龍技はザマスから事情を聞かされ、すぐさま村正に頼み込み連れてくる。ザマスから一応の事情は聞いているとはいえ龍技はとても驚いていた。
まさか超の世界線、それもヒーローズからだとは思いもしなかった。
「あんたらが平行世界の悟空達でいいんだな。俺は大牙龍技、よろしく。んで、こっちは刀鍛冶の千子村正。村正、悪いけど頼む」
「おうよ。西洋剣はカルデアの騎士さん達に散々作らされたからな。要領はわかってる。お前さんがこの剣の持ち主だな」
「ト、トランクスです。あの、直せるんですか?」
「儂は鍛冶屋だ。刀専門だが一応何でもできる。ちぃっと時間は掛かるが今日中に済ませればいいんだろ?まかせろ。おう!鍛冶場はあるかい?なければ物置き小屋でもいい。そこを鍛冶場にする」
「一応あるわよ。ついてきて」
「龍技、だっけか?お前はオラ達と親しいんだな」
「まぁ、母親が18号だからな」
「「え゙っ!?」」
「じゅ、18号だと?」
「おう」
「お前、18号の息子なんか!?父親はクリリンじゃねえのか!?」
「親父は別だな。クリリンは別の女と結婚して今は警察官をやってるな」
「今でもクリリンとは交友はあっぞ」
龍技が18号の息子で驚いている。特に悟空(平)はクリリンは別の女と結婚していることに衝撃を受けている。
「さて、お話はこれくらいにしておきましょう。トランクス君、君にはこれから龍技君と闘ってもらいます。悟空さん達よりもトランクス君の方が学ばせ甲斐があるということで」
「そ、そうなのですか?」
「トランクス、龍技の強さはお前が思ってるよりもずぅっとず〜っと強えぞ」
「そんなにか?ん〜、オラにはそんな感じには見えねえぞ」
「気を抑え込んでるにしても強者としての雰囲気がないな。デキることくらいしかわからん」
「やっぱ俺がトランクスの相手か。まあ悟空やベジータが相手するよりも楽しみだな。悟空とベジータの強さは大体わかるし」
「それじゃあ場所を「ちょっと待った!」おやブルマさん、どうかなさいましたか?」
「どうせならこういうフィールドで闘わせてみない?着いてきて」
村正の案内を終えたブルマがやって来て何処かへ連れて行くようだ。カプセルコーポレーションは原作よりもさらに広くなっている。
私有地が大幅に広がり広場ができた。何もないフィールドに連れて来られて困惑している。
「おいブルマ、何もないぞ」
「慌てない慌てない。こっからよ。スイッチオン」
「わわっ!」
ブルマがリモコンのスイッチを押すと地面から岩肌や岩陰がたくさん出てきた。何もないフィールドが荒野へと変貌していく。
「どう?これなら普段よりも少し考えた闘いになるんじゃない?」
「確かに、いいトレーニングにもなりそうだな」
「はへ〜…!こりゃあすげぇな」
「お見事ですね。さすがはブルマさん」
「よし、さっさと始めようかトランクス」
「そうですね」
概ね好評、龍技とトランクスは荒野となったフィールドに移動。2人は岩肌の上、ではなく何の変哲もない地面で対峙する。
龍技は岩肌の上でとばかり思ってたらトランクスが平らな地面にいるものだから仕方なく。
「ん〜…トランクスは空気が読めないのかな?」
「え?あの、何かやっちゃいました?俺」
「まあいいや。改めて、大牙龍技だ。宜しくお願いします」
「トランクスです。宜しく」
「へぇ…隙のねぇ構えだな。けんど、トランクスは強えぞ」
「どうかな?龍技の強さを知ったら、おめぇらおったまげるぞ」
「どうみる?」
「そんな分かりきったことを。ビルス様もわかっておいででしょ?」
龍技はしっかりと武道家としての礼をしてから構える。トランクスもお辞儀をしてから構える。悟空(平)から見たらトランクスの強さを知ってる。
一方の悟空はトランクスの実力はザマスとの闘いで把握しているので何となくだがある程度の予測ができる。
(どうする?こちらから攻めるか?いや、それともあっちから来るのを待つか?何か、何かタイミングが)
カラッ…シュッ!
