魔訶不思議なドタバタ世界   作:下章

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やっと力の大会も中盤近くまで来ました。悟空はどうなってしまうのか?龍技達はどんな相手と戦っているのか?


第13話 力の大会④ 神の領域への一歩

悟空ははね返された元気玉を避けることなく大きく手を広げて受け入れる体勢に入った。

 

「なに?」

 

悟空は初めからこれを狙っていた。悟空はジレンが元気玉を跳ね返すのを予想していた。ジレンは善の心を持つなら跳ね返せると。

悟空は二段構えをしていた。一つは元気玉がジレンに当たりダメージを与える。しかしこれはあまり期待していない。こちらが重要である。

はね返された元気玉を吸収する。このやり方は悟空は初めてではない。それはモニターで観戦して見ているクリリンが気づいた。

 

「あれは!確か昔悟空が超サイヤ人になって元気玉を吸収した」

 

悟空は元気玉を吸収してさらに気を爆発的に高める手段をとった。しかし悟空はそれだけでは足らないと知っている。ジレンは強い。

はっきり言って今のままでは絶対に勝てない。殻を破る必要があった。今の自分の限界という殻を。突き破り越える為に悟空は元気玉を吸収していく。

そしてそれは成功した。元気玉を吸収した悟空に変化が。超サイヤ人ブルーではなくなった。変わりに全身が青白いオーラを纏い髪型も通常に近い。

見た目は通常なのに纏っている雰囲気や力は別物。この姿を見たビルス達第7宇宙はとても驚いている。

 

「まさか…悟空。お前もその領域に近づいたということか」

 

「まだ彼のように完全ではないが、間違いなくあの領域に至った」

 

「本当に驚かせてくれますね。まさにあの姿。間違いありませんね。悟空さんはあの領域に足を踏み入れました」

 

「ああ。身勝手の、極意!」

 

ビルス達第7宇宙は悟空が身勝手の極意に足を踏み入れた事に大層驚いた。神々でも踏み込むのは難しい領域にただの人間である悟空が身につけ始めたのだから。

 

「しかし、なんで身勝手の極意に?」

 

「おそらく先ほどの元気玉という技がトリガーになったのでしょう。あれだけの強大なエネルギーを吸収したことで殻を破ったのでしょう。悟空さんは初めからあの元気玉を跳ね返され自身に吸収することを狙っていたのでしょう」

 

「大した奴だ。こっからだな」

 

悟空の変化に他の選手達や神々も気づいた。特に神々は普通ではないと勘づく。悟空はゆっくりと陥没した床に降り立つ。悟空はジレンを見あげる形、ジレンは悟空を見下ろす形になる。

ジレンの側にトッポとディスポが移動してくる。

 

「孫悟空。まさか先ほどの巨大な玉、自ら吸収するためにワザとジレンに跳ね返させたとは。強かな奴だ」

 

「だが何に変化しようとジレンと闘うことは決してない!何故なら!この俺が相手だからだ!」

 

 

ドギューッン!!

 

ディスポが得意のスピードで一気に接近して悟空を殴ろうとする。

 

 

ブンッ!!

 

「なに!?」

 

「はっ!」

 

「「…」」

 

「いつの間に…!?」

 

悟空はいつの間にかディスポの拳を躱してジレンの前方近くまで移動していた。その疾さは神々をしても驚愕にさせる。動じないのはジレンのみ。

悟空とジレンの睨み合い。トッポは本能的に危険を感じた。

 

「やらせん!!」

 

 

ブオンッ!!

 

「なっ!?」

 

「トッポ!何処に拳を振るっているんだ!全く明後日の方向だったぞ!」

 

「いや違う。あまりの速さに気づいていない。孫悟空のやつ、トッポの拳をいなしながらズラシたんだ」

 

トッポはその太い拳を悟空に当てようとしたが悟空が一瞬ブレたかと思うとトッポは明後日の方向に吹っ飛んでいく。悟空は一瞬のうちにトッポの拳をいなしてズラシた。

トッポも感覚で気づいていたが、それ以上に悟空がこれほどの力を隠していたことに動揺を隠せない。その間も悟空とジレンの睨み合いは続いている。

 

「ジレン!うおおっ!!」

 

「「…!」」

 

 

カッ!!ゴオオオオッ!!

