【完結】推しの子if ~あかねちゃんと一緒にアクアを救おうルート~   作:日ノ川

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前回の続き
本当は前話と合わせて一つの話にしたかったのですが、リアルの忙しさに加え、話も長くなったので遅れました


第62話 憧れ

 ターンを入れようとした足がもつれ、ダンスが乱れる。

 それを確認したノブが、音楽を止めた。

 ここで躓くのはもう何度目だろうか。

 

「ハァ。ちょっと休憩しよー」

 

 すぐに再開しようとするノブに手を伸ばして休憩を申し出るが、ノブは不満そうに鼻を鳴らした。

 

「また? さっき休んだばっかだろ?」

 

 呆れたような言葉にカチンと来た。

 

「あのねぇ。無理して怪我でもしたら大変でしょ。あかねの方の問題も解決したし、私はそれなりにやれれば良いの」

 

 ノブと二人だけという状況もあってか、仕事ではなく完全にオフモードで対応してしまう。

 

 そう。

 今この部屋の中にあかねとMEMちょはいない。

 ノブとケンゴが考えた例のカット割を多様する方法によって流れではなく、短いスパンでダンスを魅せる方法はあかねにドンピシャで嵌まった。

 結果、これまでは私と同じか少し下程度の完成度だったところを一気に追い抜いて行ったため、このまま私と同じ練習をしていてはせっかく伸びているあかねの邪魔になりかねないから。と二手に分かれることになったのだ。

 

 幸いというべきか、この公民館を借りる際はいつも練習用の部屋だけでなくもう一部屋一緒に借りている。

 これまでは練習する際、あかねの存在を隠して撮影する必要もあったからだ。

 

 今回からはもう隠す必要はなくなったが、念のため借りていた部屋にあかねとコーチとしてMEMちょが一緒について行った。

 いくら本職のアイドルとはいえ、ダンスに関して言えば、MEMちょよりノブの方が上だが、この組み合わせになったのは単純にあかねが私に気を使ったからだ。

 

 ようするに、私という恋人がいるノブと自分が二人切りになるのは良くないと思ったのだ。

 もちろん、何かあるはずもないが、確かに一切気にならないかと言えば嘘になる。

 そして、それはあかねも同様。私への気遣いであると同時に、自分の恋人であるアクアへの気遣いでもあるのだろう。

 

 今ガチで結ばれた時は、番組上の演出も兼ねたビジネスカップルだったはずだが、いつの頃からか互いに本気になったらしい。

 その辺りの事情に気付いてもいないだろうノブは、私を見ながらあからさまなため息を吐く。

 

「MEMが言ってたけど、他の追加メンバーはどんどん上手くなってるらしいし、このままじゃゆきだけ悪目立ちするぞ? あかねはこれからグングン伸びるだろうし──」

 

 呆れたように苦言を呈する様に、再びカチンと来る。

 

「あのさ。誰のせいで──」

 

 本当は参加する気なんて無かったのにノブが私のことを可愛いだなんだと乗せるからこんなことになった。

 そんな風に責めそうになったところで口を噤む。

 

 芸能人は基本的に個人事業。

 どんな理由があっても、最終的にそれを受けたのは私、つまり責任も私にあることに気付いた。

 なにより。

 

「……ゴメン。ちょっと外の空気吸ってくる」

「おう」

 

 ノブの方も私が何を言い掛けたのか気付いたのだろう、もう止めることはなく、私は部屋の外に出た。

 

 

 ここ最近、どうにも上手く行かない。

 仕事だけじゃなく恋の方も。

 

「はぁ」

 

 お揃いで買ったブレスレットに目を落として息を吐く。

 芸能人同士ということもあり、さらに互いに人気が今が旬に乗りつつあるせいで付き合い始めた直後と比べて中々会う時間が取れなくなってきているのだ。

 そこで今回、仕事にかこつけて一緒の時間が増えるかと思ったが、MEMちょの撮影(これは私から言い出したことだが)や途中からあかねも参加するようになったため、二人きりの時間は作れていない。