(はっ…!?は、速っ!)
パァンッ!!
「ぐっ!」
「は、速えっ!なんだ今のは!?一瞬でトランクスの至近距離まで移動したぞ!」
「バ、バカな…!?超高速スピード…!?いや、そんなのとは全く別の!」
(見、見えなかった…!一瞬で…!)
シュッ!シュシュッ!!シュシュシュシュシュッ!!
「くっ!」(ひ、左だけ…!?しかも、なんてパンチの速さだ!躱すのもギリギリだ…!)
龍技は小さな小石がズレる音がかすかに耳に聴こえた瞬間に一瞬でトランクスの真正面に移動した。トランクスは龍技が一瞬で懐に来ておどろいてる隙に右頬を殴られた。
トランクスは今度は注視しながら龍技を見る。龍技は三島喧嘩空手の風神ステップの応用でトランクスに急接近。これがトランクスの懐に一瞬で移動した正体。
龍技は左の速射の連打をする。トランクスはギリギリで躱しながら先ほどの一撃の正体が判明した。
シュシュシュシュシュッ!!ババババババッ!!
「どうした?避けるだけか?」
「ぐっ!」(ここは、距離を取って…!)
ダンッ!!
「ふっ!!」
バチイイッ!!
「がはっ!」
「トランクス!」
「トランクスのヤツ、全然反撃できてねぇぞ。超サイヤ人にもなりはしねぇ」
「ふん…!相手を、龍技をナメすぎだ。油断をすると足元を掬われるぞ」
「はぁっ…はぁっ…!」
「遅え」
ガッ!!ドゴッ!!
「ゔっ!ぐあっ!」
ドドドドドッ!!
「うおおおおっ!」
「ふんっ!!」
バゴオオオンッ!!
「ぐああああっ!!」
ドオーンッ!
「ふん」
龍技はトランクスの考え、行動が読めていた。トランクスが距離を離そうとする瞬間を見逃さず右のストレートを食らわす。
悟空(平)とベジータ(平)はさすがにこれは予想外だった。悟空とベジータはトランクスが超サイヤ人にならないことでまだ龍技をナメていると判断。
龍技も気づいておりその隙を叩き込む。下段蹴りで体勢を崩してから上段後ろ回し蹴りで蹴っ飛ばす。飛ばされているトランクスに追い打ちの乱打を叩き込んでトドメの正拳突きをぶち込む。
トランクスはぶっ飛ばされ岩肌に叩きつけられ瓦礫に埋もれる。龍技は後方に跳躍して岩肌の上に降り立ち見下ろす。
「ト、トランクス!」
「つ、強えぞ…!気ではトランクスの方が上なのに」
「奴に気など当てにならん。それよりもトランクスの奴、油断しすぎだ」
「…終わりなわけないよな。いい加減にしねえとこんなんじゃ済まさねえぞトランクス」
「…はあああああっ!!!」
ズガアァーンッ!!ドウッ!!
「やっと超サイヤ人になったか」
「はあああっ!!だあっ!!」
ブンッ!パシッ!
「だああああああっ!!」
ババババババッ!!ババッ!
「逃がすか!」
ババッ!ガッ!ガガッ!!
「超サイヤ人になったトランクスと互角だと!?バカな…!完全に上回っているはずだ…!パワーもスピードも…!」
トランクスは超サイヤ人となり瓦礫を吹き飛ばす。そのまま龍技へと突っ込みラッシュをする。龍技は防ぎ躱して別の岩肌へと飛び移る。
トランクスは追いかけラッシュを続ける。戦闘力だけでなくパワーもスピードも完全に上回っているはずなのに龍技はトランクスのラッシュを全て見切っていた。
バガガガガガガッ!!