 

「うおおおおっ!?!?」

 

「ぬうっ!」

 

 

バッ!!ガガガガガガガガガッ

 

ディスポが悟空の背後から攻撃しようと駆けたが、突如強烈な突風により吹き飛ばされてしまう。トッポは近くにいたので気づいていた。

悟空が突風を起こしたのではなく悟空とジレンのぶつかり合いにより突風ができたのだ。あまりにも速すぎて見えない攻撃にディスポは何が起こったのかさっぱり。

トッポは突風に吹き飛ばされないように踏ん張り両腕で防御する。押し負けたのか悟空は上空に跳躍する。追いかけるようにジレンも跳躍してまた見えないぶつかり合いが起こる。

二人のぶつかり合いは破壊神達と天使達クラスでないと見えない。悟空はジレンの攻撃を全て避けたり防いだりしている。

悟空の攻撃はジレンは全て防いでいる。避ける必要はないという感じである。

 

「まさか悟空が。しかし…まだ、未完成だ」

 

「ええ。あの熱さ。そう長く持ちそうにありませんね」

 

悟空はジレンの攻撃を避けたり防いだりと回避や防御は完璧で。しかし攻撃はそこまで完成度が高くない。ジレンに悉く防がれている。

その回避と防御も次第に乱れが生じてくる。ジレンはその隙を逃さない。

 

 

ガンッッ!!

 

「くっ!!ぅううおおおああああああっっ!!!!!」

 

 

ダッ!!グゥオオオオオッ!!!

 

「ふん」

 

 

ダアンッッ!!

 

「孫悟空。その熱、その熱さ、それが今の貴様の限界だ」

 

 

カッ!!ズゴオオオオンッ!!

 

「うわあああ!!」

 

ジレンは思いっきり殴り飛ばす。悟空は防御するが吹き飛ばされる。ジレンは床に着地する。悟空は岩肌の壁に着地してすぐに突貫する。

悟空は叫びながら拳を振るうがジレンにあっさりと受け止められてしまう。そのままエネルギー波をまともに受けてしまいぶっ飛ばされる。このままでは悟空は場外に落ちてしまう。

 

 

ババッ!!

 

「うぐっ!」

 

「大丈夫か?悟空?」

 

「龍技…すまねえ。これが身勝手の極意か。今のオラではあれがいっぱいか。ぐっ!」

 

「やっぱ初めての身勝手の極意はかなり消耗するか。どうしよっか」

 

「よう。無事か?孫悟空」

 

ぶっ飛んでいく悟空を龍技がキャッチして隠れれそうな場所に降り立つ。悟空は初めての身勝手の極意のせいで体力、気の消耗がかなり激しい。

どうしようかと考えていると17号とガンマの二人がやってきた。

 

「17号さん。それにガンマの二人。どうした?」

 

「孫悟空の気がかなり減っているな。俺達の気を分け与えてやるよ。俺は永久式なんでな。エネルギーは無限にある」

 

「私と2号はまだ10%しか消耗していない。まだまだ余裕がある」

 

「そういうことだ。ヘド博士に改良してもらって銃が無くてもエネルギーを撃てるようになったんでな。そういうわけで。受け取れ孫悟空!」

 

 

ボウッボウッボウッ!!

