ワールド・クロス   作:Mk-Ⅳ

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第十二話

とある病室で一人の少女が目を覚ました。

キリエ・フローリアン。とある目的のために異世界よりやって来た少女である。

先日、姉のアミタが要請により、自分を保護しにきた管理局職員と戦闘になり、危うく捕まりかけたところをヴォルフに助けられ、彼の所属する組織の拠点で治療を受けたのだ。

 

「どれくらい寝てたんだろう」

 

身体を起こし周りを見渡すと病衣を来ており、ベットの側の台に自分の服が畳んで置かれていた。それ以外は何も置いていない殺風景な部屋だった。

あれから一日か二日かそれとももっとだろうか?でも、久々にゆっくり休めた気がした。

 

「三日だ」

 

不意に声がした方を向くとドアからヴォルフが入ってきていた。

 

「女性の部屋にノックもしないで入ってくるなんて、無粋じゃない?」

「したぞ。お前がボケ~とマヌケな顔をしていて聞いてなかったのだろう?」

「ぐっ!」

 

図星を突かれて言葉に詰まるキリエ。確かに考え事をしていて聞き逃したのだろうけど、マヌケな顔はしていない…筈。

 

「余程疲れが溜まっていたんだな」

「哀れんだ目で見るなー!」

 

可哀想な人を見るような目をしているヴォルフの顔面に枕を投げつけるが、首を傾げただけで避けられた。

 

「ふむ、それだけ元気なら大丈夫そうだな」

「あー確かに調子いいわねぇ」

 

身体をあちこち動かしてみるが違和感は感じない、むしろ前より好調な気がする。

 

「で、あんた達は何なの?私を直せる(・・・)科学力がこの世界にあるとは思わなかった」

 

まだ完全に信用しきれていない様子のキリエに、当然だなと思うヴォルフ。自分が同じ立場でもそう思うだろう。

 

「俺達はファントム・タスク。簡単に言えばテロ組織だ」

「つまりテロリストの集団ってこと?」

「そうだ。その中でも色んな組織に武器を売ったり、争いを引き起こすのが主な活動だ」

「テロリストがテロリストに武器を売ってる訳?」

 

ヴォルフの説明に首を傾げるキリエ。テロリストが武器を買うなら分かるが、売りつけるなんて話は聞いたことが無かった。

 

「元々は二度目の世界戦争の後に起きる、冷戦と呼ばれる争いを憂いた者達が再び戦争を起こさぬよう、世界をコントロールするために生み出された組織だ、名前も今とは違っていたそうだ。だが、時が過ぎ創設者たちが消えていく中、利益だけを追い求める者が増えその姿を変えていったのだ」

「どんな風に?」

「この世界で最も金になるのは何だと思う?」

「それが戦争って訳?」

「そうだ。今組織の上にいるのは世界中の武器商人共だ。奴らは自分の懐を肥やすために戦争を望んだ。戦争のための戦争。戦争経済を生み出したのだ」

 

なる程。つまり、武器売る連中が自分の武器を売るための場を生み出すために、テロリストをやっているのかと納得するキリエ。

自分の幸せのために他者の幸せを奪う。人間なら誰でもやることだ。例え意識しようがしまいが、そうやって人は生きているのだ。だから、別にそいつらを悪だと断じるつもりは無かった。正義感の強い姉はそうは思わないだろうが。

 

「で、何であんたはそんな組織にいるわけ?顔つき以外は、そんな柄には見えないけど」

 

正直そこが一番気になった。この男は自分の得にならないのに、自分を助けてくれたのだ。そんな男がなぜテロリストになったのかが謎だった。

 

「顔については触れるな。泣くぞ」

 

是非見てみたいと思ったが、面倒なことになりそうだったので黙っておいた。

 

「俺はドイツと呼ばれる国が行った、「恐るべき子供達計画」で生み出された遺伝子強化試験体( アドヴァンスド)と呼ばれる個体だ」

遺伝子強化試験体( アドヴァンスド)?」

 

聞きなれない単語に、思わず聞き返してしまったキリエ。少なくとも、自分のいた世界では聞いたことが無い単語だった。

 

「簡単に言えば、優れた能力を持った男女の兵士の遺伝子を交配させ、より優れた兵士を生み出そうと言う計画だ。つまり、俺は人を殺すために生まれたのだ」

「何よそれ!いくらなんでも、やっていいことと悪いことがあるでしょう!」

 

人が人を生み出すのは間違ってはいない。しかし、本来とは違う方法で生み出し、その者の運命を決めつけ道具の様に扱う。そんな人の摂理に反した行いに激怒するキリエ。

自分とは真逆の存在を生み出したこの世界の人間に、彼女は激しい憤りを感じているのだ。

 

