『異世界で勇者召喚されたけどなんか勇者多くね?』   作:じぇのざうらー

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続きですが、難産でした…


2人の奴隷

 

 

 

「おやおやこれは剣の勇者様!よくぞいらっしゃいました!」

 

「ああ」

 

 

俺は久しぶりに奴隷商の元を訪れていた

 

 

「本日はどのような御用件で?」

 

「そろそろ奴隷をと思ってな…」

 

「ほほう!!」

 

 

以前ここの奴隷商に頼んでおいたラフタリアを除いた残りの奴隷たち、ラビット種とリザードマンの奴隷2人を引き取りに来た

 

「いやはや、それにしても驚きましたです。ハイ」

 

「ん?」

 

「盾の勇者様ですよ。まさかあのラクーン種の奴隷があそこまでの上玉に変わり、さらに破壊された奴隷紋を自ら掛けてもらう様に頼みこむとは!やはり盾の勇者様には奴隷使いとしての才能がおありの様だ!」

 

「そうか…」

 

「盾の勇者様のあのお言葉。思い出しただけでも私ゾクゾクしてきますです!ハイ!」

 

「………」

 

やっぱりこの奴隷商いろいろと危ないな。…それにしてもどうやら入れ違いで尚文が来ていたようだ。あぶねぇ…タイミングが悪かったら少しややこしいことになってたな

 

 

「私剣の勇者様にも期待しておりますです。ハイ」

 

「御託はいい、早く案内しろ」

 

「ふふふっ。ではご案内いたします」

 

 

そう言われ奴隷エリアの2つの檻の前まで案内される

 

それぞれ中を覗くと痩せ細り腕の曲がったウサギの耳をした男とこちらに殺気を放っている人型に近いリザードマン

 

 

「では剣の勇者様、少量の血をお分けください。そうすれば奴隷登録は終了し、この奴隷はあなた様の物です」

 

「ああわかった」

 

 

俺は自分の剣で指を少し切り少量の血を小皿にあるインクに落とす。奴隷商は血を染み込ませたインクを筆で吸い取り2人に刻まれている奴隷の文様に塗りたくる

 

 

「ぐ、くうぅ……」

 

「うううううぅぅ……」

 

2人は痛みを堪えている。するとステータス魔法のアイコンが点灯する

 

 

 

奴隷を獲得しました。

 

使役による条件設定を開示します

 

 

するとズラーっと色々な条件が載る。とりあえずこれは後回しで良いだろう

 

 

「これでこの奴隷は剣の勇者様の物です」

 

「ああ」

 

 

まずはラビット種の彼に近づき質問する

 

「お前の名前は?」

 

「ぐっ……テオ、ドール」

 

 

テオドールか……たしかこの人は目が悪かったはずだ。後で眼鏡を用意しないとな…親父さんに頼めば作ってもらえるかな?

 

 

「で、お前は?」

 

 

「シ、シオンと……呼べ」

 

 

バチバチと奴隷紋が反応する。本名ではない?…この人は……確かルロロナ村出身だったはず…、尚文が村を復興した時には解放してあげるとしようか

 

「まぁ、良い」

 

 

俺が許可すると奴隷紋が収まる。だが彼の俺を見る目はいまだ鋭い

 

 

「世話になったな」

 

「いえいえ、むしろこの在庫処分に困っていた奴隷たちが剣の勇者様の手腕でどのようにして育つのか私楽しみでございますです。ハイ」

 

「そういえば、奴隷紋に使ったインクを少し分けてくれないか?」

 

「ええ、かまいませんよ」

 

 

先程のインクを剣に吸わせる

 

 

 奴隷使いの剣の条件が解放されました。

 

 奴隷使いの剣Ⅱの条件が解放されました。

 

 

 

奴隷使いの剣

 

 能力未解放……装備ボーナス、奴隷成長補正(小)

 

 

 

奴隷使いの剣Ⅱ

 

 能力未解放……装備ボーナス、奴隷ステータス補正(小)

 

 

 

よし、奴隷使いシリーズが出たなこれで多少彼らのステータスが上がるだろう

 

そろそろお暇しようとした時、ふとある檻に視線が行く

 

 

「ヴゥゥゥゥ」

 

こちらに対しうなり声を上げる狼の獣人

 

「おやお目が高い。その奴隷はコロシアムで戦っていた奴隷なのでしたがね。足と腕を悪くしてしまいまして、処分された者を拾い上げたのですよ」

 

 

たしか…この獣人は………ダメだ思い出せない……が何か特別な人物だったような…

 

 

「この奴隷も購入されますかな?ちなみに金貨は75枚です。ハイ」

 

