手向けにカトレアを   作:さわたり

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第十一話「英雄」(2)

ツタに覆われたウシ、グリーンカトルはこのガーデンの固有種だ。時折群れの移動が確認されるが、今回のそれはあまりに異常な個体数と焦りようであった。

当然捕獲部隊が出されることになったのだが、気球の観測手は「砂煙に駆り立てられている」と報告した。

 

「黒百合騎士団による人為的な移動と見て問題ないでしょう」

 

「攻撃が目的か、それとも使う場所からの排除ついでか。……ともかく、前線拠点を狙っている、と」

 

ジーリオから説明を受け、リンとアドーネたちは前線拠点へ。移動用の車両も整備され、ガーデン横断鉄道ほどではないがそれなりに早く付く。

 

車内で、いつもよりどこか静かなサリスが口を開いた。

 

「カルサ、とかいうやつ……ガルザルクってふうにも名乗ってた……ん、スよね?」

 

「情報にあるガルザルクと、特徴が一致した。僕が見る限り」

 

「……」

 

サリスはなにかまごついた様子を見せたのち、口を開く。

 

「うち……その、……黒百合にいたことがあるんです」

 

「……ほう?」

 

聞き返したのはオヴィのみ。捕獲部隊はそれなりの人数がいるが、剣を持つ騎士のみをまとめて移動させることは少なくない。

つまり、リンとアドーネは知っている。

 

「……僕だけが知らなかった感じですか?コレ」

 

「いや、僕たちとあと団長とかしか。特別隠してるわけじゃないけど」

 

「その……拾われたんす。孤児を拾って、育てて、て……。うちはそれで、逃げ出して」

 

「劣悪な環境で、苦労を……?」

 

「いや、みんな優しくて、施設とかもすごいんス。……ただ、ガルザルクは違って。言うこと聞くように暴力振るって、みたいな」

 

サリスの語るその時の情景は、真に迫るものがある。

 

「アルテルナがそれを容認してるか……それとも、」

 

「アビス・アドニスを抱えてるんですよ。()()()()()()を利用してやろうって奴なんでしょう」

 

「オヴィ……」

 

「そんな顔しないでくださいよ隊長。事実でしょう、あの人は、あなたが思う純粋な弟じゃない」

 

「……おれ、アビスのことよく見れてなかったのかな…………」

 

「その、そういえばっていうか!」

 

居た堪れない空気を割る役を、サリスが買って出ることもある。そういう気遣いはできる女なのだ。

 

「アルテルナ、は知らないって感じかもっす。ガルザルクに、言ったら分かってるよな的な脅しされましたし。……つまり、国作る?とかあと、なんか……ボスの味方、とかで分かれてるんすよね? どっちでもないみたいな」

 

「黒百合は独断専行マンしか居ないの……?」

 

「……ガルザルクも、カルサも、黒百合で名乗ってるんでしょう? わざわざ呼び分けさせる理由は?」

 

「名前ごと違うことで、別人だと意識づけさせたんだろうね。より、本性として、秘密としての性質が強まる。脅しの威力も上がる」

 

「…………趣味の悪い奴ですね」

 

そんな話もほどほどに、前線拠点に到着し、迎撃用のキャンプ設営中の事。妙に外れた群れの一部が、こちらを狙って、そして非常に急いで向かっている……という話が気球から届いた。砂煙がガルザルクのものなら、この動きも意図的なはずだ。

 

「ヘレニウム隊を狙っている……」

 

「僕の予想通りなら、コレはなかなか面倒ですよ」

 

リンもアドーネも懸念したように、オヴィのその言葉通りの事態が起きた。

 

「兄様ァ〜? 迎えにきましたよ!」

 

「今度はひとりかい?」

 

「おやコレは人事官殿。っは、兄様の奪還という最優先事項を!!……理解しないボンクラの皆さんはどうでもいいんです」

 

「……アビス」

 

「兄様。っふ、兄様をおかしくした奴らを全部ぶち殺して、元に治してあげますよ~! あっはは!」

 

「アビス、アビスお前、本気で言ってるのか……? 俺が、人が死んで、それで昔みたいな顔するようになるって、」

 

「僕が死んだと思ったあともヘラヘラしてたんでしょう? みんなのヒーローなんて、かわいそうに……そんな兄様は兄様じゃありません」

 

アビスはグリーンカトルの角に響の剣を打ち付ける。音叉のような形状のそれは、振動で斬撃の威力を上げるものだ。アドーネは攻撃を繰り出そうとするが、しかし簡単に取り払われてしまう程度のもの。

最愛の弟、その顔や髪や、眼は変わらない。……どこか病的であるのは、言うまでもないが。

 

「ぐ、あ…………」

 

「あはは! そうですよね! 兄様は僕を傷つけたくありませんよね! やさしい兄様は死んでない! 僕だけのヒーローは!」

 

