八幡IF   作:あきこま

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あきこまです、こんばんは。

共通ルートは一応ここで終わり、ヒロインルートに入りますが。誰から投稿したものか…候補は三人居ます故楽しみにしてください。


それではどうぞ。


共通2話

 

 

 

「大学出る時すげぇ視線感じてたなぁ……なんなんだろなアレ」

「ただでさえ学生の内から車持ってるのにこんな喧しかったら見るんじゃないですか?」

 

「喧しいって……こちとらものごごろついた時からこの車乗ってたんだぞ」

「あ、買ったわけじゃないんですねーそれなら納得です」

「何が……」

「いえ、大学生のうちから車買えるなんて凄いなぁとか思いましたけど、それなら事実上のタダですもんね」

 

「だがこれからの維持費は全て俺が払う事になるから出費は多いけどな」

「やっぱり私に車はしんどいですね……」

 

「興味あんのか?」

「はいっ! MINIの車とかいいなぁって思ってます」

 

 

「(あぁ……なんか想像付くなぁ、あの)可愛らしい感じ、似合うんじゃねぇか?」

 

「え?! ホントですか?」

 

 

 やったーとか言いながらクネクネし始めた後ろの人、怖いから見ないでおこう……。

 

 

 総武高校校門前に着いた時、目に見えた光景は小町が男三人に囲まれていた光景だった。全員が過去俺も着ていた制服を着ている事から在学生徒であり、小町が最高学年にいる事を考えるとタメか後輩であろう。 それくらい考えれば分かる事なのだろうが……。

 

 

「え、えっと……先輩?」

「なんだよ一色、俺は今からあの小町の周りにいるヤツらを屠らなきゃならんのだがら邪魔するな」

「邪魔しますよ! このシスコン! 急に屠るとか言い出すのやめてください!」

 

「止めるな一色! 俺がアイツら屠れないだろ!」

「そうさせない為に止めてるんですよ!」

 

 シートベルトを外して如何にも臨戦態勢という俺を、いつの間にか運転席側の後部座席に移ってた一色がヘッドロックで止めるとんでもない構図ができあがった。

 

「ほら! お米ちゃん! 男撒いてこっち来てますから!」

 

「へ? あ、ほんとだ……良かったぁ」

「それはこっちのセリフですよ……ほんとにこの兄妹は……」

 

「すまん……小町の周りに男がと思ったら身体が動いてたわ」

「私の前だけにして下さいよね? そういうのめんどくさいですから……

 はっ! もしかして今私に誘導尋問的何かをさせて口説こうと「してないよ? してない」最後まで言わせてくださいよ!」

 

 俺が一色のお家芸を遮断すると、一色からヘッドロックを継続されてしまった。先程よりも強力なやつである。

 

「わかっ! わかったから! すまんて! コレを解いてくれ!」

 

 なおをヘッドロックを継続されてる間に、助手席の扉が開く。

 

「お兄ちゃんおまたせ〜! ……どういう状況?」

 

「お米ちゃんが男に囲まれてる光景を見て車から飛び出しそうになった愚兄さんを私が抑えてる状況!」

 

「あ、いろは先輩! どうもどうもこれはありがとうございますー」

「心こもってねぇ……本当にこの兄妹私の扱い酷すぎない?」

 

「一色! わ、悪かったからこの手をっ!」

 

「あ、すみません、やりすぎました」

「あー……死ぬかと思った」

 

「よーし! じゃあショッピングレッツゴー! お兄ちゃん! わざと吹かして」

「吹かしたら近所迷惑でしょ?」

「いやぁあの男共めんどくさくてさぁ」

「よしわかった任せろ!」

 

「先輩ってどうしてこうお米ちゃん絡むとめんどくさいのかなぁ……」

 

 

 数年前に経年劣化によって交換された社外品マフラーの程よく周りに響くサウンドを聞かせながら車は発進して行く。翌日以降、総武校で比企谷小町生徒会長に手を出すとやべぇ車に襲われるという噂が出たとか出なかったとか。

 

 

