龍技は怒りに震えていた。原因を作った元凶が誰なのか理解しているからだ。
「あんの糞センコーが!どうせアザゼルの仕業なのはわかってんだ!くそっ!せっかく屋上で昼寝してたのに!マジで腹が立つ!兎に角ここはどこかだよな。見た所洞窟っぽいというかダンジョンっぽいんだよな」
龍技は学園の屋上で昼寝をしていたらいつの間にか機械に押し込まれて異世界に旅立たれた。龍技はアザゼルだけじゃなくティファ達も関わっていると推察。
理由は龍技は気配を察知することができるがティファやリアスなど恋人達には鈍感になってしまう。そこを利用させられたのだと。
龍技はとりあえずティファ達がいないのだけはわかっていた。とりあえずここらへんを探索することにする。その道中でモンスターが現れるが全て一撃で倒している。
「倒すとなんか石みたいなのが出てきてんだよな。コイツはなんだろうか?まあいいや。兎に角出口を見つけねえとな。ん?」
俺の耳に人の足音じゃない音がいくつも聞こえてきたな。それに喧騒も。人がいる可能性が出てきたな。行ってみるか。
「ミ、ミノタウロス!?」
「なんでこんな階層にいんだよ!?しかもこんなに!?」
「きっと何処かのファミリアが逃したせいでここまで駆け上がったのかと」
「まずいです!門松放置しては外にまで!」
「と、止めましょう!」
「うむ!」
ふむ…やっと人が見つかった。男子が2人に女子が4人か。まあそこはどうでもいいや。そしてかなりの数のミノタウロスか。
どうやら下の階層にいたのが上層に逃げ込んできたようだ。う〜ん、なんか見たことあるんだよな。特に白髮の男子は。思い出せないな。
うん、兎に角あれだけの数のミノタウロスを相手にちっとばかりキツそうだな。手助けしてやるかな。
「しまった!一匹が先を抜けて!」
「まずい!」
ドゴッ!!
「…え?」
抜け出していったミノタウロスを一瞬で目の前に移動して拳打で仕留める。ミノタウロスでもこの程度か。弱いわ。
「だ、誰ですか?」
「あ〜…まあ一応味方でいいよ。アンタ達に聞きたいことがあってな。手助けしてやるよ。ほら、コッチを気にするよりもアッチを気にしな」
「ベルさん、彼の言う通りです!今は!」
「そ、そうだね!皆!」
俺は抜けようとするのやピンチになってる人をサポートする感じでミノタウロスを倒していく。それよりも気になったのはベルという名前だ。
どっかで聞いたことある名前だ。それにこのダンジョンみたいなのと上層と下層。答えはこの後わかるかもな。そうこうしてるうちに全滅させることができた。
「あ、あの…!助けてくれてありがとうございます!」
「いや、礼を言われることをしていない。其れよりも此処が何処だか教えてほしい。俺は迷子、みたいなものでね」
「迷子、ですか?わかりました。此処はオラリオです」
「オラリオ…ダンジョン、いやいや。マジか?マジなのか?」
「あの、どうしました?え?皆?」
「ベルさん下がってください。アナタは何者なのですか?武器も持たず魔力も感じない。なのにあの技は、答えなさい」
「オラリオを知ってる。なのに迷子とはおかしなことを言いますね」
「あ〜…普通に信じられないことだからな。そっちにいる神様と一緒に説明するからさ。そうしたら信じてくれると思う」
「何故神のことを?」
「納得させるためにとしか言えねえ。難しいかもしれねえけどどうする?俺的には助かるんだけど」
「いいですよ。皆、いいよね?」
「ベルさん!?いえ、ここのリーダーはベルさんですから。言う通りにします」
「そだな」
助かった。マジで助かった。ベルが俺の思った通りのお人好しでさ。そうでなかったら面倒くさいことになってたからな。
そんじゃあこのままダンジョンを出て。
「あ、ベル〜!久しぶりだね!」
「あ…!ロキ・ファミリアの皆さん!そ、それにアイズさん…!」
「ん、久しぶりだねベル」
うわぁ…ロキ・ファミリアってマジか。もう俺は確定したけどそうなのかよ。マジでめんどくせぇ。
