本編に入らなかった部分と、ちょっとした続きです。
【土下座しよっかミミミ先輩】
温泉旅行の翌日、早朝。便利屋68事務所前にて。
「この度は、御社の大事な大事な娘さんに、酒に酔った勢い嬉しさから、あろう事が手を出してしまい。誠に申し訳ありませんでした!」
「先輩起きて! 事務所前で土下座しないで!!」
アスファルトに額を擦りつけ、平謝りするミミコの姿と、それを止めようとするアルの姿があった。
これがつい昨日結ばれたカップルの姿かと思うと、嘆かわしいこと極まりない。
深々と下げる頭の先には、頬杖をついてしゃがみ込み、ニコニコとミミコの後頭部を眺める、保護者筆頭の浅黄ムツキ。
「年上としてあるまじき行為でした、色々とすっ飛ばしてしまいましたごめんなさい」
「ふーん、それで? どうするの?」
「……責任を……取らせていただきます」
「そっかそっか! 取りあえず、まだ頭高くないかにゃ?」
「はいごめんなさい!」
もはやアスファルトに頭が埋まりそうなミミコ。大切な幼馴染を傷物にした土下座のクズモニュメントはそのまま放置する事にして、ソレの隣でオロオロと狼狽えるアルにムツキは向き合った。
「アルちゃん」
「はいっ!」
ムツキに名前を呼ばれてビクッと肩を揺らすアル。にっこにこの笑顔から漏れ出す圧力にビビっていた。
ぷるぷると震えながら涙目になる幼馴染。少しだけ可愛そうだとは思うが、ムツキは親友としてコレだけは聞いとか無ければいけなかった。
「アルちゃん?」
「な、何かしらムツキ……」
「ちゃんと言えた?」
ずっと前から一途に思ってた自分の気持ちを伝えれたか、ジッとアルの目を見て言外に伝える。
もしここで本当に、ミミコが酒の勢いでアルの気持ちをちゃんと確認しないまま致していたら、アルが止めようが、ムツキはこの不届き者を手持ちの爆弾全てを用いて爆発しなければなら無い。普段はちゃんとした人だと分かっているけれど、酒に酔ったミミコは普段の倍だらしが無い。万が一、念の為の確認だった。
そんなムツキの心配とは裏腹に、そう問われたアルは少しだけ意外そうに目をパチクリしたあと、幼馴染のムツキでさえ見た事が無いほど、綺麗な顔で微笑んだ。
「……えぇ、言えたわ……ありがとうムツキ」
「そっか! 良かったねアルちゃん!」
アルが心底嬉しそうに、幸せそうにそう言われて、察せない程ムツキは子供では無い。ずっと一緒だった幼馴染が、少しだけ大人になって寂しかったけど、それよりも彼女の幸せが嬉しかった。
「ミミミ先輩?」
「はい!」
そんな幼馴染を幸せにした、ずっと頭を垂れているミミコにムツキは改めて声をかける。ま、真剣な時のミミミ先輩カッコいいもんねと、心のなかで納得するのだった。
「……アルちゃん、泣かせたらぶっ殺すからね♪」
「うん、絶対に幸せにするよ」
そう言って上げたミミコの顔は、ちゃんとかっこいい時の顔をしていた。
「よし! なら私から言うことないよ! お幸せにお二人さん!」
「ありがとう……ムツキお義父さん、娘さんを大事にします」
「誰が誰のお義父さんよ!?」
なお、この数分後。第二セコムのハルカに半殺しにされるミミコであった。
◇
【眼鏡かけよっか陸八魔】
「そんな訳で、眼鏡かけよっかアル」
「どんな訳よっ!?」
ふらっと何時ものように現れるなり、そんな戯言を吐かすミミコ。アルは当然ツッコんだだ。
「いやさ、アルって中学生卒業してからずっとコンタクトじゃん」
「そうね」
「せっかくの眼鏡属性が勿体ないなって。だからたまには眼鏡かけたが良いと思うんだ」
「どんな理由よ! 意味がわからない!?」
