弱キャラ友崎くんとサンドバッグ相原くん   作:mosumosu

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友崎に昼食に誘われ、食堂で飯を食べる俺たち二人。

無事に席も2席分確保でき、話をしながら昼食をとっていた。

 

「友崎は風邪か?今日はずっとマスクしてるし」

「あー、まぁそんなとこ……かな?」

「なんなんだ、その曖昧な返事は」

 

ずっと気になっていたが、どうやら風邪?らしい。

朝から変だったしな。

 

「たまたま見てたけど、朝は菊池さんからティッシュもらってたな。鼻かむ時は顔そらさなきゃ失礼だろー」

「な、見てたのかよ!」

「その後もめっちゃニヤけてたし、菊池さんと話せたのがそんなに嬉しかったのか?」

「ちが、あー、う、うるせーよ!」

 

ケラケラ笑いながら友崎をイジる。

まぁ朝は調子悪かったんだろ。

今はもうよくなってそうで良かった良かった。

 

その後も飯を食いながらアタファミの話などでそこそこ盛り上がった。

 

「あ、そうだ相原」

「ん?どした?」

 

飯も食い終わったしそろそろ戻るかというところで、友崎が口を開く。

 

「俺がアタファミで全国1位のことは秘密にしといてくれないか?」

 

あー。

そりゃアタファミの1位とかヤバイ成績だしな。

 

「ん、あー、了解。たしかにあの人口が多いゲームの1位となりゃ拡散されるのも怖いもんな。ぉー、情報社会こえぇー」

「お、おう、サンキュー」

「じゃ、黙っていてやるかわりに俺とはちょくちょく対戦しろよ?絶対ギャフンといわせてやるからな…?」

「それはもちろんだ。まぁ、もっとうまくなってくれないと勝負にならないけどな」

「ほざいたな?絶対潰す……」

 

コイツはアタファミに関しては本当に譲らないよな。

絶対に潰す、潰す潰す潰す潰す……。

 

そんなところで昼食後ののんびりタイムも切り上げ、俺と友崎は教室へ戻った。

 

 

***

 

 

残りの授業も終わり放課後。

これから部活なので中村、竹井とサッカー部まで向かう。

 

「そういや相原、いつの間に友崎とアタファミやってたんだ」

「あー、中村が勝負した後にフレンドコード交換したから、同じ日に対戦したな。マジボコボコにされた」

「へぇー、友崎ってそんな強いんだ」

 

竹井も友崎に感心するような声を上げる。

 

「相原が弱すぎるだけかもな?」

「えー、それいう?中村だって負けたじゃんかよー」

 

いじられたのでこちらも笑いながら軽く返す。

俺等は悪くねぇ、アイツが強すぎんだわ。

 

「はっ、まぁそうだな。けど必ず借りは返す」

 

中村、思ったよりなんかこうメラメラと燃えていた。

先週から今日まではかなりイラついてたけど、マシになった感じか。

友崎へのリベンジの話で、溜め込んでいたストレスを発散する方向が決まったからだろう。

 

「相原、部活終わったらちょっと付き合え、旧校舎の校長室な」

 

急に呼び出しかよこっわ……。

中村は説明が簡潔すぎてこういうとこあるよな。

 

「今日は部活軽めの日ですぐ終わるからいいけど、旧校舎の校長室ってなんかあんの?」

「あそこは誰もいないがテレビがあって使えるんだよ。アタファミやるぞ、相手しろ」

 

え、マジ?

てか旧校舎とか使ってよかったんか。

それに中村とも対戦してみたかったんだよね。

友崎にはボコボコにされたが、中村とならそこそこいい勝負をしながら俺が勝つと思う。

 

「お、いいね、行く行く」

「修二と相原が行くなら俺も行くっしょ!ま、見学だけど!」

 

 

そうして、部活後に旧校舎の校長室でアタファミの約束をして部室へと向かった。

それにしても、中村がこんなにもリベンジにマジになってるとは思わなかった。

ちょっと意外だが、俺も友崎に勝ちに行くつもりだし練習相手って意味ではよかったかも。

 

部室で着替えをすませグラウンドへ向かう。

途中、陸上部のみみみとすれ違い、挨拶をしてくる。

 

「お、我がクラスのサッカー部トリオ!これから部活かな、今日も頑張ってね!」

 

うむ、みみみはやっぱりかわいい。

 

「おう」

「もちろんっしょ!」

 

それに中村と竹井が答える。

あ、俺も返さないと……。

 

「みみみも頑張れよ。俺らもそこそこ頑張るから」

「そうだね!うちの葵選手もやる気たっぷりだから、負けてらんないんだよね!じゃ、張り切っていくぞー!」

 

みみみは笑顔で手を振りながら陸上部の練習するトラックまでかけていった。

日南は陸上部で全国に行くくらいの成績を残しているし、みみみもそれに張り合うように頑張っているようだ。

 