 

(なーにあかねたちのせいにしてんだか)

 

 一番の理由はそれじゃない。

 私に、引き癖がついたせいだ。

 今さっきのこともそうだが、ノブと険悪な雰囲気になりそうになると、すぐに引いて喧嘩にならないようにしている。

 

 こうなったのは大分前、ノブが誰にでも優しく接することで勘違いしてくる女の子が増えてきて、それを咎めたことで喧嘩寸前まで行った時からだ。

 

 確かあの時は、あかねとMEMちょに相談して助けて貰ったが結局そこまで二人の手を煩わせることもなく、仲直りしたことで根本的な問題は解決できないまま、ここまで来てしまった。

 とはいえ、引かずにぶつかり合って上手くいくとは限らない。

 

 ドラマや映画なんかだとそうやって本音でぶつかり合うことで絆が深まるが、そんなのはそれこそフィクションの中だけの話だ。私は芸能界同様、恋愛にだって上手く立ち回る。

 

 そんな風に考えていたけど、結局こうやって恋も仕事も上手く行かなくなっている。

 それに比べてあかねは、次々に大きな仕事をゲットして今や誰もが知ってる売れっ子女優。

 無名だった(厳密に言えば、元から天才舞台役者として演劇界隈では有名だったらしいが、映像媒体全盛の現在では世間の目が触れる機会が無かったようだ)今ガチの時からは想像もつかない。

 

「あの頃は私の方が頼られる立場だったのにな」

 

 今ガチでは私がゲームメイカーとして番組を盛り上げていた。

 でも、それだってあの騒動が起こるまで。

 あかねの自殺未遂事件の後は、復帰したあかねの輝くような魅力で、一瞬にして全て持っていかれた。

 それまでの貯金で私も最後まで注目されていたものの、恋リアである以上、やはりカップルになったあかねとアクアが一番目立っていたのは間違いない。

 あそこで下手な小細工をせずに、ノブの告白をちゃんと受けていたらもっと、変わったんだろうか。

 あかねより仕事も恋も順調に──

 

「って。またあかねのせいにしてる」

 

 思考がどんどん暗くなっていく。負のスパイラルという奴だ。

 卑屈な自分が嫌になる。

 気分を変える意味で、窓の外に目を向けたところで気が付いた。

 

「しまった。そのまま来ちゃった」

 

 レッスン用のウェアのまま。

 一応、外でも歩けるようなデザインのものにしてはいるが、クーラーが効いていたとはいえ夏の室内で動いていたせいでかなり汗をかいている。

 

 パッと見た限り周囲に人影はないが、貸し切りにしているわけではないので、いつ人が来るかわからない。

 かといって、戻って着替えてから再びというのも気まずい。

 

「しょうがない。あかねたちのとこ行こ」

 

 そっちもそっちで気まずいが、ノブと違ってあかねに対しては内心で思っていただけなので、問題はないだろう。

 そんなことを考えながら私は周囲を気にしつつ、あかねたちがいる部屋に急いだ。

 

 

   ☆

 

 

「本当にこれでいいの!? あかね」

 

 まっすぐに私を見つめ、真剣な口調で言うメムちゃんを前に返事に窮する。

 練習もそこそこに、突然真剣な顔で私に詰め寄ってきたのだ。

 その内容はアクアくんがカミキヒカルに行おうとしている復讐に関することだった。

 

 ようするにアクアくんがしようとしているカミキヒカルの名前を隠したまま悪意だけ切り取って撮影することで大衆を煽り、社会的に断罪させる方法が、かつて私が今ガチでやられたことと同じではないか。

 それを私が理解しているのか。理解しているにしても納得しているのかを問いただしている訳だ。

 

 真剣な表情からは、本気で私のことを心配してくれているのが分かる。

 このタイミングで言ってきたのは多分、このドラマが復讐劇だと知っている人物の中で、メムちゃんは今ガチの当事者でもあるからだろう。

 