「うおおおおっ!!はああっ!!」
「甘いな。ふっ!!しゃあっ!!」
ゴッ!!ガンッ!!
「がっ!ぐううっ!」
「せいせいっ!!そらあっ!!」
ドドドドドッ!!ドゴォンッ!!
「があああっ!」
「どうした?超サイヤ人になってもこの程度とはな。この程度では、平行世界の悟空とベジータの強さも分かってしまうぞ」
「な、なんだと…!?」
「悪いけど、この程度では俺はまだ本気を出さなくても勝てるってことだ」
ギュンッ!!ドゴゴゴッ!!
「なっ!?はっ!がっ!」
「はっ!!」
ドゴォーンッ!!
「ぐああああっ!!」
龍技はトランクスの大振りのタイミングで躱してからカウンターのように腹にパンチをしてから掌底のアッパーで顎を浮かせる。
そこから軽くラッシュをして叩き落とす要領で殴り飛ばし岩肌へと叩きつける。龍技はトランクスの実力を大分見切っていた。
超サイヤ人になったトランクスを相手に全く苦にならない。戦闘力がどれだけ離れても技術で覆せれるとわかったからだ。龍技は一瞬でトランクスの懐へと移動して二回蹴る。
下段で崩し中段で脇腹を、そこからラッシュのコンボを叩き込み掌底をぶち込む。
「な、なんて強さだ…!これが地球人の強さだと言うのか!?」
「18号よりもずっと強えぞ。いや、下手したら17号よりも上かもしれねぇ!すっげえ…!もう一人のオラ!こっちの地球はすげえんだな!」
「まだまだ、龍技の強さはこんなもんじゃねえぞ」
「はぁ…はぁ…はぁ…!つ、強い…!これほど、これほど強いなんて…!ザマスよりも、ずっと…!」
「まさかと思うがトランクス、それがお前の限界なんて言わないだろうな」
「…いいだろう。そこまで本気を見たいなら、見せてやる…!はあああああっ!!!」
ズオオオオオッ!!!
「…まぁ、そうだよな」
「うあああああっ!!!だあっ!!」
ズオアッ!!!バチバチッ!!
「超サイヤ人2、それも3に近い力を感じるな」
「これが俺の全力だ…!」
「なら、俺も応えてやるか。はあああああっ!!!」
ドンンッッ!!!
「なっ!?何だこの気は…!?変身していないはずなのに、俺と同等、いやそれ以上の…!」
「こ、これがアイツの本気か…!?それにあの姿、悟飯に似ている」
「悟飯にだと?どういうことだカカロット」
「悟飯の奴、魔人ブウの時に界王神のじっちゃんに潜在能力を解放してもらったことがあったんだ。それの形態によく似てる」
「その通りだぞオラ。龍技は悟飯と同じように界王神のじっちゃんに潜在能力を解放してもらったんだ」
「そうなんか!?オラ、悟飯以外で初めてみたぞ。ん?ちゅうことはあの長い時間を我慢したってことか!?」
「ええ。龍技はそれを精神修行として瞑想とかにしていた」
「へ〜なるほどな」
「いくぞ…!」
ギャンッ!!ドゴッ!!ドガガガガガッ!!
「ぐっ!はあああああっ!!!」
龍技に言われてやっとトランクスは本気になった。超サイヤ人2となり限界の力となる。龍技も本気となり潜在能力解放となる。
龍技の姿にトランクス達は驚く。その戦闘力はトランクスと同等以上。悟空(平)は龍技の姿に悟飯と同じのを思い出しまさかと悟空に聞く。
悟空は答えると悟空(平)は龍技があの老界王神のあの長時間を我慢できたことにある意味感動してしまう。そんな話をしている間に龍技が仕掛ける。
まず龍技の先制パンチが炸裂。そのままラッシュのぶつかり合いとなる。ラッシュのぶつかり合う度に衝撃波ができる。岩肌が崩れたり罅が入ったりする。
「うおおおおっ!!!」
ガガガガガッ!!