「……いや今は良いが…後々買うかもしれない。悪いがキープをしといてくれ」

 

「そうですか、ではまたのお越しをお待ちしておりますです。ハイ」

 

 

俺は2人の奴隷を連れて奴隷商を後にする

 

 

 

────────────────────────

 

 

 

 

 

 

奴隷所からしばらく離れた人目の付かない場所で俺は再度2人と顔を合わせる

 

 

 

「………」

「………」

 

 

2人ともまだ警戒してるな……、それもそうか今までさんざん人間からひどい目に遭ってきたんだすぐに信用を得るのは難しいか

 

「2人ともさっきはすまなかったね」

 

「え?…はぁ…」

 

「?」

 

奴隷商の中での俺の態度と違うのか若干困惑しているようだ

 

 

「奴隷商、…あの場所ではああいう高圧的な態度をしないといけなかったからね」

 

「「……」」

 

 

まだ困惑気味のようだ

 

 

「とりあえず改めて自己紹介しようか、俺は霧島拓海。この国に剣の勇者として召喚された異世界人だ」

 

「剣の…」

 

「勇者…」

 

「といってもまだ召喚されて1ヶ月程度の勇者だけどね」

 

「剣の…勇者殿」

 

 

リザードマンのシオンが話しかける

 

 

「なに?」

 

「一つお聞きしたいのですが…、メルロマルク以外の国ではもうすでに他の勇者召喚はおこなわれているのか?」

 

 

ああ、そういえばそんな話あったな。本来メルロマルクは4番目に勇者召喚をする筈だったんだっけ?

 

 

「ああ召喚はされている、だけど他の国ではなく俺を含む4人の勇者がここメルロマルクで同時に召喚された」

 

「何だと!」

 

 

シオンが驚きの声を上げる

 

 

「いったいなぜ…」

 

「それに関しては後々話そうと思う。俺は少し理由があって君たち2人を購入したんだ」

 

「理由?」

 

「盾の勇者は知っているかな?」

 

「「!!」」

 

「さっきも話したけど4人の勇者の中には盾の勇者も召喚されたんだ。だけどこの国は盾の勇者に対して風当たりがかなり強い」

 

「それも…そうでしょう盾の勇者様はシルトヴェルトという国の信仰の対象。この国では敵国の神という扱いです」

 

 

シオンが説明する

 

 

「ああ、それもあって盾の勇者はこの国ではあまり良くない扱いをされている。俺は何とか助けてあげようと思っているんだけど、表立って盾の勇者の肩を持つとこの国ではよくない目をされる」

 

「それと僕たちがどう関係しているんです?」

 

 

テオドールが質問してくる

 

 

「君たち2人には俺と一緒に陰ながら盾の勇者の支援を手伝ってほしい」

 

「……」「僕たちが…」

 

「まずその為に俺と一緒に行動をしてレベルを上げて強くなってもらいたいんだが。大丈夫か?」

 

「「………」」

 

 

2人ともまだ考えがまとまらないようだな

 

 

「答えはまだでいい、まずは2人の装備を整えようと思うんだけどいいかな?」

 

 

「はい…」「…わかった」

 

 

とりあえず俺たちは親父さんのところに向かった

 

 

 

 

 

「おう剣のアンちゃん。無事波を鎮められたみたいだな!」

 

「ええ、なんとか」

 

「ところで今日はどうしたんだ?」

 

「それなんですが…」

 

 

俺は2人に入るよう言う

 

 

「アンちゃん……、まさかとは思うがそこの2人は奴隷か?」

 

 

親父さんの目が厳しい目つきになった。まぁ2人のボロボロの服装を見たらそう思うか

 

 

「そうです」

 

「盾のアンちゃんが奴隷を持つのは分かるが、アンちゃんには仲間がいるだろう?」

 

「親父さんの言いたいことは分かりますがコレには理由があって」

 

「いったいどんな理由なんだ?」

 

「それは…」

 

「盾の勇者様の手助けをするためです」

 

 

会話の途中でテオドールが突然そう言う

 

 

「盾のアンちゃんを?」

 

「はい、先ほど剣の勇者様が僕たちにそう説明してくれました」

 

「そうなのか?」

 

 

親父さんの問いに対してうなずく

 

 

「ええ今回も色々と事情があって…そのためにもまずこの2人の装備を整えてもらおうと…、ボロボロの服装だと少しマズいと思って」

 

「で俺んのとこに来たって訳か…、なるほどな」

 

 

親父さんも納得してくれたようだ

 

 

「すまないな、剣のアンちゃんはそんな奴じゃないとわかってはいたが疑っちまって」

 

