凍傷気味のみかん箱   作:凍傷(ぜろくろ)

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同日投稿十話目。
もはや迷惑行為じゃなかろうか……。


片馬鹿 -片田舎の剣聖に転生した馬鹿の話-⑩

 ヘンブリッツ君と存分に仕合ったあと、結局誰も我も我もと挙手しなかったので、目を逸らしている者から率先して鍛え上げた(物理)。

 鍛錬が終わる頃には自爆されたヤムチャさんのような格好でぐったりしていた騎士さんらだったけど、得るものがありすぎて有難いくらいですと言っていたので、無駄にはなっていないはず……!

 さて、そんな初指南が終わったあとの酒場で。

 

「えー、それでは。ベリル先生の指南役就任&問題無くみんなに認められたことを祝しまして。カンパーイっす!」

 

 ココンと、団長副団長、司会進行役のクルニと、指南役である俺とで、木製ジョッキを叩き合わせた。

 ココンっていい音が鳴った。

 うーん、いいね。スレナと飲んでた時も思ったけど、このタルに取手を付けたようなエールジョッキって、なんかいいよね!

 ジョッキの形にほっこりしていると、アリューシアが早速コクコクコクコクと酒を飲み、串焼きを頬張ってはもう一度酒を飲み、酒で咀嚼物を流し込むようにして料理を堪能していた。

 

「美味しそうに飲むねぇ」

「はっ!! ア、アァアイエソノゥ……! リョリョリョ料理が美味しくて……!」

「団長、お酒超強いっすから」

「クルニ!」

「ははは、そりゃあいいな。俺も教え子とこうしてお酒を飲む日が来るなんて思わなかったよ。改めて、大きくなったね、アリューシア、クルニ」

「うぅう……はいぃ……」

「あはは……ちょ、ちょっと照れるっすね」

 

 いや、実際嬉しいのは確かだ。

 ベリルになって、鍛錬ばっかだった俺にもこうして一緒に酒を飲んでくれる弟子が居る。

 そんな些細がこんなに嬉しい。

 上機嫌でグビリグービリと酒を飲んでいると、すぐに空っぽになってしまう。

 おっといかんいかん、もうちょっとペースを考えないと。

 

「先生、お注ぎ───」

「どうぞ、ベリル殿」

「!?」

 

 飲むペースを抑えよう、と思ったら、空になったジョッキを見てヘンブリッツ君が酒を片手に言ってくれる。

 あ、これってアリューシアが『自分もお酌したかった』って場面だったっけ? とちらりと見ると、顔を逸らしながら悶々としているアリューシアを確認。

 ……ふむ。

 

「ありがとう、ヘンブリッツ君」

 

 注いでもらって、一気に飲むのではなくきちんと味わって。

 それを飲み終えると、アリューシアへとにこりと微笑む。

 

「!」

 

 ぱあ、と明るく笑顔が広がる。

 アリューシアは慣れていないのか、そろりそろりと両手で酒瓶を手に、酒を注いでくれる。

 それを見て、漫画であった、ちっこいスレナがガーデナント氏に頑張ってお酌するシーンが思い浮かんだ。

 あったあった、そんなシーン。

 数年とはいえ剣を、成長を見守ってきた子と一緒に酒を交わし、お酌までしてもらえるとは。

 おっさん冥利に尽きるなぁ。

 ほら、ごらんなさいよ、このアリューシアのやさしそうな顔。

 ありがとう、と感謝を告げれば、ふにゃりと緩む表情。

 酒も冷えてて美味しいし、料理も美味しい。

 状況もあったかいし、至れり尽くせりじゃないか。

 

  え? それから?

 

 それからは……漫画とそう変わらなかったと思う。

 ヘンブリッツ君が酔うと熱くなる癖があることを知るところとか、まさにだし。

 ヘンブリッツ君との仕合の感想とかも……あ、騎士たちの武の改善点なんかはここだけの話になるか。

 まあ結局俺は、ぶつかっていくような教え方くらいしか出来ないけど。

 そうして賑やかなままに酒の席は終わり、お酌されるままに飲み続けたこともあって、宿に戻ってそうそうドシャアとベッドに倒れた。

 だっ……だってさぁ、アリューシアがさぁ、クルニがさぁ、嬉しそうにお酌すんだものさぁ……!