「ふっ!そらっ!せぇりゃあっ!!」
ぐっ!ドッ!!ドゴッ!!バキイィッ!!
「ぐっ!はっ!ぐわああああっ!!くっ!はああっ!!」
バシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュッ!!
「ふん…!」
「はあああっ!!だあああっ!!」
ギャンッ!!ババッ!!
「おっ…!」
ガララッ
「チャンス!はああああっ!!だあっ!!なっ!?」
シュンッ!
「ふっ!!」
ドゴッ!!
「ぐっ!」
「トランクス!」
「龍技君はワザと崩れた岩肌を利用しましたね。地形を利用した闘い。悟空さん達の苦手な所ですよね。闘う時の頭は良いのですがこういうのは苦手ですもんね」
「確かに。悟空達はそういうのがあまり得意とは言い難いですね。それに闘ってわかったのですがトランクスの闘い方はあまりにも正面過ぎる。龍技にとっては狙いやすいことこの上ない」
「はぁ…はぁ…はぁ…!な、なぜ…!なぜこうも…!」
「こんなんじゃあ俺には勝てねえよ。戦闘力程度ではな」
「うおおおお!!!」
ギャウッ!!
「同じことを繰り返してるみたいだ」
ババババババッ!!!
「だああああああ!!!」
ブブブブブッ!!!
「うおおおおお!!!」
「だ、だめだ…!トランクスの攻撃が、全然当たらねぇ」
「完全に動きを読まれている…!それだけじゃない!奴め、地形を利用して翻弄している!」
「トランクスが直線的すぎんぞ。そんなんじゃあ龍技に勝つのは不可能だぞ」
「トランクス、もう少し柔軟な対応をしてみせろ。はぁ…悟飯に学んだせいなのかもな」
龍技はラッシュの中トランクスの動きを完全に見切りいなして拳打や蹴りを当てまくる。それだけじゃなく崩れそうな足場を利用してワザと体勢を崩すフリをするなどをしてトランクスを翻弄する。
トランクスは完全に龍技のペースに乗せられてカウンターや手痛い一撃を何発も受けてしまう。龍技は地形をしっかりと把握して移し替えたりしながら翻弄して闘っている。
トランクスは直線的すぎである。舞空術があるせいで地形をガン無視しながら突撃しかしてこない。龍技は岩肌から岩肌へと跳躍だけで移動しその場でラッシュしたりしている。
時には岩肌から降りて地面に降りて壁を使って縦横無尽に翔ける。トランクスはその軌道に追いつこうと必死である。
「はぁっはぁっはぁっ…!くそっ!ちょこまかと!」
「…冷静な判断ができていないな。ふっ!」
バッバッバッ!!
「なっ!?があっ!」
バキッ!!バッ!ドカッ!!ドッ!!ガガガガガッ!!
「ぐあっ!くっ!ぐああああっ!!」
「こんなんでよく生き残れたなトランクス。真面目で正面なのはいいことだが、それだけではな!」
ドゴォーンッ!!!
「がはっ!」
シュンッ!ゴッッ!!!
「ごはっ!」
ダンッッ!!
「もう、終わりにしてやる。おらぁっ!!」
ドゴォォッ!!!
「がっ…!はぁっ…!」
「こおおおぉぉっ!!!」
ドドッ!!ゴッ!!ガガッ!!ダガガッ!!
「ぐっあっ!」(う、動きが…!動きが速、い…!)
「せええいっ!!」
ドゴォーンッ!!!
「がぁっ…!!」
ギューンッ!!ドォーンッ!!
