『異世界で勇者召喚されたけどなんか勇者多くね?』 作:じぇのざうらー
オーストラリアで書いてます
あれから様々なコロシアムを観て回り、本編で見ることのなかった色んな戦いを見れて少し新鮮な気持ちだった。ただそれでもめぼしい人材は中々見つからなかった
「次の試合は獣人同士の試合の様ですね」
「獣人同士ですか…一体どんな戦いになるんでしょう?」
すると選手入場の門が両サイド開く片方からはガタイの大きい熊の獣人。もう片方はこれまたガタイの大きなゾウの獣人
「お互い重量級同士ですね」
「そうだな、熊の方が若干動きが速そうだが…」
試合開始のゴングが鳴ると熊の方は自慢の爪を構えながら走り出していく、それと同時にゾウの方は足を上げ力強く地面を踏みしめる
ドシンと音がすると同時に辺りに地響きが起こり、観客席の俺たちのところにまで振動が伝わる
「おっと…すごい揺れますね」
「ふええ振動が客席まで来てます」
「あんな振動個人の力で起こせるものなのか?」
「いえおそらく土系統の魔法と併用して行っているのでしょう。それでも普通はここまでの衝撃が起こる程のものではありませんが」
「つまりあの人がそれ程の使い手ということか」
振動でバランスを崩し隙ができた熊獣人はそのままゾウ獣人の猛攻を許してしまう。両手はもちろん鼻も使い重い一撃を絶え間なく与え続ける。若干やりすぎなくらい相手を攻撃し続け、熊獣人の戦意が無くなり試合が終了となる
「勝者エルメロ!!」
エルメロ?あの名前なんか心当たりあるな……確かやり直しに登場した人だったけ?
「拓海さんどうしました?」
「あのエルメロってゾウの獣人に少し心当たりがあってね」
「それは例の知識に基づいたものですか?」
「ああ確か外伝のお話で活躍した人の筈だ、あの試合でもそうだけどかなりの手練れだからスカウトしてみるのも有りなんじゃないか?」
「そうですね、ちょうど僕の欲している前衛の役割を担ってくれそうですし条件としては問題ないと思います」
「なら後で酒場に行って樹の仲間になってくれるよう勧誘してみるか?」
「ええ上手くいくかはわかりませんが話してみる価値はあると思います」
そうして夜になるまで色んなコロシアムを見て時間をつぶす
────────────────────────
夜、ゾウ獣人ことエルメロさんを探すため色んな酒場を出歩いているととある酒場の店の奥で目的の人物を見つけた。さっそく樹と俺で話しかけてみる
「少しいいですか?」
「………何?」
俺たちを見て怪訝な目を向けるエルメロさん
「先ほどの試合を観てたのですが貴方がエルメロさんですか?」
「…だったら何?」
「単刀直入に言いますが僕のパーティに加わってくれませんか?」
「パーティの勧誘?悪いけど他を当たってくれない?」
やっぱり素性のわからない相手にはこういう態度は当然か
「少しだけでも話を聞いてもらえませんか?あなたにとってもメリットがあると思います」
「メリット?」
俺たちはエルメロさんに色々と詳細を話していく…
・
・
・
・
・
・
・
「貴方たち2人が剣と弓の勇者様というのは一応信じましょう。ですが、完全に信用するにはまだまだ判断材料が足りません。ですので仲間としてではなく傭兵として雇われる形としましょう」
「ええ、今はそれで構いません。では、これは前金です」
樹はエルメロさんに金袋を渡す
「確かに受け取ったわ。細かい取り分等はまた後で話すとして、これからよろしくお願いするわね弓の勇者様?」
「こちらこそよろしくお願いしますエルメロさん」
色々と勧誘に手古摺ったがなんとか雇用契約という形で話が落ち着いてよかった。それに俺たちが本当に勇者だと信じてもらえたら近い未来正式にパーティに加わる可能性もあるだろう
樹は酒場の外にいるリーシアを呼びに行く
「ふえぇイツキ様どうでした?」
「ええ何とか彼女の勧誘には成功しました。エルメロさん彼女は僕の仲間のリーシアさんです」
「ふぇ!え、えっと、リーシア=アイヴィレットと申します!先ほどの試合凄かったです!」
「えっと…ありがとう、それとエルメロ……よ。まだ雇われの状態だけどよろしくね」
エルメロさん、名前の後に何か言おうとしたのか?……いや思い出したぞ、確かエルメロさんの家族ってマンモスの家系だったからゾウとして産まれた彼女は冷遇されてたんだっけ?それで家名をあまり使いたがらないのか
「まぁとにかく樹のパーティの戦力バランスがこれで最低限保たれそうだな」
「ええ拓海さんのおかげです。エルメロさんこれから親睦も兼ねて僕らと一緒に飲みなおしませんか?」
「まぁ良いですよ、ちょうどひとりで飲んでいたので」
「拓海さんはどうします?」
「樹たちの親睦だろ?だったら俺たちは居ないほうが打ち解けやすいだろ。俺たちは一足先にメルロマルクで待たせている仲間たちと合流してから旅を再開するよ」
「そうですか……では次会うときは二度目の波の時ですね。それまでにまた腕を磨いておきましょう」
「そうだな、心配はないと思うが気を付ろよ」
「わかっています拓海さんも気を付けて」
「ああ」
俺たちは樹たちと別れ転送剣でメルロマルクへ戻る。念の為ゼルトブルのポータルは取っておいてあるここにはまた何か用があると思うからな
────────────────────────
樹たちと別れて数日…俺たちは親父さんから受け取った海中戦用の装備でメルロマルク近海で狩りに出かけていた
「タクミ様の仰ったとおり海の魔物は経験値が豊富ですね」
「ああ、だがその分魔物も手強いから皆も油断するなよ」
「わかっています、それにしてもシオン殿は泳ぎが上手いですね。それに海での戦闘も難なくこなしている感じがします」
「育った村が海に近かったからな…よく狩りにも出かけていた」
そういえばルロロナ村は海が近いからその村出身のラフタリアも泳ぎが上手かったんだっけ?
