衝撃 ~たいどう~
「・・・・ん、むぅ・・・・」
「・・・・むっ、ふ・・・・む。どうしたリン。私から見ても進歩はしたが思い切りが悪いぞ、もっと余のように舌を動かさぬか」
屈辱だと思う、ミナ様に恩義があると言っても助けられたり以外に全裸で釣り上げられたりとロクでもない事が多い。変な声や湿った音を出してしまうのを堪えるが、向こうは大人の余裕出しているのが悔しかった。
「ふふ、人口の大地とは言え良いものが仕入れてあるようだ。まさかサクランボ迄があるとはな、お前に最適よ」
三個目のさくらんぼを口に入れられた。噛み付けるものならしてみろとばかりに。敢えて唇をくすぐられてしまう。
「ふははは、生娘にふしだらな事を仕込む楽しみとはこうなるのかな、羞恥を隠しきれん貴様の顔は味わい甲斐がある。続けるにしても今度は何を仕込んでやろうかな?」
「くっ、うう・・・・」
情けなさに顔を紅潮させながらやるしかないとした。俺は・・・・俺は、早くこんな。
「泣いても許しは出さぬぞ、貴様の自由は私の手の内よ・・・・では、舌を出してもらおう。犬のように浅ましくして構わぬ」
「む、う・・・・」
言われたように舌をミナ様に差し出すように突き出した。最初、まるではしたないものを見せるようだと最初に言われた屈辱を堪えて。
「ほう、良く出来た。ご褒美に夜のお相手を許可してやろうかな?」
舌を何度かなぞられたり掴まれたりするのも受け入れている。これが俺の現実として・・・・俺は。
「うむ、良く出来ましたとやらだ。見るが良いぞ、余程ではないが中々の仕上がりだ」
目の前に差し出されたものを見た。
【蝶々結びにされたサクランボの茎を】
「この数日、医者は実は苦手と抜かした俺への罰にお目付け役として来たにしては、途中からノリノリでやってませんでした?」
「そうだ。貴様を傍女や侍女として侍らせたらさぞや愛で甲斐があるだろうな、私も付き合ったが戯れにしては難儀なものだ」
何か流されっぱなしだとしたが、舌のリハビリだからと医者から出されたメニューをこなさざるを得ない、次は何をやらかす気だとしてエレベーターで移動したコロニー内を見た。
【リティリアは安定軌道に乗って、内部を整え始めた】
「リン、お前が幼い頃イメージしていた宇宙移民のコロニー内部とはこんな感じのハズだったのだろう」
「はい、内部の何もかもが作り掛けから在り合わせです。けど・・・・【生きている】」
「うむ、人々がイキイキしている。それが街から施設に命を吹き込んでおる」
プラント内部は整えられていた経緯を含めて【生きている】感じがない、だからって住んでる人々を否定してはいけないけどな。マユに見せてやりたいとしたらプラントより此方だと思う。
リンがリティリアで過ごす一方、マユ達も自分達の新たな居住地に落ち着きつつあった。
CE72。
ユニウス7に核が撃ち込まれた事を発端と誤解された戦いは、そのユニウス7が地球に破砕されつつ落下した悲劇の二ヶ月後に停戦が結ばれた。
【誤解された戦い】
その言い方が当て嵌める範囲はこれから見直すとして、プラント理事国の保有するコロニー郡に移住したコーディネーターと呼ばれた者達は宇宙資源を採取する事により資源の地球に莫大な恩恵をもたらしていたが、理事国側は主導権を握るために食糧生産を禁止しつつ厳しいノルマを施していたのが軋轢から独立宣言迄の一因であった。
特にプラントの食糧問題は地球からの輸入に頼っていたのだが、68年に理事国側から制裁の一環として地球からの食料輸入を制限されていて、非理事国から輸入しようにも貨物船団が理事国側に撃沈されてしまう状況。
69年、プラントは無許可でユニウス市の7~10区を穀物系生産プラントに改造。それに対する弁明の為に70年2月5日にコペルニクスで弁明を行う場が設けられた。しかし、そこをテロに襲われはしたがプラント議長であるシーゲルがシャトルの故障により遅刻して難を逃れたのが【コペルニクスの悲劇】であり、それに端を発した地球連合軍の組織であり2月11に行われたプラントへの宣戦布告。