「「トランクス!」」
「これは決まったな」
「いや、まだわからんぞ」
龍技はトランクスとの闘いを終わらせようと動く。翻弄し隙ができた所に連打の拳と蹴を浴びせる。かなりのダメージを受けたトランクスに追い打ちのトドメとして連続コンボのラッシュを叩き込む。
流れるような連続攻撃にトランクスは防御の隙など一切なくトドメの足刀蹴りで蹴っ飛ばす。龍技はこれで決まり終わったと思った。
いい一撃が入ったのだ。さすがにと。トランクスを甘く見てはいけない。トランクスはハーフだがサイヤ人。その耐久力は高い。
「…ぅぅうううおおおおおおっ!!!」
カッ!!バゴオォーンッ!!
「なに?まだ立ち上がれるのか」
「うおおおおお!!!」
「だが、その盛り上がった筋肉。パワー全振りか。どうやら相当頭に血が上ってるようだな。黙らせる」
「ぬううううっ!!!だああああああっ!!!」
ババババババッ!!
「気弾の全方位か…!辺り構わずか」
「ウィス」
「はいはい」
ポゥーンッ!
「だが、それは余計に気を消耗させてるだけだ。それでは絶対に俺には勝てん」
シュッシュッシュッシュッシュッ!!
「だめだトランクス…!そんなやり方では…!」
「ちっ!何やっているトランクス!そんな鈍重な変身では当たるわけないだろ!」
「パワーと防御の全振りならまだ何とかなっただろうが、どう見てもパワーだけのようだね。龍技に勝つ可能性は0。無駄な足掻きだね」
瓦礫に埋もれていたトランクスが気の放出で吹き飛ばして出てきた。トランクスの身体が二回り以上大きく太くなっていく。
トランクスはパワー全振りの形態へとなった。トランクスは全方位に気弾を撃つ。龍技は見切っており軽く躱しながらトランクスへと接近していく。
悟空達はトランクスが逆上し冷静な判断ができず悪あがきをしてるようにしか見えなかった。もう勝負は決まったのにまだ闘えるなど実にサイヤ人らしい。
(これで終わりかトランクス?もしそうならいい加減に諦めろ!)
フッ…!ブンッ!
「っ!」
「「「「なに!?」」」」
(なるほど…やってくれる)
「なるほど。パワー全振りのあの姿はフェイクでしたか。ワザと逆上してるフリをして龍技を誘ったわけですか。いいクレバーです」
「おっほほほほ…!中々冷静な判断。しかし」
「もらった!はあっ!!」
パァンッ!!
「なっ!」
ギュオッ!!ドゴォーンッ!!!
「がはっ!」
「まぁ、そんなことだろうと思っていた」
「はぁ…はぁ…!よ、読まれていた…!」
「ワザとパワー全振りの形態になって誘うのは悪くはなかった。だがそれだけだ。それだけでは出し抜いたとは言えないな!」
ギュンッ!!
「くっ!」
「はああっ!!チェストオォーッ!!!」
ドゴンッッ!!!