 あ、あと今さらだけど、クルニって勝手に背が小さいイメージ抱いてたけど、結構背ぇ高くてびっくりした。

 思い返してみれば、漫画でもヘンブリッツ君が手合わせ申し出た時、結構背ぇ高かったよなぁ……とか。

 

「ぉぁあ~……だめだぁ……。酔っ払ってる時特有の、なんか謎の口から出したくなる謎の謎な謎めいたうめき声が勝手に出るぅ……」

 

 ぬぼーっとした頭で、けれど寝るにしても気道確保は忘れずの体勢で改めて横になる。

 寝ゲロで窒息する人は、居る。居るので、酒を飲んだ時は苦しくても仰向けで寝るのはイッツアヨクナーイ。

 

「あー……明日仕事行きたくないぃ……」

 

 月に数度の回数であったはずの剣術指南の仕事。

 道場に行く必要が無くなってしまったため、修練場には行かなきゃいけないわけで。

 前途とは多難。でも、いまはそんな苦労が心地よかった。

 なんだかんだ、仕事があった方が安心するんだよなぁ……人間ってやつは。

 出来ることなら、俺がガーデナント氏を殺してしまわぬよう、鍛錬だけを続けるスローライフ(物理)とかしていたいくらいだけどね。

 

……。

 

 翌日。

 騎士たちの鍛錬終わりにクルニに誘われて、街の観光もどきとシャレ込んだ。

 うそである。

 ただ巡回警備に乗っかるかたちで、クルニが街案内をしてくれるってだけである。

 そうしてやってきたのが商業区。

 田舎で道場をやってるだけじゃあお目にかかれないくらいの賑わいの中、漫画の中のガーデナント氏のように少々思考停止して固まってた。オノヴォリさん状態だ。

 

「先生、似合うっすか?」

 

 戸惑う俺をよそに、クルニは体に合わせた衣服を見せてきたりする。若さが眩しい。

 でも似合うので素直に「うん、似合うよ」と言っておいた。

 ぺかー、と嬉しそうに猫口しながら他の衣服を探すクルニは、大変に気分がよろしいっぽい。

 お、おう。俺も衣服とか買いたいところだけど、首都の商業区ってこともあり、結構いいお値段してらっしゃる。

 どうしたもんだろう……と悩んでいるところへ、「あ、ベリル先生だ」と黒いフードを被った「フィッセル?」───が居た。

 

「一目で気づいてくれるなんて。……ん、嬉しい」

「久しぶりだね……おお、髪伸びたねぇ。うん、よく似合ってるよ」

「……、……、」

 

 素直な印象を語ってみれば、特に喋ることもなく、なんかテレテレしてらっしゃった。

 

「俺はクルニの巡回のついでで街案内をしてもらってたんだけど……フィッセルは? その黒マントは騎士団のものじゃなさそうだけど……」

「聴いて驚いてほしいっす、先生! フィスちゃんはすごいんすよ!? なにせあの“魔法師団”のエースっすから!」

 

 “あの”とか言われても、どの魔法師団だろう。や、知ってるけど。

 ドヤァァァァ……と胸を張って誇らしげなフィッセルを見つめつつ、「魔法が使えたのかい!?」と驚いておいた。

 一応、道場に居た頃から『なにかプラス要素があれば……』的なことはフィッセルには言っていたから、その甲斐もあって無表情チックながらもどこか嬉しそうだ。

 ラフィと相談してたことはあったけど、終始なにについて相談しているのか、は俺に話してくれなかったのだ。まあ、魔力に関しての相談ってことは、予想はついてたわけだけれど。

 