 

「んっ!サンキューな3人とも。あとは体力の回復か。暫くすれば動けるはずだ」

 

「なら俺達は別の戦場に向かうぞ。龍技、孫悟空を頼むぞ」

 

「わかった。17号さん、ガンマの二人、気を付けて」

 

「ふっ」

 

「誰に言っている」

 

「俺達はスーパーヒーローだぜ!」

 

17号とガンマ二人はエネルギーに余裕があるので悟空に気を分け与える。悟空の気は回復したが体力までは回復していない。

17号とガンマ二人は別の戦場に向かい龍技は悟空の護衛をする。悟空は体力を回復するために精神統一をして呼吸を整える。そこに他の宇宙の選手が三人邪魔をしてくる。

 

「孫悟空!奴を落とせれば我々の勝ちは見えてくるぞ!」

 

「…悪いが、お前達の相手はこの俺だ」

 

「お前ごとき!相手になるなど!」

 

 

シュッ!!

 

「なっ!?」

 

「どらあっ!!」

 

 

バキイイッ!!

 

「ぬわあああっ!!」

 

「き、きさっ「ふっ!」」

 

 

ドゴオッ!!

 

「ごあっ!」

 

「せいっ!!」

 

 

バキャアアアッ!!

 

「うぎゃああっ!!」

 

「くっ!くそおお!!」

 

「遅えよ!」

 

 

ヒュッ!!ズンッッ!!

 

「ぶっ!!」

 

「ぬぅおりゃああ!!」

 

 

ズゴオオオオンッ!!

 

「ばああああ!!」

 

龍技は一瞬で真ん中の選手の背後に移動して顔面を後ろ回し蹴り上げで蹴り飛ばす。右の選手をボディブローで悶絶させて蹴り上げで蹴っ飛ばす。

左の選手は攻撃しようとするがそれよりも速く龍技の右のストレートが左頬を殴りそのまま勢いのままぶっ飛ばす。あまりの速い動きと闘いに神々もビックリ。

 

「強いな。あの第7宇宙の人間。確か、地球人だったな」

 

「ええ。種族的のはこの大会ではかなり基本能力が低い人種ですね。しかしあの実力。相当の鍛錬を積んでいると見て間違いありません」

 

「トッポとの闘いでわかっていたが、あの第7宇宙の選手、強いな。技量だけで見れば間違いなく大会でもトップクラスだ」

 

「ヒットとあれだけ互角に渡りあえていましたからね。実力は間違いなく高いですね。よかったですねシャンパ様。数年前の親善試合の時に彼がまだ幼くて」

 

「うう五月蝿い!そんなこと一々言わなくていい!」

 

その頃ジレンはそのヒットと対峙していた。

 

「第6宇宙の殺し屋か。何のようだ?」

 

「仕事をしにきた」

 

第6宇宙最強の男が第11宇宙最強の男に闘いを挑む。それは悟空とジレンとの闘い並みに興味を抱く。

 

「ヒット!!頑張れよ!!」

 

「しかしヒット一人であのジレンに勝てるでしょうか?間違いなく時飛ばしも殺しの技も効果は薄いでしょうね」

 

「アイツが…!アイツが考えもなしに挑むなんてありえねえ!きっと何か策があるはず!」

 

「だとしてもです。ここで挑むのは得策ではないはず」

 

シャンパはヒットの勝利を願っているがヴァトスはヒットの無謀な挑戦に疑問を抱く。ヒットは確実に勝てる闘いを中心にしている。

なによりヒット自身もジレンとの力の差はわかっているはずだ。なのに挑むことが疑問を抱かせるのに十分。

 

「相手は第6宇宙の一番の殺し屋か」

 

「ジレンには勝てないですます」

 

「当然だ。殺し屋程度がジレンに敵うものか」

 

対してベルモットはジレンの勝利を確信している。それはジレンに絶対的信頼があるから。

 

「行くぞ」

 

 

バッ!

 

「…ふん!」

 

 

ギッ!!

 

「ぬっ!」

 

 

パキイイッン!!

 

「無駄だ」

 

 

ゴッ!!

 

「ごはっ!」

 

「うわあああ!!ヒットオオオッ!!!」

 

「ぐっ!はあっ!!」

 

 

ギュウーーッン!!

 

「むっ!」

 

 

バゴオッ!!

