弱キャラ友崎くんとサンドバッグ相原くん   作:mosumosu

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レトロゲームとゲーマー達+1

「おう、来たな友崎」

「あぁ、お邪魔します」

「お邪魔しまーす!」

 

そして家に入る友崎とみみみ。

……とりあえず部屋に上がってもらってから改めて質問をする。

 

「……なんでみみみがいるんだ?」

「なんでだと思う〜?」

「なんか駅で会って。相原の家に行くって話をしたらついてくるって」

「ブレーン!ネタばらし早くない!?」

 

いや、駅にいたって……。

 

「何か予定があったんじゃないのか?」

「買い物に大宮まで行こうかと思ってたんだけど、もともと一人の予定だったから別に今度でもいいやって思って」

「お、おうそうか。でもうちでやる予定のものが……」

「あ、ブレーンが言ってた!クソゲーをやらされるんでしょ?」

 

おれはみみみから視線をはずし、クルッと友崎の方に首を向ける。

 

「レトロゲー、な?」

「いや、バカゲーかクソゲーかは勝手に決めろってこの前言ってたろ?」

「…うるせぇ!」

「反論ですらない言葉の圧力!」

「あはは!相変わらず仲いいね!」

 

どうしてそう思った?

……まぁ、仲悪くはないが。

 

「この前友崎とハンバーガーをつくって売るゲームやっててその続きをしようと思ってたんだけど……」

「けど?」

「今日は初見のみみみがいるから別のゲームをはじめからやるか」

 

そう言って俺はゲームが大量に収納された棚とにらめっこする。

ふむ、これだな!

 

「よし、じゃあコイツをやるぞ!」

 

そう言いながら友崎にパッケージを渡す。

 

「えーっと、バーガーバーガー2。って変わってねぇじゃねぇか!つーかこれ2なんてあったのかよ!?」

「ははは、実はそれ俺もまだ起動したことねぇのよ。積みゲーの1つだ」

「えーっと、つまりなにするの?」

 

驚く友崎に状況が理解できていないみみみ。

しょうがない、俺が説明してやろう。

 

「これはハンバーガーを自分で作り、それを売ってお店を拡大させて行くゲームなんだよ。パンに肉とか野菜とか自分の好き具材を挟んでオリジナルハンバーガーを作って売るゲーム」

「それ面白いの?」

「ふふふ、やればわかる!ということで面倒くさい部分は友崎にやらせて、バーガー作りだけ全員でやるぞ!」

「面倒くさいところは俺って。まぁいいけど」

「よーしじゃあやるか!さっき言った通り、これは俺もまだ未プレイだから全員初見プレイだな」

 

ということでゲームをスタートする。

 

「まずは店舗名か。お決まりだな」

「じゃあ引き続きnanashiバーガーで」

「いやー、今日はnanamiバーガーでいこうぜ。せっかくみみみが来てくれたし」

「おお、私のお店だ!」

「まぁいいけど」

 

語感が似てるしな。

いやまぁ、俺もなんでもいいけど。

 

「次は社員選択か。これもお決まりなんだな」

「前は24人だったのに40人もいるのか、増えたなぁ」

「じゃあまたウサギにするか」

「愛着わいてきたか?」

「なにこれ、かわいい!」

 

かわいくはねぇよ。

みみみにマジかコイツという視線を送る俺と友崎。

 

初期設定を終え、これでスタートかと思ったらよくわからないオープニングが始まる。

バーガー王国を目指して各地に店を建てていくとかなんとか。

 

「へぇーなるほど、地区ごとにステージ分けがされてるのか」

「ふむふむ。説明書にも書いてあるな。各エリアで売れやすい食品があるから地域に沿ったバーガーを作るといい、とか」

「前より少しゲームらしくなったか?とりあえず最初のエリアをはじめるぞ」

「おぉ!よくわからないけど盛り上がってきた感じ?」

「おう、待たせたな。nanamiバーガー開店だ」

 

こうしてバーガーバーガー2がスタートした。

 

「やることは1と変わらないな。とりあえず店を建ててからハンバーガー作るか」

「いいねぇ!1人2個ずつ作ろう!みみみのセンスには期待してる」

「ふっふっふ。私、こう見えても料理は得意だからね!任せておきなさい!」

 

俺はそのやる気に若干の不安をおぼえるが……。

とりあえず友崎、俺、みみみの順番に作ることになる。

 

「あ、友崎。お前は前作をやってコツつかんでるし普通にやっても面白くないだろ?縛り入れようぜ。肉禁止な」

「まてまて!ハンバーガー全否定だろそれ!?」

「えー。じゃあ牛肉禁止、で勘弁してやるよ」

「まぁそれくらいなら。加工肉があれば何とかなる、はず。でも俺だけ縛りルールはフェアじゃないから相原は野菜禁止な」

「不健康バーガーの出来上がり!……いいぜ、やってやろうじゃないか」

 

そうしてバーガー作りがスタートする。

 

「とりあえず前作で得た経験から作って行くか。パティが使えないからな。ベーコン、卵、レタスにマヨネーズで完成。名前はベーコンレタスバーガー」

「普通だな」

「おぉ、普通においしそう!」

 

感想を言う俺とみみみ。

しかし、相変わらず遊びが足りねぇよ。

 

「社員が一言くれるようになったんだな。若者に売れそうだってさ」

「いやー、でも冒険が足りないよなぁ?」

「冒険をしたお前のメニューは前作で俺の店を潰してるんだけど?」

「はらみー、どんなハンバーガーを作ったの?」

「まぁ、田楽とか鍋物とか……」

「バー……ガー……?」

 