「すまない、ここにミノタウロスの集団が来なかったか?実はかなりの数のミノタウロスがいたんだが逃げられてね。上層まで上らされたんだ」
「なるほど。つまりあのミノタウロスの集団はロキ・ファミリアの仕業と」
「そうだね。否定はしない。僕達のせいだからね。お詫びしないといけない」
「大丈夫だ!俺達が倒したからな!」
「本当かい?それは本当に済まないね。ところで、そこの彼は何者だい?」
「え?」
「団長?」
「あ?なんだ?耄碌でもしたのか?こんなどう見ても雑魚そうなカスだろ?」
「僕の指が酷くざわめく。こんなことはなかった」
へ〜…今の俺は一般人ほどではないが気を隠してるのにな。勘づいてるってところか。まあそんなに出会うことなさそうだし無視してもいいかもしれんがな。
「え〜と、僕達もよくわかってなくて。これから地上に帰って神様に見てもらうつもりです」
「そうか。いや、邪魔をしたね。其れよりも礼を。ありがとうヘスティア・ファミリア」
「いえ。じゃ、じゃあ僕達はこの辺で!」
「うん…またねベル」
「は、はいアイズさん!」
「ほらベルさん!さっさと行くです!」
は〜…面倒なことから避けれてとりあえずよかったかな。あの団体の中で俺に違和感を覚えて今でも見つめて睨んでるのは間違いなく幹部クラスだよな。
まあこれ以上の詮索はなさそうだし。とりあえずベル達の後を付いていくかな。地上に出れて確定だわ。皆、俺をすっげえ見てるもん。
まあ今の俺の格好は学生服でここではおかしな服なんだろうな。色々と考えてるうちに到着。うんうん…ぼろい教会みたいな建物じゃない。
確かどっかのファミリアの本拠地で勝ち取った物だったな。
「此処がヘスティア・ファミリアの本拠地です!どうぞ!ヘスティア様に合わせますね」
「あぁ」
「…なんか驚いてねぇな。結構デカい建物だぞ?それにあのバベルタワーも」
「あ〜…もっとデカいのを知ってるからな。タワーも」
「はあ?どういうことだよ?」
それを答えるために神様に合わないといけないんだよな。さっさと入ろう。と、気配を感じるな。ヘスティア神かな。
「ベル君!皆!お帰り!怪我はないかい!?」
「神様!皆大丈夫です!」
お〜う…!こうして間近で見るとマジで紐だ。何よりもロリ巨乳だ。さすがはゼウスの姉ってところか?それにしても、ヘスティアはベルゾッコンだな。
まぁベルはモテる要素結構あるもんな。そのせいでベルアンチも結構いるんだよな。俺は別にだけど。
「おや?そこの子は誰だい?見かけない子だね?ハッ!もしや新しく入信してくれる子かい!?」
「ち、違いますヘスティア様!この人は、ええっと!」
「初めましてヘスティア神。俺は大牙龍技。まぁ簡潔に言えば迷子というかバカなセンコーのせいで跳ばされたというか」
「んん?どういうことだい?」
「ヘスティア様、アンタは下界の人間の嘘を見抜けるんだったよな?」
「え?うんそうだよ」
「これから話す内容はムチャクチャ荒唐無稽かも知れんが真実だ。それを信用してもらうために皆に話す。いいか?」
「それは構わないよ」
助かるぜ。さて、俺の説明が嘘をついてないと証明させてくれよヘスティア神よ。
龍技の話す内容はあまりにもとんでもない荒唐無稽なモノであった。ベル達は真剣に聞いていたがあまりにもバカバカしさにさすがにどうかと思った。
ただ一柱、ヘスティアを除いて。
「…これで終わりだ」
「いや、いやいやいやいや!いくらなんでもおかしすぎだろ!?説明されてもわけわかんなかったぞ!」
「とりあえずわかったことが彼はこの世界の人間ではなく異世界の人間で異世界への転送が可能な装置?みたいなのでこの世界に飛ばされて、ダンジョンに彷徨っていたと」
「ムチャクチャです!あまりにもおかしすぎます!被害妄想としか言えません!」
「そうだよな!?お前、頭おかしくなってないか?いくらなんでもそんなおかしな話が真実とかありえねえよ!」
「神様?」
