『異世界で勇者召喚されたけどなんか勇者多くね?』   作:じぇのざうらー

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続きです


いい加減にしてほしいものだ

 

 

城での胸糞悪い冤罪劇を見せられた後、尚文のために奴隷商でラフタリアを斡旋するよう頼み。その後仲間たちと合流してから冒険を再開して約1週間

 

俺たちは順調にレベルを上げていき、今ではパーティの平均はだいたい30近くなりそろそろ仲間たちのクラスアップが必要な時期になってきた

 

現在はギルドの依頼でそこそこ強い魔物と戦っている最中だ

 

 

「エアストバッシュ!」

 

「ガアァァ!」

 

蝙蝠の羽が生えたゴリラのような魔物が怯む

 

 

「テルシア!バクタ―!」

 

「ツヴァイト・エアーショット!」

「ツヴァイト・ファイアアロー!」

 

 

2人の魔法が魔物に命中する

 

 

「ウェルト!ファリー!畳みかけるぞ!」

 

「はい!」

「わかったわ!」

 

 

ある程度時間が経ち自然と仲間たちの名前も呼び捨てできる程には仲良くなってきてはいる

 

「はぁっ!紅蓮剣!」

「乱れ斬り!」

「三連撃!」

 

そして連携も徐々に合わせられてきてはいる…と思いたい

 

「グオオオォォ…」

 

 

魔物は事切れたようだ

 

 

「やりましたねタクミ様」

 

「ああ、みんなのおかげだ。ありがとう」

 

「そう言って頂けてるだけで我々は嬉しいです」

 

 

ちなみに呼び捨てするほど親しくはなったが、いまだ仲間の剣は出てはいない。やっぱりまだ心のどこかでみんなのことを信用できてないのか、はたまたその逆か…

 

 

「とりあえず討伐の証明部位と他は解体して肉類は保存しておこう」

 

「わかりました。ですが以前も言ったと思いますが解体などの雑務は我々にお任せしてタクミ様は休んでいても良いのですよ?」

 

「いや、倒した魔物にはちゃんと敬意を払わないと。俺は勇者である以前にこのパーティの一員だからなこういう事もしないと」

 

「そうですか。では、まずは……」

 

 

そう言い解体の手順を教わり残りの素材を武器に吸わせる

 

 

 

フライコングソードの条件が解放されました。

コングアームソードの条件が解放されました。

コングレザーソードの条件が解放されました。

コングファーソードの条件が解放されました。

コングボーンソードの条件が解放されました。

………etc

 

 

 

さて内容は……

お、スキルが内包してあるのがあったな

 

 

 

 コングアームソード  0/35 C

 

 能力未解放……装備ボーナス、スキル『剛力剣』

 

 専用効果 筋力増強(中) 物理防御(小) 跳躍上昇(小)

 熟練度 0

 

 

 

 

割とパワー系の剣だな…まぁ見た目がゴリラっぽかったからそうなのだろう

 

こうして討伐を終えた俺たちはギルドに向かう

 

 

 

 

 

冒険者ギルド

 

 

 

「はい、依頼対象の証明部位を確認しました。それでは報酬をお渡しするので少々お待ちください」

 

 

ギルドの職員に証明部位を渡し報酬の受け取りを待つ

 

当初はギルドのやり取りに右往左往したが仲間たちの説明もあり今はもう慣れた

 

 

「お待たせしましたこちらが今回の報酬です。ご確認の上お受け取りください」

 

「ありがとうございます」

 

 

 

 

 

 

報酬を受け取り俺たちはギルドを後にし、早速武器屋の親父さんのところに向かう

 

 

「いらっしゃい!おっ、剣のアンちゃん達か!」

 

「こんにちは親父さん、今日は装備の買い替えを色々とお願いします」

 

「まかせな!それにしても…剣のアンちゃんの面構えを見るにそろそろいっぱし冒険者になってきた様だな!」

 

「はは、だと良いんですが…」

 

 

世間話もそこそこに俺たちはそれぞれ親父さんのところで武器を買ったりこの1週間で得た素材を渡して新しい武器防具を作れないか相談した

 

 

「そうだなぁ……この素材を元にした防具だと素材なんかの材料費を引いて……合わせて銀貨700枚か?」

 

「あ、そうだ。これとかも売れないですか?」

 

 

おれはドロップで得た武器なんかを親父さんに見せる

 

