はいあの……異世界職業名物【勇者剣聖聖女に賢者】嫌い作品ファイナルだと思いたい……!
もうこれ黒歴史のバーゲンセールみたいになってる……!
ああもう恥ずかしい……!
なお、前のボツと似たような部分があったりするのが主なボツ理由だったりします。
なんかもう自分だめだなぁ……とかハッと気づく時、恥ずかしくなりませんか? そんな心境。今まさに恥ずかしい。
未来の職が剣聖に決定する例のボツと似たような時期に書いたものです。あっちの冒頭が聖女云々なのはその所為。
───神様転生ってのを体験した。
それはそれは貴重な体験で、死んだ後に手違いで死んだ、なんて真っ白い世界で言われた時は「テンプレキター!」なんて思ったもんだ。
でもこの体験はくそったれなほどリアルであって、神様は人間のことが嫌いだし、手違いだろうと「何故神である
言われてつくづく思うけど、異世界で人間嫌い代表のエルフさんたちって、出来れば人間に近い姿でなんていたくなかったんじゃねーかなぁとか。
ああうん、俺も今まさにこの神に自分と同じ姿取ってほしくないです。なるほど、理解の出来ない嫌悪する相手に同じ姿されるのってムカツクのな。
なんにもしてないのに痴漢と勘違いされるほどに腹が立つ。いやそれ以上かも。
あれほんと腹立つよな。間違いや勘違いで社会的に死ぬって冗談じゃねぇ。電車では常に両手になにか持つようになったし、常に万歳みたいな状態乗ることになったきっかけだよふざけんな。なんでてめぇらの都合でこっちばっか辛い目見てんだよ。
痴漢する馬鹿とか冤罪ふっかけてくる馬鹿とかマジで滅べ。
女性用車両とかどうでもいいから男性用車両作ってくれよ、他は知らんけど俺が利用する電車にゃなかったんだよ。
と、軽く前世を愚痴ったところで。
手違いで死んだのは確かで、けど生き返らせても秒もかからず死ぬことは確定しているほど、元の俺の体はミンチさんで、あらゆるトラック事故の中でも相当に悲惨なことになっているそうだ。ていうか説明がめんどいからって映像見せられた。吐いた。
だから別に管理している世界に転生させてやるからそっちで好きに生きろ、ということらしく。
「あ、あのー……転生特典、なんかは……」と訊いてみれば、心底呆れた雰囲気を醸し出して、眩い光は仰った。
「───……なんだ貴様。貴様は贈り物がなければ生きることも成長することも出来ない、あちらの世界の赤子以下のカスなのか? あちらで生きる者は皆平等に、産まれ、生き、成長している。親の違い、稼ぎの違いはあれど、それは変わらん。だというのに自分は、自分だけはそれらより秀でた、“産まれながらの
「───」
無理っす。
ここまで言われた上で、向こうで懸命に生きる人を無条件で押し退ける
テッ……テンプレなんてクソくらえ!
そりゃそーだよ! 世界で見りゃあほっときゃ分単位でそこかしこで産まれてる人間一人一人をきっちり管理して、手違いで殺しちまって謝る神が何処に居る!? 世界規模で管理してる神様が、いちいち人一人の思想とか気にして生きてるわけねーじゃん!
神様にしてみりゃ俺らなんて勝手に自分達でルール作って、いっそ神様にしてみりゃあ名前だって神とか勝手につけられて、都合悪い時ばっか神頼み~とかされて、救いがなけりゃあ理不尽に悪態つくだけの存在じゃねーか! 自分って存在を金儲けとかに使われて、名前勝手につけられて、不幸になりゃあ理不尽に馬鹿にされて、なにをどう喜べと!? 金だって管理してる野郎が私腹肥やすために使ってるし、なのに怒りのぶつけどころは全部神!? そりゃ怒るわ! 呆れるわ! 諦めた目で見られるわ! こんなん俺だって管理しろとか言われてもしたくねーわ!
それに……冷静になって思い返してみりゃあ俺チートとか嫌いだったじゃん! なにがテンプレだよ異世界転生だからってなんか勘違いしてねーか俺!
ゲーム配信見てる時やオンラインバトルしてる時はあんだけチーター嫌ってたくせに、いざ自分が転生ってなったらチート能力ください!?
“異世界転生”って言葉を
「……特典はいらないっす」
「ほう? 目から濁りが無くなったな。───いいだろう、“人間”。ではこれより貴様を異なる世界、アドガルドへ転生させる」
「───……ああ、なるほど。つまるところ、それでも特典を願っていた場合は───」
「微生物の糞にでも転生させていたな。文句があるならそのまま死ね」
デショウネ!