 

「初見でコレを見切るか!」

 

ヒットは初撃を決めようと一気に駆けるがジレンの眼力だけで弾かれてしまう。次にヒットは得意の時飛ばしを使い急所に一撃を食らわそうとするが、ジレンには全く効かず逆に手痛いカウンターの裏拳を叩き込まれる。

ヒットが殴り飛ばされる光景を見てシャンパはムンクの叫びの如く悲鳴をあげる。ヒットはすぐさま体勢を立て直して今度は殺しの技を使用する。

ヒットの殺しの技はエネルギー弾や気功波の類ではなく所謂衝撃波。しかもそれは人体の体内にのみ有効打のまさに殺人技である。

その殺しの技をジレンは初見で見切る。ジレンはその技を本能的に危険と察知した。そんな圧倒的ジレン優勢にシャンパは叫ぶしかない。

 

「おいおい!ヒットがまるで子供扱いだぞ!時飛ばしも聞いてないじゃないか!」

 

「時飛ばしはまさに飛ばす技。ヒットは時を飛んだのではなく別の時空に飛んで移動する。それすらも見切られているようですね。これではジレンに勝つことは不可能ですね」

 

「だぁかぁらぁ!!マジでどうすんだよ!!」

 

「…強いな。異次元レベルに強い。この俺でも赤子扱いだな」

 

「勝負はついた。終わりだ」

 

「そうかな。まさかこの奥の手をつかうことになるとはな」

 

「なに?」

 

「はああああ!!」

 

ヒットは予期していた。ジレンの底しれぬ強さの前では誰も勝てないと。それは悟空でもとヒットは思った。そこでヒットは第6宇宙を勝利するための奥の手を使うことに。

ヒットは気を溜めてジレンに掌を翳す。ジレンは無意味だと動こうとしたが、身動き一つ取れなかった。

 

「む!」

 

「これが!俺の奥の手!時の牢獄だ!」

 

「なるほど。時飛ばしの応用ですね。ヒットが別の時空に飛んでるのをこれは相手を別の時空に飛ばして拘束、動きを封じる技ですね」

 

「やった!やったぞヒット!さすがだ!」

 

「ですが…これは、相手が悪すぎますね」

 

ヒットは時飛ばしの応用の一つにして奥の手、時の牢獄を使った。この技はヴァドスの説明通り、相手を別の時空に閉じ込める技。

この技でジレンは動けなくはした。しかしヒットはわかっていた。このような小細工は無意味だと。

 

「これで…!俺を封じたと思っているのか…!」

 

 

グググッ!!

 

「ぐうっ!なんて力だ!時の牢獄でも動けるとは!」

 

「ヒットさん!」

 

ジレンは時の牢獄の中でも一歩、また一歩と前進しだした。その力にヒットはやはりと言った感じである。そこにキャベ達第6宇宙のサイヤ人達が駆けつけてくる。

 

「よおヒット!苦戦してるじゃねえか!アタシらも手伝ってやるぜ!」

 

「姐さん…!」

 

「本当はコイツとは一対一で闘いたいが、アタシじゃあどう足掻いても勝ち目は無さそうなんでな!」

 

「カリフラさん!」(悟空さんから敗北を味わってから何だか変わったような)

 

「いくぜ!」

 

「来るな!」

 

「ヒットさん!?」

 

「お前達が手に終える相手じゃない。数が揃ったとしても勝ち目はない。お前達は生き残ることだけを考えて他の選手達を減らしていけ!」

 

「ああ!?なんでだよ!」

 

「第6宇宙が生き残り勝つためには生き残り、人数を多く残すことが肝心だ」

 

カリフラの雰囲気が少しだけ変わっている。悟空に負けてから猪突猛進、蛮勇のような跳ねっ返りの発言は控えている。あの敗北から学んだようだ。

ケールはカリフラの成長に喜ばずにはいられない。尊敬する姉御のカリフラの成長はとても嬉しい。しかしヒットは来るなの一点張り。

ヒットはキャベ達が来ても好転にならないのに気づいている。ジレンの力の前には数など意味をなさない。ヒットは第6宇宙が勝利する考えを伝える。

ヒットは厄介なのはジレン率いる第11宇宙と悟空達第7宇宙だと思っている。この二つの宇宙から勝つためには沢山の選手を生き残らせることである。

今第6宇宙で残ってるのは7人。もしここでジレンに挑み返り討ちにあい一気に4人を減らすのはまずい。だからヒットは他の宇宙の選手達を場外にさせることだと伝える。

 

