『異世界で勇者召喚されたけどなんか勇者多くね?』 作:じぇのざうらー
そろそろ城下町で準備を整えるか
「タクミ様これからどうしましょう?」
「そうですね…、まずはこの国の城下町を案内してもらいたいですね」
「わかりました。ではまずはこの国でおすすめの武器屋があるのでそちらに向かいましょう」
もしかしてこの国のおすすめの武器屋ってやっぱりあそこか?
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仲間たちの案内の元連れてこられたのは、やはりあの親父さんがいる武器屋みたいだ
「いらっしゃい!」
店に入ると筋骨隆々の、まさしく絵に描いた武器屋の店主って感じの人に元気良く話しかけられる。まちがいないこの人があの有名な親父さんだ
「おぉ…」
「お、お客さんその反応は初めてだね。当店に目をつけるとは中々良い目をしてるな」
「ええ、仲間たちの紹介があって」
「お久しぶりです、店主さん」
「おお!ウェルトのアンちゃん、兵士になったとは聞いてたがそれからどうなんだい!」
「親父さん、私たちもいますよ?」
「おお!嬢ちゃん達も久しぶりだなぁ!元気だったかい?」
「お知り合いだったんですか?」
「冒険者時代はよくここの店を使わせてもらったので」
「常連さんの顔を覚えんのも仕事のうちさ、んで?今日は新入りさんの装備の新調か?随分と変わった服装をしているが?」
「店主さん、彼は今話題の勇者様ですよ」
「へぇー!ってことはあんちゃんが勇者様かい!見たところ剣を持っているから剣の勇者様か?」
「はい剣の勇者の霧島拓海です。よろしくお願いします」
「そうかうれしいねえ。今日はうちに勇者様が3人も来るなんてな!」
「3人っていうと?」
「剣の勇者のあんちゃんだろ?それと槍と弓の勇者のあんちゃん達が来てたな。槍と弓のあんちゃん達は武器を物色するだけだったが」
ここに来るのは俺が3人目か…しかし元康と樹は物色とは言ってたが…さてはウェポンコピーしていったな?
「ただなぁ、あの二人どうも動きが怪しかったなぁ。」
「怪しい?」
「ああ、店のもんが盗まれたって訳でもないがどうも武器を見て触ったりしながら一人でぶつぶつ喋ってちょっと気味悪かったぜ」
やっぱコピーしてたな。いくらシステムで武器をコピーできるとはいえ、ほとんど盗みを働いてるようなもんだぞ
「…それに関してなんですが銀貨を必要分お支払するんで、この店の武器を俺も触らせてもらえませんか?」
「ん?どういうことだあんちゃん?」
俺はウェポンコピーについて親父さんに話した。
「つまりなんだ?剣のあんちゃんは店に置いてある剣を全部コピー?して使えるようになるってことか?」
「そういうことです。」
「かぁー!やられた!ならあの二人は俺の店の品を盗んだようなもんじゃねぇか!」
めっちゃ怒ってんなぁ…まぁ勇者とはいえ自分の店でこんなことされたら腹も立つか
「で?なんで剣のあんちゃんはわざわざそんなことを話したんだ?あんちゃんも他の二人みたいにコピーすれば色々と得だったろうよ?」
「…まぁ…俺は小心者なんで。あまり…気が進まなかったんです」
実際、この先の不安。尚文に起こる不幸を見て見ぬふりするなんかを考えたらこんな小さいことでも罪悪感がひどいことになりそうだ。
……犯罪に大きいも小さいもないかもしれないけど
そう思ってたら、親父さんが顎に指を当てて考え込む。
「ふむ……中々誠実なあんちゃんだな、見た目の強さはともかく中身は意外としっかりしてそうだな……。…わかったぜ銀貨150枚でここのもん好きに触れていって構わないぜ」
「本当ですか!?」
おお、もっとするのかと思ってたからこれはありがたい、正直に話して良かった
やっぱり原作同様良い人だな
「なら、失礼させていただきます」
「ああ。それにしても、まったく…店のもんを盗まれてはないとはいえとんだ大赤字だぜ」
「あはは…。そのかわりこの店は今後ともご贔屓させてもらいます」
「頼むぜ?アンちゃん達にはたくさん活躍してもらわないとだからなぁ?」
そう言われつつ、俺は店の品を片っ端からコピーしていく。
ショートソードの条件が解放されました。
ウッドソードの条件が解放されました。
アイアンソードの条件が解放されました。
カッパ―ソードの条件が解放されました。
ヘビーソードの条件が解放されました。
魔法銀の剣の条件が解放されました。