意味なんて要らない。ただ、アルのメガネ姿が見たい。それだけだった。
「そんな訳でお呼びしてます。メガネマイスターの浅黄さんです」
「やっほー、メガネマイスタームツキちゃんだよ?」
「ムツキっ!?」
ミミコの呼びかけに応じて、バンと部屋に入ってくるメガネマイスター。その手にジェラルミンケースを持っており、開けるとズラリと眼鏡が並んでいた。
「流石ゲヘナ随一の眼鏡フェチなだけ、あるね。恐ろしい品揃えだ」
「もっと褒めていいよ? ミミミ先輩」
「ねぇ? 私がおかしいの? 何で二人とも普通に話を進めるの?」
「取りあえず、昔懐かしのヤツ掛けてみよっかアル」
「ほいさ! これがアルちゃんが中学校時代に掛けてたやつだね!」
「そして私の意見は全無視ッ!?」
うだうだ言ってるアルを軽くあしらい、はいと眼鏡を渡すムツキ。渡されたら渡されたで、不満げな顔をしつつも、しっかり着用するアル。あいも変わらずチョロかった。
「……ど、どうかしら」
おずおずと二人に感想を尋ねるアル。なんの飾り気もない細身のフレームの眼鏡をかけた彼女に、眼鏡フェチとアルフェチの二人は最高と親指を立てた。
「やっぱり初代にして最強だよね」
「私の眼鏡道は此処から始まったんだよね」
「素朴な感じがたまらないよね」
「アルちゃん、ちょっとこのヘアピンでおでこ出して?」
「……? こうかしら?」
「「ありがとう御座います!」」
「え、えぇ……」
声を揃えて感謝を示す二人に、戸惑う事しか出来ないアル。アルの戸惑いが回復する前に、隙かさず二本目の眼鏡が差し出された。
「いいね」
「最高!」
「拍手をやめなさい! 恥ずかしいから」
次にアルが掛けたのは。おっきな黒縁のある眼鏡。元々小さな顔がさらに小さく見える。純文学的美少女に大変身。自信なさげにかけてる姿もグッドだった。
「いや、流石はアル。可愛いね」
「普段もカッコイイけど、眼鏡姿もやっぱり捨てがたいよね!」
「わかる」
「えぇ? ほ、ほんと?」
「「ほんとほんと」」
可愛い可愛いと褒められて、少し乗り気になりだしたアル。じゃあ次はコレがいいと自分で眼鏡を選びだした。
選択したのは銀縁フレームのスクエアタイプ。チャキッとフレームを上げて、如何にも出来る女の雰囲気を醸し出しながら、ふぁっさぁと髪をはらった。
「どう? 似合う?」
「似合う! アルちゃん最高! アウトロー!」
「理想の悪の女幹部だよ、アルかわ……カッコいいよ」
「ふふん! そう、私は眼鏡も掛けこなす一流のアウトローなんだから!」
「「流石アウトロー!!」」
アルを調子に乗らせる魔法の言葉、アウトロー。えんやえんやとムツキとミミコは、アルをヨイショしてノリノリで始まった眼鏡ファッションショーは、遅れてやって来たカヨコとハルカの登場まで続くのだった。
「何やってんの? 社長。エイリアンみたいなサングラスつけて」
「ああああ、アル様がご乱心に!?」
「なっ!? 違うの! ちょっと気になっただけなの!?」
◇
【取引だよミミコ】
「……例のブツは持ってきた?」
「当然、最高級の仕入れてきたよ」
薄暗い物陰で、コソコソとそんなやり取りをする二人。へへっとミミコが怪しげに笑って、鞄からある物を取り出しカヨコに渡した。
包み紙に書かれた値札には、黒毛和牛シャトーブリアン、600グラムの文字。
「どうぞ、お納め下さい。便利屋の皆で食べてよ」
「うん、ありがとうミミコ」
最高級部位のステーキ肉を賄賂として渡すミミコ。普段なら堂々と事務所で渡す上に、いつにもまして奮発した賄賂だが、コレにはミミコ的にとても大きな理由があった。
「それで、その。ちゃんと測ってきてくれたかい? 鬼方?」
