機動戦士ガンダムSEED 赤い瞳の少女   作:くまたいよう

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 多分、一番手強いのが出ます。


地球へ

『クルーゼ隊長の意図がわからない』

 

 ニコルが思っているのはそれだ。

 

 休暇を終えて合流した部隊の違和感が拭えないのだ。イザークが胸を張って宣言していた。

 

「今は俺が隊長だっ!」

 

 それに対しての周りの対応はディアッカを除いて冷ややかだった。クルーゼに特攻を戒められたゼルマンは特にだ。そもそもデュエルにバスターは大破して修理中なのだ。

 

 それより、アスランの様子がおかしい。正に心ここに非ずとニコルには見える。

 

「では隊長、今後の道程は如何いたします?」

 

「足付きへの追撃に決まっているだろう!奴等が何処に逃げ込むにせよ、向かう先は地球のハズだ!そこに対して網を張るんだ!それまでにデュエルとバスターの修理を急がせろ!」

 

 強ち何も考えてないワケではない、確かに新型は地球軍のものだから、それをどうするにも地球を目指すハズとは集まった全員に共通する認識だった。

 

 だが、ニコルが思うのは網を張るような分野の戦いにおいては、クルーゼ自らが指揮を取る方が確実性は高い、経験不足な自分達では個人個人の性格を除いても不向きだと言う点だ。それを打ち明けようにもゼルマンですら自分の知るような気質から掛け離れていると感じていたので言い出せなかった。何より、自分のプライドに関わる事でもあるので言い出せなかった。

 

『あの白紫の機体には、今の自分達が総掛かりでも勝てないかもしれない』

 

 イザークやディアッカには臆病者呼ばわりされるどころか殴り付けられるだろう意見、だがニコルはヘリオポリスでミラージュ・コロイドを見破られたのはシステムの問題ではないかもしれない疑惑があったのだ。あの機体は関わってはいけない何かがあると予感していた。

 

 

 

 

 -ーーーー-ーーーー。

 

 

 

 

「わ、悪いな・・・・嬢ちゃん」

 

「気になさらず」

 

「て、手が見えませんわ」

 

「私は見慣れてますけど」

 

 この前のマグロメンチを含めて料理なんて久し振りな気がする。ミリアリアさんが手伝った料理を味見した何人かが倒れてしまったようで俺とマユとラクスさんが代わりを勤めてる。パイロットは出撃以外は休息か機体の整備だけど身体を動かしてた方が楽な場合もある。

 

 野菜類が多いから、キャベツをザワークラウトにしたり根菜類を酢の物にしたり、とにかく栄養のあって保存が効くのを用意しとかないとな、古来の戦で海上の戦とかで魚ばかり食べてて野菜不足になったが為に病人だらけになりましたの宇宙版をやったら目も当てられん!しかし、母艦だけあって詰め込めるだけ詰め込んだのか細かいのが多いんだが?

 

「何で、大西洋連邦出身者多数な艦にマグロとかじゃなくて『納豆』まで積んである。そりゃ宇宙じゃ醤油や味噌を作る為の微生物すらいないから、藁があれば作れる納豆は栄養があって助かるハズだから用意されててもおかしくないのかな?」

 

「オーブはやはり日本文化が濃いからかな・・・・どうするか、マグロ以上の難題だぞ?」

 

「じゃあ」

 

 酢で炒めて匂いを消した後、他の細かい冷凍カット野菜とかと一緒に主食系パンケーキやお好み焼きみたいにした。

 

「日本人にも納豆嫌いな人がいた際に考えられたレシピの一つね、そもそも藁の納豆は味が良い以上に匂いが薄いし」

 

「まあ、栄養はあるだろ。納豆が隠し味になるからな、塩辛まであったけど、あれもネギと一緒に炒めて炒飯にでもすれば何とかなる」

 

「あらあら、味はまたも好評だったのに謙虚ですわね」

 

 自室に戻ったが、俺は気付いた。ラクスさんの目には迂闊にこの類いに踏み込まない方が良いのだとする色もあった。

 

『どうやら、それなりにプラントの内部を想像させたくない意図はある』

 

 

 

 

 

 -ーーー-ーー。

 

 

 

 

 

 そして、ミラージュフレームの整備をしていたある日。

 

(『GGユニット』?)