月を見る度思い出しそうな言葉を最後に、俺の意識は途切れた。
……。
……そう、神様転生、というものを体験した。
大変貴重な体験だった。そりゃもう説明できるなら全力でしてあげたい、ひっでぇ記憶。でも誰かに話そうとすると口が動かなくなるので、まあ、神の存在は秘密なのだろう。
逞しくカッコイイ父と、美しくやさしい母との間に産まれたらしい俺の今世の名はアリシア。ハウルセン村のアリシアだ。
コッテコテの剣と魔法の世界っぽい異世界で、王都~とか大きな町~とかに行けば、きっとあるであろう冒険者ギルドを思いつつ……テンプレなんてくそくらえ、と今日もアリシアは美しい女性のおっぱいを吸っております。
女性経験なんぞ死ぬ瞬間までついぞなかった前世のマイサンにおさらばし、女性として生を受けた今世。マイサンの無念を晴らすが如く、日々前世の俺の好みドストライクの美しき女性のおっぱいをちうちうレロロマッチュモッチュと吸って舐めてキスして揉んで。
い、生きるために必要なことですカラ! すっ……吸わないとホラッ……死んじゃいますし!? 揉んでるのだってほら、猫がもみもみやってくるアレの真似だから! ネ!? ネッ!?
でも前世で妄想に妄想を重ねた舌技でどう攻めようと責めようと、この美しき女性が動じることはなく。所詮童貞の“きっとこれは効くに違いない”なんて妄想舌技は、無駄な努力に終わったっぽい。童貞、乙。
だが悲しむまい。嘆くまい。おっぱいが目の前にあり、好きに触り、吸ってよい。これだけでご褒美じゃないですか。
ズキュウウウンと高ぶる我が分体はもうないけれど、思考が男であるならば、それだけで俺の中の童貞は成仏できた。妄想垂れ流しでまだまだやりたいことがと叫んでいるけど、成仏させた。
女性で興奮するのは吸うことが許される時期までだ。
以降は乳離れとともに、そんな妄想からも離れていきなさい、俺。
……? 赤子なのに女性のおっぱいに興奮出来るのかって?
反応するSUN*1が我がシモに存在しなくても、人は思考で興奮出来る。
とうとう本物を見ることが許されなかった非モテ童貞の俺の前に、無防備にさらされた大きなたわわがございます。しかも好みドストライクの美人さんの。
これで喜ばぬ童貞がおりましょうか。……おりますまい。独断と偏見でおらぬこととしまする。なので腹がパンパンになろうが限界まで堪能する。急激に吸うことはせず、ゆっくりじっくり長く時間をかけて。
……ああ、前世の俺が浄化されていく。
なんか急に、天より差し込む光とともに現れた天使の子のような存在に、前世の俺が引っ張られていく。
子供天使が持つラッパっぽいの、あれってなんなんだろうね、なんて考えてたらやがて前世の俺は天へ召され───……俺の意思でおっぱいを堪能する今世の魂が残された。
え……だって、おっぱいぞ?
夫以外唯一今この時期の俺だけが自由にしてよい、おっぱいぞ?
成長してしまえばもはや触れることさえ叶わぬ……そんなものを堪能しないなど……恥と知れィ!
なので堪能する。至福である。ガキのうちから至上の福なんて決めてんじゃねぇとか言う人もおるでしょうが───馬鹿野郎! 貴様が俺の福を語るな!