「…ふぅ」

 

みみみが行ってから軽く息をついた。

 

「なんだよ相原、緊張してたのか?」

 

そんな俺を見て中村がニヤニヤしながら竹井には聞こえないくらいの声でからかって来た。

もうなんだかんだで、俺がみみみのことを気にしてるのがコイツにはバレているのだ……。

 

「ちげーし!オラッ!グラウンドいくぞ!グラウンド!」

「はっ、そうだな」

「みみみも相原もやる気満々だな、俺も頑張るっしょ」

 

俺はグラウンドに向かって走っていき、後ろから中村と竹井は歩いてグラウンドへ向かう。

今日は軽めに基礎とシュート練習をしたらミニゲームで終わりだ。

張り切っていこう。

 

 

***

 

 

部活終わり、中村たちと旧校舎の校長室へ。

部屋の中にはブラウン管のテレビとソファー、それに簡素なテーブルがある。

 

「へぇ〜、ここが旧校長室か。旧校舎自体あんまり来ないからここにも初めてきたわ」

「あぁ、こっちの校舎は基本誰も来ないからな。人が使ってなけりゃ自由に使えるんだわ」

「ソファーとかまだまだ使えそうじゃん、いいねぇ!」

 

中村は近くのカバンからゲーム機を出すと、ブラウン管テレビにコンセント類を繋げ始めた。

置いといたのか…?盗まれないように気をつけろよ?

俺は、椅子がソファーしかないのに気付き、中村が繋げている間に隣の教室から椅子を失敬してくる。

竹井は校長室の中をいろいろ見ているようだ。

 

「ほい、ソファーだけじゃ座れなそうだから椅子2つ取ってきた」

「お、相原サンキュー!」

 

竹井は椅子を受け取り適当な位置に座る。

中村もテレビへの接続を終えてソファーへ。

俺も持ってきた椅子に座りつつ、中村からコントローラを受け取る。

 

「俺も結構やり込んでるから、強いって聞いてた中村とやってみたかったんだよね」

「ふーん、まぁせいぜい練習台になれよ?」

「はっはっは、一応俺ネット対戦ではレート1900はあるからな?そうそう負けねーぞ?」

 

といってみたものの、中村はレート対戦はあまりしないのか数値にピンと来ていないようだった。

 

お互い操作キャラを選択して準備完了。

ルールはおなじみ、Time無限のストック4。

操作キャラは中村は「フォクシー」で俺は「グラスバイオ」だ。

 

ダイアでいうと五分か、性能差で若干こちらが不利くらいだろう。

 

フォクシーは全体的に足が速い上に技の隙が少なく、特に空Nは発生持続共に優秀な上にうまく使うと着地隙もほとんどないものだから、ガードしてもガーキャンつかみが間に合わなかったりで脅威だ。

しかも空Nがカスると着地からステップ挟んで上アタックが飛んでくるクソ仕様。

 

弱点としては、小柄ながらも落下が速いので投げ始動コンボが決めやすかったり、比較的に復帰弱者なことだろうか。

掴んで%を稼ぎつつ復帰にメテオを重ねられれば早期バーストも見込めるので五分見込みだが、グラスバイオはわからん殺し性能が高いので初戦に限り有利と見てもいいかもしれん。

 

………

 

「クソっ!」

「ヒヤッとしたー、ま、俺の勝ちな」

 

試合の結果はこちらが2ストック残して勝利。

ストックは2残ってはいるがパーセンテージは溜まっており結構危なかった。

正直もっと余裕で勝てると思ってたけど前よりうまくなってない?

それとも友崎がうますぎて前のときはあまりうまく見えなかっただけか……?

 

「お前もあんま調子のんなよ!もっかいだ!」

「いいねぇ~」

「相原もアタファミうまいんだな!」

「竹井はやらねーの?」

「俺、あまりやったことないからなぁ。修二に練習にならないって言われて……」

 

まぁ、たしかになんとなくうまくはなさそう……。

アタファミはそこそこのレベルになると読み合い差し合いの合戦だからな、竹井がそんなやり取りをするのが想像できない。

対戦アクション全般に言えることだけど基本待ちが有利だし、正面から向かっていって返り討ちに合うのが目に浮かぶ。

 

その後30分くらいで7戦ほどしてその場は解散とした。

最終的に結果は6勝2敗となった。

中村はどうやら最近は家でアタファミのコンボ練習していたようで、それを実践で試したかったようだ。

 

なんだかんだセンスはいいんだろう、後半は俺の動きに対応し始めてたし、何度かこちらの初見殺しのメテオとかをくらってたんだけど途中から復帰ルートを変えたりで対応してきていた。

 

……俺は復帰阻止のパターン増やすべきかな?

帰宅中はそんな事を考えながら自宅へと向かうのだった。

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