機動戦士ガンダムSEED 赤い瞳の少女   作:くまたいよう

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 3VS3の闘いの後は?


亀裂 ~きっかけ~

「しかし、レトロな機体でしたね」

 

 アコードへの仕打ちも問題だが、襲って来た機体を解析が先になった。デュランダルさんの手作りシミュレーターで動かしたインパルスは外見がストライクの系列な機体で馴染んだが、あれはレトロって感じだと思った。年号がコズミック・イラになる前からロボットものは盛んだったと聞いてたが、あれは何と言うかだ。

 

「町工場で作られたようなデザインだな、強ければ良いが外見は大事だぞ。古来より【かぶき者やバサラ】と呼ばれた者達のように相手を威圧するのも有効なのだ。傭兵の中にも唐突な事態に一瞬隙を見せてしまう者もいる」

 

「雅に気を使う必要は無しかな、こういう分離合体式は生産が進んだ場合、パイロットが優秀なら予備パーツを次々撃ち出す戦法を取れば有効かもしれん。だが、どこでどう造られたかもそうだが、何を目的に造ったのだろうな。これから調べに行くのだが」

 

 劾さんとミナ様のまとめに落ち着いた。例えば機密保持、そう見せ掛けて海賊紛いな戦力だが・・・・何処の誰相手に造られたかだ。宇宙にいる敵対策にしては昔のような宇宙怪獣がいた場合くらいかと話題に出た。

 

「怪獣か・・・・そう言えば知っているか、旧時代には怪獣が出る特撮も盛んで有名なのは体長がMSの倍以上どころか百メートルを越える個体が出るものだった。それのモデルは絶滅した恐竜であったそうだが、一説には【南極】に向かった観測船が目撃したからが一因だと古い資料で見たことがある」

 

「そ、それはナンセンスではありませんか。いや宇宙に何かいるのも怖いですが」

 

「確かに、だが怪獣が南極に潜伏しているかも以前にも問題がある。南極とはな、旧世紀の世界大戦が終わった時期の約十万年から寒くなった場所、更に十万年前には温暖だったらしい場だ。氷河期に入った際に氷に閉じ込められたから化石くらいはあるし、当時に猛威を振るったウィルスも冬眠状態となっていた。北極でも発見されてから百年以上も生きたウィルスがあると記憶されている。例えば、今でも地下にはコーディネーターですら対象不可能なウィルスが眠っておる可能性がある。今、戦争が再開されて続いたらどうなるかな?」

 

 イメージは出来る。NJの影響で化石燃料を使っているから温暖化で氷が溶ける。海の高さも上がる。

 

 そして?

 

「間違って南極に眠っているウィルスとやらが目を覚まして地球を滅ぼす可能性ありますか・・・・」

 

「うむ、と言ってもやめる理由になるか否か。戦争は必要悪だの人類の発展に必要だのとする軍人に政治家から学者は多いしな。はっははは・・・・滑稽だ!滑稽だなあ。人類とは【大局的な集団自殺と発展を同時に望む愚か者共】となるか」

 

 意図はわからん。だがミナ様はふざけたがっているようで意味のある事を言う傾向はあるんだよな。

 

「結局、基本的な環境問題迄に行き着くか・・・・キリが無いし、今の我々の問題はこの先に何かがあって対処せねばならんという点だ。俺とシニストさんが待機しているからミナ様とリンは休んでおくよう提案したい」

 

「レディーファーストか。ではリンよ、一緒にもう一汗流して仮眠と行くか・・・・今日のお前の寝相はどうなのか楽しみだぞ?」

 

 何で腰に手を回すんだ!シニストさんが目を丸くしているが知らん知らん!とにかく、寝ておこう。

 

 

 

 

 ーーーーーーーー。

 

 

 

 

「ここが、南極・・・・」

 

「そうだ。俺も寒冷地戦の想定くらいでしか頭になかったが、極寒の地とやらでも観光地候補とするのも無理は無いか」

 

 アマノムラクモが一時的に近くに待機している一方で寒冷地用の処置をした機体のテストを兼ねてカナードとニコルにキラは氷の大地に自分の搭乗機を降り立たせたがカナードの台詞がニコルには複雑だった。クルーゼ隊を含めて戦いが終わったら地球の名所に観光感覚で行ってみようとする会話が幾つかあった。