見かねたオヴィとサリスが援護に入るが、それを、砂の塊が阻んだ。サリスの顔が、いつになく不安げなものになる。

 

「おや、これは。」

 

「っはぁ、は…………ガルザルク……!!」

 

「そうおびえないで。聞き分けのない貴女にはいくらかお仕置きをしたことはありましたが……あなたを救い上げたのは私です」

 

手が止まる彼女に変わり、オヴィは持ち合わせの火打石や金属部品から属性を取り出し、砂を斬り払う。だが、ガルザルクには届かない。

 

「黒百合はあなたを歓迎しますよ。ほら、サリス」

 

「聞いちゃダメだよ」

 

録の剣を構えたリン、その言葉にうなずき、サリスは構えた。

 

「そうですか、残念です。ですが、」

 

「だあああ!!!」

 

言葉を待たず、サリスは突きを放った。砂の塊に叩き込まれた指向性が、塊としてガルザルクをぶん殴った。

 

「っぐ、う……この、」

 

「いいですね、隙ですよ」

 

そして、オヴィも爆発と土を混ぜた衝撃波の一撃。土煙を砂煙で薙いだそこへ、潜るようにサリスが迫る。

 

「っはァ!!」

 

「ぅぐぁ!!」

 

「いいね、そのまま追い立てて! オヴィは後ろについてグリーンカトルに注意しつつ援護!」

 

放たれた突きが、ガルザルクの腹にぶち当たり、岩壁へと叩きつけられる。

 

「って……」

 

「あ!? なんスか! 聞こえませんけど!!」

 

「舐めやがって……!! 昔っからお前の生意気さがムカついてたんだ俺はァ!!」

 

放った砂の衝撃で、ガルザルクのメガネが零れ落ちる。拾ったそれをしまいつつ、吹き飛んだサリスへ蹴りを叩きつける。リンとオヴィが護衛に入ろうとするが、グリーンカトルの群れを駆り立て、二人を押しのけていく。

 

「っぐ、あ……」

 

「あら、ノビちゃいました? うーん、じゃあ治療ですね。一発目は、兄様を変えた害虫から殺しましょう!」

 

そして、都合の悪いことにアビスまでも迫る。響の剣を受け止め、音の属性を吸収、高音でひるませるも、しかし一時しのぎ。形成は悪化していく。

 

「オヴィ・D・エンス……御前、御前なんで兄様に守ってもらってんだ? え? なァ? そこはさァ~? なあ! 僕のいる場所だよなぁ!! オイ!! 聞いてんのか御前!!!」

 

力任せに叩きつけられる斬撃がオヴィを追い込んでいく。ひ弱ではないが、しかしパワータイプではないのも確か。砂嵐やグリーンカトルも味方し、リンの指揮も視界を砂に阻まれ効果が薄れている。

遠くでは、砂の塊に握りつぶされる、サリスが見える。だが、折れるわけにはいかない。リンが眼の剣を構えた、とき。

 

「あなたは、そこに居てくださいな」

 

「……ローゼ、隊長」

 

貫の剣が、竜巻状の暴風を一瞬巻き起こし、まっすぐ、砂嵐にぽっかりと穴をあける。ガルザルクが振り向いたときには眼前で、鋭いヒールの蹴りが叩きつけられる。

 

「邪魔ァすんな!!!」

 

「あなたみたいなゲス野郎に付き合っている暇はございませんわ」

 

怯んだ一瞬にどんどんと攻め込む。背中からの砂も、当然来るが。

 

「ローゼ隊長、8時方向!」

 

「ええ!」

 

リンの視界は確保できた。砂の塊をくずし、ひどくぺちゃんこになったサリスを回収。ガルザルクに背を、しかし一切の隙を感じさせない背を向け、向かう先はアビス。

迫る響の剣を跳ね返し、そこを狙ってオヴィがアドーネを担ぎ上げる。

 

「おい!! 僕の兄様だぞ!? 御前のじゃない!! 僕だけのヒーローだ!! それを、オヴィ・D・エンス!!」

 

「グレッグス対人部隊長」

 

「ええ、分かっていますわ」

 

貫の剣を地面に叩きこめば、土煙が一帯を覆う。砂がそれを押しのけるが、そこに騎士たちの姿はなかった。

 

 

 

 

「応急手当てとしては、こんなところでしょう。……現在、マクロフィラの面々が出動したようです。動物への対処を行っているようで」

 

「ありがとうございます」

 

逃げた先、洞窟に立てた仮キャンプで、アドーネの治療が進む。意識を取り戻すも、しばらくは再生に時間がかかる。

 

「ここが見つかるのも時間の問題ですわ。私が……」

 

「アドーネ隊長を守るのは、誰なんです?」

 

「……え?」

 