「当然。寝てる間にやったから、ちゃんとバレてないよ」
そう言ってカヨコは一枚のメモ紙をミミコに渡した。そこに書き記されてた8号の文字。陸八魔アルの薬指のサイズだった。
「ありがとう、鬼方。これで指輪を作れるよ」
受け取ったミミコが嬉しそうにホッと息を吐く。その様子を見てカヨコは、お肉を貰っといてあれだけど、本当に回りくどいなコイツと思った。
「普通に社長に聞けばいいじゃん。態々こんなコソコソしなくても」
「無理、恥ずかしい」
「本当に肝心な所でビビるよね、ミミコは」
「う、五月蝿いなぁ。サプライズも兼ねてるんだから、良いんだよ別に」
そう言って大事そうにメモ紙をポケットにしまうミミコ。
告白も社長の勘違いと、アルコールの勢いで成功したものだし。作ったとして渡せるのは何時になるんだろうね。そう思ったカヨコだけど、口には出さなかった。
他人の恋愛事に首を突っ込みすぎて馬に蹴られたく無いのが一つ。珍しく乙女の顔して喜ぶ、眼の前の友人に水を刺したくなかったのが一つだ。
「ま、ミミコと社長なら大丈夫でしょ……お幸せに」
そう祝福の言葉を吐いて。カヨコは事務所へと戻っていく。どう見てもにお互いにべた惚れな二人の今後を心配するよりも、今考えるべきは今夜の晩御飯のこと、高級ステーキ万歳。
◇
【コレが私のスペックだよ陸八魔】
【学園】ゲヘナ学園
【部活】初代便利屋→警備会社十余り三
【学年】三年生
【年齢】18歳
【誕生日】12月3日
【身長】165cm
【趣味】喫煙・アルを揶揄う事
【初期レアリティ】☆☆☆
【攻撃】貫通
【防御】軽装甲
【役割】SPECIAL
【ポジション】BACKS
【クラス】アタッカー
【武器】SR
【適正】屋外A 市街地S 屋内D
【EXスキル】Invisible Beleth
cost4
敵単体に3回、攻撃力の180%の必中ダメージ。敵が重装甲の場合、4秒間の気絶付与。
【ノーマルスキル】悪魔の喇叭
15秒毎に、敵単体に攻撃力の60%のダメージ
【パッシブスキル】I LOVE PEACE
攻撃力の%上昇
【サブスキル】結婚しよっか陸八魔
味方の攻撃力上昇、陸八魔アルはそこから最大2倍上昇。
『ここじゃ煙草が吸えないからね。変わりにアルトニウムを要求する。私を当番にしたければ、陸八魔アルを呼んでよ先生』
◇
【その後の話をちょっとしよっか】
連邦捜査部S.C.H.A.L.E本部の警備。それが、ミミコが連邦生徒会から直々に受けた依頼。
ひとまず先生なる外部の大人が到着するまで、ビルを守りきれと言う、防衛慣れしているミミコからしてみたらイージーな仕事だったのだが。これがもう、物凄く苦労した。早く辞めて嫁のアル所に帰りたかった。
全ての元凶は狐面のメンヘラ犯罪者こと、災厄の狐、狐坂ワカモ。
何を思ったか連邦矯正局から抜け出し、暴徒を纏めて攻め込んできやがったのだ。
いち早く危険を察知し、敵が近づく前に撃ち倒してたから時間を稼げたが、本当にギリギリの戦いだった。と言うか、メンヘラ狐面と大量の暴徒相手は、流石のミミコでも勝てない。
あと少し、先生の到着が遅ければ、連邦生徒会から止められようが何だろうが絶対に逃げてた。ミミコはそう確信していた。
「まぁ、どうにかなったから良いけど。我ながら深く考えもせずに、厄介な依頼を受けちゃったよね」
「そう言いつつ、書類整理も手伝ってくれるなんて。ミミコは優しいね」
「護衛対象がビルから先生に移って、依頼終えるまで頻繁には帰れないからね。暇つぶしさ」
ワカモ襲来からはや一ヶ月、慣れたものだと黙々と書類を整理しながら、ミミコは件の先生と会話していた。