そうしてお腹を満たし、トントンされてゲップをすれば、あとは寝かされ、寝たと判断すれば母は移動して編み物だのを始める。
そんな中、寝たふりをしていた俺は魔力を感じることから地道に始め、自分の中の魔力を捕まえることが出来てからは、それを尽きるまで行使、気絶するように眠った。
テンプレは嫌いになりつつあるけど、これで魔力が増えるなら……とやってみたのだ。よくある話ですけぇのう。
結果はこれっぽっちも増えやがりませんでした。
やっぱテンプレってクソだわ。あと結局自分の前世の記憶が産まれた時からあるんなら、これって普通にスタートダッシュチートみたいなもんだった。
だから俺は、一つの絶対的な条件を自分に課することで、この前世の知識チートを迷いなく使っていくことを決意した。なんかテンプレチート知識なんて大体覆りそうな世界な気がするけど。
というわけで話は戻って魔力最大値拡張の話。
使い切ってから寝る、で増えないのであれば、ではどうすれば増えるのか? を考えて、魔力……この際MP、と割り切るけど、MPが満タンな状態で広げるイメージ? を働かせるのはどうか、といろいろ努力を続ける。ペットボトルに水をなみなみ入れて、それを膨らますようなイメージだ。多少は膨れる。でも最大値はある。じゃあその入れる容器がゴム製ならば? など、イメージをいろいろ膨らませた。
結果としてこれが正解、成功。
ほんのちょっとずつではあったけど、確かに魔力量が増えている自覚を得られた。
こうして赤子のうちから魔力を強化~なんて、テンプレでありそうだけど、そこはちと考えがあるのでくそくらえはまた今度で。
……。
ある程度成長してからは、冒険者だったらしい父に剣を習い始めた。
父が冒険者……うーんテンプレ。でも母とは冒険者仲間だったーとかではなく、たまたま旅の途中で助けた村娘さんに父が一目惚れ、母も一目惚れ。
ともに冒険してきた仲間にスワンスワンと謝り、脱退。母と結ばれることとなり、現在がこんな感じなんだとか。
「よしっ、いいぞっ! もっと遠慮なく踏み込んで振るえ! ただし攻撃に集中するあまり、防御が疎かになるのはいただけんっ!」
「あいったぁーっ!?」
コッ、と木剣で頭を軽く叩かれる。
相当軽く叩かれてるんだけど、声が出るのは条件反射みたいなもんだろう。日本人ならでは……でもないけど、大して痛くもないのにイテッとか言っちゃうアレに似てる。
まあわざとでもなければ、あいったーなんて言わないだろうけど。俺の場合はGOD呪いをかけられてる所為で、痛いとか感じたりした場合はあいったーになる。記憶を持って生きることを許可するための呪いなんだって。いやいいけどさ、なんでそこであいったー? アニメのヒナまつりでも好きだったのカナ?
「じゃあ次は体を魔力強化してからかかってこい」
「はいっ」
魔力を操り、基本身体能力を上げる。
そうして地を蹴り接近、木剣を振るってみても、カッカッコッと軽く受け止められ、逸らされ、結局は疲れ果てて俺が降参する、がほぼの日課みたいなもんだ。
MPMAXの状態で膨らませないと意味がないから、魔力強化の際には消費は出来るだけ避けている。
「よし、いくぞっ! まず足っ!」
「とあっ!」
「次! 腰!」
「下から持ち上げて回して弾く!」
剣を持っている相手からの素早い水面蹴りをぴょいと跳ねて避ける。
直後、流れるように宙に居る俺を狙うように、回転とともに振るわれる胴一文字を下から掬い上げるような弧を描く木剣で、巻き込み、払い、着地とともに踏み込んで剣を振るう。
体幹トレーニングは常にやっているので、多少無茶な格好でも踏ん張りは効く。
けど、それが隙にならないかっていったらノーなわけで。
「はい立て直しが遅い」
「あいったぁーぁあああっ!? あいったぁっ!!」
スパァンと足払いをされて、自分で作った勢いのままに回転し、ドベシャアと倒れた。
ち、ちくしょう身体能力強化を使ってもちっとも勝てぬ!
これがこの世界の冒険者の実力……! やっぱり適当な知識持って産まれたって、強い人には敗ける……! ……うん、これが現実ってもんでございましょう。良き、実に良き。
そう……それでいい……それでいいんだ……!
オンラインゲームでだって自分より上手い人は腐るほど居た。
そんな中で頑張って順位上げて、頑張ってたからこそチーターに蹂躙された時、心から怒ったんじゃあないか……!
人知を超えた存在からの贈り物なんざ要らない。
貰った所為で“なにかをしなければいけない病”を患うのだって冗談じゃない。
能力を使える者は学園に通わなければいけないイベントも俺には必要ない。
そう、俺は赤子の頃から始める成長知識チートを存分に使う一方、これだけはと決めていた。
俺はこの村とともに生きる。
学園だのなんだのに行くつもりもないし、強制イベントが起ころうがそれを解決した上で意地でもこの村に根付く。
別の国がちょっかいかけてきて~とか知らん。俺が行かなきゃ厄介なことにとか知ったこっちゃねぇ。
将来とんでもない美女になるであろうお姫様がお願いしにきた~とかだって、知るか死ねボケって返せるレベルでどうでもいい。あ、王子様でもね? 知るか死ねボケ。
俺、アリシア・ハウルセンは、ここ───ハウルセン村で生き、ハウルセン村で死ぬのだ。あ、ちなみに種族はエルフです。ヤッホウ寿命長いぜェエエ!!