 同じくカミキヒカルに母を殺された被害者であるルビーちゃんを始め、皆がアクアくんに同調して作品を名作に仕上げようと一致団結中で水を差すようなことは言えず、けれど私がそのことを気付かないまま、復讐に荷担しているとしたら。

 

 そんな風に心配したからこそ、苺プロ関係者がいない場所で話をした。

 メムちゃんのこういう大人な気遣いは本当に嬉しく思う。

 だけど。

 

「あかねが本当にアクたんと付き合い始めたのも知ってるし、そういう時に気を使っちゃって強く出られないのも分かるよ。でも無理して相手に合わせて我慢するのは違うと思う。私は、あかねたちには幸せになって貰いたいの!」

 

 畳みかけるような説得は、やっぱり真剣そのものだったけど、最後の台詞で、それがただ私の為だけじゃないことも分かった。

 

 メムちゃんがこんなに必死になっているのは、かなちゃんとルビーちゃんのこともあったから。

 アクアくんと結ばれることの無かった二人の分も、私たちだけは……。そんな風に思っている。

 本当に仲間思いで、大人で、優しい私の友達。

 

 だからこそ言いづらいし、だからこそ言わないわけにはいかない。

 覚悟を決めて口を開く。

 

「え、えっとね、メムちゃん。実は私がこの件というかアクアくんがやろうとしていることを知ったのは最近じゃないの」

「え?」

 

 私の肩を掴んだまま、驚愕に目を開く。

 やっぱりメムちゃんは私が何も知らないまま、復讐に巻き込まれたと思ってる。

 多分、メムちゃんたちが知ったのとほぼ同時期に打ち明けられたと考えているんだろう。

 

 その場合すでに撮影も始まっていたこともあって、先の理由と併せて私が断れなかったと考えたのかもしれない。

 だが、実際はそうではない。

 

「私がアクアくんの計画を知ったのは宮崎から帰った直後」

 

「宮崎から。……あぁ」

 

 なにか納得したような態度だが、そんなに分かりやすかっただろうか。

 

「計画を立てたのはアクアくんだけど、私は最初から納得して計画に乗った、ううん。私たちは共犯だった」

 

「……そう、なんだ」

「うん」

 

 もしかするとこれで、メムちゃんから幻滅されるかもしれない。

 でも、それも仕方ない。

 だって私は、彼女に言われるまでそのことを全く気にしていなかったのだから。

 

 いつかアクアくんにも言われたように、やっぱり私はどこかマトモじゃないんだろう。

 それは別にかまわない。今更どうしようも無いことだし、こんな自分だからこそ、アクアくんと恋人になれたとも言えるのだから。

 ただ、他の人がどう思うか一切気にしていないと言えば嘘になる。

 こんな私を知れば、普通の人は誰だって……

 

「なんだよもぉ。そういうことは先に言ってよ。メッチャ恥ずかしいじゃん」

 

「え? え?」

 

 がっくりと項垂れるメムちゃんの声は残念そうではあったが、怒りや失望は感じなかった。

 

「ちゃんと納得してるなら良いよ。さ、練習再開しよっか」

 

 あまりにもあっけらかんとしすぎていて、逆に私の方が心配になってしまう。

 

「メムちゃんは、良いの?」

 

 だから、気づけばそんなことを聞いていた。

 

「んー。普通に考えれば良いことじゃないんだろうけど、ルビーやアクたんの気持ちを考えるとね。それくらいしないと納得できないってのは分からないでもないからさ」

 

 慎重に言葉を探すようにメムちゃんは言う。

 当然だが、自分の母親を殺されるなんて、早々経験することじゃない。

 ましてそれを計画し実行犯を唆した相手が父親だった気持ちなんて、それこそあの二人にしか分からない。

 

「ただ、気持ちが分からないのはあかねの方も一緒。炎上された時の辛さも本当の意味で分かってあげられない。だから、今のうちに確認しておきたかったの。そうじゃないと私も本腰入れてこのドラマを名作に。なんて言えないからねぇ。これで私も心おきなくSNS戦略に力入れられるよ」