顔合わせから速攻で煙草を没収されたミミコは、代わりとばかりにアメを舐めながら。改めて先生を観察する、優しそうなタレ目に少し巻いた柔そうな髪。パット見頼り無さそうな雰囲気もあるけれど、実際に指揮を受けたミミコは、流石は連邦生徒会長直々に指名された人だなと、先生を認めていた。
何よりミミコが気に入ったのは、揶揄いがいがあるところ。多分ムツキも彼を気にいると思っていた。
「先生ってさ、女装とか似合いそうだね」
「唐突に何かな!?」
「いや、ここって人間の男の人って先生だけだからさ。女装したほうがスムーズに生徒とコミュニケーション取れるんじゃ無いかなって思って」
「ただの女装の変態になるよねそれ!?」
「大丈夫だよ、私は理解するから。ただ、私のお嫁さんには近づかないでくれよ?」
「ミミコたまに凄く理不尽だよね!?」
ケラケラ笑うミミコに、先生はしょうがないなと笑う。書類整理で沈黙が続くと、不意にこうやって巫山戯るミミコは、先生の気分転換にもなっていた。
「ところでさ、その良くミミコが言うお嫁さんって、どんな人なの?」
毎回楽しそうにミミコが話す、通称お嫁さん。ちょうど話に上がったその人の事を、ずっと気になってた先生は問いかけた。
先生にそう聞かれたミミコは、左手につけたリングを愛しそうに撫でてこう答える。
「カッコよ可愛い美人な究極のアウトロー(自称)だよ」
「んん? それどんな人?」
情報が多過ぎて戸惑う先生。カッコよくて可愛くて美人なのは分かった。ただ最後の究極のアウトロー(自称)ってのが分からない。何だよ究極のアウトローって、しかも自称なのかよ。
「ま、キヴォトスで働いてたらいつか会うよ。ポンコツだけど良い子だから、よろしくしてやって」
「ポンコツなんだ」
「ポンコツなんだよ」
そう言ってそこがまた可愛いんだとミミコは笑った。そのとても優しい笑顔に、本当にミミコはそのお嫁さんが好きなんだなって先生は思った。
「そっか、きっと素敵な人何だろうね」
「あ、一応忠告しとくけど、アルに手出したら殺すよ?」
「出さないよ!? 先生だよ!?」
「いや、だから一応って。私のトランペッターが火を吹くからね?」
「大丈夫! そんな日は来ないから!」
「ちなみに私は最弱。陸八魔セコムはまだ浅黄と鬼方と伊草が残ってるから。特に伊草には私も殺されかけたよ」
「陸八魔セコムってなに!?」
「愛されまくってるんだよ。うちのお嫁さん」
誇らしいよね。そう言ってグッとミミコは背伸びした。手に付けていた書類が一段落したのだ。それを見て先生は、コーヒーでも入れるかと立ち上がる。
ちょうどその時、先生のパソコンに一通のメールが届いた。
「? アビドス高等学校から?」
◇
陸八魔アルは困っていた。
美味しい依頼と思って受けたら、相手は天下のカイザーコーポレーション。依頼内容はとある学校の襲撃。聞けば、廃校寸前でも、それを阻止しようと頑張ってる子達だと言う。
(そ、そんな可哀想な事できる訳無いじゃない)
もう心底美味しい話に食いついた事を、後悔していた。しかし、相手はあのカイザーコーポレーション、不義理を働いたら社員にも危険が及んでしまうかも知れない。
(それどころか、先輩にまで)
そう思えば、どんなに気が乗らない依頼でも。アルには受けるしか選択肢は無かった。
これもアウトローになる為の大事な試練だと飲み込み、どうにかなれとノリと勢いでアビドスに突撃。
そして四人揃って砂漠で遭難し、体力を使い果たしていた。
「あ、アルちゃんが無計画に突撃しようって言うからぁ」
「しょ、しょうがないでしょ!? 勢いで行かないと絶対に行きたくなくなるし!」