「テオドールはまだ慣れないか?」
「ええ今まで陸地で暮らしていたので泳げなくはないですが…まだ腕のこともあって少し不安です」
「まぁそこまで海に固執するつもりはないから適度にレベルが上がったら別の場所に移るさ」
ちなみに海中戦用に親父さんがこんな剣を作ってくれた
潜水の大型ナイフ 15/35 UC
能力解放済み……装備ボーナス スキル「ダイビングソード」 泳力上昇 潜水時間延長
専用効果 水属性攻撃(中)水耐性(小)
熟練度 30
ファングフィッシュスピリット 水棲系モンスターからの攻撃5%削減
まさに海で戦闘するのに役立つ剣なので暫く海での戦闘はこいつに頼ることのなる。ナイフって表示されているけど刀剣類ならなんでもいいのだろう。ちなみにコピー元の剣はウェルトが使用中だ
「タクミ様、そろそろ次の波の時期が来る頃でしょう一度城下町に戻って準備をしませんか?」
確かにもうすぐ二度目の波が来る頃だな次の波のボスはソウルイーターだが…問題はそのあとに来るある人物が厄介なんだよな…
下手に殺すのも不味いし、かといってこっちが負けたら世界の終わりだし…どうしたもんか…何とか原作通りことが進まないものか…
まぁとにかく一度切り上げてメルロマルクの城下町で準備を整えるとするか
「そうだな。シオンとテオドール、ラプトも充分レベルが上がったし城下町で準備を始めるとするか」
「わかりました、では船を一旦岸にまで移動させますね」
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
メルロマルクの城下町に着いていつも通り仲間たちは各々準備をするため別行動中だ、ちなみに俺はラプトと一緒にいる。ただ城下町に着いたは良いが…時々すれ違う人々の視線がなんだか妙だな…なんだ?
まぁ気にしてもしょうがない。そういえばガエリオンの時の報酬をギルドで受け取ってなかったな討伐してないから受け取れるか微妙なところだがとりあえずギルドに行ってみるか…
「恐れ入りますが、この依頼に関する報酬は申し訳ありませんが、お渡しすることができません」
「…一応理由をお聞きしても?」
「討伐をした証となる部位の提示をしていただかないと…何とも」
ああやっぱり討伐証明に必要な部位がないと難しいか…流石に報酬欲しさにガエリオンを討伐するわけにはいかないし、今回はまぁしかたないな。納得した俺は足早にギルドを立ち去る
「それと…以来の報酬に関しては既に………その……あれ?勇者様?」
何か受付の人が言っていたような気がするが…気のせいだろう
・
・
・
・
・
さて次はラプトの装備でも買うか?となると魔物商辺りに頼むのが良いのか?それとも親父さんか?
「そこにいるのは拓海か?」
…と考え事をしていたら久しい声が聞こえたので声の方に向くと尚文がいた。そこにはラフタリアと愛くるしい見た目の幼い幼女の姿をしたフィロリアルことフィーロがいた
よかった、ちゃんとフィーロを買ってクイーン化したんだな
「尚文……久しぶりだな」
「ごしゅじんさま、この人だあれ?」
背中に羽が生えてる金髪幼女ことフィーロが俺に指さして訪ねてくる
「フィーロ、この方は剣の勇者様ですよ」
「えーそうなのー?でもその人ドラゴンに乗ってるからやー!」
「フィーロ!失礼ですよ!」
「グルルルル!」
「落ち着けラプト」
そういえばフィロリアルとドラゴンは犬猿の仲だったな。俺はとりあえずラプトを落ち着かせる
「ああ、そうだドラゴンといえば…。拓海、お前ちゃんと死体の処理くらいしとけよ」
………………………は?
何とかか書き切れましたが、またしばらく更新が空きそうです。