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「な、なあ。マユはこれどうまとめる?」
「マユのまとめ、そもそも食糧やプラント建造関連もだけど、お互い経済的に【経済的に依存し合う関係】なのが地球とプラントの実情、他にも何が出てくるかわからない、どうです?」
「はい、良くできました。お姉ちゃんに付き合って勉強した成果ってとこね。他はトールみたいに聞くは一時の恥で次はもっと積極的に質問しましょうね」
フレイが拍手しながらマユの簡単なまとめを称えてあげた。
スカンジナビアに落ち着いたアークエンジェルのクルーは情勢の見直しを行っていたが、学生達に関しては何故かマユに任された。リンが生きているから関連が理由であるが、元々は進行役をやれるのがいない。
「その後にユニウス7に核が撃ち込まれた事に関しては情勢が不明ね、フラガ大尉も自分には無理って言ってたけどザフトの防衛隊を掻い潜ってメビウスタイプが核を撃ち込んだのがご存知【血のヴァレンタイン】でした。けど、そんなの可能なパイロットって、本当にいるかしらね?」
不明なまま進んでエイプリルフールから自分達の巻き込まれたヘリオポリスからユニウス落下後の流れ、最近は漸く落ち着いて自分達なりにまとめておく形で毎日やる事になった勉強会がお開きになった。
「地球側が停戦に応じた理由を考えなきゃならないけど、今回みたいの頭に入れないまま話し合っていたとしたら駄目だよね・・・・」
「そりゃプラント側がユニウス7連呼してるだけじゃ地球だって頭来るよ、例えばエイプリルフールで死んだのは無関係なのばかりだって見た方が良い規模だし」
トールの言葉にキラも戦争になる事は無いよと言ったアスランの言葉を鵜呑みにしてしまっていた身だから意見する力すら出ない、このスカンジナビアではストライクを整備しておくのが関の山としたある日。
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次なる戦乱を想定していないワケではない。スカンジナビアで紹介された施設ではニコルもいつの間にかクルーに加わり、カナードにマードック達に交じって提供された機体の打ち合わせが進められていた。
「計算が一苦労なんですか」
「ああ、既存のはまだしも。設計図だけのはエース用どころではないからな」
「しかし、こんなん乗れるとしたらプラントにいるかどうかな嬢ちゃんくらいだろ。けど想定通りになるとしたら数が足りない俺達じゃこういうのを完成させる必要あるさ、つくづく出所が気になるけどな」
マードックが出した映像は自分達が調整を進める機体に設計図だけのものを装備した形態である。ストライクの流れを組んだような外見の機体がPS装甲を展開した場合、ミラージュフレームのような白と紫の機体となる。
「形態名称は【デスティニー・インパルス】ですか、本来のがどうなのか知らないけど・・・・パイロットにとって殺人的な負荷がミラージュフレーム以上に掛かる使用じゃないですか・・・・こんなのに女性を乗せたがってる人って、許して良いんですか?」
ある程度話したが、ニコルが理知的なまま現す怒りは尤もだ。恩義を抱く対象に対する非道に素直な怒りを現せる少年は自分達よりマトモだとマードックは気まずい思いをしていた。それにニコルが言うように自分達はリンをミラージュフレームに乗るよう誘導した存在に行き着いてはいない。
判断材料が無いのでやむ無しではあるが、リンに起きた事態の鍵を握る存在は思うツボとしている事を知る術は無い。立体映像で出されたデスティニー・インパルスは伝える術もなく、ただ静かにリンの赤い瞳を思わせるツインアイを光らせていた。
リン、医者嫌いのお仕置きとして舌のリハビリにミナが付き添う羽目になってましたな回。