなかった。

 

「あ、あぁ……」

 

そして二人は彼ににじり寄り、それぞれ血にまみれた手で彼の首に手を伸ばして力を込める。

 

●●●●……どうしてお前が……

あなただけが生き残ったの……

 

そんな声が脳内に響く中彼は抵抗しなかった。いやできなかったという方が正しかっただろう。

 

あぁぁああああ!!

 

そうして首を絞められている中で彼は自分の口から血が流れ出る感覚と激痛を覚えながら絶叫すると共に意識が暗転するのだった。

 

--

 

「…ゼル、デゼル。おいデゼルいい加減に起きろ!!」

「…ッ!?」

 

そして次に彼が気が付いた時、視界の中には見慣れた天上と自分を起こそうとしていたオルガの顔があった。

 

「あー、やっと起きた」

「まさに寝坊!!」

「おら飲め、薬だ」

 

顔は見えないが足元からはシャニとクロトの声も聞こえており、さっきからツンと漂う消毒剤の匂いからここが自分達生体CPUの詰め所である事を彼は薄々感じ取っていた。彼は口に突っ込まれたアンプルから薬を呑み込んで、一息ついてから話し出す。

 

 

「オルガ、俺は……」

「おいお前、なんも覚えてねぇのか?」

「あ……あぁ」

 

そこで起き上がろうとしてデゼルは初めて自分の体がベッドに拘束されていることに気づく。

 

「…なんだこれ?」

「忘れてる」

「ですね」

「いやほんとすごかったぜあれは」

 

そうしてオルガが語るには、帰還直後の自分は薬切れによる禁断症状の反動で機体から降りた直後に近寄ってきた研究員相手に引っ掻く蹴る殴るの散々な暴れようだったようで、最終的にかなりの数の人間に抑えられてベッドで拘束されていたらしい。

らしいというのは肝心のオルガ達三人も薬切れの禁断症状の所為でそれどころではなかった為詳しく見ていなかったためだが…。

 

「えぇ彼のいう通り中々すごかったですよ」

 

耳に残る特徴的な声と共にアズラエルが部屋に入室する。

 

「あ、アズラエルさん」

「おや、目が覚めた様ですね。結構です」

 

なんとか頭だけ上げて反応するデゼル。その反応を見てアズラエルは満足げに頷く。

 

「まぁ、まずはお疲れさまです。結果は残念でしたけど」

「…すみません、次は必ず」

「調子が戻ったようでなりより、ではまた準備をしておいてください。君たちには30分後に再度出撃してもらいます。あ、そうそう次は君たちには予備の分の薬も携行させますよ。たかだか数十分出撃してから再出撃可能になるまで数時間も待たなければならないというのは、タイムパフォーマンスが悪いので」

「確かに……」

 

デゼルはアズラエルに対して何か返そうか考えたが、薬の副作用で暴れた身である。この状況でなにか言うのは憚られた。

 

「次は‥‥必ずやります」

「えぇ、期待しています。それでは」

 

そう言うと彼はそそくさと退出したのだった。

アズラエルが退出するのを見計らって今度はシャニが口を開く。

 

「でも、あの暴れようはすごかった」

「うっ……」

「ですね、デゼルが暴れまわってるときの白衣共のあの反応…ププッ」

「おい、お前ら笑うなよ…思い出しちまうらろうが…ククッ」

「フフッ」

「笑うなよ、なぁ…」

「ワリィワリィ、お前が来てから俺たちの扱いも変わったけどまだまだこんな扱いだからつい、な…」

「ハァ…ったくもう」

 

デゼルが暴れた際の研究員の慌てようや醜態を思い浮かべて笑い出す3人。それに対して、デゼルはただ呆れてため息を吐くしかなかった。

 

(まったく、こちらの気も知らずに呑気な物ですね)

 

そしてその様子を扉越しに聞いていたアズラエルは苦笑した。

 

