弱キャラ友崎くんとサンドバッグ相原くん   作:mosumosu

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放課後。

俺とたまちゃんは2年2組の教室にいた。

先日に引き続き作戦会議である。

 

今日、事態の悪化は避けられた。

たまちゃんは紺野に机を蹴られたが、それに対してぐっと堪えて言い返すことはしなかったからだ。

そして、次は好転させるための方法を模索していかないといけない。

 

俺としてはたまちゃんが周りの人間とうまく話せるようになれば味方を増やせると思い、自分が日南から教わった喋り方のコツなどを伝えていたのだが……。

 

「めっちゃできてる……むしろ俺よりもうまいかも……」

「ちょっと、まだ何も教わってない!」

「いや、本当に出来てるんだよ、明るい喋り方って奴」

 

考えてみればたまちゃんはみみみや日南とよく一緒にいる。

そんな中でいつも楽しく会話しているのだから、俺と違って話し方に問題があるわけではなかった。

 

いや、たしかに言葉がきつい方だったりで敵を作りやすいということはあったが、少し矯正を始めたらすぐに俺よりも上手くなっている気がした。

 

「でも、これだけじゃあ駄目だよなぁ」

 

紺野と争いを避けて状況が悪化することは避けられた。

1対1での会話なら俺よりもよっぽど会話もうまい。

つまり……。

 

「クラスの『みんな』ってのを味方につけないとなんだよなぁ」

「『みんな』、かぁ。私、1人1人ならなんとなくこういう事考えてるのかな〜って言うのはわかるんだけど、みんなってなると全然わかんない」

「そう、だよなぁ」

 

俺自身、日南にアドバイスを受けながら変わろうと努力して、ようやくうっすらとこ言うことなのかな〜?というのがわかってきたんだ。

それでもここまで来るのに5か月近くもかかっている。

流石にそれを今からとなると……。

 

そんな事を考えているとき、教室の後ろのドアがガラッと開いた。

俺とたまちゃんは驚きながらそっちを見ると水沢が立っていた。

 

「よっ、お二人さん。どうやらお困りのようだな」

「水沢?ど、どうしてここに?」

 

なにもないように片手を上げながらあいさつをしてくる水沢に困惑しながら尋ねる。

水沢はそのまま近くまで来て手頃な席によいしょと座る。

 

「いや〜、また文也がなんか企んでるんだなーって思って。それに、今日の朝紺野が机蹴った時に我慢したろ?それだけでもなんかおかしいのに分かりやすく目配せなんてしてるもんだからさー。つまりここはその対策会議、ってところか。あってる?」

「う……それはもう完全に……」

「はは、やっぱりな」

 

そ、そこまで見ていたのか……。

やはり水沢のこういうところは侮れない。

 

「たまは、最近大丈夫か?」

「うん。私は大丈夫」

「へぇ、強いんだな。竹井なんかはエリカマジこえーっとか言ってビクビクしてたのに」

「あはは、しょうがないよ。紺野怖いもん」

 

この2人、以前は仲が悪かったイメージがあったんだけど、キャンプのあとからかいつの間にかそんなこともなくやっていたんだな。

まぁあれも……家庭科室で何かギクシャクがあったのももう4〜5ヶ月くらい前の話だもんな。

 

「それで、文也。これからどうするわけ?」

「あぁ、それなんだけど……ん?ごめんちょっと待って」

 

……そんな話を詰めようとした矢先、ポケットの中のスマホが震えたので取り出す。

この長い振動は、着信?

画面には『相原』の二文字。

 

「相原から急に電話が……」

「マジか。ま、はやくでてやれよ」

「あ、あぁ」

 

困惑しているところで水沢に言われたまま通話に出る。

 

「……えっと、もしもし」

『おう、友崎。今どこ?まだ校舎内だよな』

 

心臓が跳ねる。

なぜバレている?