 

「ほう…、よく見る武器だが…品質はそこまで悪くないな。波の影響でこういう武器とかは結構売れるからありがたく買い取るぜ」

 

 

やっぱり世界の危機となるとこういう武器の売れ行きも多くなるか…

 

 

「助かります。今後もいらない装備があったら買い取ってもらえますか?」

 

「ああ良いぜ、となると売ったもんを差し引いて…ついでにオマケして銀貨600枚でどうだ?」

 

「ならお願いします。とりあえず代金は前払いしときますね」

 

「あいよ、なら今度来る時までに仕上げとくからそん時にでも取りに来てくれ」

 

「親父さんありがとうございました!」

 

「あいよ!皆も気をつけてな!」

 

「「はい!」」

 

 

 

 

 

 

いま俺は仲間達とは自由行動で別れて奴隷商のところに来ている

 

 

「おお!これは剣の勇者様!よくぞいらっしゃいました!」

 

 

奴隷商が出迎える

 

 

「いやはや驚きましたぞ!まさか剣の勇者様の言ったことが本当に起こるとは!私半信半疑でしたが、いまは勇者様に畏敬の念を感じざるを得ませんです!ハイ!」

 

 

この反応を見るにちゃんと尚文に接触したようだな

 

 

「前置きは良い、それで一応聞くが盾の勇者は何の奴隷を買っていったんだ?」

 

「ええ!盾の勇者様は剣の勇者様の予言通りラクーン種の子供を購入されました!」

 

 

良かった、尚文はちゃんとラフタリアを購入出来た様だ…。この後の流れだとおそらくフィーロも誕生してくれるはずだろう

 

 

「それにしても…盾の勇者様のあの目…。今思い出しても私ゾクゾクしてきました!剣の勇者には失礼ですが、盾の勇者様は素晴らしい奴隷使いの才能、そして卓越した商才がお有りの様です!ハイ!」

 

 

めっちゃ尚文を気に入ってんなこの人……俺はちょっと引き気味だ

 

 

「そ、そうか……。なら、アンタにこいつを渡しとく」

 

 

俺は奴隷商に銀貨の入った金袋を渡す

 

 

「おやこれは?残りの2体の奴隷の代金でしたら既に受け取り済みですが?」

 

 

「今はまだ奴隷は欲していない。それは奴隷の維持費等の代金と協力してくれた手間賃だ」

 

「ふふふふ、それでしたらありがたくお受け取り頂きます。…それにしても剣の勇者様がそこまで推奨するあのラクーン種…。何か特別な種族だったのでしょうか?」

 

 

たしかラフタリアってシルトヴェルトの貴族とかの子……だったけ?まぁ奴隷商にそのことを言う必要はないか…

 

 

「……聞きたいか?」

 

 

俺は意味深気味に返す

 

 

「いえいえ。今後とも剣の勇者様とは良い関係を築いていきたいので今の話題は聞かないでおきましょう」

 

「そうか…、ところでまだ早いと思うが例の村の住人の進捗はどうだ?」

 

 

「ええ、その件についてはそれほど進展はございませんな…。なにぶん村単位の人数に加え奴隷として売られてからまだ日数が経ちませんからな…、剣の勇者様には申し訳ありませんが今しばらくお待ち頂けたらと…」

 

 

まぁ、そんな簡単に上手く事は進まないか…

 

 

「そうか、……ちなみに俺をだまして時期を延ばしているということは…」

 

「滅相もありません!私お客様を虚言で騙すのは好きですが、商売にはプライドを持ってますゆえ!」

 

 

いや騙すのは好きって……まぁ、いいか

 

 

「そ、そうか…なら良い。時期が来たら俺も奴隷や魔物なんかを購入すると思う。それまではよろしく頼むぞ」

 

「はい剣の勇者様。ふふふふふ」

 

 

 

相変わらず不気味な奴隷商だな

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

さて、またしばらくは仲間たちのクラスアップの時期が来るまで狩りをしてレベル上げに魔法の勉強と波まで準備を整えておくとするか

 

 

「剣の勇者様」

 

「ん?」

 

 

これから仲間と待ち合わせの酒場に向かう途中、国の兵士に呼び止められる

 

 

「なんですか?」

 

「呼び止めてしまい申し訳ありません、実は王より剣の勇者様にお渡ししたいものがあるそうで…もしお時間がよろしければ一度城まで起こしください」

 

