八幡IF   作:あきこま

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あきこまです。上手いこと書けずに悩んでます。
言葉に表すのがムズイと言うか…推しキャラなだけに全くもう…。

次のルートのヒントです。 今春アニメに出ています。次のヒントでほぼ確実にバレると思います。お楽しみに。

長くなりました、どうぞ!


2話

 

 

 とりあえず家に帰ったのはいいとしても、豊浜のさっき言ってた事を思い出して欲しい。

 

 あの発言は完全に俺に家事全般やらせる気の発言だった。百歩譲って飯や掃除に関してはそもそもが俺の部屋だからいいと思ってる。だがしかし洗濯はやはり……。

 

 

 

「俺がズレてんのかなぁ……」

「何の話?」

「いや、こっちの話」

 

 やはりもう1回洗濯云々に関しては話し合うべきではなかろうか……。

 

 それよりかは時間も時間だから一旦はご飯を作るのが先か……。

 

「なぁ豊浜」

 

 

 ところが呼んだ本人はそっぽを向いた。 え? いじめなのん? 

 

「おーい、豊浜さーん?」

 

「……フンッ」

 

 

 んーやはり取り合ってはくれないらしい。

 

 

 しばらく俺も思案モードに入っていたが、向こうがしびれを切らしたらしい。

 

「……もう昔みたいに呼んでくんないわけ?」

「えーっと……どかちゃんの事か?」

 

「そうだケド……普通に名前じゃダメなの?」

「なんか俺の中ではしっくりきちまってるんだよなぁ」

 

「……アタシのアイドルとしての呼ばれ名がそれなの。アイドルの時が名前ならそれでも良かったんだけど……逆になっちゃったからあんたには普通に名前で呼んで欲しい」

 

「……苗字じゃダメなの?」

「あんたに豊浜って呼ばれると……ちょっと他人みたいに感じるから……それは嫌!」

 

 

 難しいお年頃なのかな。幼なじみ相手にここまで名前呼びを恥ずかしがる俺がおかしいのだろうか……やはり俺の感覚は間違っているという事か。

 

 

「ちょっと検討に検討を加速させて検討しておきます」

 

 

 

「ウザイ、はやく決めて」

 

 

 

「もうちょっと豊浜で呼ばせてくれませんかね?」

 

 

 

 ハァ……と盛大にため息を吐かれてしまった。解せぬ。

 

 

 

「あんたって変なところチキンだよね」

 

「失敬な、慎重と言え」

 

「産まれたままの姿を見てる相手に対して今更なんの遠慮してんだっつの」

「間違えてもそれ外にいる時とかに言うなよ?」

 

 本当に怖い。外でその発言をどこぞの誰か……知り合いか知り合いじゃないか問わずで聞かれると俺がどの道バッドエンドまっしぐらなのだ。というか何年前の話を持ってきているのお主……。

 

 

「とりあえず飯食うか……カレーでいいか?」

「あ、それならアタシも手伝う!」

 

 

 ……ほう? 

 

 

「じゃあ、鍋に水を入れてくれ。別枠でフライパンを準備して人参の皮を剥いて適当に乱切りしてくれ」

 

「……アタシ、料理のその適当とかが嫌いなの! あと、……少々とか」

 

「なら塩コショウを少々、肉にかけてくれ」

 

 

「だから!」

 

 

 思わず笑みが出てしまう。本当は肉に塩コショウなんてかけなくていい、少しからかいたくなっただけである。

 

 

 包丁はさすがに危ないと思ったのでお米を炊いてもらおうとしたのだが、メモリを見ることすら億劫なようで大分雑に炊飯の水を入れようとしたので慌てて止めたのが記憶に新しい。

 

「ねぇ、玉ねぎ炒めるのになんでバターなの? サラダ油じゃダメなの?」

「いや、ダメってことは無い。ただ、バター引いて焼いて色が変わるまでクタクタにしてから肉を焼いてとかのカレーが個人的に好きなんだよ」

 

 ふーんと言いつつ、炊飯器以外の仕事がないからずっと隣で調理工程を見ている豊浜氏。 ……あのー見られてるととてもやりずらさがですね? 

 

 

「……八幡も女の子の作る料理がいいわけ?」

 

「別にそんなことは無いんじゃねぇの? 今時男でも普通に作るし。適材適所ってやつだ」

 

「そうじゃなくて! 女の子が作る料理が好きかって聞いてんの!」

 

「まぁ好きだな」

 小町の飯いつも食ってたし。

 

「……そっか」

 

 何やら考え込んでウンウンと頷いてる。自己完結な話みたいだから放置しよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 炊飯器から「おい、ご飯炊けたぞ」といういい声が……聞こえては無いんだけど炊けたと知らせる電子音が響き、カレーの煮込み具合もまぁ悪くないぐらいにはなったところでとりあえず今日からの住居人に聞く。

 

「一応もう食えるけど、まだいいか?」

「うん、まだいい!」

 

 

 ダンスの振り付けだろうか、踊りながらこちらに返事をする豊浜氏。その振り付けはきっとBABY! と呼ばれる彼女の所属するスイートバレットが歌う曲のサビ部分だろう。

 

 

 彼女から所属するグループの話だけは聞けたので某動画サイトにて検索した所割と直ぐに見つかった。 通販サイトで見たらライブDVDが売ってたので思わずポチッとしたのは内緒話である。

 

 彼女は自分達をそこまで表に出ていない的なことを言っていたが、これを見る限りではそれなりに名は通っているみたいだ。

 

 

 

 今度のライブとかあったらちょっと行ってみようかと思い始めた所で、風呂の準備をする。 うちの浴槽は基本使用しない。何故ならそこまで大きくないからだ。個人的に汗を流すくらいならシャワーで良いし、どうしてもお湯に浸かりたくなったら近所のスーパー銭湯にでも行けばいいと思っている為だ。

 

 だがまぁ今日は事情が違う。俺の体型では小さい浴槽でも豊浜の体格なら少し足を畳んで充分入れるくらいだと思う。コレからはこの浴槽も少しばかり出番が増えるのかな……心做しか浴槽から「ようっ!」と陽気な声が聴こえた気がした。山梨県の松ぼっくりかな? 