 

「え、なんでそれを……?」

『お、やっぱりな?それで、どこだ?』

「ど、どこっ……て」

 

相原という男はいつもぶっきらぼうに見えて、なんだかんだで回りのことをよく見ている。

こう、なんとなくだが、水沢とみみみと、他に何かよくないものを足して3で割ったようなやつだ。

あるいは、その二人と仲がいいからこそ培われた能力からそう感じているのかもしれない。

 

しかし、場所を聞かれているこの状況をどうするか……。

たまちゃんの方を見る。

たまちゃんもこちらの雰囲気や俺の言葉から察してくれたのか頷いた。

 

「……う、わかった。2-2の教室」

 

降参するように場所を告げると電話は直ぐに切られる。

そして数分もしないうちにドアが勢いよく開いた。

 

「よ、待った?」

「いや、待ってないというかなんというか」

「廊下は走るなよ?」

「走ってねーよ!」

 

現れた相原は、この集まりの趣旨を理解して「自分が誘われていない」ことへの不満を隠そうとせずに、水沢との軽快なやり取りが行われる。

 

それから、俺からして『みんな』と言うか、集団をまとめるのが得意に感じるこの2人の力を借りながらたまちゃんの次にやることについて話を進めていく。

 

そして、俺はたまちゃんに1つの目標を定めた。

 

「あぁ。直近の目標は、『水沢と仲良くなること』だ!」

 

俺の宣言に水沢が苦笑し、相原が呆れたような顔をする。

 

「つまり、水沢と仲良くしてそのグループ……中村とかの後ろ盾を得る為に仲良くしよう、ってことか?」

「うーん……私、そういうのちょっとやだな。なんか他人を利用するみたいで、あまり気持ちいいことじゃないと思う」

 

相原から意図を確認され、たまちゃんはそれを聞いてか渋い顔でそう答えた。

 

……たまちゃんの気持ちもわかる。

俺も日南から課題を出されるときに似たような心境になったものだ。

過去に課題で水沢と仲良くなることが一番の利点となる、と言われた時に同じ考えを持ち反発したこともあった。

 

思えば今度は俺がたまちゃんに同じ提案をしているわけか。

 

「どうするんだ、文也?俺としてはどっちでも構わないけど、本人がこう言ってるぞ?」

「う〜ん……」

 

ここで押し付けてしまうことは、nanashiの流儀に反する。

俺はあくまでやりたいことで行わなければ意味がないと思っている。

ならば、たまちゃんが納得できるように説得するか、別の方法を提案するか、だよな。

しかしなにを……

 

「たまはさ、水沢と仲良くするのは嫌なのか?」

「おいおい、いやにストレートに聞くなぁ」

 

俺が説得を心みる方針でたまちゃんに話しかける内容を考えている時に、相原が口を開いてそういった。

あまりにも真っ直ぐな質問に水沢も戸惑っていた。

 

「ううん、そういうわけじゃなくてね。ただ、相手を利用するために近づいているみたいで嫌だなって」

「まぁ、話の流れというかきっかけはそうなるのかもだけどさ。逆に、水沢と仲良くするのが嫌だ!ってわけじゃなかったらこれを期に話すようになればいいじゃん。仲が悪いより、いいほうがみんな幸せだろう?」

「それは、そうだけど」

 

たまちゃんは相原の詭弁のような発言に言葉を濁した。

俺からしたら相原の言っている事は一理あるなと思うものの、たまちゃんは変わらず『相手を利用する』と言うことに拒否感があるようだ。

 

「つまり、打算的に近づくのが嫌ってことだよな?でもそんなこといっても、そもそも誰だって人付き合いなんてある程度打算があってのものだろ?」

「そうかな?」

 

ここは、相原に説得を任せてもいいだろう。

人を納得させるスキルでは、まだ俺より相原のほうがよっぽど上だと思うしな。

……それに、そういう話し方とか盗めるものは盗んておきたい。

 

「そうだよ。例えば……俺がたまとよく話しかけるのってなんでだと思う?」

「え?つまりそれって……もしかしてみんみに近づく、ため……とかなの?」

 

たまちゃんは一瞬考えたあとに珍しくもためらいがちにそう聞いた。

 

「あっははは、そりゃいいな!そういう考えもあったか!でも違うってーの!」

「……じゃあ、何?」

「おもしろいから」

「え?」

 

