『異世界で勇者召喚されたけどなんか勇者多くね?』   作:じぇのざうらー

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続きです


あんたを探していたところだ

 

 

王城を後にした俺たちは人目の付かない所で話し合う

 

 

「まさか、ここまで拓海さんの言ったことの通りになるなんて……」

 

「俺も分かってはいたつもりでいたが、実際にこの目で見たら本当に胸糞悪い気分だ」

 

「ええ、本当は尚文さんが被害者なのに不憫でなりません」

 

「ああ。…尚文には俺たちも…不本意だが奴らと同類だと思われただろうな…」

 

「…僕はそこが一番我慢なりません!本当なら裁かれるべきは尚文さんではなく彼女達の方なのに!」

 

 

俺たちは行き場のない怒りをお互い話しながら沈めていく

 

 

「それで…このあと尚文さんはどうなるんです?」

 

 

「ああ、ここ1週間尚文は真実を何も知らない国の連中に足元見られ、蔑まれながら生活していく」

 

「酷い話ですね…尚文さんは何も悪くないのに」

 

「そして、その後尚文はこの国では黙認されている亜人獣人の奴隷に手を染めることになる」

 

「………」

 

 

樹は何とも言えないような顔をしている

 

 

「国の所為とは言え。攻撃能力のない尚文さんには仕方のないこと…ですよね……」

 

「ああ。だが、尚文が救われるためにもここで奴隷を手に入れるのはこの先にとっても必要なことなんだ」

 

「それがタクミさんが言うの未来の知識ならそれが正しいルートなんでしょうね」

 

「ああ」

 

「………」

 

「………」

 

 

俺と樹は互いに沈黙し、間が開く

 

 

「僕は…」

 

 

「ん?」

 

 

「僕は召喚された当初、興奮で周りのことを気にせず自分が主人公だと夢み心地ではしゃいでました」

 

 

樹が語る

 

 

「ですが…、あんな光景を見てしまってはとてもここがゲームで自分に都合のいい世界だとは思えなくなりましたよ」

 

「普通はこんな異世界ファンタジーが起こったら誰だって興奮するよ。俺だって何も知らずに召喚されてたらおそらく陰謀なんて気が付かずに連中の片棒を担がれていた筈さ」

 

「……本来であれば僕もただ自分の欲求を満たすための正義感を走らせて尚文さんを非難していたんでしょう?」

 

「…ああ」

 

「拓海さんに教えてもらわなければ国の嘘を信じていたと思うとゾッとしますよ」

 

「だが、俺たちがいる今のこの世界が現実だ」

 

「ええ、そうですね」

 

 

樹がうなずく

 

 

「これから、拓海さんはどうするんです?」

 

「俺は少し城下町でやることをしてから仲間たちと合流する予定だ」

 

「わかりました。僕もしばらくは次の波が起こるまでにレベル上げをしていくつもりです」

 

「そうだな、尚文を支援するのもそうだが俺たち自身も強くならなきゃこの先救えるものも救えやしないからな」

 

「ええ、レベルだけではなく中身も特に真実を見抜くための目を養っていきます」

 

 

いまの樹なら武器の共有も信じてもらえそうだな

 

 

「樹。4人で知識共有しているときに渡した紙を今も持っているか?」

 

「ええ、持っていますがどうしたんです?」

 

「今の樹ならおそらく武器の強化の共有も出ていると思うがどうだ?」

 

「ちょっと待ってください………」

 

 

樹は召喚当日に渡した紙を再度武器と照らし合わせて交互に見る。すると微かに目を細め

 

 

「……出てきました…やっぱり当初の僕はまだ半信半疑の状態だったんですね…それにしても結構バラバラですし似たような強化方法もありますね」

 

「ああ仮にこのまま自分の知るゲームの強化方法のままで進んでいくと今は何とかなる状態だが途中で必ず壁にぶつかるからな」

 

「そうでしょうね。しかし、ドロップとウェポンコピーはヘルプに堂々と載っているのにそれぞれの武器の強化方法は共有しないと出現しない条件なんてとんだトラップですね」

 

 

「まだ他にも強化の方法はあるが一先ず4勇者の強化を少しずつしてから武器を強くしていけばいい」

 

「待ってください、その言い方ですと他にもまだ強化の方法があるように聞こえるのですが…」

 

「ああ、ある。だけどそれを今いっぺんに教えたところでほとんど頭に入らないだろう?だから少しずつその都度再開した時に俺が出来る範囲で教えていくからさ」

 