 

 

 

 

 

「で、なんでららぽ?」

「なんでも揃うから?」

「と言うより……学校終わりで来れるところって中々ないですよね……」

 

「小町夏物見たーい!」

 

 そう言って我が妹は走り出してしまう。その光景を見て一色と二人、笑みが溢れ出てしまう。 俺はまぁ他人からしたらシスコンなのだろうが、一色も文句を言いつつ2年間生徒会で面倒見てきたからか小町の事結構好きだったりする。まぁ本人は頑なに認めないけど。

 

 一通り見て危うく二人の着せ替え人形になりそうなところを回避し、水着を選ばされそうになった所も回避して荷物持ちに徹した後は海浜幕張の駅から少し離れた所に場所を移した。

 

 

 小町のナビするままに車を走らせたのはいいんだが……。

 

「……銭湯か」

「私何気に浴槽入るの久々かもです」

「え、いろはさんシャワーだけの生活?」

「お米ちゃんも一人暮らしすると分かるよ……この苦労が」

 

 まぁ何も言わないけど、浴槽あっても一人暮らしって中々入らないよね。シャワーが多いのわかるかも俺は。

 

 

「いろはさん……お兄ちゃんみたいですね」

「おい待て、俺は単にお湯を張るくらいなら自分がサッと洗っちまえば水道代浮くだろって考えてるだけだからな? 本当は毎日入りたいレベル」

 

「……兄はこう言ってますけど、どうです? いろは先輩」

「……」スッ

 

 一色はどこから取りだしたか分からない白旗を振り始めた。え? そんな物持ち歩いてるの? 

 

「そんなわけで! みんなでお風呂入ろー!」

「でも先輩一人になっちゃうんじゃ……」

「大丈夫大丈夫! お兄ちゃんだから」

「妙な説得力生み出すなよ……」

 

 

 

 一色と小町は女性風呂へ俺は男性風呂へ向かい1時間目安で合流する約束をして入った。

 

 

「はぁぁぁぁぁぁぁ……」

 

 久々の浴槽はとても温い環境で生気が復活する勢いだった。先程水道代云々の話をした時うっかり小町が俺の埋蔵金(笑)の事を言いそうな顔をしていたので目で制した。信用してない訳では無いがあまり家族以外には知られたくない。

 

 こうして大きい風呂に自分以外がいる空間だとどうしても思い出してしまう事は、やはりプロムの前になるだろうか。葉山や戸部、戸塚に材……木……うん、あと手伝ってくれた相模弟なども居たか。アイツらとサウナに行ったりもした。1年後にあたる昨年同じところに行ってみたら綺麗に温泉の施設だけ潰れて他の施設は健在でいた。少しショックであった。

 

「戸塚、元気かなぁ」

 

 最近会ってない親友の様子が気になってきた俺は、後で連絡を取ってみるかと思うのだった。

 

 

 

女子風呂side

 

 

 

 

「どうでした? いろは先輩。お兄ちゃんの運転」

 

「んー、一言で言うと先輩って感じかな」

「……ごめんなさい、小町にもわかる様にお願いします」

 

「ほら、車のうるささを利用して吹かして存在感を出すとかってお米ちゃんを迎えに行った時だけじゃん」

「しかも小町が頼みましたからねあれお兄ちゃんの意志とは違う気もしますし」

 

「それに、あーいう車ってギア動かした後揺れたりするのに先輩一切揺れないから。もしかして私達に配慮してくれてるのかなぁって考えたら、相変わらず分かりずらい優しさ持ってるなぁって」

 

「変な所詳しいですねいろは先輩……でもそれはお母さんの特訓の賜物かもしれません」

「特訓?」

「人乗せる以前に、お兄ちゃんもマニュアルの車って免許は持ってても教習所出てからろくに運転して来なかったのでまずそこの感覚研ぎ澄ます所からだったんですよ」

 

「え?! それであの上手さなの? 先輩何者……?」

「元々運転適性は高かったんだと思います。けどー本人があんな感じなので……」

 