なので剣も弓も魔法も拳も、なんであろうと強化していくつもりです。長生き出来るなら、自分の成長ってものの可能性を追求したい。
え? なら冒険に出た方がいいんじゃないかって? 知らん。
俺は、この村で自分の果てを手に入れるのだ。最強~だとか、なにかやっちゃいました? とか知ったこっちゃない。俺は自分の果てを知りたいのであって、そこに“最も強いのか否か”とか、“ただ自分が快適に過ごしたいだけの衣食住現代知識無双”とかどーでもいいわ。これっぽっちも興味ないし、そもそも俺には関係ない。無自覚最強さんとかだってどーでもいーわ。俺は俺を自覚した上で、この村で生き、骨になって死ぬ。それでいい。それがいい。
あと恋愛だってする気もなければ、男に抱かれるつもりもない。
子孫? パパンとママンに弟か妹が欲しいってONEDARIでもするよ。俺には結婚願望なんざこれっぽっちもないのだから。
結婚とは、人生の墓場だ。
よほどに愛し合うか妥協し合うかしなければ、大体が喧嘩して離婚するのだ。前世の俺の親はそうだった。あ、別に悲しい昔語りがあるわけじゃないよ? 俺は今の俺が大好きだ。二度目の人生ではあんな惨めな生き方は~とかそんなことも考えちゃいない。前世が惨めだったから今の俺が居る。満たされた生活して来たら今の俺は居ない。それでいい。
そして惨めだったからこそ、他人同士が書類と自分らの気持ちを証に家族になること、なんてものにこれっぽっちも期待も希望も抱いていない。
女性経験? そりゃしたかったさ。でも無責任なことなんざしたくなかった。親のことで懲りてるんだ。好きになった相手に愛し続ける、なんて言えない自分にこそ呆れたし、失望もした。所詮そんなもんだ。
だがどうでしょう。
今の俺はおなごである。女性をたらしこんでも、責任云々なんざ発動しないのでは?
というわけで俺は、この美しき女性エルフが住まう集落を守護りつつ、隙あらば麗しい女性エルフをたらしこんで
「人生は薔薇色だー!!」
「隙だらけだばかもの」
「あいったぁあああーっ!?」
そして鍛錬中にボコられる俺であった。
お、おのれぇパパン! だが強く美しく頼り甲斐のあるエルフに成長するために、この鍛錬はきっと必要なもの! エルフなのに弓とか魔法じゃなく剣で戦うパパンはいわゆるダークエルフというやつで、母は普通のエルフ。俺は肌は普通のエルフで、目はダークエルフ側の赤色。髪の色は銀色を主体に、前髪側に金色がメッシュっぽく出てる感じ。
こう……正面ド真ん中の一房の銀髪を囲むように、その横を金髪の一房が左右から囲むように眉間あたりでバッテンを作る感じ。で、さらりと鎖骨までを流れるモミアゲも金色。ステキだ。
なお俺の趣味で、後ろ髪は肩甲骨あたりまでで切り揃えるつもりである。
やっぱりどうせおなごに産まれたなら綺麗で可愛く、優雅に、そして力強く成長したいものぞ……!! あ、性格は中身が俺なのでお察しである。
……。
さて。この世界では10歳になると、祝福の儀というものが行わr(略)
あーぁはいはいテンプレテンプレ。どーせ俺が剣聖とかになるとか、この村に居られなくなる理由が発生する祝福が与えられるんだろ?
いいよもうそういうの。
というわけではい、祝福はなんかいきなり天から光の柱がドンチュゥウウウウウンと降り注いで発現するようで、俺も例に漏れずドンチュゥウウウンされました。
一人で、木剣での素振り稽古をしていた時でした。そうして齎された祝福は───
「───……聖女」
頭の中に浮かんだ名称に───俺は噴き出した。
もう一度確認するも、やはり聖女。何度確認しても聖女。
ステータス画面なんてものが開けない、異世界っつー現実世界において、目を閉じて意識して、祝福を得ればなんか勝手にそうすれば見れる、という確信とともに、自分の祝福の名だけを確認できるソレで、確認しまくった。
やがて俺は───爆笑した。
腹抱えて爆笑した。
ネットとかで書いて表現するならこー……
ちょwwww おまwwww 似合わないにも程ってもんがwwww
あーうん、気分はそんな感じでごわした。
いやそりゃ魔法とかも散々練習したけど、なにより剣の腕が上がった俺に聖女ってお前。神様アータ最高。
ですが? 俺も巷じゃ黙っていれば超絶美人とか言われてる十歳です。
いいだろう……受け入れてやろうじゃねぇか聖女の祝福……!!