「それもそうですね、お願いします」

 

「それと他にも樹には共有する情報がある。その一つが魔法だ」

 

「魔法というとあの?」

 

「ああ、この世界で魔法を習得するには魔法の力が封じてある水晶玉を使う。もしくは魔法書というものを読み解くしかない」

 

「その二つだと何が違うんです?」

 

「水晶玉だと簡単に魔法を習得できるが魔法書だと異世界文字、ここだとメルロマルク語か?それを覚えないと習得できない」

 

「それだと水晶玉の方が良いような気がしますが…魔法書で覚える利点は何ですか?」

 

「魔法書の方は内包してある魔法の数が多いのと。それとこれは勇者に限った話だが、後々勇者にだけしか覚えることができない魔法が存在していてな。それの習得には魔法文字が読めないといけないんだ」

 

「それじゃあ一から魔法文字の勉強をしないといけないんですか?………ちなみに異世界言語解読なんてスキルって言うのは…」

 

「俺の知ってる限りだとそんなスキルは出たことがないな」

 

「そうですか…」

 

 

少し落胆したような雰囲気だな、異世界言語翻訳は出来るのに解読が出来ないのは努力しろって武器からの啓示なのかね?

 

 

「まぁ覚えておいて損はないと思うぞ?文字を覚えれば後々魔法を習得した際、理解が深まるからな」

 

「まぁ…やらずに後悔するより今やっておいた方が後々役に立つということですよね?」

 

「そういうことだ」

 

 

樹が渋々納得する、まさか異世界に来てまで勉強をすることになるとは思わなかったのだろう

 

まぁ俺も勉強は得意ではないので気持ちは分かる

 

 

「あとはそうだな…ある程度レベルを上げたら海でのレベル上げをするのが効率的だな」

 

「海で?」

 

「ああ、その理由はいまは明かせないが、海で暮らす魔物たちは内包している経験値が多いからレベル上げには適している。だが逆にそれだけ経験値を蓄えているから海に住む魔物の強さも地上で暮らす魔物より手ごわいから注意しろよ?」

 

「そうなんですね、とりあえず今は海中での戦闘は避けるようにします」

 

 

「あと樹にも聞いておきたいんことがあるんだが良いか?」

 

 

「何です?」

 

「召喚当日にも言ったんだが俺は書籍のような媒体でしか知らないから効率的な狩場の詳細が何処なのか本当に分からない。もし樹がよければそういったことも共有してくれるとありがたい」

 

「わかりました、ではマップを開くとですね……」

 

 

 

 

 

 

 

 

樹に狩場のおすすめを聞き、俺たちはある程度の共有方法を話し終えた

 

 

「では僕はそろそろこの辺で」

 

「ああ、…いまの樹には余計な忠告かもしれないが問題の解決を不十分にして放置したら厄介なことになるから気をつけろよ?」

 

「わかっていますよ、拓海さんも知識に頼りすぎて痛い目を見ないようにしてくださいよ?」

 

 

うっ、樹の指摘ももっともだな…俺も気を付けよう

 

 

「そうだな、俺も肝に銘じておくよ」

 

 

「ええ、では」

 

 

 

そうして俺と樹はひとまず解散した

 

 

さて、まずはじめにあそこに行くとしよう………

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

 

「おそらくこのあたりだとは思うんだが………」

 

 

おれは一人裏路地を歩いていた。念の為ローブを羽織ってあまり目立たないようにして監視を避けているが…やっぱり本やアニメ媒体だと目的の場所の詳細な位置が分かりづらいなぁ…

 

 

もしこれで見つからなかったら仕方がないが、武器屋に寄ってから仲間たちのところに戻るか……

 

 

「何かお探しのご様子ですな?」

 

「ん?」

 

 

シルクハットに似た帽子を被り。燕尾服を着た、奇妙な紳士が裏路地で俺を呼びかける

 

間違いないこの人が奴隷商だ

 

 

「ああ、ちょうどあんたを探していたところだ」

 

「ほうほう私を?」

 

「あんた魔物商……いや奴隷商の人間だろう?」

 

「ほほう!一目見て私の職業を当てるとは!それではあなた様は奴隷をお求めで?」

 

「もし案内して品ぞろえが良ければ買っていくかもな」

 

 

この奴隷商は悪い人間ではないが…良い人間でもない生粋の闇の商人だ。ここで下手に出たら足元を見られそうだな

 