相原の言葉を聞いてポカンとして聞き返すたまちゃん。

 

「だーかーら。面白いから。いつもたまはなんだかんだで俺の話聞いてくれるからじゃん?それに、席は隣りだし話しかけやすいしさー、結構話すの楽しいんだよね。打てば響くって奴?」

「それ、全然打算的じゃない!」

「そうか?だって、俺が楽しむために話しかけてるんだぞ?つまり、俺が得するためにたまに近づいてるってことだろ?ほら、打算的じゃん」

「でも、今回のとは!……なんか違う!」

 

俺としては相原の言い分になるほどと思ったが、たまちゃんはまだ自分の中で納得がいかないものがあるらしい。

たしかに、こういうところで曲げないのもたまちゃんの強さってことではあるんだろうな。

 

「あーもー、じゃあ最終手段しかないな」

 

最終手段?

そう思ったら、相原は今まで黙って聞いていた水沢の方を見て目配せしてからこういった。

 

「たまはこう言ってるけどさー。水沢、お前はたまちゃんと仲良くなりたいよなぁ?」

 

それを聞いて水沢は軽く笑ったあとに答える。

 

「なるほど。ははっ、そうだなぁ。俺もたまと仲良くなりたいよなー」

 

そこまで聞いて理解した。

たしかに水沢が仲良くなりたいと言って来ているのに突っぱねる理由はない。

それと同時に水沢の察しの良さに舌を巻く。

今の一瞬のやり取りで相原の話題振りの意図を汲み取ったのか。

 

「ちょっと!それは、ズルい!」

「ズルくねーよ!それによく考えろよ、こんだけ心配してくれている友崎や水沢の気持ちを、やり方が気に食わないって理由で断るのか?それは2人に対して失礼だとは思わないか?」

「でも!……ううん。そっか、うん」

 

そこまで言われて、ようやくたまちゃんは相原の言葉に頷いた。

たまちゃんから仲良くなるように近づくのが打算と言う

たまちゃんが言ったように少しズルいようにも思えるが、これは日南もよくやるルールがあるのならそれに合わせて戦う方法を合わせる手法に通じるものを感じた。

 

 

***

 

 

そして早速ということで水沢とたまちゃんが向かい合って話をしている。

俺と相原は横でそれを見ているような形だ。

 

「こうやって面と向かって話すのって初めてだよな、たぶん」

「うん、そうかも」

「まぁー、いろいろあったもんなぁ。特に修二とは」

 

……俺は詳しいことはわからないがやはりこの二人、と言うか中村グループとたまちゃんのあいだで何かしらの確執があったらしい。

俺の横で相原もうんうんと頷いていた。

 

「でも、いつの間にか修二ともなんか普通になってたよな。夏休みにら俺等とも一緒にキャンプに行ったりバドミントンとかまでしてたしさ。何かきっかけとかあったわけ?」

「うん、あったよ。どこかの誰かさんを見ていたら悩んだり引きずったりするのがバカらしくなって。それに、話してみたら意外と思っているような苦手な感じとかなんにもなくて。ただ自分が壁を作っていただけだったのかもって気付いたの」

 

どこかの誰かさん、か。

横目に相原の方を見ると変わらず会話を聞きながらうんうんと頷いていた。

 

「へぇ……。やっぱたまはつよいな。あれは修二にも問題があったと思うからなぁ。ほら、修二って馬鹿なくらいプライド高いから絶対自分からは歩み寄らないの。というか、馬鹿なんだよ」

「あはは、流石に馬鹿って言い過ぎ」

 

思っていたよりも普通に会話が続いていく。

割とこの2人は相性がいいのかもしれない。

 

「たまの方から俺に聞きたいこととかはないわけ?」

「うーん、ないかな……?あ、一つだけ」

「お、なになに?」

「水沢って葵のこと、好きなの?」

「ぶふっ!」

 

唐突の質問で吹き出してしまった。

俺が……。

水沢はそんな質問を受けても飄々としている。

 

「なんだよ、いきなり。けどまぁ、好きだよ?」

「やっぱり!」

「水沢っ!?」

 

