弱キャラ友崎くんとサンドバッグ相原くん   作:mosumosu

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泉がプレゼントにワックスを購入したあと、俺の提案で電気屋へと向かった。

 

そこで俺は中村へのプレゼントにコントローラを購入予定となる。

そして今は店頭にあるアタファミの試遊台で相原と対戦をしていた。

対戦のルールを確認、アイテムの出現をオフにしてからステージのギミックをオフにしてストックは4で対戦開始。

 

まぁ相原とも結構の数を対戦しているから、お互い手の内がわかってきている。

コイツも色々と俺対策に練習をしてはいるのかもしれないが、まだまだ負ける気はしない。

相原が成長すると同時に、俺だって成長しているわけだからな。

 

対戦時間にして3分とかからない間に俺の勝利で対戦を終えた。

とはいえ俺もストックを2つを奪われている。

最初の頃はストック1つすら奪われないことも多々あったので間違いなく上達しているんだよなぁ。

身近で俺以外にもアタファミを本気でやっているやつがいるとなんかこう、少し嬉し差みたいなものを感じるな。

 

「くっそ!くっそ!ぁ゙ー次は勝つからな!」

「はらみーどうどう、落ち着く落ち着く」

「は、ははは……」

 

まぁ、こいつは対戦になると口が悪くなるやつだけど……。

 

相原はもっと対戦をしたそうにはしていたが、流石に周り全員を待たせるわけにもいかないので1戦で切り上げることに。

そうして俺は中村へのプレゼントとしてコントローラを購入して、電気屋での目的も達成した。

これで俺と泉のどちらも今日の趣旨であった中村へのプレゼント選びが完了となる。

 

こうして買い物の目的は果たされたのだが……

内心俺は焦っていた。

 

日南に出された今日の課題である、提案を2回するということがまだできていないのだ。

1回はさっきの電気屋を数えていいだろう。

だが、あと1回足りていない。

 

「なぁ、二人の目的は達成したし、昼時にはちょい早いけど飯食っていかないか?」

「お、そうするか、俺も何か食べたかった所」

「うん、私もオッケーだよ!」

 

何か言わなきゃと思考を巡らせている間に相原に先を越される。

ぐ……なにか考えないと!

 

「それでどこ行くよ?」

 

水沢の言葉を聞いてひらめく。

そうかまだ場所が決まっていないなら話に乗って提案をすることも……

 

「サイゼ行く?近くにあるよね」

「あ、ちょっと待って。もともと飯の話もあったからさ、うまそうな所ないか調べておいた」

「おお!さすがはらみー、抜かりがないね!」

 

……ダメだった。

相原は下準備までしていたのだ、俺が割り込む隙などなかった。

 

相原からLINEで店のURLが送られてくる。

それを開いてサイトの情報を見れば、どうやら昼は定食をやっていて、夜は居酒屋になるお店とのことらしい。

メニューを見ても文句をつけられるようなものでもなく普通に美味しそうだ。

 

その上、相原が補足すると店は広くて俺たち学生が少しうるさくしても問題はないだろうとのこと。

う〜ん、俺からは否定する材料は一つも出ないわ。

というか俺もふつうにありだな、と思わせられた。

 

「よし決定だな!実は1回居酒屋みたいなところはいってみたかったんだよね、はは」

「それが理由かよ」

 

せめてもの反抗にツッコミを入れる。

 

「いいじゃないの、ご飯も美味しそうだろ?」

 

それは、たしかにそうだ…。

 

こうして相原の案内で店へと向かい、俺達は昼食を取った。

店は相原が下調べをしていた情報の通りで、そこそこの広さと6人で談笑しても周りを気にしなくてもいいような雰囲気で、ご飯も日替わりメニューを頼んだが値段に納得がいくくらいには美味しかった。

 

その間での会話はまぁ、ほとんど聞いているだけで俺から出した話題は1割くらいだっただろうか?

6人いる中で1割、まぁ俺にしては上々だな!

 

……うん、こういうところも頑張っていかないとな。

 

ご飯を食べたところで、今日はこれ以上はやることもないのでお開きにしますかー、と言う流れになり全員で駅へと向かうことに。

 

駅についたら、1人だけ電車の方向が違っている泉と別れ、俺達も埼京線に乗るために歩いていく。

 

日南と水沢が話しながら前を歩いているのを見ながら、俺はなんとなくその二人の空間には妙な入りづらさを感じて歩幅を緩めてしまう。

 

そうすると今度は相原とみみみが仲良さそうに話している横についてしまった。

なんというか空気を読んでくれていた泉がいなくなってから俺の居場所がわからなくなった感じだ。

泉は空気を読んで俺に合わせてくれていたんだな。

俺は、無力だ……。

 

そんなことを思いながらも歩いている途中、相原が俺も含めての話題を振ってきた。

俺の方にも目配せをしていたので間違いはないだろう。

俺が横にいることはしっかりと認識していたんだな。

 