 

「ふふふ、そうですか。ではご案内いたしましょう」

 

 

そういって奴隷商は俺を案内する

 

 

「一応わかってはいると思うが。もし変なことをすれば…」

 

「ふふふ、わかっておりますとも剣の勇者様」

 

 

……この人、初めから俺が勇者だと気付いていたのか

 

 

「……なぜ俺が剣の勇者だと?」

 

「情報とは力ですよ?それにその特徴的な剣……勇者を奴隷として欲しいと言うお客様はおりましたし、私も可能性の一つとして剣の勇者様にお近付きしましたが…考えを改めましたですよ。ハイ」

 

 

勇者に奴隷紋で縛れないが……この人が言うと何をするかわからない怖さがあるな

 

 

「あなたは良いお客様になりそうです」

 

「それはアンタの態度次第だろう」

 

「ふふふ、私ゾクゾクしてきましたです。ハイ」

 

 

 

奴隷商は不敵な笑みを浮かべ、俺を案内するのであった

 

しばらく歩くとサーカスのテントのような小屋が見えてくる

 

 

 

「こちらですよ勇者様」

 

「ああ」

 

 

 

奴隷商が中へ案内する

 

入り口付近は本業の魔物商のためか至る所に魔物が檻に入れられ飼育されている

 

 

「では改めて。ようこそいらっしゃいました剣の勇者様。本日はどのような御用件で?」

 

「まずは色々と品物を見させてもらおうか」

 

「ええ、わかりました。ではこちらへどうぞ…」

 

 

俺は奴隷商にテント内を案内された

 

 

初めて見る魔物に少々興奮したが徐々に奥に行くにつれてその興奮も冷めてきた。というのも…

 

 

「ここから先は勇者様御所望の奴隷を取り扱っております」

 

 

そう聞いて俺は少し体が強張る。あの屋敷で見たとはいえやっぱりまだ抵抗があるな

 

 

「ふふふ、そう身構えないでください。勇者様は奴隷が初めてでしょうが今後私共のお得意様になってもらうため、しっかりと目を養っていただきたいと思いますです。ハイ。」

 

 

そう言われ今度は奴隷のエリア内を案内される

 

多種多様な亜人・獣人がいるが皆、様々な視線を俺に向けてくる

 

 

一通り見てみたが……やっぱりまだラフタリアはここにはいないみたいだな…

 

 

「それで?何かお気に召した奴隷はおりましたでしょうか?」

 

 

奴隷商が再度俺に尋ねる

 

 

「いや、今日はアンタと商談をしに来た」

 

「ほほう、というと?」

 

「まずはアンタにこいつを渡す」

 

 

俺は銀貨が入った袋を奴隷商に渡す

 

「おや?これは?」

 

「前金みたいなものだ。それとここに来るまでの案内料だ」

 

「ふむ?」

 

「昨日召喚された盾の勇者が仲間に強姦未遂をして国中でお尋ね者になっているのは知っているな?」

 

「ええ。国はいまその話題で持ちきりですからね」

 

「盾の勇者が強姦したかしてないか。そんなことは今はどうでもいい、あんたに教えるのは近いうちにその盾の勇者が奴隷を求めてくるということさ」

 

 

「ほほう!!剣の勇者様に続いて盾の勇者様とはコレはコレは!!」

 

 

奴隷商は興奮気味だな

 

 

「…話を続けるがこれからアンタのところに遺伝病のラビット種、パニックと病を患ったラクーン種、雑種のリザードマンが運ばれるはずだ。もしそれらの奴隷が運ばれたらそのうちのラクーン種を盾の勇者に優先的に買わせるよう誘導してほしい」

 

「ふむ…。俄かには信じがたいお話ですが……剣の勇者様には未来が見えるので?」

 

「……話しても良いがかなり高く付くぞ?」

 

 

暗に詮索するなと含ませておく

 

 

「ふふふふ、そうきましたか良いでしょう…今はその言葉を信じておきましょう。それで?仮にその奴隷たちが運ばれなかった、もしくは手放してしまったら私はどうなるのでしょう?」

 

 

「おそらく俺が渡した銀貨と引き換えにアンタが今後手に入れるであろう莫大な富を手に入れることが出来なくなる。もし俺の話を信じなかったらの話だが」

 

「ほほう、それはそれは恐ろしい。私お金にはうるさいのでそのようなことがあるのでしたら全力で阻止するとしましょう」

 

 

「ああ、そうしてくれ。…あとは売れ残った2体はそのまま流さず今後、俺が使役するためにとっておいてくれ」

 

 

確か…記憶が正しければ残りの2人も重要な人たちだったはず…

 

俺…というか錬のところにクソ女が行ったらリザードマンで樹の方に行ったらはラビット種……だったけ?