「ん、がんばった。とてもえらい」

「うん。フィッセルは道場に居た頃から頑張り屋さんだったからね。それが実を結んだっていうなら、俺も嬉しいよ。本当に本当に、頑張ったんだね」

「~……ん、褒めて、先生、褒めて」

「偉いよ、フィッセル。すごいなぁフィッセル。よくやったね、フィッセル」

「~……」

 

 無表情っぽく見えても案外豊かな表情が、表情自体はそう変わらないのにぱああああ……と喜色に彩られていく。

 そんな彼女はもっと褒めてほしいのか、魔法関連の話を始め、目についた魔道具店に歩を進めると、ちょいちょい、と手招きをしてきた。

 おおここか、ここでフィッセル先生の魔装具説明会が開かれるのか。

 

「フィッセル、これは?」

「魔装具。魔法が込められた装飾品」

「ほほう……」

「例えばこれは“燭台の指輪”。小さな火を出せる」

「へえ、面白い。ちょっとほしいな」

 

 RPGのギミックダンジョンとかで、遠くの燭台に火を灯さないと進めない箇所で、遠くに火を飛ばすやーつ♪

 ……わぁ、欲しい。俺の中の幼き自分が『これ欲しー!』って叫んでる。

 でもお値段見て目が飛び出るかと思った。い、要らない、これは要らないものだ。

 

「あ。この耳飾り、呪われてる」

「「!?」」

 

 忘れてた。そういえば呪われてるアイテムがあったんだっけ。

 ちょ、ちょっと心惹かれるのは俺の中の中学二年生がひょっこりはんする所為です。永遠にそのまま黙っててくれ。

 

「クルニ、あれってフィッセルが持ってて大丈夫なのか……?」

「たしか身に付けなければ平気、ってやつだったはずっす」

「ん。条件を満たさなければ術は働かない」

「条件って……身に着けるとか、手にした状態でなにかしらの行動を取る~とかかい?」

「そう。反魔術派の人がこういうものを作ったりする。怨恨とか暗殺とか、魔法の評判を落としたい人が技師に頼んだり、とか」

「……それは、寂しいな。どんな道であれ、誰かが努力して拓いたものなのに、妬み嫉みで破壊しようだなんて」

「ベリル先生のそういうところ、本当に良いって思える。でも、悲しいことにそういう人ばかりじゃない」

「そうみたいだね……」

 

 豊かになればなるほど、豊かな街のどこかでドス黒いなにかが育っている。

 そうじゃなきゃ、ヘリカやミュイはもっと安心した生活を送れていただろう。

 親の所為だとか、治安がどうだとか、富裕貧困いろいろある。

 ただ───そういえば。

 誰かの成功に、もっと喜べるような世界だったらよかったのにって……社畜だった頃はよく思っていたことを、思い出した。

 姪は元気にやっているだろうか。

 目の前でおっさんが死んじまう、なんて光景がトラウマになってなきゃいいな、なんて。

 想ってみても仕方のないことを考えて、その思考を頭を振るって追い出した。

 

「ベリル先生?」

「なんでもないよ。それより……これ、なんだい?」

 

 思いふけっていた俺の手首に、フィッセルが……なんだこれ。腕輪……腕輪なんだけど名前があったような、ええとなんだっけ、名前があとちょっとのところまで出てきてるんだけど。

 そのー……完全な輪っかではなく、腕に嵌めるというか……挟む、とも違うし……ええと。

 

「“憩いの腕輪”」

「───」

 

 あ、はい、腕輪でいいみたいです。

 なんかこう……輪っかに指先から通して腕に嵌める系のは腕輪で、〇っていうよりはCな感じの形の物ってさ、ブレスレットって感じ、しない? おじさんだけかなぁ。

 フィッセルが付けてくれたのはCな感じの腕輪だ。〇じゃない。

 

「それ着けて寝るとよく休まる。騎士団の稽古、疲れると思うから。あと、魔術は役立つって布教してほしい」

「……───」

 