(まぁ、まだまだ彼は私が知っている彼のままの様ですね。あの三人に教育に悪い事を吹き込まれないかという心配はありますが大丈夫でしょう)

 

そんな感想を抱きながら、彼は艦橋へと戻っていくのであった。

 

--

 

最初の上陸戦から数時間後、後期G兵器を操縦する生体CPU達のコンディションも良好となり、地球連合軍の各部隊も武器弾薬・燃料類の補給を終えてから再びオーブへの侵攻を開始しようとしていた。そして初戦同様にデゼルらブーステッドマン達も出撃することとなっていた。

 

『さて、次こそは頑張ってください。あ、そうそう。初戦で出てきたあの二機の新型ですが興味があります。できる限り撃破は避けて鹵獲してください、いいですね』

 

彼らは出撃に際してアズラエルから、オーブの新型機、フリーダムとジャスティスを最優先で攻撃し、可能ならばこれを攻撃せずに鹵獲するようにも命じられていた。

 

『あの二機』

『今度こそ』

「絶対に」

『落としてやる』

 

そうして、彼らは今度こそはという意思の元パウエルから出撃を開始した。

先にレイダーが発艦し、レイダーが変形したところにパウエルから発艦したカラミティが飛び乗ると、残り3機が合流。そのままオーブオノゴロ島に向けて他の連合軍部隊と共に前進を開始した。

今度は二度目という事もあってか連合軍側の動きもある程度洗練されていたが、オーブ軍の方もある程度は洗練された動きをできる様になっており、戦局は一進一退といった状況であった。

 

『ハァァァァッ!!滅殺!!』

『昨日の二機はどうしたんだよ!!』

 

先陣を切ってカラミティを乗せたレイダーが突っ込むと地上のオーブ軍部隊に対して攻撃を浴びせながらフライパスし、カラミティを投下してから再度攻撃していた。

一方フォビドゥンは先の2機から少し離れた地点で、水中からオーブ軍の艦艇を重刎首鎌ニーズヘグで何隻も一刀両断していた。

 

『ハッ』

「大暴れじゃないか。俺も楽しまないと、なぁ!!」

 

大暴れという点ではデゼルも同様で、オーブ軍の防御陣地に殴りこむと目についた敵機を9.1メートル対艦刀で袈裟斬りにするか火砲でハチの巣にしていた。

そうして各自バラバラにオノゴロ島奥深くを侵攻していく中で、1機のMSと接敵する。

白青赤のトリコロールカラーと頭部前方の4本のアンテナ、黄色いツインアイカメラ。GATーX105ストライク、地球連合軍では知らない者のいない伝説のG兵器だ。同機に搭乗していた大西洋連邦軍のキラ・ヤマト少尉によって"砂漠の虎"アンドリュー・バルトフェルドと"紅海の鯱"マルコ・モラシムらといったザフトの名高いエースだけでなく、戦争中盤においてザフトによってヘリオポリスから強奪された前期G兵器、GATーX207ブリッツとGATーX303イージスすらも撃墜していることから、このストライクの存在は連合・ザフトを問わず大きなものであった。

そんな機体が全てのストライカーパックを搭載したストライカーパックであるマルチプルアサルトストライカーを搭載してデゼルの駆るヴェンジェンスの前に立ちふさがるのだった。

しかしながらデゼルが知る限りキラ・ヤマト少尉はマルチプルアサルトストライカーを重量増加による機動性低下を持たらす事から使用していなかった他、そもそもストライク自体マーシャル諸島での戦闘でパイロット共々MIA判定を下され、残骸も回収されていないことから、デゼルは目の前のストライクのパイロットは別人であると考えていた。そして彼の脳を直接手で触られたかのようなざらついた感覚から目の前のストライクのパイロットの正体を薄々察していた。

 

『おっ、地球軍の新型か!?』

「この脳がざらつく感じにその声、エンデュミオンの鷹ムウ・ラ・フラガか!!」

 