「…本当だよ」
「え?ヘスティア様?何を言って」
「僕は神だ。下界の人間の嘘を見抜ける。彼は嘘を言っていない。つまり真実だ」
「「「「「「はああぁぁ〜〜っ!?!?」」」」」」
「信じられないかもしれないけどね。というか僕だって信じられないさ!それでも神としての権能でわかっちゃうんだ!嘘じゃないって!」
「ま〜…そうだよな。普通は信じられねえよな。こんな荒唐無稽なの。でも真実だからな」
龍技の内容があまりにも荒唐無稽な為、信じてもらえなかったがヘスティアが真実だと言った。ヘスティアだけでなくこの世界の神なら真実だとわかる。
龍技はこの世界が知ってる世界だからこそ使った手段である。
(いや〜…この世界がダンまちだと知れてよかったよ。前世でも読んだりアニメ見たりして知ってたからよかったぜ。ダンまちの神様は下界の人間の嘘を見破れるからな。ただ、俺に効果があるかは賭けだったがな)
「それで、君はどうするのかな?」
「出来れば元の世界に帰りてえんだけど、どうやら帰るための装置がトラブって故障してるっぽいんだよな。だから向こうから迎えが来るまでどっかに隠れて待つしかないって感じかな」
「あ、あの…!それじゃあ暫くの間、此処に住むというのはどうですか?」
「ベルさん!?」
「え?いいの?俺が言うのも何だけど得体のしれないよ。普通なら追い出すものじゃないの?」
「そんなことしません!それに龍技さんは僕達を助けてくれたじゃないですか。なら恩返しという意味でも。いいですよねヘスティア様?」
「ベル君ならそう言うと思ってたよ。僕は構わないよ。僕から見ても君は悪い子には見えないしね」
「…まぁ、ヘスティア様が言うなら」
「マジか。いや助かるんだけどお人好しだな。じゃあお言葉に甘えようかな。よろしくお願いします。改めて大牙龍技だ」
お人好しであるベルとヘスティアにより龍技は元の世界に帰るまでの間、ヘスティア・ファミリアの拠点で暮らすことになった。
とりあえず龍技には冒険者となってもらい共に行動することに。龍技は暇つぶし程度の感覚で冒険者へとなった。尤も冒険者になる前に武器等を聞いたら素手だと聞いてアドバイザーが人には怒られたが龍技は気にしない。
それから3日くらい経った頃、龍技のことをベル達がようやく理解し始めた。というよりも龍技の強さが。ベル達から見ても龍技の強さは別格であった。
それこそオラリオ最強と謳われた存在すら霞んでしまうほど。
「よ〜し、ここまでにしとこうか。お疲れさんだベル達」
「「「「「はぁ……はぁ……はぁ……!」」」」」
「バ、バケモノ…!ですか…!?アナタは…!?ここまで、強いとは…!」
「失礼な。人間だよ。まあ普通じゃねえけどな」
龍技と模擬戦したり手ほど技してもらったりしてベル達の強さも上がっていくのがわかる。ひと休みした後、ダンジョンへと向かおうとしていた最中。
「おや、ベル達ではないか。ダンジョンかい?」
「あ、フィンさん…!はい、ダンジョンです…!」
「ここ最近熱心だね。今日は僕達はお休みさ」
「そうですか。それでは失礼します」
(やっぱ見てるな。気にしてねえんだけど鬱陶しいんだよな。関わりたくねえし早く帰りてえ。糞堕天使め。何してやがんだ。腹パン程度では済まさねえぞボケ)
ロキ・ファミリアの幹部達とよく会うようになった。龍技の存在が気になったようだ。団長は特に見ているが龍技はあまり興味なく逆にウザったらしさを覚える。
だからだろう。ダンジョン内であった悪質な冒険者を相手にした時はやりすぎてしまい手足を折ってしまった。武器も破壊し情け容赦なく。
殺さなかっただけ温情である。もちろんそれだけが原因ではない。何よりもウザさと苛立たちさを感じさせるのはバベルの塔から感じる視線である。
(確かこのバベルの塔にはフレイア・ファミリアの拠点があるんだよな。フレイアという女神の視線何だよな。気持ち悪すぎだろ。キショすぎる。マジで帰りてえ。帰りてえよ糞がっ!)