「ですがヒットさん。アナタ一人でこのジレンって人を!」

 

「ああ。食い止められんだろうな。だが、俺にも意地がある。第6宇宙の殺し屋としてのな!」

 

「ヒットさん…!」

 

「いけお前達!第6宇宙勝利の為に!」

 

「…はい!行きましょうカリフラさん!ケールさん!」

 

「ちっ!わあったよ!行くぞケール!」

 

「は、はい姐さん!」

 

ヒットの決死の叫びにキャベ達は応えて他の選手達を落としに別の戦場へと赴く。キャベ達もわかっている。ジレンの底しれぬ強さに。

それでもヒットはジレンを少しでも食い止める気だ。その覚悟にキャベ達は応えないといけない。

 

「殺し屋のくせに他人を心配か」

 

「俺の仕事は、お前を食い止めること。俺個人が勝てなくても第6宇宙が生き残り勝利すればいい」

 

「無意味だ」

 

「ぐうっ!!」

 

「終わりだ。第6宇宙の殺し屋」

 

「まだだ!たとえ食い止めることができなくても!」

 

ヒットは覚悟を決めた。もう食い止めることはできない。だからヒットはジレンと道連れになることにした。

 

「うおおおっ!!勝つのは!第6宇宙だ!!」

 

「くだらん」

 

 

バキイインッ!!

 

「なっ!?」

 

「お前では、俺は止められん!!」

 

 

ドッゴオオオッ!!!

 

「ぐっはあっ!!ぐああああ!!!」

 

ジレンには無意味だった。何もかも。ジレンは圧倒的眼力だけで時の牢獄を粉砕してヒットの動きを封じる。そのまま渾身の右ストレートでヒットの腹部を殴りぶっ飛ばした。

ヒットはそのまま場外に落ちていった。

 

「第6宇宙、ヒット選手脱落です」

 

「そんな…!ヒットさんが…!」

 

「おやおや…ヒットが落ちましたか。フフフ…これで邪魔な存在はいませんね。フフフフフフ…!」

 

「これはヤバいですね」

 

「…仕事、失敗だ」

 

「ヒット。よく頑張った」

 

ヒットの脱落にキャベ達のショックは隠せない。ただ一人フロストだけはヒットの脱落に笑みを浮かべている。ヒットは仕事の失敗に落ち込むがシャンパは労いの言葉をかける。

 

 

「ヒットが脱落しちまったか。ん、いいぞ龍技。もう大丈夫だ」

 

「そうか。気をつけろよ」

 

「ああ。オメェもな」

 

ヒットの脱落は悟空にとっても衝撃だった。決着をつけたかったのかそれができなくて少し悔しい気持ちがある。しかしすぐに切り替えて立ち上がり身体の調子を確認する。

完全に回復した悟空は龍技と別れてそれぞれの戦場へ。龍技の前に一人の選手が対峙する。それはキャベ。

 

「お前は確か、第6宇宙のサイヤ人のキャベだったな」

 

「第7宇宙の人ですね」

 

「ああ。大牙龍技、地球人だ」

 

「地球人!」

 

「ベジータには悪いが、アンタを場外に落としてやるぜ」

 

「そうはいかない!僕は負けるわけにはいかない!ヒットさんの意思を、無駄にするわけにはいかないんだ!はああ!!」

 

 

ドウーンッ!!

 

キャベは超サイヤ人となり構える。龍技は拳を鳴らして構える。

キャベは龍技が潜在能力開放していないことに気づく。

 

「どういうつもりですか?」

 

「お前相手に、本気でやるつもりはねえよ」

 

「ナメてるんですか?」

 

「闘えばわかるさ。こいよ」

 

「では、遠慮なく!だああ!!」

 

 

グオオオッ!!