ストライクのパイロット-ムウ・ラ・フラガ-もこちらに気づいたようで左腕の超高インパルス砲アグニを構えると発砲しだす。しかしながらデゼルも手慣れたもので、撃ち込まれた方向に機体を即座に瞬間的に加速させて回避すると、肩部4連装120mmバルカンとビームマシンガンを乱射しながらジグザグに突進し、9.1メートル対艦刀で斬りかかり、対するストライクも右腕の"シュベルトゲベール"対艦刀で切り結んで防御する。

 

『その二つ名は余り好きじゃないんだが、な!!』

「よく言う!!ウェストポイントで教官をやってるはずのお前が何でここに居やがるんですかねぇ!?」

 

そうデゼルは言いながらもヴェンジェンスの攻撃の手を緩めず斬りかかるように見せかけて、胸部のコッファーを発砲して牽制しながら再度突撃の機会をうかがっていた。これに対してストライクは近距離での戦闘は不利と判断したのか右肩のコンボウェポンポッドの武装を乱射しつつ後方に下がろうとしていた。

 

『あいにくと連合にはグリマルディやアラスカの件でほとほと愛想が尽きたんでな、今はアークエンジェルと一緒にオーブで居候させてもらってるよ!!』

「そうか、じゃあ死ね!!」

 

ムウの乗るストライクがコンボウェポンポッドから放った多数のミサイルを右方向への瞬間的なブーストで回避、さらに超高インパルス砲を連射して反撃してくるがデゼルはそれをスライドしつつ斜めに前進することで回避する。そして腰部の88mmレールガン"エクツァーン"を報復とばかりに発砲、ムウは咄嗟に左腕の超高インパルス砲とビームブーメラン"マイダスメッサー"を犠牲としてそれを防ぐがその隙にヴェンジェンスが両腕のビームマシンガンを乱射、更に距離を詰める。

 

『ッチィ!』

 

機動性の差で逃げられないと悟ったのか、ストライクは後退をやめると、シュベルトゲベールを振りかざして逆に接近戦を挑みかかってきた。

2機が接触した瞬間ストライクのシュベルトゲベールとヴェンジェンスの9.1メートル対艦刀が鍔迫り合いとなる。そのまま至近距離で睨みあう両者であったが、デゼルの方が一枚上手であった。

 

「死ねぇ!!」

『グゥッ!?』

 

ヴェンジェンスは腰前部の隠し腕を起動すると両足の脹脛内部に格納されていた、ES01bビームサーベルを2本とも引き抜くと、そのまま横一閃に薙ぎ払った。

鍔ぜり合っていたことによりシュベルトゲベールによる防御が間に合わなかったストライクは右腕への直撃により、肘から先を切断されてしまうがコクピットへの直撃は何とか避けることができた。

 

『クソ、右腕をやられたか!』

「これで終わりだ!」

 

ムウはストライクのコクピット内部で悪態をつくが、デゼルはそれを嘲笑うとビームサーベルでストライクのコクピットを串刺しにしようとする。しかしながら突如として横合いから放たれた散弾とビームによってそれはかなわなかった。

幸いな事に被弾はしなかったが、このせいでストライクへのとどめを刺す絶好の機会を失ってしまった。

 

(今のはどいつの仕業だ?)