 

 敢えて明るく振る舞う様から、彼女が完全に納得し切れていないのが見て取れた。

 それでも彼女は、私たちのために、全部を自分の中に呑み込もうとしている。

 

「メムちゃん」

「ん?」

 

「ありがとう」

 

 一つではなく、幾つも気持ちを込めた感謝の言葉にも、やはり彼女は軽く応えた。

 

「よせやい」

 

 冗談混じりに苦笑するメムちゃんと頷き合う。

 

「じゃあ、改めて。メムちゃんお願いします」

「よしきた」

 

「これ以上ゆきに離されないように頑張らないと」

 

 拳を握り、気合いを入れる私を見て、メムちゃんは苦笑する。

 

「ふふっ」

「どうしたの?」

 

「いや、ここで私と練習する時、いつもそれ言うなーって」

 

「そ、そうだった?」

 

「うん。ほぼ毎回。あかねは本当にゆきのこと好きだよねぇ」

 

 先ほどまでとは別のニュアンスでのからかいに、ちょっとむっとしつつ、けれどこういう時に誤魔化すと余計いじられることを経験上知っていたので胸を張って返答する。

 

「それはそうだよ、メムちゃんもだけど、ゆきも大切な友達だもん。……それにゆきはなんていうか私にとって憧れみたいなものだから」

 

「そうなの?」

 

「うん。今ガチの撮影の時からずっとね」

 

 仕事以外のことは本当にダメダメな私と違って、なんでも自信満々にこなすだけじゃなく、商売道具である顔に傷を付けられても、怒ることもなく慰めてくれた。

 どんな時でも強くて、優しい彼女にずっと憧れていた。

 それは仕事の場だけでなく私生活においてもそう。

 

 元々私はあんまり普段のファッションとかに気を配るタイプじゃ無かったけど、アクアくんと付き合うようになってからは流石にそれではダメだと一念発起して私なりに色々頑張るようになった。

 服装はもちろん、ネイルや小物、インスタに上げる写真の加工方法まで。

 いろんな場面でゆきに教えてもらったことが活きている。

 

「あー、ゆきはなんでも器用っていうか、芸能界での立ち振る舞いも上手いもんねぇ。あの年であれは反則だよ」

 

「うん。私も時々、年下だってこと忘れそうになるもん」

 

「歳の話は止めよ? 私が辛くなるから」

 

「えっと、いや、メムちゃんはほら。親しみやすさとか、そういう感じがあの──」

 

 こういう時でもゆきなら上手く出来るんだろうな。と思いながら言葉を探すが見つからない。

 

「慰めるのも止めてぇー」

 

 案の定よりいっそう項垂れてしまったメムちゃんを前に、私はあわあわと途方に暮れるしかなかった。

 

 

   ☆

 

 

「なんなのもー。いきなり誉め殺しとか。中入れなかったじゃん」

 

 元来た廊下を引き返しながら言う。

 だが、文句とは裏腹にその声が僅かに弾んでいるのが自分でも分かった。

 

 いったいどんな流れでそうなったのか知らないが、私が部屋に入ろうとしたところ、室内からあかねとMEMちょの会話が漏れ聞こえてきた。

 元々正規のレッスンスタジオではなく、防音などあまり気をつけていないからだろう。

 

 ここにも周囲に人の姿は無かったから良かったが、二人にはもう少し気をつけて貰いたいものだ。

 あんなこっぱずかしい内容、誰かに聞かれたら溜まったもんじゃない。

 

「だいたい、あかねたちに言われても説得力がないっての」

 

 売れっ子女優のあかねはもちろん、B小町としてのアイドル活動のみならず、一度は停滞しかけていた配信業の方も新たな登録者を獲得しまくったことで、コラボを申し込むのではなく、申し込まれる側になりつつあるMEMちょだって、私から見ればもう遙か上の人だ。