龍技は女神フレイアが自身を見下ろして注視していることに気づいていた。龍技には鬱陶しさしか感じられない。このまま早く帰れるようになってほしいと願っている。
何事もなく平穏に帰れたらよかった。だがここはオラリオ、常に何かが起こるものである。それは龍技の気持ちなどどうでもよく。
『それでは!フレイア・ファミリア団長オッタルと副団長アレンVSヘスティア・ファミリアにいる謎のヒューマンとの決闘を始めまぁ〜す!!』
…どうしてこうなった…?思い出せ、確か昨日だった。もう四日となりいい加減に腹が立ってきたからダンジョン内で次元の穴を開けてやろうかと考えてた時だ。
ベル達と一緒にダンジョン内に潜っていた時からずっとロキ・ファミリアの幹部達が覗き見してきてたんだよな。いい加減に鬱陶しくなったから声をかけてやった。
まさかバレたとは思ってなかったようだけど俺からすればバレバレなんだよな。するとまあ予想通りというかベートが喧嘩を売ってきて無視してたんだがなぁ。
この時の俺は大分気が立ってたんだな。苛ついてたからベートをワンパンでブチのめしてやった。裏拳で左腕をへし折りながらぶっ飛ばしてしまったのはやり過ぎたと後悔してる。
その後、この世界では女神となったロキがヘスティアに文句を言ってきて仕方なく白状して、いつの間にかフレイアやオラリオにいる神々にも知れ渡って、んで今に至ると。
わけわからん。見世物にされるのは好かんぞ。何よりもオッタルとアレンは殺気に満ちてるわ。まあ原因はフレイアにあるんだけどな。
昨日にいきなり私のモノにならない?って言ってきやがった。だから俺は言ってやったよ。その気色悪い視線を向けるな。お呼びじゃねえから失せろと。
そしたらまあ当然のように団員達がぶちギレ。何処がいいのかわからん。魅了で堕ちた奴等じゃ話なんか聞かないよな。んであれよあれよと今に至る。
オラリオにある闘技場で勝負することになったわけだが、はっきり言ってな。相手になるわけないんだよな。
「まずは俺からだ。いや、この俺が瞬殺してやる。テメエの出番はねえぞオッタル!」
「面倒くせえ。2人纏めてこい。時間の無駄だ」
「あ?調子に乗んなクソ雑魚が!テメエみたいなゴミが下に見てんじゃねえ!」
やべえ…まるで爆豪みたいなやつだな。つか声的にはベートなんだけどよ。言動もそうだし。例外もいるけどなんだろう。爆豪の声はそういうのが多いのか?
まあいいや。しょうがないから従ってやるか。力を隠そうともしてないから完全に把握してんだよな。
「瞬殺だ。一瞬で片がつくぜ」
そう言うとアレンが高速でフィールドを駆けている。常人なら消えたとか思えるほどのスピード。だけどなぁ。俺からすれば止まって見えてんだよな。
目で追う気もない。気でバレバレだからな。
(ふん…!俺のスピードについてこれねえか!?目が追いついてねえぜ!あっさりとだ!)「死ねえええっ!!!」
な〜んかディスポを思い出すなぁ。ディスポも直情的だったな。読みやすいわ。アレンは縦横無尽に駆けながら俺に攻撃してるけど全部紙一重で避けてる。
簡単に避けれるから動く必要もないわ。
『お〜っと!?これは予想外だ…!アレン選手!まだ攻撃を当てていない!龍技選手を翻弄し続けている!?いや、これは遊んでいるのか!?アレン選手、相手を弄んでいるぞ!』
(ざっけんな糞が!ずっと攻撃してんだよ!?なのによ!全然当たらねえ!彼奴等には見えてねえのかよ!?このクソ雑魚!この俺の攻撃を紙一重で避けてやがる!しかも最低限の動きだけで!この俺が!こんなクソ雑魚ごときに!翻弄されてるだと!?)