「あーもー笑った笑った……、……? あ、いやいや」
受け入れるとは思わなかった? いやいや、祝福に罪はないでしょ? くれるんなら貰いますさ。でもさぁ、それが原因でお国から来るやもしれん『勇者とともに魔王討伐に出かけるんじゃー!』を受け入れるかはまた別でしょ?
なのでステータス……なんてものはやっぱり見れないから、強化魔法とかを使ってみて、そういったサポート魔法が強化されているかを確認してみる……と、結構強化されていたっぽい癒し系の魔法とかサポート系、強化系の魔法を使ったりしつつ、やっぱり剣を振り回していた。
剣聖? 賢者? 要らん。冒険に出たいんだったら戦士と僧侶と魔法使いと武闘家と商人を用意しろタコ。
大体昨今の異世界ファンタジーときたら、なぁ~んで剣聖とか聖女とか賢者なんだよ。お前戦士と僧侶と魔法使いナメてんの? てかなんで大体の場合は武闘家と商人が蚊帳の外なんだよ。特に商人。旅をするのにお金の管理が得意な人を度外視するって結構ヤバいと思うんだけどなぁ。
あ、ちなみに言うまでもなく、テンプレ勇者は『遊び人枠』で事足りてるんで、遊び人はどうしたんだよ、なんて言葉は度外視どころか大絶賛活躍中である。盗賊はどうしたって? 知らん。初期はなかったんだよそんな職業。*2
魔王を倒すっていう現地人の強い思いよりも、外の世界から来てゲーム感覚で活躍しようなんて緩く考えてる勇者が『遊び人枠』から出ることなんざ有り得んよね。
異世界勇者物語へはそこんところでツッコミを入れたい。
さて、祝福に関してだけど、これは受け取ったならきちんと申告しなければなりませぬ。村の長に、あたしゃこげな祝福ば受けたギン、とか報告するのですウフフ。
で、俺はきちんと報告した。
「
嘘は言ってない。祝福について、嘘は世界的に犯罪となりますれば、嘘などつけぬのです。今の俺が神の話題を口に出来ないように、祝福についての嘘は口にできねーのです。あ、ただしそれはこういう申告の際にであって、自分に害為す存在とか怪しい存在に、『俺の祝福は聖女だべさー!』なんて、“訊かれたら応えますゥ~”な掟は存在しない。
てかこうして族長に申告、受け入れられることで、そういう『他者には教えずとも良し』の効果が得られると聞きました。ママンに。
で、案外知らない人多いし、なんか女の男バージョンは男だろ、って理屈で『聖男』、とかいうジョブを考える逞しいお方もおりますが───聖女は【聖人の女バージョン】です。これマジです。てかそれだけです。なんか回復職の上位版だとかそういう職業だとかやたらと思われてるけど、実際はそんな感じでは一切ないです。ただ女性の聖人ってだけでなんでサポ魔法とか使えるんだこいつら、と異世界転生ものの聖女を見るたび思うあなたは正常です。
ていうかそもそも聖人の枠には元から女性も含まれていて、女性であっても聖人、と呼べば済む話なので、わざわざ聖女って呼ぶ意味ないはずなんだけど……“めんどくせーしとりあえず区別しときてー”、とか考えたどこぞのエロい人が聖女とか作ったんだとおもーよ?
きっとその人、『聖女様だー!』とか誰より先に言ってみたかったんじゃないかな。そーだよね、異世界モブとかになったら、一度は聖女を見て言ってみてーよね。そーだそーに違いねー。そういうことにしとこー。
「ほお、セイジン、とな。初めて聞く祝福じゃの。どういったことが可能なのかの」
「はい。主に“整える”能力に長けているようです」
「整える……なるほど、整人、と書くのだろうの」
嘘は言ってません。傷を癒して整えたり、状態異常を癒して体調を整えたりできます。なお、漢字にふりがなを振るような喋り方をしてるけど、ただ単に自動的に翻訳されてるだけであって、実際には俺の目の前に居る玄田哲章さんボイス似のじっさまが、
『うべぇろふもみゃろるるるぇかーっ!!?』
みたいな言葉を口からこぼしてるだけです。GOD翻訳すげぇ。
俺も日本語に完全に傾けて聞いてるから、今さらこの世界の言葉とか覚えられる気がしない。興奮して声を大きくしてる時なんか、異世界おじさんの田淵先生のお説教ボイスに聴こえるから、いつビンタが飛んでくるかとか身構えちゃうし。
「ときに
「ほっほ、弓や魔法よりも剣に秀でたお前とはほぼ対極に位置する祝福じゃて。清楚で神聖味があり、美しく清らか……およそ不浄とは無縁の言葉を集めたような祝福だと聞く」
「───ぬっく!!」
「? ぬっく?」
あの。自分、爆笑いいでしょうか。
舌を噛まねば終わってた……! まあ!