「一人で勝手にキレるな血管切れるぞ?で、色々あって国から逃げ出した俺を拾ったのがここだった訳だ」

「つまり、恩返しって訳?」

「ま、それもあるが、見極めたくなったのさ。この世界を」

「世界を、見極める?」

「そうだ。この世界の人類が生き残る価値があるかどうかをな。そのために悪の道を選んだ」

 

敢えて人々の試練となり、試そうと言うのかこの男は。しかし、なぜその考えに至ったのかまでは話す気はないようだ。

まあ、大体のことは知れたので構わないが。

 

「後、一つ聞いていい?」

「何だ?」

「戦いの最中にあんたの目が金色に輝いていたけど、あれは何なの?」

 

前回の戦闘中にヴォルフの目が輝きだすと、まるで相手の動きが先読みしているかの様に戦っていたのが気になったのである。

 

「む、これか?」

 

そんなことかと言った感じに、ヴォルフの目が金色に輝きだした。

 

「そう、それ」

「これは越界の瞳(ヴォーダン・オージェ)と言って、脳への視覚信号伝達の爆発的速度向上と、超高速戦闘状況下における動体反射の強化を目的とした、肉眼へのナノマシン移植処理を施されたためだ。簡単に言えば、どんなに早く動いても良く見える目だな。正確には、俺のはその技術の雛形になったものだがな」

「ふーん。ねえ、もっと見せてよ」

「構わんが」

 

そう言うとキリエが見やすい様に屈むと、頬に手を添えて顔を覗き込むキリエ。

 

「んー」

「何だよ」

「いや、綺麗だなぁって」

「むぅ」

 

キリエが素直な感想を告げると、僅かに目を逸らすヴォルフ。

 

「どうしたのよ?」

「あの人と仲間以外にそう言われたことがないので、照れる」

 

どうやら彼なりに照れている様である。どことなく嬉しそうである。無表情だが…。

 

「さっき言ったあの人って誰なの?」

「俺の恩人だ。もうこの世にはいないがな」

 

無表情のままのヴォルフだが、その声には僅かに悲しさが滲んでいた。余り思い出したくない出来事があったのかもしれない。

 

「えっと、ごめん…」

「気にするな。俺が勝手に言ったことだ。それにあの人は今でも俺の心に生きている」

 

そう言うと、キリエの頭に手を置いて撫で始めるヴォルフ。

他人の過去に、不用意に踏み込もうとしてしまったことを反省しているキリエを、彼なりに励まそうとしているのだろう。

不思議と嫌な感じはしなかった。昔、父や姉にしてもらった時の様な心地よさがあったのだ。

 

「で、これからお前はどうするんだ?管理局に目をつけられた以上、このまま外に出ても同じ目に遭うだけだぞ?」

 

確かにヴォルフの言う通り、キリエの目的を知った管理局が、このまま彼女を放置することはないだろう。

リーゼ姉妹やそれ以上の実力者を送り込んでくることは明白であった。

 

「興味本位で聞くが、お前は何をしにこの世界に来たのだ?別に嫌なら話さんで構わんぞ」

「……」

 

ヴォルフの言葉に考え込むキリエ。自分の都合に彼を巻き込みたくは無い。しかし、彼以外に頼れる者がいないのも事実だった。

 

「言っとくが、俺に迷惑をかけるだなんて気にするなよ?元から面倒に巻き込まれやすい体質なんでな、今更一つや二つ増えたところで変わらん」

 

俺に遠慮なんぞするなと彼は言っているのだろう。不器用なりに自分を心配してくれているようだ。それが妙に嬉しいと思う自分がいた。

 

「分かった話すわ。なぜ私がこの世界に来たのかを」

 

短い時間しか話していないが、彼なら信用できる。そう思えたから話してみよう。何か変わるかも知れないから。

 

「”エルトリア”それが私と姉がいた星の名前よ」

「文化などはどうなんだ?この世界とは違うのか?」

「大体は一緒よ、通貨なんかもそうだったし。でも、エルトリアは滅びを迎えようとしていたわ…」

「滅び、だと?」

 

”滅び”と言う言葉に、無表情だったヴォルフに僅かだが驚愕の色が浮かんだ。

 

「ある日突然、水と大地が腐敗し、徐々に人が住めない環境になっていったの。いつしか”死触”と呼ばれる現象は拡大していき、やがて人々は他の惑星への移住を始めたわ」

「惑星移住か、随分と高度な科学力を持っているのだな。まあ、そうでもなければ異世界移動などできんか」

「そんな中、死触への対策の研究をしている科学者もいたわ。その人が私達姉妹の父親であるグランツ博士よ」

「ほう、全ての人間が避難した訳ではないのか」

 

父のことを誇らしげに語るキリエ。どうやらかなり尊敬しているようである。

 

