『異世界で勇者召喚されたけどなんか勇者多くね?』   作:じぇのざうらー

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続きです


キツい言葉だ

 

城の庭は今、決闘会場と化していた

辺りには松明が焚かれ、宴を楽しんでいた者達がみんな勇者の戦いを楽しみにしている

原作通り元康のプライドが許さなかったのか尚文と元康の一騎打ちになった

 

 

「では、これより槍の勇者と盾の勇者の決闘を開始する! 勝敗の有無はトドメを刺す寸前まで追い詰めるか、敗北を認めることで決めるものとする!」

 

「拓海さんは尚文さんが勝てると思いますか?」

 

「負けることはないだろうが……勝てるかどうかは俺もわからない」

 

 

今の尚文は原作よりも防御は固くなっているが…やはりカウンターぐらいしか攻撃手段がない、それに周りがどんな妨害を仕掛けてくるかわからないしな…

 

 

「では――」

 

 

いよいよ始まる決闘という名の茶番劇が…

 

 

「始め!!」

 

 

「うおおおおおおおおおおおおお!」

 

「でりゃあああああああああああ!」

 

 

尚文と元康は互いに走り出し距離を詰める

 

 

「乱れ突き!」

 

 

元康がスキルを放ち槍の連撃を与えた

 

 

ガガガガガンッ!

 

と音がし尚文は攻撃を食らうがほとんどダメージが入ってないようだ

 

 

「なっ!」

 

「……お前本気で攻撃してるのか?それとも手を抜いてるのか?俺には全然効かないぞ」

 

元康は尚文にダメージを与えられていないことに驚くが

 

 

「ふ、ふん!さすがは盾の勇者ってトコロか。防御だけは一丁前だな!」

 

「攻撃が通らないからって言い訳か?お前は口だけの勇者だな!」

 

「なにを!」

 

 

ガンッ!

 

元康が尚文の挑発に乗り、再度攻撃をするが尚文には傷はつかず反撃を始める

 

 

「今度は俺の番だ!」

 

カンッ!

 

しかしやはり尚文には攻撃力が無いため乾い音が響く

 

元康は攻撃が痛くも痒くも無いのか舐めた目で尚文を見る

 

が、その攻撃は囮なのか尚文がマントの中に手を入れ玉のようなものを元康に当てる

 

 

「いてっ!いててててて!」

 

 

元康がバルーンに噛まれている。しかもただのバルーンではなく少し強めのレッドバルーンの様だ

 

 

「な、なんでバルーンが!?」

 

 

観衆が悲鳴を上げる。

 

 

「グ……てめえ! 何の真似だ!これは一対一の決闘だぞ!それをっ…」

 

「ああそうだな。だからなんだ?」

 

「正々堂々戦えってんだ!!」

 

 

元康が怒りの突きを与えるが尚文は盾を即座に変えて攻撃を耐えカウンター効果を発動する

 

 

「いっっつ!」

 

「降参しろこれ以上惨めな姿をさらしたくなければな」

 

「誰が降参なんかするか!」

 

「そうかなら」

 

 

尚文が元康にゆっくり近づき

 

「次はモテ男の命である顔と、男の証である股間だ! てめぇなんて面と玉がなけりゃタダのキモイオタクなんだよ!」

 

「なっ!? やめろおおおおぉぉぉぉ!」

 

「不能になりやがれれえええぇぇぇ!」

 

 

と尚文が追撃しようとした瞬間

 

 

「ぐっ…」

 

 

途端に尚文の動きが見るからに遅くなり

 

 

「ぐあっ!……」

 

 

尚文が前のめりに倒れる。魔法が放たれた場所にはクソ女が笑みを浮かべていた

 

バカなっ!今の尚文は魔法防御も高いはずだ!なぜ!