(まさかここまでとは…!ベートを一撃で倒したからもしやと思っていたがこれほどとは…!僕達でも歯が立たない)
もういいかな。避けるのも飽きてきたしさっさと終わらせたいから一撃で仕留めよう。
「くそっ!くそっ!!くそくそクソクソ糞糞!!」
「終わりにするぜ。もう、飽きた」
「…んだと…!?クソ雑魚のくせに粋がんな!」
「力の差も見切れん阿呆に何も言う気はねえよ。すぐに終わる」
「ふざけんな!!」
「おっせぇわ」
「は?」
「ば〜い…!」
「ごっばああああっ!!!」
アレンよりも遥かに速いスピードでワザと追い抜いてから左のストレートでぶっ飛ばす。壁を粉砕してそのまま失神。殺さないように手加減はしといたけど多分記憶障害は起きてるかもな。
俺の事を忘れてる可能性がな。
『ななっ!?何が起こったのだぁ〜!?あのアレン選手が!フレイア・ファミリアの副団長のアレン選手があっさりとぶっ飛ばされたあああっ!!これは予想外の展開だ!』
「まじかよ…!」
「あのフレイア・ファミリアの副団長を…!?」
「まさか、一撃とは…!しかもスピードでも圧倒するとは…!しかし次の相手は猛者オッタル。どうする?」
「次、さっさと来な。時間の無駄をする気はないぞ」
「ふん…アレンでは前座にもならんか。いいだろう。この俺の相手に相応しいと見える。だが、この俺は遥か高みだと教えてやる」
な〜んかほざいてるわ。やっぱこんなもんか。今の言動だけでわかったわ。力の差がわかっていない。どう見ても俺は全然全力を出してないことにも気づいてないよな。
まあいいわ。別にどうでもいいしな。指で挑発する。どう見ても力自慢だというのが丸分かりだ。動きも速そうだがどちらかと言えば力派だろうしな。
「お前がこい」
「…はぁ。わかったわかった。こっちから行ってやるよ」
『ななっ!?何と〜!?龍技選手、まるで散歩するかのようにオッタルに近寄る!?いったいどういうつもりだ!?オッタルはオラリオ最強だぞ!?』
なんか実況席が喚いてるし観客の奴等もざ喚いてるけど気にせん。歩いてオッタルの前に立つ。射程距離だ。これで攻撃できるだろ?
その大剣で俺に斬ってこいよ。
「貴様…!ナメてるのか?」
「力の差もわからんバカをナメて悪いか?」
「そうか。ならば仕方ない。フレイア様には悪いが…死ね!」
オッタルが大きく振り上げて大剣を振り下ろす。お〜…流石と言っておこうかな。いい速度と力だな。けど無駄なんだけど。
「なにっ!?」
『ななっ!?なんとおおっ!!オッタル選手の大剣をぉっ!片手で受け止めたぁっ!?』
「ぬっ!ぐうっ!」
「どうした?こんなものか?その怪力は飾りかな?」
「ナメるなっ!ぬおおおおおおおっっ!!!」
お〜…!すげぇな。俺の立ってる地面が罅が入ってきた。陥没しそうになってるわ。大した力だな。さすがだな。種族が違うだけある。
まあ、俺には無意味だな。
「ぬぐぐぐぐぐぐっ!!!」
「頑張ったな。じゃあ、これで終わりにするわ」
「なっ!?」
『ななな、なんとおおおっ!?オッタル選手の大剣があぁっ!真っ二つに折られたあぁっ!?』
「お?」
「ぬうううんっ!!!」
『ク、クリーンヒットオォッ!!オッタル選手の拳が!直撃いぃっ!!これは痛い!』
ふ〜ん…剣を折って呆然としてる所に思ってたのに。動揺はしてもすぐに攻撃できるとは。中々、けどそれだけなんだよな。
いいパンチなんだがこれでも俺は打たれ慣れてるんでね。これくらいのパンチ程度では効かねえな。
「なに…!?」
「一発は、一発だ」
「ごおっ!!おっ!」
『な、なんだぁっ!?オッタル選手のパンチが効いていないのか!?龍技選手ピンピンしてるぞ!そのままオッタル選手に腹パンをしたぞ!!オッタル選手がくの字をしている!!』