「がああぁぁっ!!あ…」
ドサッ…
「ふぅ…!」
「は〜い!勝負ありですね」
「トランクス…!」
「し、信じられねぇ…!トランクスが完敗するなんて…!トランクスの奴、相当リキ上げてるはずなのに…!」
「な、龍技は強えだろ?まだ、アイツは全てを出してねえ」
「あぁ。ヤツの強さはお前達の想像よりも上だぞ」
「そうなんか!?ひゃ〜っ!」
「とりあえずトランクスを介抱しましょう。暫く目を覚ましませんし」
「そうだな」
トランクスはワザとパワー全振りの形態となり龍技を誘った。龍技は全方位の気弾を避けながら距離を詰めて殴ろうとしたが誘われて空振りとなる。
トランクスは通常の超サイヤ人2形態へと戻して高速で避けて龍技を背後からパンチを繰り出す。龍技はトランクスの動きを見切り読んでいた。
龍技は振り向きながらパンチを弾く。トランクスは読まれていたことに気づき動きを止めてしまう。その隙が命取り。龍技は懐に入り正拳突きを胴体に直撃させる。
トランクスは龍技の正拳突きをモロに食らってしまいそのまま倒れ込む。これにて勝負は決した。龍技はトランクスを手で持ち上げて悟空達の場所まで舞空術で移動。
トランクスは運ばれて数秒後に目を覚ます。
「…んん…!はっ!お、俺は…!そうか。負けた、のか」
「惜しかったなトランクス。もう少しだったのによ」
「悟空さん…いえ、完敗ですよ。完全に実力差を思い知らされました。戦闘力の差がとても」
「違う。戦闘力に差はそんなにない。確かに俺の方が気は少し上だ。たった少しだ。それだけ」
「どういうことだ?確かに戦闘力の差はそんなだった。なのになぜこうもトランクスをあしらえた」
「それは単純に技術の差ですよ」
「技術の差?」
「ええ。トランクスさん、アナタはザマス様にも負けましたね。この時も戦闘力の差は殆どありませんでした。なのにアナタは完敗しました。何故ですか?」
「そ、それは…技術?」
「ぎじゅつ?なんだそりゃあ?」
「カ、カカロット…!マジか…?」
「どうやらこちらの悟空さんは少し、オツムが弱いですね。齢ですか?」
「いやいや、いくらオラでもそれはねえぞ。オラ、ちゃんと精神修行とかしてっか?」
「精神修行?なんだそりゃ?」
「「「え゙っ?」」」
「おやおや、この悟空さんは相当退化してしまってるようですね」
龍技達は悟空(平)のオツムの悪さにドン引きである。いくら何でもあり得なかった。亀仙流をしっかりと学んでるならそんなことは決して言わない。
どうやら亀仙流の学びを完全に忘れてるみたいだ。かなりヤバいと悟空は特に思った。だからこそ聞くしかなかった。
「な、なあオラよ。亀仙流の基本は何か覚えてるか?オラはほんの少し忘れてたけど身体はしっかりと覚えてたぞ」
「へ?亀仙流の基本?なんだそりゃ」
「うわぁ…マジか。闘うことと修業しか考えてないぞ。完全に思考がサイヤ人だ。そりゃあ、こんなにも変な言動ができるわけだ」
龍技はようやく前世で見ていた超の悟空がここまで頭が悪いというかZの時の雰囲気が完全に無くなったのか理解できた。
超の時に悟空はウーブがいることに気づいてはいたがまるで興味をなくしたかのような言動をしていた。最初はビルスや力の大会に参加する選手のことを考えていたからだと思っていた。
だが本当は完全に忘れていたことがわかった。亀仙流の教えもすっかりと忘れているし純粋ブウとの約束も忘れてしまっている。
どうやらサイヤ人としての思考が強くなりすぎて基本をすっかりと消してしまっている。亀仙流の教えもそうだが勤勉も抜けるほどサイヤ人の本能部分だけしか考えていないようだ。
そんな悟空(平)に龍技達は頭を抱えたくなる。いくら何でもこれは酷い。酷すぎる。悟空でもさすがにここまで酷くない。
確かに戦闘バカかもしれないがもう少し頭はいい方だ。
「まあいいじゃないか。どうせ苦労するのはそっちの世界の僕達なんだから」
「ビルス様、そりゃひでえぞ」
「俺達はそういう教育したくねえぞ」
「オラ、なんか悪いこと言ったか?」