サリスの腕脚の位置を整えてやっているリンを一瞥すると、オヴィは静かに吐いた。

 

「アドーネ隊長を、守るなんてことができるのは、あなたぐらいですし」

 

「それ、は……まあ、暴力の話をすれば、そうかもしれませんが。でも、わたくしにとっても、助けになっているのは事実なのですよ」

 

「だからこそ、僕にこういう時ぐらい恩を返させてください」

 

いつもの皮肉っぽいオヴィとは、どこか、様子が違った。

 

「だから、僕が……」

 

「待て」

 

そこに、洞窟の奥に腰を掛けていたクロエが待ったをかける。ローゼについてきていたようだ。

 

「クロエ……止める気ですか」

 

「いや、違うんだ。アビス・アドニスの迎撃なら、私も行かせてほしい」

 

「ほう?」

 

「……私も、アドーネ隊長に色々なことを気づかされた立場だ。変な人だし、態度に関しては今でも軽薄すぎると感じることもある。…………だが、それでも、誰かのために戦いに飛び込める、騎士なんだ。ローゼ隊長が尊敬する、騎士なんだ」

 

拳を固く握ったクロエを、ローゼは心強く見つめる。オヴィは、張り詰めた糸が緩むように、くすくすと小さな声で笑った。

 

「分かりました。問題はガルザルクですが……」

 

「マクロフィラはガルザルクをまず補足していました。サクヤさんたちが対応しているでしょう」

 

「なら、集中できますね。ヒーローとやらに守られてる奴の意地、見せてきますので」

 

「行こう」

 

そんなふたりを、リンが呼び止める。彼はローゼに目くばせをすると、逡巡。ローゼは口頭で「緊急時につき、完全口頭で承認します。これは事後の申請を前提とした手続きです」と述べ。

そして、クロエへと武器が渡される。……切っ先のついた、槍。

 

「これ、は」

 

「ガーデンの武器らしく、持てば使い方がわかるはずです」

 

「ええ……確かに、受け取りました」

 

「現時刻を持って、クロエ・エレムルスを鎧の剣の仮正式保持者として認可します」

 

「拝命致しました」

 

一礼ののち、きびすを返し。洞窟を抜ける。向かう先は、先ほどの森林地帯だ。

 

 

 

 

アビス・アドニスはそこにおり、鬼気迫る形相であたりを探していた。アドーネが()()()()のだから、当然だろう。

どうするか、と問うクロエに、簡単ですとオヴィは応え。その通り、至極単純にアビスのもとへ歩み出た。

 

「おやおやおやおや!! 害虫がのこのこと僕の前にわざわざ!」

 

「……」

 

怒りながらも笑みを浮かべるアビスを前に、オヴィはため息をついて、

 

「お前キモいんだよ」

 

そう、吐き捨てる。

 

「はァ?」

 

「あんた、一言でもアドーネ隊長の言葉聞きましたかね」

 

「お前らに洗脳されてる兄様の言葉は寝言みたいなものでしょう。悪夢から覚ましてあげないと」

 

「どっちが悪夢だよ……。アドーネ・アドニスはヒーローじゃない。アドーネ・アドニスという人間で、ヘレニウム捕獲部隊長で、あとまあ騎士団幹部で、26歳の意外とおじさんで、そして、僕らの上司です」

 

「……は? 御前自分が何言ってるか分かってんのか?」

 

「うっせーんですよイチイチあーだこーだ。身内に張ったレッテルひとつ剥がせないガキが意外と多くて困りますね世の中」

 

アビスが放った斬撃を受け止め、しかし押され。

 

「私からも、言わせてもらう」

 

「僕からも改めて」

 

そして、クロエが新たな得物、鎧の剣でそれを押す。二対一。ぐりぐりと押しのけられるアビスを前に、二人は笑った。

 

「「お前、キモいんだよ!!」」

 

響の剣を跳ね上げられたそこに、オヴィの突き、属性は今吸収したした音と火薬の爆発、そして炎。至近距離で起きる大爆発からかばうように、クロエが割って入った。

 

「ちょ、危な、」

 

「……いや!!」

 

「ぶぐッ!」

 

結果として、吹き飛んだのはアビスのみ。煙が晴れれば、左肩から先を鎧に身を包んだクロエがオヴィを守っていた。腕には、盾も取り付けられている。

 

「この鎧……なるほど、重い」

 

「……ふゥーっ、ふゥ~~……!! 僕だけの兄様だ!!」

 

「断じて違う!」

 

放たれた横なぎを、胴に鎧を出現させて、受け止める。刹那、アビスの脳裏には揺るがぬ大木が映った。

 

「彼は、騎士だ。民に仕え、騎士道に生きる。所作がそうでなくとも……いや、あのふざけていてるが、気を抜かせてやろうとする態度も、きっとそうなのだろう」

 