そしてすいません、およそ不浄を煮詰めたような性格の、女性好きで美人なだけのエロフが聖女になってしまって、ほんっとーにすいません。
前世があっても10歳になっても心がゲスいままでごめんなさい。あとまだママンのおっぱい吸ってる外道ですマジすいません。
いやちゃうねんで!? これはきっちり言い訳させてや! 俺がっていうか、ママンの方が子供の乳離れっていうか、甘えるのをやめるのを嫌がってるパターンなんです!
なんか最初は凛々しい母であろうとしてたらしいんだけど、俺があんまりにもべったり甘えておっぱいに夢中になるもんだから、なんかその姿にきゅんきゅんしちゃったとかでね!? お、俺だけが悪いんじゃないんだよ!? ほんとだよ!?
……あ。あとね? エルフってほら、種を守るためだけに子を成すから、普通は兄弟姉妹が居ること自体が珍しいんだって。
だからほとんどのエルフが、子は一人だしオセッセも一度きりだったりする。
パパンは家族思いだけど、恐らく愛を確かめる行為を一度きりしかしておらぬ。
剣を握れば口が動く我がパパンは、普段は案外寡黙なほうであり、妻に愛を語ってくださいなんて言ったところで、顔を赤くしてそそくさと逃げるだけなわけで。
そこにきて、娘の乳離れ。寂しさが一気に許容範囲を越えてしまったっぽいのだ。
それを解消させてあげるためにも、俺は甘え、ママンの愛を受け止め、たわわへのちうちうレロロマッチュモッチュをやめないわけなのです。*3
そして若い姿を長く長く保つエルフという種族に、心から感謝を。
あの頃から大して外見も変わらん好みドストライク母が、自ら胸を曝け出して、おいでって言ってくれるんですヨ? いかないわけがないよね。
前世と数えて、いい歳した大人が恥ずかしくねーのかって? はっは、前世なぞとっくに成仏したわ愚かめ! 愚か者ではなく愚かめ! 愚かサルベージと呼んで差し上げますわ! あ、それ俺か。愚かって言葉好きだし、愚かで居ればおっぱい自由にしていいなら最高じゃないですか?
ていうか欲望丸出しの男なら、いくつになっても美女のおっぱいにゃあ目が行くもんだと俺は思う。少なくとも俺はいつまでもエロい猛者でありたい。あと隙あらばユリー・チャコフスキーもとい『百合ぃイチャコラ好きー』したい。
ママンは甘えさせてくれるけど、さすがにその先には突入出来ん。
だから俺は、美しきおなごを俺に惚れさせて、くんずほぐれつの関係になる必要があるのだ。
そう、俺はいつまでもエロい猛者でありたい。それは性別が変わろうと前世の魂が天使に持って行かれようと変わらん───いいか! 一切変わらん!
あたかもディアボロとボスの肉体とスタンドが分かたれようと人格が存在していたように、俺は既に前世とは切り離された存在よ! その俺が言おう! 俺はエロスの権化ぞ! 男になんぞ興味はない! 男の娘にも興味はない! ぬぁああにがショタだカワイイ男の娘だ! どんだけかわいかろうが男は男だバカモンがァァァァ!!
いいか! 俺は女の子が! 女性が! 美女が好きなのだ!
あァン!? 所詮顔かよだと!? バカヤロー! 俺の基準は性格込みだ! どんだけ顔が良かろうが性格が激烈ブスを美人だなんて認めねー!
そういうヤツに限って陰でひっでぇ醜いツラしてゲヘヘヘヘって笑ってんだよあー醜い! 一般的に顔がよろしくなかろうが、心の清いお方は陰でも普通にころころ表情変えて、日常ってものを普通に生きてるもんだ! そりゃあ醜い顔も時にはするだろうよ! 怒りや憎しみを抱かないお子なんざそーそー居るわけがねーからなー!