「ええ、博士は研究の中である復旧作業用のロボットを作り出したの」

「ロボット?」

「”ギアーズ”と呼ばれる人型のロボットよ。私達姉妹はその試作型なの」

「つまりお前は人造人間ってところか?」

「そう、私は人を模したロボット。人間じゃ無いの」

 

そう言うと俯いてしまうキリエ。まるで拒絶されるのを恐れている様だった。

 

「そうか」

「そうかって、それだけ?」

「お前はお前だろう?それ以上でも以下でもない」

「え?」

 

予想していなかった言葉に驚きの余り固まってしまったキリエ。

 

「おい、大丈夫か?」

「え、ええ!大丈夫よ!」

「なぜキョドる?」

「な、何でもないし!大丈夫だし!」

 

不審に思ったヴォルフが顔を覗き込むと、誤魔化すように怒鳴るキリエ。

 

「ゴホン。とにかく博士はよく失敗しちゃう人で、私と姉の人格形成システムを造り込み過ぎちゃったのよ」

「確かに機械とは思えんな」

「そう、だから機械として扱うべきではないと判断した博士は、私たちを自分の子供として育ててくれたの」

「優しいのだな」

「ええ、本当に」

 

再び俯いてしまうキリエ。博士に心配させるようなことをしているのに、罪悪感を感じているのだろうか。

 

「今もエルトリでは私達の妹や弟達――私達みたいな体や心は持ってないけど、死触を止めるための作業を続けてくれているの。後数年で成果が出始めるわ。でも、博士はそれを見ることができないの」

「…どういうことだ?」

「病気よ。それも今のエルトリアの医療では治せない不治の病。数年もしない内に死んでしまうってお医者さんに言われたわ」

 

やりようのない悲しみに、シーツを握り締めて歯を食いしばるキリエ。

 

「博士が人生を賭けた夢の成果が、私達の生まれた意味が実を結ぶ瞬間を見てもらえないなんて絶対に嫌!だから、博士が生きている内にエルトリアを救うきっかけでもいいから見せてあげたかった。私達は何か手はないか必死に探したの。そしてこの世界、この時代で見つけたのその唯一の方法を。それが”エグザミア”」

「星を救う力か、そんな大層な物がこの世界にあるとはな」

 

星を滅亡から救えるだけの力を持つ物が存在するなら、ファントム・タスクが手にしようとしてもおかしくは無い。少なくともヴォルフが聞いたことは無いが。

 

「闇の書と呼ばれる魔道書に眠っている”砕け得ぬ闇””システムU-D(アンブレイカブル・ダーク)”と呼ばれる無限連環プログラムよ」

「闇の書、だと?」

 

闇の書と言う単語に、心当たりがあるかの様に反応したヴォルフ。

 

「もしかして知っているの!教えて今闇の書はどこにあるの!」

 

ベットから降りて、すがりつく様にヴォルフに詰め寄るキリエ。探し求めていた物の手がかりが掴めるかも知れないとなれば、当然の反応と言えるが。

対するヴォルフは気まずそうに目を逸らしていた。どのように伝えたらいいか迷っている様だった。

 

「無い」

「え?」

「闇の書はもうこの世に存在しないのだ」

「は?」

 

ヴォルフの言っていることが理解できず、呆然とするキリエ。

 

「いいか落ち着いて聞けよ」

 

神妙な顔つきで言い含めると、数ヶ月前に起きた”闇の書事件”とその後に起きた”マテリアルズ”が起こした事件について語った。

 

「じゃあシステムU-Dは?」

「闇の書事件は遠くから観察していただけだし、マテリアルズの時は別件でいなかったので報告を聞いただけだがな。恐らく闇の書は多数のプログラムが消え、マテリアルズも消滅している」

 

ヴォルフが一通り話終えると、キリエの顔からは生気が抜け落ちていた。

 

「エグザミアは?」

「消滅している可能性がある」

「マジで?」

「マジだ」

 

キリエが自分の頬を抓り夢でないことを確かめると、その場に崩れ落ちた。

 

「こんな、こんなことって」

「おい、話はまだ――」

「博士やアミタを裏切って、やっとの思いでこの世界にたどり着いたのに、こんなのってないわよぉ!」

 

ヴォルフの言葉を遮って泣き叫ぶキリエ。

そんなキリエの頭に容赦なく手刀を叩き込むヴォルフ。

 

「痛っ!?何すんのよ!人が悲しみに暮れてるのに!」

「話を最後まで聞けバカタレ。あくまで可能性の話だ。本当に消滅したかまでは分からん。実際に闇の書だった物、確か今は夜天の書だったかを調べてみんとな」

「つまり?」

「諦めるにはまだ早いってことだ」

 

そう言うと携帯端末を取り出し操作すると、画面をキリエに見せる。

 