 

 ミゲルにラスティのようなムードメーカーは冗談混じりと分かるし、アスランですらオーストラリアのグレートバリアリーフのような場に降りてみようかと休暇中に会話を切り出した事があるが、仮にミーアの言うようにユニウス以前からプラントにあった不審な点が事実ならば考えが甘いと言わざるを得ない。

 

「クルーゼ隊長も、誰かに冒険淡を聞かせたくとも戦後まで待てよと僕達に言って和ませてくれていました。けど、エイプリルフールにユニウス7の落下で僕達は地球の人々、特にプラントの争いに無関係な方々やキラのようなコーディネーターには・・・・」

 

「け、けどニコルはその・・・・」

 

「後にしろ、そもそもお前達はどうしたら良いかわからないが、それは言い方を変えれば簡単な話でないとわかっているという事だ。ならば問題ない。聞かれたら不味い相手のいる範囲で言い出さないだけで望みはある」

 

「「は、はい」」

 

(・・・・何で俺はこんな事をしているんだ。言い出した際にアホ呼ばわりしてやれば良い相手のハズ)

 

 

 

 カナードはやはり自分がキラに加えてニコルに先輩面をしているのが納得がいかなかった。そもそも自分が完成品になる為に生きて来たし目的が変わったのはと考えて思考を切り替える事にした。

 

【もうすぐ、そんな事をやる必要は無くなるに加えて積年の怨みを晴らす機会が来るのだ】

 

 

 

 

 ―――――――。

 

 

 

 

「あの、僕のブリッツとキラのエール装備なストライクで偵察は良いですがカナードさんが何故空母で待機なんでしょうか?」

 

 キラはわからないとするが、自分が謎の声に操られてリンを攻撃してしまった一件があるからとは言えない、そんな自分と一応はザフトなニコルが単独で留守番も偵察も避けられているのだが、自分よりはニコルの方がマトモなのだとした時にニコルのブリッツが前方に反応を捕えた。強化されたセンサーがMSの反応を感知したのだ。相手次第では撤収としたが、向こうの方がセンサー性能が上だった。MSサイズのレールガンらしき砲撃が来たので回避したが吹雪と氷山の影から近付いた機体の外見に二人は息を飲んだ。

 

「【デュエル】・・・・っ、まさかっ?」

 

 クーデターを起こしたジャガーナートの元にいる二人かとニコルは一瞬疑ったが、何か違うとした考えを実証するように火器を撃ちながら突っ込んで来た。

 

「くぅ・・・・っ!」

 

 シールドでデュエルの斬擊を防ぎ、動きを止める。そこをキラが狙うが反応が新たにあった。

 

「危ない、避けて!」

 

 言う通りに後退したらデュエルの背後から現れた機体も見覚えがある。

 

「バスター・・・・いや違う。けどデュエル以上に改修されてる。もしかしてアっ・・・・いやクルーゼ隊がこの近くに『違います!』・・・・えっ?」

 

「あれは僕の知る二人ではありません、演習やシミュレーションを何度もやった身として断言できます」

 

 ニコルの考えは当たっていた。キラもデータで見たがリズムや連帯感からして違う。二人が相対したのはヘリオポリスで奪取された機体ではなく急遽製造された機体であった。

 

【ブルデュエルとヴェルデバスター】

 

 名称を知る術は無いので発展機か何かかとしたキラにも攻撃を回避している内にニコルの発言の意味がわかった。自分達が目にしたのより連携が上手い。パイロットが腕を上げているのではなく、空気が違う。デュエルの突進に合わせての射撃を回避したらデュエルが眼前に来て接近戦。又は逆で綿密さが違う、猪突しがちでリンの戦闘力やカナードの策を頭に入れずに撃退されていた二機とはまるで違う。

 

(けど、単調だ!)