 

俺が疑問に思っていると王と取り巻きも笑みを浮かべていた

 

 

「てめえええええ!」

 

 

…なるほどおそらく王と取り巻きが尚文に弱体化魔法を掛けたのか…わかってはいたが…ここまではひどいとは

 

 

「拓海さん。いまのは…」

 

「ああ、完全にあの女と王が魔法で横やりを入れたな」

 

「……ここまでして尚文さんを陥れたいんですか!この国は!」

 

 

樹の言葉ももっともだ。いくら過去に盾の勇者と因縁があっったとしても今の尚文とは関係ないだろうに

 

 

「何が勝ちだ、卑怯者!」

 

「はぁ?何の事を言ってやがる」

 

「お前の仲間共が俺に魔法を放ったんだよ! だから俺は…っ」

 

「ハッ! 嘘吐きが、負け犬の遠吠えだな!」

 

「まわりの奴らも見ていただろ!明らかに不自然だった!」

 

「そうなのか?」

 

 

元康が観衆に目を向けるが……沈黙が支配する。

 

 

「罪人の勇者の言葉など信じる必要は無い。槍の勇者よ! そなたの勝利だ!」

 

 

王がそう宣言し元康の勝利が決まった

 

 

「さすがですわ、モトヤス様!」

 

クソ女が元康に駆け寄る。そして城の魔法使いが元康だけに回復魔法を施し、怪我を治す

 

 

 

「ふむ、さすがは我が娘、マルティの選んだ勇者だ」

 

「な、んだとっ……!?」

 

 

尚文が驚愕の表情でクソ女を見る

 

 

「いやぁ……俺もあの時は驚いたよ。マインが王女様だなんて、偽名を使って潜り込んでたんだな」

 

「はい……世界平和の為に立候補したんですよ♪」

 

 

クソ女が猫なで声で話す

 

尚文の方を見ると何か黒い靄が体から湧き出る。……あぁ、カースシリーズが解放されちまった

 

 

「拓海さん。尚文さんから出てるあれって……」

 

「カースシリーズが解放されたらしい」

 

「カースシリーズ?」

 

 

樹がカースシリーズに疑問を抱くとラフタリアの奴隷紋が解除されようとしている

 

 

「さあ、モトヤス殿、盾の勇者が使役していた奴隷が待っていますぞ」

 

 

王がそう言うと人垣が割れ、ラフタリアが国の魔法使いによって奴隷の呪いを尚文に見せつけるように、今まさに解かれようとしていた

 

魔法使いが持ってきた杯から液体が零れ、ラフタリアの胸に刻まれている奴隷紋に染み込む

 

 

「ラフタリアちゃん!」

 

 

元康がラフタリアの方へ駆け寄る

 

口に巻かれた布を外されたラフタリアが近付いてくる元康に向けて言葉を、涙を流しながら元康の頬を……

 

 

……叩いた

 

 

 

「……え?」

 

「なっ!亜人風情がモトヤス様に何てことっ…」

 

 

叩かれた元康が呆気に取られたような顔をする。

 

 

「私が何時、助けてくださいなんて頼みましたか!?」

 

「で、でもラフタリアちゃんはアイツに酷使されていたんだろ!」

 

「ナオフミ様は何時だって私に出来ない事はさせませんでした! 私自身が怯えて、嫌がった時だけ戦うように呪いを使っただけです!」

 

「それがダメなんだろ!」

 

「ナオフミ様は魔物を倒すことができないんです。なら誰かが倒すしかないじゃないですか!」

 

「君がする必要が無い! アイツにボロボロになるまで使われるぞ!」

 

「ナオフミ様は今まで一度だって私を魔物の攻撃で怪我を負わせた事はありません! 疲れたら休ませてくれます!」

 

「い、いや……アイツはそんな思いやりのあるような奴じゃ……」

 

「……アナタは小汚い、病を患ったボロボロの奴隷に手を差し伸べたりしますか?」

 

「え?」

 

「ナオフミ様は私の為に様々な事をしてくださいました。食べたいと思った物を食べさせてくださいました。咳で苦しむ私に身を切る思いで貴重な薬を分け与えてくださいました。アナタにそれができますか?」

 

「で、できる!」

 

「なら、アナタの隣に私ではない奴隷がいるはずです!」

 

「!?」

 

 

ラフタリアが尚文の方へ駆け寄る

 

 

「く、来るな!」

 

尚文が拒絶する

 

 

「噂を聞きました……ナオフミ様が仲間に無理やり関係を迫った、最低な勇者だという話を」

 