魔力の剣の条件が解放されました。
etc……
「ふぅ…大体こんなとこかな?……えーっと親父さん?」
俺が店の剣をコピーしている間に親父さんの姿が見えなくなった
「店主さんなら先ほど奥のほうに行きましたよ?何やら考え込んでいたそうですが」
やっぱり、店の物をコピーするのはまずかったかな?…いや待てよ?…そういえば確かこの店って…
しばらくすると親父さんが戻ってくる
「おうあんちゃん。ついでだからこれも触ってみたらどうだ?さすがにこれは非売品だから売れねぇがな。」
そういって親父さんが見せたのは無骨だが何か不思議な雰囲気の金属を使ったような剣だった
目を凝らして鑑定してみると…
隕鉄の剣 品質 普通
やっぱり隕鉄シリーズか、ってことはこの段階で流星剣が使えるようになるってことか
「空から降ってきた珍しい鉱石で作られた剣だ。ゼルトブルの展示商品、隕鉄シリーズの試作品だ。どうだ?ちょっと変わるのを見せてくれないか?」
そういわれて解放しようとするが…
隕鉄の剣 ※条件を満たしていないため解放できません
流石に今のレベルだと解放が難しいようだ
「すみません、解放に条件があるんでまた今度来た時にお見せします」
「ほー、そいつは残念だが仕方ない」
「タクミ様、後はここで防具なども買うのもよろしいかと?」
ウェルトさんが提案する
「みんなの装備は大丈夫なんですか?」
「はい。我々は元々の装備をしばらく使う予定なので。今はタクミ様の防具が優先です。」
なんかわるいなぁ。でもこの人達の方が戦闘経験は豊富だろうし、ここは素直に自分の防具を優先して後々お金がたまり次第また装備を整えよう
「わかりました。ということなので親父さん、初心者の俺に合いそうな防具とあとは手入れ用の砥石を何点かお願いします」
「あいよ!今のあんちゃんだったらライトアーマーあたりが妥当だろう。コピー分の代金込みで銀貨280ってとこだな」
そう言われ、ほぼ自分の防具とコピーしてもらった剣を手にし親父さんの店を後にした
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本編だと確か錬はこのあとすぐに城から出てレベル上げを始めてたっけ?別に俺は錬と同じ道筋を歩む必要はないので原作知識を使える分だけ使うつもりだ
そのためにまずは…
「つぎは龍刻の砂時計に行きましょう」
「わかりました。ですが龍刻の砂時計で何をしに?タクミ様のレベルだとまだクラスアップは当分先かと思われますが…」
「次の波までの時間を確認するために武器にこの国の砂時計を登録するんです」
「なるほど…、伝説の武器にはそのような機能が…」
「あとは…他にも理由がりますが、それは着いてからですね」
「わかりました、ではこちらですね」
仲間たちの案内の元、三勇教会を目指す
…正直出来ればあまり近づきたくはないが、まだ現段階だと敵対行動はおそらくされだろうから行くなら今のうちだろう
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教会に近づくと何とも荘厳な建物が見えてきた、早速中に入ると
「まぁ、これは剣の勇者様。よくぞ我が教会に参られましたね。本日はどのような御用件で?」
教会のシスターさんに手厚く歓迎される
……この人もこんな笑顔の顔してるが裏では何をしているのやら
「えっと、剣の勇者の霧島拓海です。今日は砂時計の登録と砂時計の砂を出来れば頂けないかと思いここに」
「かしこまりました。少々お待ちください。」
「あっと、念のため武器の強化用のために複数個いただけないでしょうか?」
「はい。では、しばしお待ちを」
武器の強化用というのは嘘だ。いずれどこかのタイミングで尚文にも渡したいからな。ほかの勇者はその内どこかで手に入れられるだろう
「タクミ様、砂時計の砂を何にお使いで?」
「あの砂は特殊な武器の解放に必要なので強化用も兼ねて複数貰いに来たんです」
「なるほど…」
シスターが砂を取りに行ってる間に俺は龍刻の砂時計に近づいた
…でかいな…、大きさでいうと7メートルぐらいか?装飾も神々しくてとても人の手で作られたような気がしない印象だな
俺は剣を掲げる。すると剣についてる青い玉が光り、一本の光りとなって龍刻の砂時計の真ん中にある宝石に届く
30:12:56
どうやら無事登録されたようだな。表示を見るに日数:時間:分…か?