「知ったような事をォ!!!」

 

「あなたよりは知ってそうですけどね? 付き合いなんて半年そこらなのに」

 

オヴィが振り下ろされた剣を受け止め、手の空いたクロエが巨大な槍の一撃。腹に大きな穴が開き、後ずさりながらも抗戦はやめない。

 

「なんでだ……なんでだよォ!!」

 

「ヒーローに守ってもらってるだけの奴が勝てるわけないでしょ、ヒーローの部下(サイドキック)に」

 

「うるせぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

「うるさいのはどっちだ?」

 

がむしゃらに放つ斬撃まで、全てを全身の鎧で受け止め。あまりも重く苦しい、鎧。常人なら、真っ当には動けないなら。常人なら。

クロエ・エレムルスは確かに一歩一歩を踏みしめ、アビスの攻撃を防いでいた。

 

「クソ……御前が居なければァ!!」

 

「最初からあなただけのものだったことなんてありませんよ、あの人は。あなたがそういうふうに縛り付けようとして、それでも騎士として全員を選ぶ、そういう人でしょ」

 

クロエに構ってられるかとオヴィを狙うが、彼だから勝てる道理などない。風と植物の混合攻撃が、葉を模したカッターを吹き荒らす。全身を引き裂かれながらもアビスは迫り、それを、非常に、単純に。

 

オヴィは、右フックでアビスを迎えた。

 

「っぎ、ぅぐ……」

 

「僕の勝ちですね」

 

「うぅ……兄様、兄様ァ…………」

 

「……僕は、クソ親の手紙は燃やしたんで…………アイツらに押し付けられたものは変えられません。それが僕なりの折り合いです」

 

「……、っぐ、」

 

「でも、あんたはアドーネ隊長が聞く気なんですよ。やり直せるでしょう」

 

オヴィの一言に、アビスは振り上げで答えた。オヴィは、ため息をつきながらかわし、そして喉元を引き裂く。

 

「あっ、そ……」

 

戦いは、終わった。クロエの全身の鎧が、消滅するように収納され。それを一瞥するとアビスの身体を拘束し、オヴィは己の汗をぬぐう。

……と、言うところで、オヴィがふらふら。緊張の糸が切れたのか、倒れ込みそうなところをクロエが抱え上げた。

 

「大丈夫か?」

 

「……あの、お姫様抱っこでは、これ」

 

「軽くないか? ちゃんと食べているのか?」

 

「あなたが怪力なだけです。全く…………」

 

「ふん。……だが、そうだな、珍しく、オヴィ殿が頼りになると感じたよ」

 

「珍しくは余計です。……まあ、僕も、助かりました。ありがとうございます、クロエ」

 

何だか似合わない雰囲気で、くすくすと笑い合い。それぞれサリスとアドーネを支えながら、リンとローゼが姿を見せた。お姫様抱っこについて何事か聞かれつつ……。

アドーネは弟を気にしながらも、まずはオヴィを労いにふらふらと向かった。

 

 

 

 

手向けにカトレアを

 

 

独立国編 第十一話

英雄(ヒーロー)

 

 

 

 

「ここであんたが反省すりゃめでたしなんですけどね」

 

「うるさい、御前は毒虫です。……兄様を穢した」

 

「アドーネ隊長、結局あんたが自作自演でいじめられてたこと知ったみたいですよ」

 

「……は?」

 

「てかそもそも僕知ってるのも驚きですかね。まあ、リン人事官が。「よくないことだけどコレばかりは捕虜の扱いに関わる」ってことで。後から知った方がこじれて大変だと判断したんでしょう」

 

真っすぐとした目のリンを見て、アビスは、牢獄の中で俯いた。

 

「それでもアドーネ隊長はあんたと話したがってる。正直あんたみたいな身内は忘れるに限るとは思うんですが、ま……あの人はヒーローってやつらしいので、()()()()、ね」

 

「当て擦りですか」

 

「おや、バカの割にそんぐらいは分かるんですね」

 

「そのぐらいにしときなよ、オヴィ」

 

リンの静止を一瞥すると、オヴィはため息ののち席を立つ。

 

「まだアドーネ隊長と会わせるのはアレなので期待はしないように。……そういう事なので」

 

向かいの牢獄のレレルは、腫物を見るようにちらちらと覗き見ている。環境の悪い部屋ではないが、しかし、孤独だ。兄のことを考えるとつらいので、別のことを考えようとして、そして、思い知る。

 

『お前はからっぽなんだよ』

 

好奇心のキラキラがつまっているオヴィとも、決意と信念がつまっているローゼとも、違って。

 

黙りこくるアビスを尻目に、二人は面会をあとにする。

 

「……簡単には、行かないね」

 

「まずは人と話す気になるとこからですよ」

 

オヴィは、どこか複雑そうにそうつぶやいた。

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