 

「だあっ!!」

 

 

ブオンッ!!

 

「くっ!だだだだだだっ!!」

 

 

ブババババババッ!!

 

キャベは龍技が自分を格下だと思いナメていると思い込む。しかしキャベは怒らず冷静に対応する。キャベは一気に突っ込み拳を振るう。

龍技は紙一重で簡単に避ける。キャベはすぐにラッシュをする。左右の拳に両足の蹴りの連続打撃を繰り出すが龍技はその全てを躱し切る。

 

 

バババババババッ!!!

 

「あ、当たらない!僕の動きが読まれている!」

 

「遅い!」

 

 

シュンッ!!ドゴォッ!!

 

「がはっ!!」

 

「オラオラオラア!!」

 

 

ガガガガガガッ!!

 

「がはああああ!!」

 

「そらよっ!!」

 

 

バキャアア!!

 

「うわあああ!!」

 

 

ダァンッ!!

 

龍技はキャベの懐に飛び込みボディーブローを叩き込む。キャベはくの字になる。その隙に龍技はラッシュを叩き込む。パンチ・キックと流れるような連撃にキャベは防御する暇もなくダメージを蓄積されていく。

最後に蹴っ飛ばして岩肌に叩きつけられる。キャベは這いずるように落ちて地面に倒れる。

 

「どうした?そんなもんか?第6宇宙のサイヤ人は」

 

「…ま、まだです…!」

 

「そのまま場外に落とせばいいものを。なぜあのようなことを」

 

「龍技は期待しているのかもしれないですね。サイヤ人の底力に」

 

「こい」

 

「ぐっ…うあっ!」

 

 

ぐらぁ…!

 

(か、身体がぐらついて…!ダメージが大きすぎる…!第7宇宙の地球人…!これほどの力を…!)

 

「どうした。来ないのか?なら、こっちからいくぞ!」

 

 

ダンッ!!

 

(は、速い!!)

 

 

グオッ!!

 

(見える!右のストレート!顔を防御だ!)

 

 

スッ…!グンッ!!ドズンッッ!!

 

「ごはっ!」(し、しまった!これはフェイントだ!顔と見せかけて身体に!)

 

「…はあっ!!」

 

 

グアッ!!

 

(蹴り!)

 

 

ピタッ!ガッ!!バアンッッ!!

 

「がはっ!」(また!フェイント!今度は上と見せかけて足に!)

 

 

ガガガッ!!ガンッ!!ダダダッ!!ダダンッ!!

 

龍技はフェイントを織り交ぜながらの打撃をしてくる。キャベは全てのフェイントに引っかかり直撃ばかり。

 

「速く的確な攻撃。それでいてフェイントを織り交ぜたことで相手は混乱していますね」

 

「キャベにはキツいでしょうね。なまじ正直なせいでね」

 

「どういうことじゃ?」

 

「キャベは戦闘経験が少ない。というよりもこうした技量戦はないでしょうね。だからこそあっさりとフェイントに引っかかりやられているんです」

 

「キャベ!キャベエエ!!頑張れええ!!」

 

「これは、無理ですね。全てにおいて劣っています。勝てる確率は0ですね」

 

「何諦めてんだ!」

 

 

ダバアンッッ!!

 

「がっはあっ!」

 

「…こんなものか」

 

「グッ…!」

 

「第6宇宙のサイヤ人の実力はこんなものかと聞いている。数年前の親善試合を見たことがあるが、アンタはそれからあまり成長していない」

 

「な、なにぃ…!」

 

「…ベジータに師事しといてこれとは。期待外れだ」

 

「…な、なんだと…!」

 

「もういい。終わりだ。ベジータに謝るんだな。自分は弟子として失格だとな」

 

 

ドウッ!!ドガアアンッ!!