「免許取っても外に出なかったって事かぁ……先輩らしいや」

「だからいろは先輩、お兄ちゃんをこれからも色んな所に連れ出してください」

 

「……もしかしてお米ちゃん応援してくれてる?」

「小町は別に誰がお義姉ちゃんになってもいいんです。たまたまいろは先輩が皆さんの中で一番先にこの事実に気づいて、お兄ちゃんの運転する車に乗る権利を勝ちけ取ったってだけですからただのアドバンテージですよ」

 

「お米ちゃん……」

「まぁ勿論? 結衣さんや雪乃さんとか最近お兄ちゃんにご執心の方とか気づいたら黙ってないと思いますからそこは頑張ってくださいとしか……」

 

「ちょっと待って! 後者誰?!」

 

 ニヤニヤが止まらないと言った様子の脳内お花畑(お米ちゃん)は置いておき、私は思考を走らせる。いやどうしようコレ。

 

「戸塚先輩しか浮かばない……」

 

 

 考えても詮無き事、今は久々の浴槽を楽しむ事にした。

 

 

 私は早々に対策を取らなかったことを後々後悔することになる。まさかあんなに先輩が人気だとは思わなかったから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡side

 

 

 

 

 

 約束の1時間になり、名残惜しくも浴槽に別れを告げてフロントで待っている。

 

 コーヒー牛乳でも飲んでようか悩んでたがやはりMAXコーヒーが選択肢から外れない。埒が明かないので小町達を待つ事にした。

 

 

「……ちゃん」

 

 

 どうやら姿を確認しなくても俺は妹の声が聞こえる病になってしまったらしい。小町の声が聞こえる気がする。

 

「……にいちゃん!」

 

 あー小町よ……布団を剥ぎにかかるのはやめてくれぇ……お兄ちゃんあと2日くらい寝てないといけないんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お兄ちゃんってばぁ!」

 

 

 

 ピトッ。

 

「ひゃう?!」

 

「うわ、先輩気持ち悪ッ!」

 

 

 どうやら寝ていたらしい。時計を見るとあれから10分も経っていないがその間に小町達が来たのだろう。 冷たかった正体は小町が買ってくれたコーヒー牛乳だった。ホントね、瓶って風情があるけど冷たいよね……。

 

 

「一色さんや……俺でも傷つく事はあるんだぞ? あんな状況で冷たい攻撃食らったら声くらい出るだろうが」

 

「あー、そうですね。先輩が気持ち悪いのは今に始まった事じゃないありませんでしたね、すみませんでした。」

 

 

 

「うわぁいろは先輩容赦ない……」

 

 

 一色の罵倒を全力で受け流しつつ帰路につく。小町は俺の家に泊まるらしくそのまま助手席継続だ。

 

「あ、先輩! 私も泊まって良いですか?」

「断る」

「そう言わずに〜」

「帰れ」

「手料理プレゼントしますよ?」

 

「……ダメだ」

 

「お、揺らぎましたね?」

「珍しい……お兄ちゃんいろは先輩の料理食べた事あったの?」

「逆だ」

「?」

「食べたことは無いが、お菓子作りが得意なのは知ってるからちょっと興味があった」

 

 

 

 おかしい、今日の俺は何かがおかしい。

 

 

 

「じゃあ決まりで!」

「ダメに決まってるだろ……」

 

 

 それでも今までにないくらい文句を言ってくる一色、何時もなら諦めてくれる頃なんだけど。

 

「いろは先輩って、もしかしてお兄ちゃんの家泊まった事ないんですか?」

 

「うるさい、お米ちゃんうるさい」

 

「む、そんなに言うなら小町は手助けしなくていいですね」

「……良いです! 頑張りますから私一人で!」

 

「お、おーこの人案外逞しいな……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 結局いろはすは小町に料理番を譲って貰えず、ブーブー文句言いながら小町の作る飯、通称コマ飯を食べて「悔しいですけど、美味しいです」と渋々コマ飯を認めていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






読んで頂きありがとうございました!

またお願いいたします!
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