 漫画のガーデナント氏が涙ぐむほどだったこの瞬間、俺も確かに涙ぐんだ。

 良い子過ぎない? え? 撫でていい? 褒めていい? あ、でも俺のこんなゴツゴツの潰れたタコだらけな手で撫でたら、せっかくのさらさらヘヤーが傷むよな。

 なので言葉で感謝を届けまくった。胸を張られた。むふーんと。

 

「きゃーっ!!」

「っと?」

 

 かつての頑張り屋さんな弟子の成長を確かに喜んでいると、耳に届く悲鳴。

 ……あ、そういえばスリがあったんだっけ。そもそも巡回に来てたんだから、そりゃあ事件のひとつもあるってもんで。

 

「スリだ!」

「誰か捕まえてくれ!!」

 

 チャリッ……と懐から硬貨を取り出しながら、スリの足の速度と振り幅を『目』で見て予測。振り被る動作のままにそれらを済ませ、即座に判断しスリの足目掛けて投擲した。

 二人組の、前を走る男の足だ。

 それはズボンの上からでも、見事というほどに彼の三陰交に直撃し、彼は突然の“烈海王でも痛みに苦しむ激痛”に襲われ、激しく転倒。

 ちなみに三陰交への圧は、正しく健康であればそれほど痛くもないらしい。スリをするような輩が健康であるなら、の話だけど。

 後ろの男は急に倒れた相棒に困惑し、その困惑の間隙をフィッセルに狙われ、飛ぶ斬撃魔法の直撃を受けて吹き飛んだ。

 これにて制圧完了。

 

「先生早すぎる……さすが先生。剣魔法のこと、しっかり見せたかったのに」

「いやいやしっかり見たよ。すごいね、うちの剣がこうも進化するなんて」

「がんばった」

 

 Vサインして、むふーんと胸を張る彼女をこれでもかと褒めると、たいへんにきぶんがよい状態になって嬉しそうだった。

 

「っしょ、と……じゃあこの人たち、ちょっと連行してくるっす! ……ていうか、うひゃあ……足についた硬貨痕、えぐいっすね……」

「あちゃあ……咄嗟のこととはいえ、加減が……」

 

 あまりの痛みに自分が走っていることさえ忘れたみたいに足を庇いにいって、転倒って言葉がバッチリフィットするレベルで転倒してたからなぁ……お陰で今も気絶中。

 剣魔法くらった彼は普通にノビてる。

 どっちかっていうと転倒した彼の方がよっぽど痛々しい。こっちが心配になるくらい。

 

「いいっすよ、良い薬っす。犯罪者にまでやさしくしたらだめっすよ、先生」

「そ、そういうもんかな?」

「そういうもんっす!」

 

 スリ二人がクルニに運ばれていく。男二人を平然と担いでいく姿は、生で見るとさすがにゴクリと喉を鳴らした。

 ……あ。案内役居なくなったんですけど、俺これからどうしたら……?

 

「あ、あのー……フィッセル? 案内役が居なくなっちゃったんだけど、俺はこれからどこへ向かえば……」

 

 まさか今さら道に迷ったりなんて、ナイナイ! とか思ってたのに、ハッとして辺りを見渡してみると、もはや知らない場所だった。

 ……あれっ!? どっちから来たんだっけ!? 人の流れが速すぎて分からない!

 俺、これからどうしたら!? フィッセルに魔法師団長のこと訊くんだっけ!? あれ!?

 

「……そういえばベリル先生はどこに住んでる? 道場から毎日来ているわけじゃない……?」

「馬車代だけで道場潰れるから」

 

 騎士団とかアリューシアが融通利かせてくれなきゃ、今頃お代だけで目ぇ白黒してたんじゃないかなぁ。

 だって馬車、やたら業火だったし。もとい豪華だったし。

 王命だから用意されたっていうの、絶対にあると思うんだ。だから指南役の仕事は身命を賭す気でやらなきゃ最悪斬首とかされるんじゃないだろうか……!