 

渡したいもの?…正直あまりあの城にはいきたくないが…、ここで断って印象を悪くするのも面倒だな…仕方がないが行くとするか

 

 

「分かった、直ぐにいく」

 

「はい、ではこちらに」

 

 

 

 

謁見の間

 

 

 

「おお、タクミ殿よよく来てくれた。すまぬなわざわざ忙しい中呼び止めてしまって」

 

 

あんなことをしでかしておいて…よくもまぁ平気な顔をしてられるな、この王は

 

 

「いえ、それよりも渡したいものとは?」

 

「ああ、実はなあの時三勇者たちに渡そうとした品があったのだが…タクミ殿とイツキ殿は盾の蛮行に心を痛め早々に城を立ち去ってしまったであろう?そのためモトヤス殿にしか渡せていなくてな」

 

「はぁ…」

 

 

心は痛めたが尚文の蛮行じゃなくて尚文の冤罪に対してだよ…

 

 

「今回はその渡しそびれた品を献上しようと思ってのう……すぐに持ってまいれ!」

 

 

王が部下たちに命令する

 

すると城の魔術師のような人と水晶玉が運ばれてくる

 

ああ、魔法の適性と水晶玉の譲渡か…

 

 

「タクミ殿にはこの者に魔法の適性を占って貰った後、その適性に合った魔法の水晶玉を渡そう」

 

「ありがとうございます王様。ただ…俺はもう魔法の適性は城下町の魔法屋で済ませています」

 

「む、そうであったか…要らぬ手間を掛けさせてしまったか、それではタクミ殿の適性魔法を教えてほしい。それに合った魔法の水晶を渡そうではないか」

 

うーむ、正直魔法書で現在勉強中だから要らないと言えば要らないんだよなぁ…ただ最初に魔法の感覚を掴むためにも何個かは貰っておくか?

 

 

「わかりました、ええと……」

 

そこで俺はある考えが思い浮かぶ。待てよ……、これは…うまく使えば…

 

 

「む、どうしたのだ?」

 

 

「あ、いえ…確か…水と…支援…だった筈です」

 

「そうか、ではタクミ殿に水魔法と支援魔法の封じられた水晶玉を何点か渡すとしよう」

 

 

王は兵士に指示し、俺は魔法の水晶玉を手に入れる

 

 

「ありがとうございます王様」

 

「うむ。引き続き勇者たちには世界のため頑張ってもらいたいからな。よろしく頼むぞ」

 

 

そう言うんだったらせめて尚文含め亜人獣人に対する価値観を変えてくださいよ…そんなんだから現在進行形で杖が力を貸さないんだよ

 

 

 

 

 

俺は貰った水晶玉を手に再び親父さんのところに向かう

 

 

「ん?剣のアンちゃん、どうしたんだ?まだ装備は出来上がってねぇぞ?」

 

「ちょっと親父さんに頼みごとがあって……これを尚文が次に来た時に渡してほしいんです」

 

 

俺は支援魔法が封じられた水晶玉を親父さんに渡す

 

 

「ん?こいつは魔法の玉じゃねぇか。どうしたんだこれ?」

 

「さっき王様が俺たち勇者に用意したものらしいんだけど……尚文は今あんな状況でしょう?」

 

 

「あー、なるほどそういう事か…。わかったぜ、こいつはちゃんと盾のアンちゃんに渡しておくぜ」

 

「お願いします。そうだ、それとこれもついでに渡しておいてください」

 

 

俺は龍刻の砂時計の砂もついでに渡す

 

 

「何だこれ?ちょっと変わった砂の様だが…」

 

「詳細は伏せますが…それを尚文の盾に吸わせるよういっといてください。それと…差出人に俺の名前は伏せてくれるとありがたいです」

 

「まぁよくは分からんが…わかった。それにしても、剣のアンちゃんも色々と大変だな」

 

「今の尚文に比べたらなんてことないですよ」

 

 

そうして武器屋を後にし、俺は仲間たちと合流して次の波までにまた狩りなど準備を進める

 

 

それにしても……いくら宗教上の敵とはいえ、この国の盾差別もいい加減にしてほしいものだ

 

 




ちなみに奴隷商は拓海が下手に見られない様に口調を荒っぽくしているのをなんとなく察しています
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