 

そうして周りを見渡すと左手の方向に新手の機体が認められた。オーブ軍のM1アストレイと違い緑とオレンジにベージュのトリコロールカラー、頭部前方の2本のアンテナ、緑のツインアイカメラ。そして何より特徴的な腰部の2門の大型砲。ヘリオポリスでザフトによって奪取されたGAT-X103"バスター"だった。

 

「チッ、新手か」

『その機体じゃ無理だ、一度下がれよおっさん!!』

『おっさんじゃねえ!だが恩に着るぜ!!』

 

バスターのパイロット-ディアッカ・エルスマン-はムウに撤退を進言するとストライクはそのまま離脱していく。そしてそれを追うようにデゼルのヴェンジェンスはストライクへと突進しようとしたがバスターその進路上にバスターが割り込む。

 

『通すかよ!!』

「邪魔だぁ!」

 

バスターの砲撃をヴェンジェンスが自慢の機動力で回避していくと、バスターに肉薄。そのままエクツァーンとコッファーで砲撃しつつ対装甲貫入弾を取り出して投擲していく。

 

「こいつ!」

(なんて速さだ、俺のバスターやおっさんのストライクなんて目じゃない。機動力だけでいえばキラのフリーダムと同等じゃないか)

『当たれ!!』

 

バスターのパイロットであるディアッカは突如現れた新手に内心動揺しながら毒づきつつも、バスターの装備する220mm径6連装ミサイルで牽制しながら、腰部の94mm高エネルギー収束火線ライフルと350mmガンランチャーを合体させた対装甲散弾砲で反撃する。

 

「チィッ」

 

これに対してデゼルはヴェンジェンスの肩部シールドバインダーのガトリング砲を使って弾幕をはると同時に距離を詰めながら、ビームマシンガンとミサイルを斉射していく。ディアッカはストライクやバスターの装備とは比べ物にならない程の弾幕と機動力に徐々に押されていき、遂には接近を許してしまう。そしてそのまま2機のMSによる近接戦闘が始まった。

 

『クソッ…』

「死ねよザフト野郎!!」

 

距離を詰められながら果敢に応戦するバスターだが、対するデゼルもヴェンジェンスの機動力にものを言わせて強引な近接武装戦を仕掛けて行く。自らの放ったミサイルを追い越してバスターに急接近したヴェンジェンスはビームサーベルを横一閃に薙ぎ払った。

 

『しまッ!?』

「死ねぇ!!」

 

バスターはとっさに後方に飛びのく事で回避を試みるが間に合わず、左腕を武装ごと斬り落とされてしまった。

 

『クソッ、なんてパワーだよ!!』

「その程度かザフト!!」

『舐めるな!!』

 

バスターは残った右腕で350mmガンランチャーを持つと、ヴェンジェンスに向けて発砲する。

 

 

「そんな豆鉄砲で!!」

『しまっ、ぐぅっ!』

「これで終わりだぁー!!」

 

デゼルは肩部の120mmガトリング砲と220mmミサイルで応戦しつつ再度急接近してバスターに膝蹴りをお見舞いして体勢を崩すと、コクピット目掛けて胸部のコッファーを発砲する。これでバスターにとどめをさせたかに見えたが‥‥

 

「!?」

 

突如としてバスターとヴェンジェンスの間にジャスティスがシールドを掲げて割り込んだため、コッファーから放たれたビームは遮られてしまった。その紅い機体をヴェンジェンスのツインアイを通して見たデゼルは憎たらし気に舌打ちをした。

 

「やっぱり出てきやがったか、アスラン・ザラ」

 

ジャスティスはバスターを庇うようにシールドを構えつつ右手にビームライフルを持って発砲し、ヴェンジェンスはそれを回避しつつ、距離をとる。

 

『大丈夫かディアッカ?』

『助かったぜアスラン』

『その機体ではコイツの相手は無理だ。援護する、一度下がるんだ』

『すまない、一度帰投する』

 

バスターは通信を終えるとおもむろに後方へと下がり始めた。それを確認したジャスティスはビームライフルを納めると両腰のサイドスカート上部のマウントラッチにマウントされていたMA-M01 ラケルタ・ビームサーベルを抜き放ったのだった。




ちょっと活動報告でも言ってますが機体とかデゼル君の設定関連ちょっと推敲しなおそうと考えてます。場合によっては設定とかある程度影響ないレベルで変えて、一部削除するかもしれません。こんなですが今後ともよろしくお願いします
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