「ふむ…かなり手加減したからかな。よく耐えた」
「手加減、だと?」
「おう、手加減だ。さっきのやつにもそうだが手加減してやらねえと殺しちまうからな。いくらなんでも殺すのはいやだからな」
「貴様…!ふざけてるのか…!?手加減してもらうほど、俺と貴様に力の差があると言うのか?」
「あるでしょ。力の差、というか俺じゃなくて俺達だろ?」
「ふざけるな…!」
ふざけてんのはそっちだろ。俺との力の差をこれでも気づかないわ終わってるぞ。俺が全然本気を出してないのも。納得できないってのは無知って奴だ。
仕方ねえ。というか我慢の限界だ。ストレスが溜まってきてんだよな。ちょっと力を出してビビらせてやろう。
「俺はオラリオ最強と謳われた男だ…!負けていない…!」
「はぁ…仕方ねぇな。はああああっ!!!」
『な、なんだぁ!?大気が!地面が!世界が!揺れているぅ!!』
「な、なんだ…!?」
「はあっ!!」
『な、なんでしょうか!?彼から迸るほどの凄まじい力を感じます!それに、何でしょうアレは!?オーラみたいなのが出ています!』
「理解できたか?これが俺の力だ。尤もこれでもまだ全力じゃねえよ」
「馬、馬鹿な…!」
「これでも理解できねえか?この世界の奴等は力があるくせに感じとるのがないんだな。肌でも感じないとか死ぬしかねえぞ」
「あり得ない…!このような力…!かつて最強だったファミリア達よりも遥かに…!」
どうやら理解していても納得はしていないようだな。観客の奴等も度肝を抜かれたようだ。さて、終わらせるか。これ以上は無駄だからな。
あと、こいつらは気づいているのか?俺は左手でしか使ってないことにな。
「うおおおお!!!」
「終わり」
「ごぶっ!!」
『なな、なんとおぉ〜っ!!オッタル選手!観客席まで殴り飛ばされたあぁ〜っ!!』
は〜…!やれやれ、面倒くさかったぜ。話にもならん。しかも神々からの視線が鬱陶しい。ウゼェな。俺はすぐさまここから立ち去る。
これ以上ここにいたくねえからな。ん?この気配は。やっとか。アザゼルの野郎。ようやくか。場所は…ダンジョンか。よし!
「待ってくれ!」
「…あ?」
「君の力!とても素晴らしいね!どうだい?その力を「黙れ」え?」
「俺はもう帰る。貴様ら神々のくだらん道楽に付き合う義理はない。帰れるようになったんでな。じゃあな」
「ま、待て!」
なんか胡散臭い神に引き止められたが鬱陶しかったな。このままアザゼルの何処まで行ってからの…!
「よぉ龍技!いや〜…!見つかってよかったぶっ!!」
「オラァッ!糞センコーが!テメェ舐めやがって!さっさと帰らせろこのボケッ!」
「ぐおおおおっ!!いきなりの顔面キックは痛すぎるぜ!」
うっせぇ…!誰のせいだと思ってんだこの野郎。さっさと帰らせろ。
「いてて…!ま、ここにあまり長居もできそうにないし。とっとと帰りますかね」
「そうしてくれ」
「よし」
やっと帰れたぜ。ゲートをくぐり抜けたら元の世界。は〜…!やっと帰れて気分はマシになったな。
「龍技!大丈夫だった!?怪我はない?」
「おうティファ。大丈夫だ。ご覧の通り無事だ」
「し、心配したぞ。全く」
「ちょっと箒、ドサクサに紛れて抱きつかないの」
「そんな事言いながらリアスも抱きつこうとしてますわ」
あ〜…この日常、帰ってこれたわ。なんかホッとするぜ。とりあえず、もう一発くらいアザゼルを殴っておこう。
ダンまちの世界に行ってました。さすがにダンまちキャラはいないので龍技も原作を多少知ってる程度の認識でしかないです。かくいう自分もそこまで詳しくないので。