「お待たせしました剣の勇者様。こちらが御所望の砂時計の砂です。」
ちょうど良いタイミングでシスターさんも砂を持ってきたようだ。早速砂を剣に吸わせてみる…
龍刻の砂剣 ※条件を満たしていないため解放できません
これも隕鉄の剣同様にまだ解放は無理か…、ただレベルを上げればそのうち使えるようになるだろう
「ありがとうございました。では俺らはこれにて失礼します」
「はい。剣の勇者様にどうかご加護がありますように」
そんな自分たちに都合の悪い宗教敵を差別して悦に浸るような奴らの加護なんて願い下げだ
俺らは早々に教会を後にした
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教会を後にした俺らの次なる場所は魔法屋だ、ここで魔法の適性と習得できる魔法を買いに行く
「いらっしゃい、何かごようかい?」
小太りの、いかにも魔女って格好をしたおばあさんが出迎える
「おや?そこにいるのはテルシアちゃんとファリーかい?」
「おひさしぶりです」
「おばちゃんお久しぶり」
どうやらここでも2人は知り合いらしい
「今日は随分と大所帯だねぇ。ここには新しい水晶玉をお求めかい?」
「いえ、今日は剣の勇者様の魔法の適性と適性した魔法に必要な物をお願いしに」
「へぇ…噂にはなっていたけどそこのお兄さんが勇者様かい?ということはやっぱり勇者が4人召還されたっていうのは…本当なんだねぇ」
「はい。俺は剣の勇者の霧島拓海です。よろしくお願いします」
「はい、よろしく。今後もう店内を贔屓にしてくれるとありがたいね」
「ならおばちゃん、早速勇者様に適性と水晶玉を…」
ファリーさんがそういうと店主のおばあさんは少し困ったようにする
「ごめんねぇ…。適性は構わないんだけど…、あいにく水晶玉の方は国が大量発注してしまって今は在庫が空なんだよ」
そういえばあったなそんなこと…。そして意図的に尚文には一つも渡さないという国の姑息っぷり。
「そうですか…ならまずは魔法の適性をお願いします」
「はい、わかったよ。じゃあちょいと待ってておくれ」
そう言うとカウンターから水晶玉を持ち出して、呪文を唱えだした
「よし、それじゃあ剣の勇者様、この水晶玉を覗いてみてくれるかい」
「はい」
水晶玉を覗き込むと内側から光があふれてくる
「ふーむそうだねぇ、剣の勇者様は水と木の魔法に適性があるようだねぇ」
「水と木…」
錬は確か水と支援だったな…水は同じだが…木っていうと植物系統の魔法か?
「となると水と木の水晶玉が必要だけど…困ったねえ…」
「それなら初級の魔法書をいただけませんか?」
「構わないけど…勇者様はメルロマルク語が読めるのかい?」
「いえ…。でもたしか魔法書の方が習得すれば水晶よりも覚える数が多いんでしたよね?」
「おやよく知ってるねぇ。そうだよそれに魔法書だと魔法の扱いが上達しやすくなるからあって損はないよ」
「ならお願いします」
正直、あまり勉強は得意ではないし他にも覚えることは沢山あるがしょうがない
それに文字を覚えればカルミラ島の勇者魔法がいずれ習得できるはずだ
「はいはいそれじゃあ水と木の初級編は2つで銀貨20枚だね。魔法の適性料はオマケしとくよ」
「おお、ありがとうございます」
「勇者様には頑張ってもらいたいからね、お安い御用だよ」
やっぱりこの国にはこういう良い人もたくさん居るから尚文もそこまでメルロマルクに対して邪険にしなかったんだろうなぁ
……だからこそやはり三勇教なんて早々に消えてもらいたいもんだ
魔法屋を後にした俺達は城下町で諸々の準備を終えてレベル上げに勤しむ
主人公の名前に関しては安直に剣関連を連想してます
斬る→切る→切島→霧島
鍛冶→匠→拓海