 

 

「ほう……剣の勇者様も奴隷をお求めで?」

 

「悪いか?」

 

 

「とんでもない!私たちとしては願ってもない話です!勇者様方が私共の奴隷を使役していると知ればうちの評判も良くなるでしょう!」

 

実際尚文がラフタリアやフィーロを使役していく過程でここの奴隷商の評判も良くなってたっけ?

 

 

 

「それとそうだな、最初の波でルロロナ村という村が滅びその村人のほとんどが奴隷になっていると聞いた」

 

 

「ええ左様でございます」

 

「今は少しづつで良いがその村の奴隷も確保してもらいたい」

 

「それも理由をお聞きしたら……」

 

「…ああ高く付くが良いか?」

 

「ふふふふ、そうですか。ではやめておくとしましょう」

 

「それと奴隷を集める際は勇者が集めていると言わないほうが良い」

 

「ほう…なぜでしょう?」

 

「言っても良いがその場合値段を吊り上げられたり、最悪手に入らなくなってしまう可能性があるからな。念には念をだ」

 

「なるほど!さすが勇者様!抜け目のないお方だ!ますます興味深い御方です。ハイ!」

 

 

なんか変に興味を持たれてしまったな…まぁいいか

 

そうして奴隷商と一通り話し終えて俺はテントを後にした

 

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

さて次は…っと

 

 

「ん?…おっ!剣のアンちゃんじゃねぇか!」

 

 

三度親父さんの武器屋に足を運ぶ

 

 

「昨日の夜は突然押しかけてすみません」

 

 

「ああ、少し驚いたが、アンちゃんも訳があったんだろう?あまり深くは聞かないさ」

 

「そう言ってくれると助かります」

 

 

「それはそうと剣のアンちゃんに聞きたいことがあるんだが」

 

「なんです?」

 

「今朝から盾の勇者が仲間を強姦未遂したって噂が流れてるんだが本当か?実際に盾のアンちゃんに会ったんだがどうも様子が変でな」

 

「…それについては少し店の中でお話しできませんか?」

 

「?ああ、かまわねぇぞ」

 

 

俺は親父さんの店の奥で噂の真相について話す

 

 

 

「なるほどなぁ…盾のアンちゃん、またとんだ災難な目にあっちまったな」

 

 

「本来なら俺も尚文を擁護したかったんですが、色々と事情があって」

 

「いや大体察するぜ、大方三勇教あたりに目をつけられるとかだろ?」

 

「!知っていたんですか?」

 

「三勇教には黒い噂がある。って聞いたことがあったからなぁ…まさかこんな事をしでかすとは思わなかったが…」

 

「なので今は尚文にとっては悪い状況なんです。親父さんには悪いんですが少しでも尚文に気を使ってもらえるとありがたいです」

 

「まぁ盾のアンちゃんも災難だからな多少のサービスはしといてやるぜ」

 

「ありがとうございます。」

 

「ああ、それと…ついさっき弓のアンちゃんがうちに来たぜ」

 

「樹が?」

 

「ああ、最初はアンちゃんの言うコピーだっけ?そのことについてちょっと言ってやろうと思ったが…突然謝罪してきてなここのコピーした代金をちゃんと支払いますって言って店を後にしていったよ」

 

「そうですか」

 

 

樹もコピーしたことについて思うところがあったらしいな

 

 

「ああもきちんと謝られちゃあ俺も言うに言えなくなっちまってな。次はやるなよって言って其れで済ましちまったよ」

 

「彼も思うところがあって反省したんですよ。勇者ですからね」

 

「まぁ反省してるなら俺はもうなんも言わねえよ。次からはちゃんと客として扱うしな」

 

 

親父さんは樹に対してこれ以上は何も言わないようだ

 

 

「それじゃあ俺はこれで、今度来たときは色々と装備を買わせてもらいます」

 

「あいよ。楽しみにしてるぜ」

 

 

こうして俺は武器屋を後にし仲間達の待つ宿屋に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 




文才がないから誰か代わりに書いてくれないかな…
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