「……もう、断れば良いのに。手付金だって突っぱねて貰ってないんだし」
「それは駄目よ! 逆らったら何されるか……」
フラフラと砂だらけのアビドスの町を行く。満身創痍便利屋四人。
「お、お腹空きましたね……」
ぽつりとハルカ呟いたのと同時に、誰とは言わぬが乙女としてあるまじき腹の虫が盛大に鳴り響いた。
「「……社長(アルちゃん)」」
「揃ってこっち見ないで! 気付かないフリしなさいよ!」
「すいません、私がお腹空いたなんて弱音を吐いたから……、おわ、おわおお詫びに切腹をぉ!」
「やめなさいハルカ! 余計にお腹空くだけだから!」
腹を切って詫びろうとするハルカを全力で止め、また腹の虫が限界だと鳴く。色々とメンタルにダメージを負ったアルは、久し振りに先輩に会いたくなった。
「先輩、何処で何してるのかしらね」
「社長、それ今週だけで何回も聞いた」
「だって、依頼に行ってから全然会えてないもの。寂しいじゃない」
「前はほぼ毎日来てましたもんね、ミミコさん」
「けど、ミミミ先輩たまにお肉持って帰ってくるじゃん? 週に一回あるかないかだけど」
「全然足りないの!」
「「「ご馳走様です」」」
シンプルに惚気けだす社長に呆れる社員達。付き合ってからずっとこうだ、指輪を眺めては惚気、思い出しては惚気、何か事あるごとにこのポンコツ社長は惚気けやがる。
付き合う前は付き合う前でうっとおしかったが、コレはコレで面倒くさい。
あの温泉旅行の日から、便利屋の据え置きコーヒーの消費量は3倍に増えていた。
ふらふらと更に歩く。すると、何処からか美味しそうな匂いが漂ってきた。
ぐうぅ……
今度はアルだけではなく、他の三人も一緒に鳴る。目的地は決まった。
「急ごう社長」
「そうね、お腹が空いてちゃ戦は出来ないもの!」
「けど、今皆のお金合わせても五百円ちょっとしかないよ?」
「わ、私は大丈夫ですので、皆さんで食べてください」
「駄目よハルカ、便利屋68は四人で一つ何だから。ちゃんと四等分しましょう」
先程までのダラダラした歩みは何処へやら。匂いに釣られ急く足でたどり着いたのは、『柴関ラーメン』と書かれたお店だった。
ガラガラと扉を開いて中に入る四人。中は他にも客が一組居るみたいで、自然と視線がそちらに向く。
何人かの女生徒と一人の大人の男性が、楽しそうにラーメンを食べていた。
そんな集団の一歩離れた所で、我関せずと黙々とラーメンを啜っている、見慣れた黒い三編み。
誰かなんて言うまでもなく気がついたアルは、約三日ぶり、自分的には超久しぶりの再会に堪らず叫んだ。
「先輩っ!?」
「んくっ!? え? アル?」
ビクッと肩を震わせて振り向いた十余三ミミコ、愛しの先輩に名前を呼ばれたアルは、驚く周囲の視線なんて無視して駆け寄り抱きつく。
「ちょ!? いきなり!?」
「会いたかったわ先輩!」
「あー、うん。私も会いたかったよ」
戸惑いつつも、可愛い恋人から会いたかった何て言われれば、ミミコはそう言うしか出来ないし、自分も会いたかったのは普通に事実だ。
ぽんぽんとアル背中を擦りながら、突然の事にフリーズしていた集団。アドビス生徒会のメンバーと先生に視線を向ける。
因みに便利屋社員はまた始まったと、無視してラーメンを注文していた。
「み、ミミコ? その子ってもしかして」
一番先に回復した先生が、皆を代表してそう訪ねる。その問いに、ミミコは笑ってこう答えるのだった。
「うん。陸八魔アル。私の可愛いお嫁さんさ」
これにて一旦終了です。
読んでくださった皆様、本当にありがとう御座いました。
皆様が陸八魔アル推しになってくれれば幸いです。