食いつくたまちゃんや俺の言葉を聞きながらも水沢は余裕を持った表情で言葉を続ける。

 

「友達としてな?」

 

そ、そういう言い回しもあるのか……。

水沢の余裕のありすぎる態度でそれが嘘には全然見えなかった。

 

「そっか」

「ってかなに?たまも色恋沙汰に興味あるわけ?」

「別にそういうわけじゃないけど、噂になっていたから」

 

そういえば俺もその噂を話題にしたことがあったっけな。

中村と話す時に話題に困ってテンパった俺が話題にして、それをみみみにネタにされてしまったのでなかなか忘れられない記憶だ。

 

「俺が答えたんだから次はたまの番だよな?たまは気になる人とかいないわけ?」

「い、いない!というか、いても言うわけ無い!」

「ふーん?ってことはいそうだな?だれ?」

「こら、勝手にいるって決めつけない!」

 

完全に会話の主導権を握った水沢はニヤリとしながら横で見ている俺の方を指さした。

 

「そうかぁ?放課後に2人でこそこそ作戦会議とか、怪しいよなぁ?」

「それはない!」

「ははは、落ち着けって」

 

そんなにはっきりとないって……。

とはいえ、おれには……

 

「まぁそもそも友崎には彼女がいるもんな」

「えっ!?」

「あれ、いわなかったっけ?」

 

俺の考えていたことをちょうど横の相原が口にした。

それに初めて聞いたようにびっくりするたまちゃん。

 

たしか、その話は相原が広めたって言っていたような。

たまちゃんには話していなかったのか?

そして、横目でニヤニヤしている相原がなんか腹立たしい。

 

「あー、たしかに文也にはかわいい彼女がいるもんな。じゃあ、相原はどうなん?」

「は?」

「え?」

 

相原も唐突に話題に出たことで言葉をこぼす。

 

「去年から同じクラスで仲もいいんだろ?それに教室ではよく話してるしな」

「だ、だから、そんなんじゃない!」

「いやいや、そういえばたまと紺野が言い合いになりそうな時には相原がかばおうとしてたっけ?これは……むしろ相原がたまのことを気にしてたりしてなぁ?」

「そ、それもない!」

 

散々冷やかされているからか流石にたまちゃんも顔が赤くなっている。

俺は相原の方を見るが相原は黙って片手で額を抑えながら天井を向いていた。

どういう心境なんだそのポーズは。

当てにならなそうな相原に見切りをつけてか、たまちゃんは水沢に向き直る。

 

「そもそも、相原はみんみの事が好きだから!」

「ははは、でも既に告白して振られたらしいぞ」

「あ、それは知ってる!」

 

ニッとして相原の方を一目したたまちゃん。

今となっては笑い話なのかもしれないが、告白失敗してネタにされる相原はどんな心境なのか。

そう思って相原を見てもどこ吹く風なのは、完全に開き直っているからなんだろうか。

 

「だったら次へのアプローチもあり得るって話だろ?」

「そ、そうなの……?というか、相原も無いから!」

「そうか?普通に似合ってると思うけどな」

「絶対にない!」

 

そこまで強く否定されたからか、さすがの相原少し肩を落として呟く。

 

「俺って、そんなに"無い"か……?」

「ははは、告白前に振られたな。相原」

「え、あ!そうじゃなくて!」

「いや〜、やっぱお前ら面白いな」

「散々引っ掻き回してよく言うよ」

 

俺は呆れながらそう口にした。

 

 

***

 

 

「おぉ、愛しのたまっ!今日も待っててくれたんだ!」

「結果的にはそうかも」

「結果的!?それに今日ははらみーと友崎に、タカヒロも?なんかレアな組み合わせじゃない?」

 

陸上部が部活をきり上げるのを見てから俺たちはみみみと合流した。

たしかに、水沢がたまちゃんと一緒にいるのは珍しいかもしれない。

 

「あー、たまちゃんと水沢って一時期は仲良くなかったみたいだもんな」

「それはっきり言っちゃう!?」

 

あ、さっきまで思ったことをそのままいうのが普通になっていたからついそんな感じで答えてしまった。

 