「いいですよ、俺も奴隷を持つのは不本意でしたし」

 

「わかった。それじゃあちょいと待っててくれ2人に合う装備を用意してくる。それと武器に関しては何か要望はあるか?」

 

「…自分は……斧などの両手武器に心得が」

 

 

確かにシオンは重量級の武器とか使いそうなイメージだな

 

 

「僕は……すみませんあまり武器を持ったことがないので…」

 

「そうか、ならラビット種のアンちゃんには無難に初心者用の剣で、そっちのリザードマンのアンちゃんには両手斧を用意するぜ」

 

「お願いします」

 

 

そう言って親父さんは店の奥に行く

 

 

 

「ありがとうテオドール、助かったよ」

 

「あ、いえ……剣の勇者様は他の人間とは少し違う様でしたので…。それに盾の勇者様を助けたいという気持ちも嘘ではなさそうでしたので」

 

「そう言ってくれて助かる」

 

 

と、話をしていると親父さんがやって来た

 

 

「待たせたな、とりあえず2人に合いそうな装備を見繕ってきたぜ」

 

「ありがとうございます。2人とも早速着てみてくれ」

 

「はい」「…わかった」

 

親父さんが持ってきた装備を2人は着込んでいく

 

 

「なかなか似合っているんじゃないか?とりあえず見た目的に亜人の冒険者って感じだな」

 

「ええ、俺から見てもぱっと見は奴隷だとは思わないでしょうね。…そういえばテオドール、君ってもしかして目が悪い?」

 

「え?まぁ……はい」

 

「親父さん。一応聞きたいんだけど眼鏡って作れる?」

 

「ん?そうだなぁ……少し値が張るかもしれないが作れないことはないぞ?」

 

「なら、おねがいしてもいいですか?」

 

「おうまかせな。…となると……諸々の代金はオマケして銀貨550枚ってとこか?」

 

「わかりました」

 

 

俺は親父さんに銀貨を渡す

 

 

「おう毎度あり。それじゃあ眼鏡に関してはまた今度来た時に取りに来てくれ」

 

「わかりました」

 

「…ありがとうございます、剣の勇者様」

 

「気にしなくていいよ。これから俺も君を頼りにさせてもらうから」

 

「はい…」

 

 

2人の装備を整えた俺たちは武器屋を後にし仲間たちと合流するため移動する

 

 

 

 

「これから俺の仲間たちと合流するが、あまり身構えなくても大丈夫だ。この国の人間だけど亜人・獣人に対して寛容的なはずだから」

 

「そうですか…」

 

 

そうこう話しているうちに仲間たちの姿が見えてきた

 

 

 

「お待ちしておりましたタクミ様」

 

「遅くなってすまない」

 

「タクミ様そちらのお二方は?」

 

「ああ、あたらしくパーティに勧誘したシオンとテオドールだ。2人ともさっき話していた俺の仲間たちだ」

 

「どうもテオドールです」

 

「…シオンだ…」

 

「は、はぁ。そうですか、私はウェルトです」

 

「テルシアと申します」

 

「ファリーよ」

 

「バクタ―です。よろしく」

 

 

4人とも急な仲間の増員に少し驚いたようだが、しっかりと返してくれる

 

 

「タクミ様、この方々は亜人では?」

 

「そうだが、何か問題はあるか?」

 

「い、いえ」

 

 

…ウェルト達の言いたいことも分かるがこれからのことを考えて仲間たちには少し目をつぶっていてもらいたい

 

 

「事前の相談もなしに急な仲間の増員をしたのは申し訳ない。ただ、これからの戦いに必要と考えてのことだということをみんなには理解してほしい」

 

「そうですか、タクミ様がそうおっしゃるのなら」

 

「私は特にかまいません」

 

「わたしも大丈夫よ。パーティの増員は冒険者にとってはよくあることだし」

 

「自分も問題はありません」

 

 

よかった、少し無理を言ってしまったがなんとか受け入れてもらったようだ

 

 

「よし、それじゃあ。彼らとの連携も兼ねて依頼の道中はレベル上げをしながら行こうと思うがみんな構わないか?」

 

 

俺の言葉に全員うなずく

 

 

「よしじゃあ改めてよろしく。テオドールにシオン」

 

「は、はい」

 

「…よろしく頼む」

 

 

 

新たに2人の仲間を追加した俺たちは東方面に向かう。いまだガエリオンをどうするか悩むが移動していくうちに良い考えが浮かぶことを祈るしかないな

 

 




しばらくリアルの用事で長期の間を空けることをお知らせします
なるべくストック分は投稿できるよう心がけていきます
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