 

 何故か機体の動きがそうだとしたキラは、恐らく機体を動かした時間は自分達より劣ると見た。低空飛行のようにストライクを突撃させて氷雪を巻き上げながらスレ違い様にシールドを落とした。それが足元に落ちて事で正面から受けて迎撃しようとしたデュエルの体勢を崩せた隙にブリッツのミラージュコロイドを展開したニコルはデュエルの右側に回ってランサーダートを射出、デュエルのライフルと肩のレールガンを破壊した。そのまま背後のバスターからの砲撃をデュエルに突っ込みながらやり過ごしたキラはストライクのサーベルで右足を斬った。これで動きは鈍るとした時にバスターの方に異変があった。

 

「な、何だ。バスターが・・・・」

 

 バスターは更に後方から集中攻撃を受けていた。センサーギリギリの更に後方だが、複数だとはわかる。次の瞬間には氷雪を巻き上げながらバクゥタイプが突撃して来たので思わず後退してしまった。襲い掛かって来た側に襲い掛かって来るのは何故かとしたが、バスターを素通りしてデュエルを猟犬か狼の群れのように蹂躙し始めた。二人はまだ知らないがバクゥとは違い牙のようになるタイプの近接装備を頭部に装備した三機に襲われて次々と皮を削ぎ、肉を喰いちぎられてるように見えた。その光景にニコルは動いてしまっていた。ライフルを撃ちながら突撃し体当たりして一機を破壊。キラもサーベルで斬ると見せ掛けて投げた。命中して崩れ落ちたので、残った一機にストライクとブリッツがひたすらライフルを撃った。恐怖を抱いた対象をひたすら破壊してしまいたかったのだ。

 

「パイロットは無事・・・・うわっ!」

 

 バスターが突撃して来てデュエルを回収して別方向に推力全開に撤退した。意図も何もわからないが、吐き気を催す光景が終わってくれたのだ理解して逃げるようにアマノムラクモのある方向に機体を飛ばせた。

 

 そして、帰還はしたが様子がおかしい。指令室に来るよう言われて、ニコルはカナードに白兵用の銃とナイフを渡すよう言われたのだ。

 

「キラ君、貴方はヘリオポリスに住み始めたのは今から四年前だったわね。率直に聞くわ・・・・リンさんがヘリオポリスに来たのは彼処がああなった日の一年前、その日から学校には毎日来ていたで間違い無いわね?」

 

 質問に頷いたキラに渡されたのは自分達が偵察に出ていた時に逆方向を偵察していた側にスカンジナビアの工作員から届けられた物だが、一般的なゴシップ記事だが載せられていた内容が問題過ぎた。

 

「な、何だってっ!」

 

 キラが驚愕の叫びを上げた。マリューはナタルに確認した後、ニコルにも記事が渡された。それを読んだニコルは顔を青ざめさせた。端的に言えばリーク元が不明な題材を扱った記事であり信憑性には欠けるが内容は危険極まるものだ。

 

【地球を救った白紫の機体のパイロットの恐るべき正体】

 

「・・・・な、何でこんな事が載せられているんですか!リンさんが、そんな・・・・いえ、これにはパイロットの名前は乗ってないからガセやデタラメ以下ですよ」

 

「確かにだが。撹乱が目的としたら悪くは無いかもしれんぞ。目撃した連中からしたらリンの、名前を知らない奴等から見たら【白紫のパイロット】か、アイツの腕は怪物級だ。そんなのの正体がコレだとした記事が出回っているから世界規模で知れ渡った後に事実だと判断される事態に備えるべきかもな」

 

「けど、やっぱり嘘に決まってます!キラの言った通りなら有り得ないですよ。リンさんが・・・・【ユニウス7に核を撃ち込んだメビウスのパイロット】だなんて!」

 

「確かにだが、少なくともユニウスとその前の戦闘をやった機体のパイロットだとしたら有り得るとされかねんぞ。我々もミーア・キャンベルに問われる迄に当時の状況でそんな事をやれるパイロットがいるのかどうか考えなかったから言えてしまうのだがな」

 

 ナタルの声も余裕が無い、自分達だけでは他がどう取るかは無力な問題なのだ。ある意味でアークエンジェル・・・・今はアマノムラクモのクルー達の重要人物は世界規模の劇薬に仕立てられていた。崩れ欠けている冷戦状態を崩す新たな亀裂になる可能性があるとせざるを得ない。




 序盤のはスパロボにゴジラ参戦記念とかではなく、昔から危惧された系。

 キラとニコル、ケルベロスが不在にしても結果的に女子が犬の餌食を防いだ。

 最後のはリンに襲い掛かる新たな魔の手。
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