「この子は?」

「八神はやて、夜天の書の持ち主だ。こいつから書を奪い取ればいい」

「協力を申し出てみるのは?」

「こいつは管理局に所属しているが、あそこは夜天の書のことをかなり危険視しているようでな。その力を無闇に使うことにいい顔はしないだろう。昔から闇の書には手を焼いていたそうだからな」

 

下手をしてまた暴走でもされたらかなわんのだろうな、と言いながら端末をしまうヴォルフ。

 

「そこで提案だ」

「提案?」

「お前、俺の隊に入らんか?」

「はぁ?」

 

ヴォルフの言っていることが理解できず、怪奇そうな顔をするキリエ。

 

「これから何かと忙しくなりそうでな、人手が欲しいと思っていたところだ。お前の腕なら申し分無い。それに、目的を達せられればいつでも抜けてもらって構わん。上に話はつけてある、後はお前次第だ」

「つまりあんたらの仕事を手伝うかわりに、私の目的を手伝うって訳?」

「話が早くて助かる。八神はやてには手練の仲間が多くいる。そいつらを一人で相手にするより確実だと思うが?」

「……」

 

確かにヴォルフの実力はかなりのものものだった。彼の力を借りられるなら心強い。それに今回の件で、1人で活動するのには限界があることを身に染みて理解した。

 

「いいわ。その話乗ってあげる」

「いいだろう。外で待っているから着替えて来い、俺の上司と部下を紹介してやる」

 

そう言うとヴォルフが出て行ったので、着替え始めるキリエだった。

 

 

 

 

 

着替え終わったキリエは、ヴォルフに連れられて通路を歩いていた。

窓の外にはいくつものビルが並んでいるオフィス街が見えた。

 

「そう言えばここってどこなの?テロリストのアジトにしては、人目のつくところにあるのね」

「ブルーアイランドにあるDEM社(デウス・エクス・マキナ・インダストリー)の日本支社が保有するビルの内の一つだ」

「DEM社って世界屈指の大企業よね?よくCMでも聞いたけど、あんた達とも関わりがあったんだ」

「ここはファントム・タスクに加盟していてな。色んな事業に手を出しているが本命はリアライザの製造だ。世界で唯一作れるから軍にも顔が利くんで身を隠すにはうってつけだ」

 

そうこうしている内に、一際大きいドアの前へと到着した。

ヴォルフがノックすると中から「どうぞ」と女性の声が帰ってきた。

ヴォルフがドアを開け中に入ると、キリエもその後に続いた。

内部には豪華な飾りつけがなされており、とてもテロリストの隠れ家とは思えない程だった。

部屋の中央には縦長のテーブルがあり、それを挟む様にソファーが置かれていた。

そのソファーに対面する様に、黒いライダースーツのような服を来た少女とタンクトップにズボンとラフな格好をしている女性が座っている。

部屋の奥にはデスクがあり、革製の椅子にスーツを着こなした女性が腰掛けていた。

 

「話は纏まったのかしらヴォルフ?」

「ああ、今日からこいつも仲間だ」

 

スーツを着ていた女性の問いかけに頷くヴォルフ。

それに満足そうに微笑むと椅子から立ち上がり、キリエの前へと歩を進め右手を差し出す。

 

「私はスコール・ミューゼル。ここの責任者よ。よろしくね」

「えと、キリエ・フローリアンです。よろしくお願いします」

 

ドギマギしながら差し出された手を握るキリエ。スコールの放つ大人のオーラに圧倒されている様である。

 

「で、こっちいるのが部下A・Bだ」

「「扱いが物凄い雑だ!?」」

 

ヴォルフのあんまりな扱いに、揃って抗議するエムとオータム。

 

「冗談だ。キリエこっちのちっこいのがエムで、粗暴そうなのがオータムだ」

「説明がヒデェ!」

「撤回を要求する!」

「断る。お前ら仲良くしろよ」

 

抗議を続ける二人を無視するヴォルフ。彼らにとって日常茶飯事と言える光景なのである。

 

「たくっおい新入り!先輩である私の言うことをちゃんと聞けよ!」

「え、なんかヤダ」

「んだと!」

「お前の言うことをいちいち聞いていたら、命がいくつあっても足りん」

「そりゃどういう意味だよエム!」

「あなたその服イマイチね、私がコーディネートしてあげよっか?」

「いらん!手をワキワキさせながら近づくなぁ!」

 

仲良く騒いでいる三人。早くも打ち解け始めている様である。

 

「それにしても、あなたが女の子を連れ込んできた時は驚いたわ」

「む、何故だ?」

 

スコールの言っていることが理解できないのか、?マークを浮かべて首を傾げるヴォルフ。

 

「エムもオータムも妬いてたわよ?」

「今日は焼肉か?」

「…あなたもっと女心を勉強しなさい」

「???」

 

腕を組んで「やはり分からん」と、首を傾げてボヤいているヴォルフに、盛大に溜息をつくスコールであった。

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