「でも事実だったしなぁ。夏休み前くらいまでは修二が揉めてたりしたからめっちゃ気まずかった」

「タカヒロまで!?」

 

水沢もそんな俺の言葉に乗ってくれたようでそんな風に続いた。

しかし改めて水沢がこういう発言するのは違和感がすごいもんだ。

 

「まぁいいじゃん?今は別にそんなこともないもんなぁ。何なら中村ともキャンプいってバドする仲だからな」

「あ、それはいえてる!……たまはいつの間にかそういう輪を広げていってお姉さんはうれしいですよ」

「誰がお姉さんなの。ほらみんみ、帰るよ!」

「はぁーい」

 

照れ隠しなのか、そういって歩き出したたまちゃんに続いてみみみが追っていき、俺達もそのあとからついていく。

 

そのまま駅まで四人で歩き始め、校門を出たあたりのところでみみみが口を開く。

 

「ところでみなさん!これってどういうあつまりなんですか!」

「えーっと……」

 

言葉に詰まる。

たまちゃん本人からはみみみが悲しむから変わりたいと思っているということは隠さないといけないんだよな。

 

「まー、紺野対策会議ってところか?」

「さすがにほっておけなくなってきたからな。あれでクラスに居づらくなるのはなしだろ」

 

おれが悩んだ隙に相原が先に答えてしまった。

そして水沢もそれに続く。

それを聞いたみみみは納得したように手をポンとたたく。

 

「なるほどぉ!けど、3人から守られているなんてたまも隅に置けないねぇ!両手に花!」

「三人なのに両手に花とはこれいかに」

「そもそも男なのに花っていうのか?」

「えっ!言わないの!?じゃあなに!?」

 

え、言うの?言わないよな?

とはいえ『じゃあなに』といわれるとパッと出てこないので困る。

 

「じゃあ騎士様ってことでお願いするわ。姫、お守りいたします」

「お、いいねぇ。俺も俺も。気持ち的にはナイトやってます」

 

水沢がそんなことを言いながらなんかこう、胸に手を当ててそれっぽいポーズをする。

こんなポーズでもいちいち決まっているところが水沢らしいというか。

それに乗るように相原もナイト気取りをしている。

まぁたしかにナイトは好きそうだよな、相原は。

俺も話題に乗らないとと思い考えながら口を開く。

 

「まーでも、水沢とかは似合うけど、俺は騎士様って感じじゃないけどな」

「あ、まーた友崎はそんなこと言ってぇ。お姉さん悲しいですよ。カッコいいところだってあるんだからもっとドーンとしときなさいよドーンと!」

「え、お、おう」

 

思っていたのとちょっと違う反応にびっくりして戸惑ってしまった。

 

「そうそう、もっと自信持ってもいいと思うけど。こいつを見てみろよ、無駄に根拠のない自身だらけだろ?」

「俺はいいんだよ。言葉にしてから行動に移すタイプなんだ。言葉でまずは自分を奮い立たせるの」

「あはは、たしかにはらみーはそういうところあるよね」

「日本人は謙虚なのが美徳って言われてるけどさ。俺は目標を口にして、それをしっかり実現できる人間の方がカッコいいと思ってるの!」

「それ、できてるの?」

「努力はしている!」

 

会話はいつの間にか俺のことから相原の根拠のない自身についての話になっていたが……。

つまりみみみが言いたかったのは、自分を下げ過ぎるのは良くないということだろう。

 

たしかに心当たりはあった。

自分に自身を持つ、かぁ。

 

「うーん。俺も努力は、してみようかな」

「おいおい友崎。すでに自信のなさが出ているんだが?」

「あっはは、たしかに!」

「ま、相原と違って言葉があとからついてくるって方が文也らしいかもな」

「お、おう。どっちがいいかはわかんないけど……。変な空気にならない範囲で頑張ってみる感じかな」

「うん、変な空気にしないのは、大事だもんね」

 

そういったところで4人ともなんとなく納得してくれた空気を出していた。

そんな感じで会話をしながら、この珍しいメンバーでの下校を過ごした。

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