だがどーよ!? 常にだれかを見下して、醜い嫉妬ばっかで表では愛想振りまいてる顔だけ女……ァアアアアアアア無理! *4
てわけでハイ。顔だけの心が醜い女なんて毒リンゴ食べて仮死状態になって、気を失ってるうちになんか知らない、顔も見たことも性格も知らない王子に寝込みを襲われて何日も洗浄してない口内を濃厚キッスでレロロモジュマヂュぶっちゅぶっちゅブハァと蹂躙されればいいんだ。
好みだからって仮死状態の女の子にいきなりキスするとか相当やべぇレベルでイカレた王子だぜぇ……! 初めてあの物語を聞かされた時は、同じ男として軽蔑したもんだ……。こんなクズが居るもんなんだな……ってな。
そして今この俺は、立派なクズのまま転生、成長いたしました。
許可があることをいいことに、好みの女性のおっぱいを好き放題しているのです。
母でさえっ……母でさえなければっ……! などと最低なこと考えてる時点でもうほんとやべー。自分で自分を“俺史上最低のクズ”だと認めてしまえるなんて、成長過程でいったい誰が、何度思うのだろう……とたそがれてしまった。しまいながら乳首吸って胸揉んでるよ。クズだ。でもさ、どれだけさ、周りや本人が母親だーとか言おうが、前世持ってると今さら前世の母以外母親だーとか思えないんだよね。前世の母は、というか両親はとっとと離婚したクズだったけど。
その所為で、血縁的には母であろう好みの女性に欲情してるクズですごめんなさい。
よし族長を前にした今の自分へ意識を戻そう。
というわけで、俺は聖女ではなく聖人なのだ。
ゴホホハハハハ馬鹿めぇ! 誰が伝えたかは知らんが中途半端に聖女~だなんて名付けるからこんなことになるんだ馬鹿めぇ! ……などと思っても口にしちゃダメ。OK? この世界の神様ほんとマジで容赦ないから。
普通に成長する分なら許してくれるけど、不正をいたすと人間として扱ってくれなくなるから。
でもさぁやっぱりさぁ、聖人が回復とかサポート魔法とか得意~ってあたりがやっぱり納得いかんのよね俺。
聖人っつってもいろいろあるじゃん? なんでサポート魔法的なものが得意なん?
教えて? 祝福の名前だけ教えてくれる謎能力さん、と目を閉じて願ってみれば、
聖人について。*5
「………」
余計になんでじゃい。って気分になった。魔法関係ないじゃん。
あの、僧侶でよくない? 徳が高くて人格高潔、って……異世界転移ラノベで集団転移した時にカースト上位ってだけの性格悪い女子生徒が聖女になった話とか見たことあったけど、……と、徳が高い? 人格高潔? 生き方において他の人物の模範に……? ブボッホちょっと待って! 崇拝ってどこらへんをどう!?
お、おーけーおーけー解った分かった判ったよ! うんワカッタ! 聖人と聖女は別だ! 少なくともああいう集団転移での聖女は聖人なんかじゃないわうん! 聖人に失礼だよアレ!
実際俺も自分が聖女認定されて爆笑出来るほど性格悪いし。高潔? ないない。
でもああはなりたくないので、少しはそういった存在になれるように───え? なに? なんか文字が追加されていってる。
あの、
あなたの聖女(笑)について。*6
なんか爆発して死ぬ。
いやちょっと待って、なにこれ。
聖女……いやうん聖女……うん、いやちょっと待って、聖人……いや、うん。
俺女性に真っ直ぐで(おっぱいについて)誠心誠意脳内で語ってただけだよ!?
ていうか様々込みで聖女(笑)認定されてたってだけでめっちゃ恥ずかしいんですけど!? でもちょっぴり誇らしいのが悲しい!
なんかひとりの女性を愛し、女性の寂しさを察し、支え続けたことで選ばれた~とか続き書いてあるし!
い、いや一応母親なんですけど!? あの、わかってる!? 俺が一番わかってないかもだけど、母親───
エルニーナ・ハウルセンについて。
…………。
(ママンがママンじゃなかったァアアアアアアアアアアッ!!)
いやおいなんで俺こんなこと祝福から教えられてんのちょっとォォォォ!!
あまりにもあんまりな現実に、目ぇ開けたら族長がめっちゃおろおろ困ってんじゃんどうしてくれんのもぉおおおっ!!
そういやパパンもママンをじっと見て笑むことはあっても、ママンがおっぱいあげる時は目ェ逸らしてたし、ITONAMIもしないし同じ部屋で寝なかったし!