 確かに今ガチ終了後、私にもいくつかモデルとしての仕事が舞い込んできて順調に名が売れつつあるものの、有名雑誌の表紙を飾るようなトップモデルまではまだまだ遠く、今や全国区で有名人となっている二人と違って知る人ぞ知るってレベルだ。

 そんな私に憧れてるだの、反則だのと言われたところで、嫌みとしか思えない。

 普通ならば。

 

「ノブ!」

「うおっ!」

 

 元居た部屋のドアを開けると同時に声を張ると、スマホをいじっていたノブがビクリと反応した。

 珍しい。

 ノブは肝が据わっているタイプなので、驚かしたり脅かしたりしても、あまり反応しない方なのだが。

 まあ、今はどうでも良い。

 

「休憩終わり! さあやるよ!」

「なんだよ急に元気になっちゃって」

 

 肩すかしを食らったようなノブを無視して部屋の奥に進む。

 

「まったく。あんなこと言われたら格好悪いところ見せられないでしょ」

 

 芸能人として急速にステップアップを重ね続けているあかねとMEMちょと違って今の私は所詮伸び悩んでいる凡庸なモデルに過ぎない。

 けれど、だからこそ。

 虚勢でも何でも良いから、私を本気で信じてくれている二人の期待を裏切りたくない。

 そしてそれは、仕事のことだけじゃない。

 

「あ。ノブ」

「ん?」

 

 まだ若干理解が追いついて居なさそうなノブを指さした。

 

「もう私遠慮しないから」

「遠慮って。何だよそれ」

 

 苦笑いを浮かべるノブに、指と一緒にニヤリと笑みを向ける。

 

「恋人として言いたいこといーっぱいあるってこと。覚悟しときなよ」

 

 そんな私を見て、ノブもまた破顔した。

 

「やっぱ、ゆきはそうじゃないとな」

「そっちこそ何よそれー」

 

「いやなんか最近、妙に俺のこと誉めたり、自分の意見言わないで俺に任せるとかばっかりでらしくないなーって思ってたからさ。やっぱ、俺はそっちの方好きだぜ」

 

「んな!」

 

 絶句する私を余所に満足げに頷いているノブだったが、不意に何かを思い出したとばかりに目を開いた後、視線を右往左往させ始めた。

 

「あ。えーっと。……まあ俺はどんなゆきでも好きだけどな」

 

「……は? なにそれ? さっきと言ってること違うし」

 

 彷徨ったままの視線といい、言い慣れてない歯の浮くようなセリフといい、明らかにノブが自分で考えたものではない。

 さっきまでいじっていたスマホの存在を思い出した。

 妙に慌てていたのはもしかして。

 

「ノブー? さっき誰と連絡取ってたの?」

「いや、あー。……アッくんとです」

 

 隠しても無駄だと思ったらしく、素直に白状するが、その相手はちょっと予想外だった。

 

「アクアと?」

「おう。ゆきと気まずくなったって相談してさ」

 

「で。さっきの台詞を教わったと。……ハァ、あの似非ホスト。適当な褒め方教えて。あかねにもそんなことやってたらただじゃおかないんだから。ノブも、変なこと真に受けない」

 

「あー。まあ正直俺の性に合わねーとは思ってたわ」

 

 ニッと子供のように笑ういつものノブに戻った。

 

「そ。私も普段のノブの方が好きだよ」

 

 あまり自分から好きとかは言わないんだけど、言いたいことは言うと決めたばかりのせいか、すんなり口に出来た。

 しかし。

 

「おう! じゃ続きな」

 

 ニコヤカな笑顔のままサラリと流され、音楽を再生させようとするノブに私は唇を尖らせる。

 

「やっぱ、こういうところは矯正した方が良いかな」

 

 やれやれと息を吐きながら、意識を切り替えた直後、鳴り出した音楽に合わせて踊り出す。

 結局、大して休憩出来ず体は疲れているはずなのに、不思議と足取りは軽やかだった。




前書きでも書きましたが、今忙しいのでそれが落ち着く11月の半ばくらいまで投稿ペースが少し落ちます
投稿自体は続けますのでよろしくお願いします
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