「キサマの頭の悪さにな」
「?オラ、頭何ともねえぞ」
「もういい」
それから悟空達は一緒に修業したりしながらどうにか3人が帰れるように模索していた。トランクスの剣も元通り修復もして何時でも帰れる。
その算段ができたのは3日経過した時であった。
「で?何かいい案でも考えたのかな?ブルマ」
「案ってほどでもないけどちょうど私もタイムマシンのようなのを開発してるのよね。ちょっと他の所からそういうのを頼まれててね」
「何?」
「私達の世界って時空間を移動できるマシンとかが結構あるじゃない?それを研究して異世界へ行ける技術を獲得しようとしてるのよ」
「コイツラ、神々の禁句を気安く使おうとしてるぞ。全王様にバレたら消滅されてしまう」
「それは大丈夫でしょうビルス様。もしそれが欲望や野望の為にならそうなるでしょうが彼らを元に帰すためです。全王様や大神官様もお許しになられるでしょう」
「んで、それは一応完成はしたんだけどまだ完全とは言えないのよ。そこでアンタ達の出番ってわけ」
「オラ達の?どうするつもりだ?」
「アンタ達の気のぶつかり合いを利用するのよ。そうすれば次元の亀裂ができて元の世界に帰れることができるってこと」
「随分と危険な賭けですね」
「大丈夫よ。そこは計算済みだから。早速始めましょう」
ブルマがそう言うとボタンのスイッチを押すと地面から巨大な装置が現れる。これご次元の入り口を作り異世界や平行世界へと行ける装置らしい。
問題は誰が気のぶつかり合いをするのかである。もちろん嬉々として表明した2人の悟空である。2人の悟空は超サイヤ人ブルーとなる。
「よし!始めっぞ!」
「おめえらとは色々と経験が積めたぞ。楽しかったぞ」
「オラ達もだ。もう会うことはねえがまたな」
「「はああああっ!!!」」
2人のかめはめ波がぶつかり合う。ブルマが機械で操作すると次元の亀裂が出来た。やっとトランクス達3人は元の世界へと帰れる。
「よし、これでいいわよ。アレに飛び込めば元の世界へ確実に帰れるわ。だけどそんなに長く続かないからね。急いでね」
「は、はい!皆さん、色々とお世話になりました!」
「結構楽しかったぞ。またやろうな!」
「バカが!もう会えるとは限らんだろ!ふん、じゃあな」
「おう!運よく会えたらな」
「もう二度と来るな」
「ビルス様、さすがにその言い方はどうかと」
「それじゃあ!」
トランクス達3人は別れの挨拶をして亀裂へと飛び込んだ。3人が飛び込み亀裂へと吸い込まれて閉じていく。
「やれやれ…全くおかしなことが起こったものだ。地球は、というよりもお前達は退屈しないな」
「全くです。ビルス様も私もここ最近楽しくてよく来ちゃいますよ」
「それが人間というものでしょう。神々のように不変ではなく毎日が変化が伴う素晴らしい日々、だからこそ人間とは無限の可能性に秘めている」
「それを聞いてあのトランクスはかなり変な顔をしていたがな」
「向こうのオラ達もだ」
「しかし…どうにも、嫌な予感というものがあります」
「おやザマス様、どういうことですか?」
「まるで何かが起こる前触れではないかと」
「そん時は、オラ達が何とかするさ!」
「チッ!キサマは相変わらず楽観的だな!」
「まあいいさ。さ、ウィス。僕達は美味しいものを食べに行こうではないか。今日はどんなのを?」
「久しぶりに天ぷらなど如何ですか?」
「いいね!」
龍技達はまるで何かの予兆だったのではないかと考え込んでしまう。それが当たるのかはまだ誰にもわからない。
何処かの異空間、その中心にとんでもないデカさの巨木が浮かんでいる。生きているかのように根っこは胎動して枝や葉の部分からは輝いている。
その不気味さは好奇心を掻き立てるが恐ろしさすら感じさせる。そんな巨木を見つめる1人の男が。眼鏡をかけて肌が紫色のまさに異星人のような風貌の男が笑みを浮かべている。
「さあ…実験を始めようか」
次回は長編です。ドラゴンボールが主体なので仕方ないです。ただ、アレンジは結構するつもりですので。