 じゃなくて。あ、あー……魔法師団長のフラグ、無くなっちゃったんじゃなかろうか、これ……。

 

……。

 

 なんてことはございませんでした。

 フィッセルに宿まで道を教えてもらい、感謝とともに別れ、途中でクルニも合流、わざわざスリのことの報告をしに来てくれて、これにも感謝して別れ。

 そんな帰り道に早速、暗がりの道に不自然に灯る、中空の火。

 ……あれ? 当日だったっけ、ルーシー・ダイアモンドが襲い掛かってくるのって。

 

「───」

 

 まあいいや! と、素早く判断して早速、ただの灯から人の形を模ったその火を剣でぶった切った。

 斬れ───はする。けど、すぐに形を戻すし、なにより手応えが無い。

 

「シッ───!」

 

 ならばと微塵切りにする勢いで斬る斬る斬る斬る斬る!!

 戻ろうとするその火までも塵にする勢いで斬りまくり、風圧で消えかかったそれを最後の一振りで消し去った。

 

「……おお、なんとかなるもんだ」

 

 と思ったら、また中空に火が現れたので、とっとと逃げることにした。

 人型になるまでにはちょっぴり時間がかかるようなので、それはもう逃げた。

 で……たしかコロシアムっぽいところに行けばいいんだっけ? そこでちょほいと戦うことになって───……あれ? 戦う理由、無くない?

 

「わしを誘い出すとは……生意気な男よの」

「………」

 

 出た。なるほどちっこい。子供って言われても仕方ないよこれ。

 しかしどう言いくるめて戦わずに済ますか……あ。

 

「その服装。もしかしてフィッセルと同じ魔法師団の?」

「かっ……!」

 

 あ。ものすっごい嫌そうな顔した。

 

「勝手に気づくでないわ! 実力を試したかったのにこれでは口実もへったくれもなかろうが!」

「いやいや、戦う理由がないよ。その腕輪、これと同じのだろう? だとしたらフィッセルに慕われてる証拠だと思う」

「くう……! ~………………はあ~~~~! やめじゃやめじゃ! あの子を引き合いに出されれば無理矢理にでも、なぞ出来るはずもないわ……!」

 

 ……よし。ヨシ!! 回避成功!

 ガーデナント氏は無駄な戦いは好みませぬ! これぞガーデナント流戦闘回避術!(勝手に命名)

 

「それでその。実力を試すって、なんでまた?」

「フィスからおぬしの話をよく聞くものだからの。努力家のあの子がそこまで言うほどの者なら、どれほどのものかと知りたくもなろう? ……っと、自己紹介がまだだったのお。ルーシー・ダイアモンド。魔法師団の師団長を預かっておる」

「師団長……!? ……その師団長様が、相手の実力もわからん内に魔術を使ってしがないおっさんを襲ったと」

「いちいち罪の意識を突いてくるでないわ! お、おぬしあれじゃぞ!? このことをフィスに告げ口しようものなら───!!」

「………」

 

 なんでこの人こんなにフィッセルに嫌われること怖がるくせに、フィッセルだったら怒りそうなことをやっちゃうのかなぁ。

 

「だ、大体フィスがお主の話ばかりするから……! それほど強いのであれば、わしの魔術を存分に試せると思うのも当然じゃろう?」

「いやいやダメでしょ……!!」

 

 あんたの魔術、地面にクソデカいクレーター作ってたアレでしょが……! アレの大きさと、ルーシーの隣に立ってた黒服さんの背の高さで大体の大きさ考えたけど、半径20m近くのクレーターだったぞ……!? どれほどの速さで逃げればそれだけ動けるんだよ! 存分に俺が潰れるでしょーが!

 

「それで、軽くでも実力は試せたんだろうか」

「剣で魔術を細切れにする者なぞ初めて見たわい。底は知れぬが問題なかろう。が、いつかはしっかり試させてもらうからの!」

「えぇえ……怖ぁ」

 

 え……それってフィッセルがらみの嫉妬とかそんな感じの?

 慕われてるのはわしがNo.1じゃからの! とか言いたいの……?