 

龍技の目はキャベに何にも期待していない目で見つめている。それは見下しに近い。龍技はキャベが自分に闘いを挑んできた時、それなりに期待感はあった。

よほどの自信があり悟空やベジータのように成長しているのかと。しかし闘ってわかった。何も成長していない。これは第6宇宙そのものに問題がある。

第6宇宙にも確かに悪党はいる。しかし、フロストのように実力者が少ないのであろう。さらにキャベとまともに闘える相手も少ないのも原因。

だからこそこの力の大会までサイヤ人全体強さが上がっていない。そもそもカリフラとケールが参加できたのもシャンパのおかげである。

シャンパは選手集めにサイヤ人の参加をさせようとしていた。そのためまずはキャベに候補者を集めさせようとした。シャンパは第7宇宙との親善試合の時、サイヤ人の底しれぬ力に目をつけた。

第7宇宙のサイヤ人がそうだったから第6宇宙のサイヤ人も底しれぬ力があると思い込んでいた。だからシャンパはキャベが半分くらいサイヤ人を連れてくると思っていた。

だが連れてこられたのはカリフラとケールの二人だけ。シャンパは激昂した。なぜこの二人だけなのかと。その答えはヴァドスが教えてくれた。

第6宇宙のサイヤ人達はあの親善試合から全く成長していない。どうやらキャベは超サイヤ人のことや悟空達のことを全く伝えていなかった。

その結果、全体的な成長をしておらずとりあえず超サイヤ人に変身可能のカリフラとケールしか参加できなかった。シャンパはキャベにキレた。

キャベ自身もこれには完全に腰を低くしてしまった。そして今、キャベは地球人の龍技にボコボコにされている。種族の身体能力の差ではサイヤ人が勝っているのに。

龍技の落胆もわかってしまう。

 

「がっはぁ…!」

 

「お前が代表の選手とは第6宇宙のサイヤ人は超サイヤ人にもなれない雑魚ばかりか。期待の価値もないな。さっさと落ちてろ。第6宇宙の恥さらしサイヤ人。ベジータの堕落弟子が」

 

「………一度言ってみろ…!」

 

「…あ?」

 

「もう一度、言ってみろお!!」

 

 

ズオオオッ!!

 

「む?この気、キャベか」

 

「僕達第6宇宙のサイヤ人を!ベジータ師匠を!侮辱するなあああ!!!」

 

 

ゴオオオッ!!

 

「これは…」

 

 

ゴゴゴゴゴゴゴッ!!

 

「はああああ!!!うおああああ!!!!」

 

 

プチンッ!!ズオアアアアッ!!!

 

「ふん…!やりゃあできるじゃねえか」

 

キャベは第6宇宙の同胞達とベジータを侮辱されてキレた。キャベのパワーは上昇していき、超える。キャベは怒りで超サイヤ人2へと覚醒した。

実はこれは龍技の作戦である。龍技はキャベに超サイヤ人2にさせるためにわざと怒りキレさせる発言をしていた。結果は成功した。

 

「お前は!僕が倒す!!うおおおっ!!」

 

 

ドウウウッ!!

 

「それでいいんだ」

 

 

ドゴオッ!!

 

「がはっ!!」

 

「お前だけが超サイヤ人になれても意味がない。同胞達にも超サイヤ人のなり方を教えてやれ。そして強くなれ。お前はまだ先がある。だらけるな。強さを渇望しろ。次からはこの敗北から学び学習するんだな。じゃあな!」

 

 

ドンッッ!!

 

「うあああああ!!!」

 

「…!」

 

 

ピシューッン!!パンッ!!