「そういえば生徒会選挙のことだけど何か決まってるの?公約とか」

「あー、いやぁ、実はまだなんにも。ほら、推薦人も決まってなかったからそれどころでもなくってさぁ」

 

少し小声なのは前にいる2人に聞こえないようにするためだろう。

相原が推薦人に決まったのはさっきの話ではあるが、こういうことを聞くあたり本気で勝ちに行く気なんだろう。

 

その後、駅のホームに着くまで選挙活動の話をしていた。

電車はまだ来ていないが数分で来るだろう。

それにしても去年の選挙活動していた人たちの公約か、後で配布されたプリントを探さないとな。

去年のプリント類はまとめてしまってあるはずなので探せばでてくるはずだ。

 

それを写真を撮ってLINEで、か。

ちょっとめんどくさいな。

というか色々解決する方法を思いついてしまった。

 

今日の課題の提案を通すことがクリアできていないことについてずっと考えていた。

だけど目的もないのに提案するということはなかなか難しく、なにも考えが浮かんでこなかった。

ゲーセンとかカラオケとかは少し思ったりはしたんだが、今の俺がそれを提案するには少しハードルが高く感じてしまい躊躇ってしまったのだ。

正直に言うとカラオケなんていったこともないし……。

 

それで諦めていた提案ではあるが、この2人を生徒会選挙の作戦会議という名目でなら提案をすることができるのではないだろうか?

課題は提案を通すこと、人数の指定まではしていなかったのだからこの2人と俺の3人でも達成したといえるだろう。

 

そうして、ためらう気持ちもあるが少しの勇気を振り絞り俺は2人に提案をした。

 

「な、なぁ相原とみみみさ、このあともまだ時間あるか?もし時間があるならいっそ、このあと選挙活動の方針でも決めないか?」

 

心臓をバクバク言わせながら2人の反応を待つ。

くそ、電気屋の時はあんなにすんなりと言ったのに何故こちらはこんなに緊張をしているんだ、俺は。

 

「俺は大丈夫、どうせ午後はやることなかったし」

「私も大丈夫だよ、今日の予定も何時までとか決めてなかったもんね!」

 

2人から無事に了承を得られた。良かった。

あとは、どこに行くかだな。

 

「じゃあとりあえず俺も北与野に降りるか。どこに行くかはそれから決めようぜ」

「りょーかいであります!」

「あぁ、わかった」

 

そうして北与野に降りることに決めた。

あとは降りてから考えよう。

なんとか、課題もクリアだな。

日南には聞こえないところでこの提案を取り付けたわけだから、後で事後報告しておくか。

 

そうこうしているうちに電車が来たので全員でそれに乗り込む。

そこから俺達3人は北与野に降り、日南と水沢に別れの挨拶をつける。

 

日南と水沢、ずっと仲良さそうに話しているよな……。

なんとなく去っていく電車を眺める。

 

「いやぁー、噂通りあの二人の空気感。付き合ってるっぽいですねぇ」

「えっ!?」

 

みみみの言葉につい反応をしてしまう。

 

「ははは、まぁそういう噂があって、そういうふうに見えるねって話。実際の所はどうなんだろうね。友崎はどう思う?」

「は!?あ、え!?」

 

ええ!?

ってかそれを俺に聞くのか!?

あの二人が付き合っているのかとか、たしかにお似合いだとかいろんな思いが脳内を駆け巡り結局言葉はなにもでてこなかった。

 

「あはは!友崎、声出てないよ!」

「はは、まぁとりあえずこの後どうするか決めようぜ」

「あぁ……」 

 

そうして駅の出口に向かい話しながら歩き出す。

 

「さっき話してた去年の立候補者の配ってた公約のプリント、2人共家を探せばでてくるんだっけ?ならいっそ友崎の家で作戦会議にしないか?もちろん、2人が良ければだけど」

「え!あ、あー、まぁおれの家は一応大丈夫、かなぁ。妹がいるかもだけど」

 

急に俺の家と振られて少しテンパりはしたが、まぁたしかにそれが手っ取り早いかもしれない。

みみみの家もプリントは探せばあるのかもだけど、さすがに男子2人で女子の家に上がるのはどうなんだろうと言う躊躇いもある。

 

「え!友崎に妹がいるんだ、めっちゃ気になる!あ、私も友崎の家で大丈夫だよ!」

「おお、じゃあ友崎の家で決定だな。悪いけどまたお邪魔させてもらうな、友崎。ぁー、こんなことならなんか買っておけばよかったな、手土産とか」

「気にしなくていいって。じゃあ俺の家に向かうか」

 

みみみも俺の家で問題ないらしいので決定になった。

しかし、みみみは男子の家に上がるのは問題ないのか……?

リア充としてはこれが普通なんだろうか。

うーん、わからん。

 

「友崎の妹ちゃんは関智高校の1年生でバド部だからもしかしたらみみみも見たことあるかもな」

「あ、優鈴と一緒の部活!じゃあ知ってるかも!」

 

そんな会話をしながら俺の家へと向かった。

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