 それともあのー……スレナ絡みの初心冒険者の助っ人のアレの伏線だったっけ? ああもうあんまり思い出せない……!

 けど、この場で魔法攻撃とかされなくてよかった……!

 ルーシー戦のガーデナント氏の行動、なぞれる自信がほんとマジでなかったから……!

 死角からの攻撃とか水蒸気爆発とかどうして避けられるんだよガーデナント氏……! 俺、それが来るって知ってても怖くて無理だって……!

 

 そんなわけでコロシアムもどきが氷漬けになることはなく。

 俺と師団長殿はギャースカ言い合いながらも歩き、けれど途中からフィッセルの良いところの言い合いになって、別れることになる道の角っこに差し掛かる頃には肩を組んで笑い合っていた。

 戦わずとも手と手を組める……なんて優しいセカイ……!!

 





とりあえずここまでです。
関係ないけどホンモロコの名前が好きです。
ほんと関係ないな。なんで頭に浮かんだんだろう。

◆下記、駄文につき
 アニメを見た時、小説版と漫画版の違いっていうのを改めて知りました。
 シュプールー! あっさりすぎー! うわー! って、特に。
 そしてOPが大変好きでデジタルミュージックで購入。
 わくわくで二番を聴いていたら、『夢であるように』や『紅蓮の弓矢』や『情熱は覚えている』をフルで聴いた時の『……あれ?』を久しぶりに感じた。

 ちっ……違う! 一番は間違いなく好きなんだ! じゃなきゃ買ったりするもんか!
 ででででも一番ではこれっぽっちもなかった英語をいきなりぶちこまれたり歌の運びが一番とは全然違ったりとか思ってたら二番もう終わったー!? ギャアーアアア!!
 ……いきなり英語をぶちこまれて英語の意味とか咄嗟に受け取れなくて、歌詞をしっかり知ってから調べなきゃ分からん僕らの味方は何人おってくれるじゃろ。
 だ、だってさぁ、聴いた通りの英語じゃなかったら意味なんてどれだけだって変わってくるし、デジタルミュージックって歌詞カードあるわけでもないし、バキの大擂台賽編のOPなんてアレ歌詞カード無きゃなんて言ってるか正直分からんし!
 特にバキのOPなんて歌詞サイトで調べたらその歌詞自体が間違ってましたっていうのもあって、これ無理じゃんってなってましたよ!? 歌詞サイトの猛者様が間違えるってよっぽどじゃない!?

 ……なお、凍傷に歌ってる人や歌を作ってくださった人をどーのこーの言う意思はこれっぽっちもありません。というか自分、嫌な表現になるけど『歌ってる人』に興味がないタイプの人間でして、歌が好きになればプロだろうと素人だろうとスゲー!! って感じるタイプの馬鹿者です。

 だ、だってもったいなくないですか? プロじゃなくても上手い人は居るのに、この人プロだからーとか、だってこの人素人でしょ? 素人の歌聴いてもねーとかで決めちゃうの。
 歌ってものにドハマりして、好きなアーティストのCD全部集めてみたけれど、気に入った曲って案外少なかった、なんて経験ありませんか? 自分はそれで、あぁ……結局のところ自分が気に入れるかどうかなんだなぁ……って思ったわけでして。

 ……結局のところ、なにかのきっかけで一番を気に入って購入したのに、二番が一番とは曲調も歌い方も全然違う場合、自分の場合は戸惑いが勝って好きになれないパターンが多いという話。
 ほとんどの人はOPなりで気に入って買うと思うんですけど、一番と全然違っても気に入れるものなんかなぁ……とレビューなりyoutubeのフル動画とか見てみたら大絶賛の嵐。

  あ、なぁるほど! これおかしいの自分だわ!

 答えは得た。
 でも自分の中では『一番が大好きな曲』、という部分は譲らん。絶対にだ。
 なんでだー! なんで一番と同じ流れのまま作ってくれなかったんだー! それだけで最高に好きなフルになったのにー!
 ……そんな経験、ありませんか? 自分は結構あります。
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