 

「不意打ちのつもりか?卑怯なことだけは得意のようだな」

 

「ふっふっふっ…!勝ち誇ってる所を横から掻っ攫う。よくあることですよ。それにしても、よく見抜きましたね」

 

「第6宇宙キャベ選手!脱落です!」

 

「悪いが、気で感じてバレバレなんだよ」

 

「そうですか。では、正面から潰してあげますよ」

 

キャベは先ほどよりも速いスピードで龍技に迫る。だが龍技は見抜いていてあっさりとキャベの懐に入りボディーブローを叩き込む。

龍技はキャベにアドバイスを送ってから気合い砲で場外に吹き飛ばす。キャベが場外へと落下していく。龍技が見届けてると背後から殺気と何かが飛んでくる。

龍技は振り向きざまそれを弾く。弾いたのはエネルギー砲。殺気の正体はフロスト。フロストは勝利の余韻に浸っていると思っている龍技を不意打ちしようとデスビームをしたが振り返りざまにあっさりと弾き返した。

フロストは龍技の前に現れて焦るどころか不敵な笑みを浮かべている。その顔は余裕そのもの。その理由は龍技を見下しているから。

フロストは前の親善試合の時に悪行が暴かれた為、これまでの活動ができなくなり逃亡の日々。フロストはこの大会に出た理由は自身の力を誇示するためである。

力を見せつけ下賤な人類を怯えさせる。そうすることで平穏を手に入れることができる。フロストは暫くは戦わず身を潜めて油断している相手を見つけては場外にしようとしていた。

特に第7宇宙を重点に狙おうとしていたが、中々隙を見せない。そこで龍技がようやく隙を見せたと思い込み不意打ちをしたが失敗した。

 

「ふっふっふっ…!先ほどの気弱なサル程度に勝った程度でいい気にならないでくださいね!私が真の力の差を思い知らせてあげますよ!」

 

龍技の次の相手はフロスト。勝負の行方は?そして他の選手達は?




今回は悟空が身勝手の極意を初めて使用するのを重点的にしました。ちなみに龍技とキャベ戦はキャベを情けなくしました。理由としましてはこの世界ではかなり時が経ってるのキャベは全く成長していないしカリフラとケーラも超サイヤ人になりたてなので原因はキャベにしてちょっとだめ風にしてしまいました。原作でも思いましたがなぜ超サイヤ人のことを他のサイヤ人達に教えなかったのかと思いました。第6宇宙のサイヤ人達が超サイヤ人に慣れれば修行相手に困らないのに。一人での修行じゃあ限界はあるんですから。次回はさらに進む予定です。





設定




フロスト 第6宇宙の選手で所謂フリーザポジション。表では善行をしているが裏では高値で星を売り捌く小狡い奴。フリーザよりも小賢しいことができるが戦闘力はフリーザよりも遥かに格下。第7宇宙との親善試合で悪行がバレていこう指名手配になり身を隠しながら逃亡生活をしている。暗器を使った卑怯な闘い方が得意だが力の大会では暗器の使用ができないので不意打ちをして闘うやり方になっている。





リブリアン 第2宇宙の魔女っ子戦士。本名はブリアン・デ・シャトー。変身前は可憐で美しい女性だが変身すると肥満体型になる。変身すると戦闘能力が飛躍的に上昇する。その実力は高く、キャベよりも強い。美的感覚が違う為か変身した方が美しいと思っている。リブリアンを見て各宇宙の反応もまちまちで美しいと思う人もいればブスやブサイクという人もいる。龍技や悟空はブサイクだと言うがガンマ2号は可憐だと言う。(ガンマ2号はポーズへのこだわりが強いのでポーズが可憐だからだと思われる)






カクンサ 第2宇宙の魔女っ子戦士。本名はサンカ・クー。リブリアンチームの一人で変身前はリブリアンと同じくらい可憐で美しい女性。変身後はケモノような荒々しい姿になる。動きはスピーディーで縦横無尽に駆け回りながら敵をエモノと見定める。口調も荒くなるが仲間を大切にする部分はちゃんとある。




ロージィ 第2宇宙の魔女っ子戦士。本名はスー・ロース。リブリアンチームの一人で変身前は眼鏡っ娘だが変身すると中華風の服装で拳法が得意になる。また他の2人とは違い可愛さは変わらない。拳法と気弾を得意としている。リブリアンとカクンサとの連携が特に強い。
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