 

 

 

 

 

 

 

 

 暫くして、練習に区切りをつけたのかリビングのテーブル前に待機する。それに気づいた俺は視線で彼女の行動を追ってたがやがてこちらを向き「はよご飯持ってこい」とでも言わんばかりの破顔でこちらを見てくる。

 

 黙って従う事にした俺は弄っていた元暇つぶし機能付き目覚まし時計の携帯端末をテーブルに置き、ご飯をよそいに行く。色々と思う事はあるが、昔からこの破顔には弱かったんだよなぁとしみじみ思う。これに関しては小町も同意見だった。数年ぶりに見たけど何歳になってもこれには勝てない。

 

 

 

 俺がカレーをよそっている時に携帯から着信音が聞こえる。珍しく俺のだ。

 

 思わず俺と豊浜で目を合わせてしまう。そして、間髪入れずに出た。豊浜が。

 

「いや出んのかよ……」

 

 とは言え、俺に電話をかけてくる物好きなんて……小町に母ちゃん、戸塚に一色、由比ヶ浜くらいなものだろうほんとごくまれに雪ノ下が電話してくるような気もするけど。豊浜が出ても特に実害はないか……な? 

 

 いや待て? 最近その携帯にアドレス増えた気がするぞ? そのうちの二人くらいから連絡来てるなぁ最近……いや、片方はメッセージだけだからいいけどもう一人だった場合が……。

 

 カレーをよそい終わり待機勢となってた俺に目を向けてくる豊浜の顔はとてつもなく目が閉じかけた猫目みたいになっている。端的に言うと睨まれている。

 

 ……んーこれは俺が最初から出るべきだった案件ですかねぇ。

 

 テーブルにカレーを置き、携帯を受け取った。受け取った時に「あとで詳しく聞かせて」と言われた俺は少し身震いした……何故? 特に震える理由ないんだけどとにかく怖かった。

 

 

 しかし、俺が予想した人物では無い人が電話の相手だった。

 

 

 

 

「もしもし?」

「あ、比企谷ちゃんこないだぶりー」

 

 

「……中川さんですか」

「そ、私。あの時ぶりだねー」

 

 まさかの電話相手は中川さんだった。本人が言う通り連絡を取るのはあの吉川さん送迎事件の時以来だった。

 

「で、いかがしました?」

「いや、まだ先の話なんだけど東京の方行く用事できてさー比企谷ちゃんさえ良ければ会いに行こうかなーって思ってその確認なんだけど……さっきの彼女さん?」

 

「いえ、幼なじみです」

 

「そっかそっか、なら平気だね。ついでにそのまま泊まれたりする?」

「家にですか?」

「そうそう、その方が宿泊費安くなるから夜行バスじゃなくて新幹線乗れるんだよねー」

 

 ……昨今の夜行バスとは割とニュースに出てないだろうか? 危ない意味で。そう考えると安全に来てくれた方が心は穏やかになるか。

 

 しかし……。

 

「……?」

 

 振り向くとそこには先程同様睨みをきかせるパツキンガールがいる。? の顔した時は少し可愛くなった。こいつがいる時はさすがにまずいか。

 

 

 

「日付だけ先に聞いても良いですか? 後で確認して折り返しますので」

 

「ん、おっけー! じゃわかったら連絡よろしくー!」

 

 

 

 中川さんの指定する日付は6月の末ほど今は6月入ってすぐなので今月の末という事になるだろう。……それはともかくとして今の問題は。

 

 

 

 

 

 

 

 電話を置いて後ろを振り向いた時にいるすげぇ笑顔なパツキンガールの方だろうか。

 

 

 

「ねぇ、今の女は?」

「……知り合いですね」

 

「どこの誰?」

「……京都にいる先輩です」

 

「ふーん?」

 

 

 怖い! 怖いよ! 何この圧。幼なじみがヤンデレ化してる件について。そもそもデレがあるのか分からんけども。

 

 

「ここに泊まんの?」

「そしたら交通手段がバスから新幹線に昇格するらしいから安全を考えたらその方がいいかなと……」

 

 

「……あんたに下心があるとも思わないしなぁ……善意なんだろうなぁ」

 

「……何?」

「うっさい、なんでもない」

 

 

 すげぇ理不尽という言葉を思い知った気がする。

 

 

「いいんじゃない? 泊めても」

「さ、さいですか」

 

「ただし!」

「?」

 

 

「当日アタシも泊まる」

「……むしろいいのか?」

 

「は?」

「いや、知り合いでもない同性が来たらお前変な遠慮するかと思って断ろうか迷ってたんだが……お前がいいならいいか」

 

「女の子の安全配慮してる奴にそんな無慈悲できるかっつの」

「……ありがとな、正直居てくれて助かる」

 

 

「……別に、あんたの為じゃないし……やっぱ考えすぎかなぁ? 

 

 

 

 

 おー……これがジャパニーズツンデレってやつか……デレたのかわからんけど。

 

 

 

 

 この後、中川さんにメールでOKの旨を伝えて「幼なじみさん共々会うの楽しみにしてるねー」と返事が来た。

 

 

 そういえば中川さん一人なのかな? そこは聞いてないけどまぁいっか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






誤字報告、感想等頂きました!こんな私の為にありがとうございます!

また次回もよろしくお願いします!
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