そ、そういうこと!? 義妹だったから手ぇださなかったと!? 義妹だったからなんかぎこちなかったの!? 話しかけるにもなんかもごもごしてた理由これ!?
(たっ……ただの口下手無口キャラとかじゃなかったのか、パパン……!!)
そりゃ複雑だろーよ! 双子の妹とか、そりゃ複雑でしょーよ!
ででででもどーすんのこれ! 俺、なんかママンの妹を堕としたことになってるらしいんだけど!?
そういやなんか最近はおっぱい吸ってる時、やたらと押し付けてきたり息が荒い時があったり───アーッ!!
きっと最初めっちゃ使命感に燃えてたんだろうね! 舌技とか思って俺がレロレロしてた時も、姉の代わりにーとか頑張ってたんだよね!?
なんかごめんなさいやべぇすっげぇ罪悪感! ……でも好みのお姉さんが実はママンじゃなく、俺に惚れ……あれ? 堕ちてるって惚れてるっていうの? あれ?
でも俺に並々ならぬ感情を抱いてるって───……
「…………ならばよしっ!!(どぅーてーてるるれれ~れれる~♪)」
「なにがじゃ」
脳内で曹孟徳さんが誇らしげな顔で頷いていた。そしたらなんかアニメ蒼天航路の例のBGMが流れた。何故か。*8
───……。
……。
聖女にもいろいろあるらしい。
それを知ったのは、
「なるほど。剣の聖女、魔法の聖女、呪文の聖女、法力の聖女……いろいろあるんだなぁ」
自分の祝福についてをいろいろと知っていくうち、そーゆーのを知ることが出来た。
というのも、祝福は得たらそれでハイ終わりではなく、成長させることが出来るのだそう。MP拡張のついでに祝福でもなにか出来ないのかなーといろいろやっていたら、気づくことが出来た。目を閉じたまま祝福のことを知ろうとすると、知識が流れてくると。
で、妙に納得した。聖人とはそもそもなにかしらに秀でた者~とかwikiさんに書いてあったそうだし、それならサポートが得意な聖女はもちろん、剣も魔法も体術も得意な聖人が居てもいいわけだ。
で、俺は聖人の祝福持ちで、古くから広く浅くを学んできたわけで。
(……OK、俺は文武に優れた気分で居る田舎のガキ大将チックな聖人ってわけだ)
“剣”の聖女でもない、“魔法”の聖女でもない。
そう……俺は……! “村人”の聖女……!!
武に秀でた聖人でも知に秀でた聖人でもない! この村で誰よりも“村人”に秀でた聖人ッッ!!
国公認の盗賊が誕生したのはリメイクからである。
盗賊が酒場で勇者に声かけられるのを待ってるとか、普通に考えて怖いわ。
聖人とは一般的に、徳が高く、人格高潔で、生き方において他の人物の模範となるような人物を指す。
主に特定の宗教・宗派の中での教祖や高弟、崇拝・崇敬対象となる過去の人物をさすことが多い。
そして最も優れ、徳の高い聖人のことを大聖という。
*wikipediaより
女性に誠心誠意真っ直ぐに、徳高く高潔で居続けるあなたにぴったりの祝福です。
あなたが女性を愛する限り、祝福は成長し続けます。
名前は聖女でも聖人でも構いません。
ただし男性と関係を持つと……なんか爆発して死にます。
姉のエルルゥナが子を産んだ時に死亡した時から、彼女の代わりとして心強く母代わりをしてきた。
姉を己の半身と思っており、亡くなったのなら自分がと強く想うあまり、姉の子であるアリシアを愛しすぎている。
時折アリシアを騙していること、姉が既に居ないことに心を痛めているが、そのたびにアリシアに慰められ、甘えられ、付け込むように愛撫され、感じさせられ、堕とされた。
今や娘だとか家族だとかどうでもいいくらいにアリシアを愛している。
なおこの世界じゃ同性婚とか禁止してないので結婚もエロォスも可能であり、同じ村で種を増やすエルフにとって、血縁者と結婚することは別に珍しいことでもない。子を成すかは別として。
*注:母乳を与えている時に出ているものは魔力で作ったものであり、男性経験は皆無である。むしろ男は嫌いと言っていい。男とくっついたから姉は死んだのだと本気で思っている。それもあってかアリシアに並々ならない感情を抱いてしまっている。
【蒼天航路 BGM 蒼天】で検索すると聴けます。youtubeあたりで。
どぅ~て~てるるれる~れれる~♪(ならばよし)