 

 何の事なのか知らないが、それを巡る混乱が起きる頃なので地球へ行きたいなら好機だと告げるメッセージが出た。

 

 まあ、連絡すら付かないからしびれを切らす辺りなんだが。率直に言って連合の上層部は?

 

 

『アークエンジェルに消えてもらいたがっている』

 

 

 だから、マリューさんの恩師らしい提督が司令官の第8艦隊以の救援は宛にはしない方が良いとして、一休みしていたら?

 

 

 

 

 

 -ーーーーーーー。

 

 

 

(・・・・だ)

 

 何だか、周りが暗い?

 

 それに、無数の光が引っ張られている。

 

 何処かで、つい最近見たような光だ!

 

 

 

 

 -ーーーーーー。

 

 

 

(・・・・、ン)

 

「?」

 

『ああ、起きた。リン、ラミアス艦長がブリッヂに上がってくれって言って来てるよ』

 

 どうやら、一眠りしてたようだ。キラさんの声が聞こえて、目が覚めた俺はブリッジに向かう、やはり地球へ向かわなければならないからコースを検討していた時。

 

「艦長!全世界に向けて、緊急放送です!電波が悪くて上手く繋がらないので、暗号まで含めての無数の手段で飛んでいるようです!」

 

「解析は出来る?」

 

「それが、ユーラシアやオーブどころか各国の全てが混ざっているようで」

 

「見せてくれ、ユーラシアなら多少はわかる」

 

「じゃあ、俺もオーブのなら多少は」

 

 そうして、俺とカナードさんとチャンドラさんが解析していた結果?

 

「ユニウス7が・・・・動きだした?」

 

「しかも、動き出したコースを想定すると地球の引力に引かれるコースに入って」

 

「地球に・・・・『落ちる』」

 

 ブリッジの全員が青ざめた。コロニーの質量がそのまま地球に落ちたとしたら、落ちる場所と二次被害迄考えると地球はそれだけで・・・・死の星になる!

 

 しかも、そのコースに真っ先に向かえる部隊は?

 

「艦長、理由も何も考えている時間はありません!この艦を突撃させて、他の地球艦隊と合流しつつ少しでも被害を減らす事が出来るように祈るしかありません!」

 

 ナタルさんに同感だ。例えば裂け目の辺りにローエングリンをありったけ撃ち込むだけで少しはマシになる。最大戦速の幾つか手前で移動し始めたアークエンジェルの中で俺とキラさんはMSのコックピットで出撃出来るように待機していたが?

 

(・・・・ヘリオポリスと似た感覚?)

 

 あの時のと似た感覚を感じて、ブリッジに全力で通信を繋げた。

 

「艦長!狙われてるぞ、面舵!やらないなら内部からビームを撃つぞ!」

 

『お、面舵!』

 

 意図はどうあれ、言った通りにしてもらえたようだ。その内に左弦に衝撃が来た。

 

 どうやら、相手は『ブリッツ』らしいな。攻撃が来た方向から位置を推測して硫酸弾頭を撃ったらミラージューコロイドが解除されたらしい、ユニウスからしてザフトの仕業かわからないから事情を説明してみようにも通信が上手く繋がらないので、俺が出たが。

 

(不味い・・・・)

 

 デュエルやバスターと違って、猪突猛進とは逆の堅実な動きをしている。迂闊に艦から放れられないし時間を取れない今となっては、一番嫌な相手だと向き合った構図で何となくわかった。

 

(どうする・・・・俺?)




 前書きにあったのは、一番堅実なニコルでした。

 NJの影響下って、無線や携帯も録に使えないのに続編では?な部分を強調しました。

 て言うか、ミリアリアさんの料理下手設定含めた部分には私なりの疑念を色々詰め込んでいます。
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