「あ、ああ!そいつは性犯罪者だ! 君だって被害者だろう!」

 

「なんでそうなるんですか! ナオフミ様はそんなことしません!」

 

 

そしてラフタリアは尚文の手を掴んだ。

 

 

「は、放せ!」

 

「ナオフミ様……私はどうしたら、アナタに信頼して頂けるのですか?」

 

「手を放せ!」

 

 

尚文が再度拒絶し、涙を流しながら

 

 

「俺はやってない!」

 

 

……ああ。尚文はそんなことは本当にしてない…

 

………なんで俺もあの時助けてやれなかったんだ……

 

 

「どうか怒りを静めてくださいナオフミ様。どうか、アナタに信じていただく為に耳をお貸しください」

 

「……え?」

 

「逆らえない奴隷しか信じられませんか? ならこれから私達が出会ったあの場所に行って呪いを掛けてください」

 

「う、嘘だ。そう言ってまた騙すつもりなんだ!」

 

「私は何があろうとも、ナオフミ様を信じております」

 

「黙れ! また、お前達は俺に罪を着せるつもりなんだ!」

 

「……私は、ナオフミ様が噂のように誰かに関係を強要したとは思っていません。アナタはそんな事をするような人ではありません」

 

 

尚文を覆っていた黒い靄が霧散していく

 

 

「世界中の全てがナオフミ様がやったと責め立てようとも、私は……何度だって言います」

 

 

ラフタリアが声を大にして言う

 

 

「あなたはやってない!!」

 

 

 

………ああ、俺も本当だったら尚文にそう言えたはずなのに……真実を知っているのになぜ俺は……

 

俺も尚文に対して激しい後悔の念を抱くと

 

 

カースシリーズ

 

――の剣の条件が解放されました。

 

 

 

………カースシリーズ!?なぜおれに?いったい…

 

 

急なことに戸惑っている俺をよそに樹が決闘場に向かう。…今は俺も後を追おう

 

 

「さっきの決闘……元康さん、あなたの反則負けです」

 

「はぁ!?」

 

 

樹が人混みの間から現れて告げる

 

 

「誰がとは言いませんが…あなたの仲間が尚文さんに向けて風の魔法を撃つ所が見えました」

 

「いや、だって……みんなが違うって」

 

「王様に黙らされているんですよ。目を見てわかりませんか?」

 

「……そうなのか?」

 

 

観衆はみな目を逸らす

 

 

「それに明らかに尚文が弱体化したようにも見えた誰かが弱体化の魔法を掛けたんだろう」

 

 

俺も到着し樹の援護に入る

 

 

「だけど……コイツ! 魔物を使ったり、俺の顔と股間を集中狙いして――」

 

「あんな一方的な要求をしたんです。それくらい許したらどうです?」

 

 

樹もだんだんとイライラしてきてるようだ

 

 

「チッ……後味が悪いな。ラフタリアちゃんが洗脳されている疑惑もあるんだぞ」

 

「…あれを見て、まだそんなことを言えるなんて…元康さん大丈夫ですか?」

 

「………」

 

 

俺と樹の苛立ち顔にバツが悪そうに元康が立ち去ると、観衆も釣られて城に戻っていく

 

 

「……ちぇっ! おもしろくなーい」

 

「ふむ……非常に遺憾な結果だな」

 

 

二人のクズ共も苛立ちながら立ち去る

 

 

「つらかったんですね。私は全然知りませんでした。これからは私にもそのつらさを分けてください」

 

 

ラフタリアの言葉が尚文を癒すが………原作知識を知っているとはいえ見て見ぬふりをする俺にはキツい言葉だ

 

 

「僕たちも行きましょう。今は二人っきりにしてあげましょう」

 

「ああ、そうだな」

 

 

俺たちは二人を残しこの場を後にする

 

 




現段階での四聖勇者の能力的強さ

拓実>樹>尚文>元康

拓実は四聖、七聖勇者の強化を知っていますが覚える事が膨大なためとりあえず四聖勇者の強化で進めています
尚文は四聖勇者全員の強化共有はしてないですが盾本来の強化+シルトヴェルトの信仰があるため元康よりも強いです
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