とりあえずこうして、友崎のいたって普通なバーガーが1つ出来上がった。

そして次は俺の番か。

 

「仕方ねぇ、ここは俺が手本を見せてやる」

 

そう言いながらコントローラーを受け取って操作を始める俺。

 

「おらっ、チーズ!チーズ!ケチャップ!チーズ!あとは、気持ち調味料もかけておくか。唐辛子!白胡椒!ついでに塩も1振り!」

「チーズの圧が強すぎる!」

「名前は、チーズ3枚だからトリチで」

「やめろ。それは、マズイ!」

「仕方ないな。じゃあひなみバーガーで」

「ごふっ!!」

 

チーズを3つ重ねたあたりから笑いをこらえて震えていたみみみがついに吹き出してしまった。

 

「あ、あはは!これ絶対葵は好きじゃん!あはははは!」

「みみみ、めっちゃツボってるよ」

「これを日南が食べてるところ想像したらなんか笑えるのはちょっとわかる」

「や、やめて!あははは!ど、どんだけチーズ好きだよ!」

 

腹を抱えて笑っている間に値段をつけてからみみみが落ち着くのを待つ。

ちなみに社員からは「パンチ力に掛ける」との評価だった。

 

「この評価マジ?常識捨てて全力で殴りかかってるだろこれ」

「そう思うなら常識的なバーガー作ったらどうなんだ」

 

そうしてみみみが一息ついたところでコントローラを渡す。

 

「ほい、じゃあ次はみみみの番。ゲームはあんまやらないんだよな?とりあえず、この◯が決定で✕が1個戻る」

「オッケー、私の料理の腕を見せてあげる!」

「具材を選ぶだけだけどな」

 

そんな友崎の指摘もスルーして食材を選ぶみみみ。

……。

 

「完成!名前は、トリプルバーガー!」

「パティ3つ挟んだだけじゃねーか!」

「絶対やると思った。けど相原は人のこといえないだろ」

「なによー!みんなお肉好きでしょ!」

「社員さんが、『これは明らかに失敗ですね』とか言ってるぞ」

「みみみにメシマズ属性が付いちまったな」

「普通の料理なら得意なんですけど!」

 

……それはいつか食べてみたいものだ。

それにしても、意外と口悪いなこのウサギ社員。

 

 

そうしててんやわんやしながらも全員がバーガーを2つ作り終わってからメニューを埋めてゲームを進める。

 

「おお、驚くべきことに黒字だな」

「流石俺のバーガー」

「いやいや、私のバーガーでしょ!」

「詳細を見るか」

 

そうして友崎は明細画面を開く。

開かれた明細を見て俺がつぶやく。

 

「はい、みみみのバーガーが売れ行きドベでーす」

「嘘!?なんで!?」

「ひなみバーガーはなんでこんなに売れているんだ」

「本当になんで!?」

「ここでも日南はここでも正しかった……ってコト!?」

 

そいや、バンズとケチャップ、ケチャップとチーズは相性がいいんだっけな。

とは言え同じ食材たくさん挟んで売れてるけどいいのかこの世界。

 

こんなバーガーでも、はじめの地区だから優しいのか意外と順調に進んでいく。

どうやらこの地区では20店舗ほどたてるとクリアになるらしい。

 

「お、食材追加のイベントだ」

「毎回まともな食材をくれないやーつ」

「え、なになに?」

 

前作から続くお約束イベントが発生。

初見のみみみにその概要を説明する。

 

「挟める具材ってこんな感じで社員が仕入れて増えていくんだよ。前作だと……友崎がやってるときにはペキンダックとかチンジャオロースとかが追加されてたな」

「え、それをハンバーガーに挟むの?」

「前作で学んだ。追加食材の半分以上は使い物にならない」

 

友崎はうんざり、とでもいったような声でつぶやく。

ペキンダックバーガーが売れなかったことが効いているようだ。

前作には追加の中にぶっ壊れ食材もあるんだけどな。

キャビアとか。

 

「それで食品は何が増えたの?」

「ええっと、ひじきらしい」

「ぶふっ!ひ、ひじき!ハンバーガーに!?」

「じゃあさっそく、ひじきバーガー作ろうぜ」

「この社員、絶対に他店のスパイかなんかだろ!今回は相原が作れよ!」

 

そう言ってコントローラーをわたしてくる友崎。

オーケー、今回は俺が作ろうか。

最高のひじきバーガーをよぉ。

 

「いいぜ、そんじゃ作るか。あ、今回は野菜もOKにしてくれよ?」

「まぁヒジキ使うなら」

 

野菜を使う承認ももらい、いざ作成。

 

「とりあえず、ひじきだよな」

「これだけで威圧感でたな」

「あはは!絶対に食べたくない!」

 

俺だって食うのはごめんだ。

ひじき自体は好きだが。

 

「他の食材は、緑を足すか。カイワレ菜。あと、海産物つながりでツナでいいか」

「そういえばひじきは海藻だっけ」

「あ、たしかに。海藻ってことは知ってるけど、ワカメとか昆布と違って言われなきゃピンとこないよね」

 

たしかになぁ。

というか俺は、ひじきがどういう形で加工されてるのかすらよく知らないわ。

 

「ノウハウ解放で挟める具材の個数も増えてたよな。空きは全部ひじきでいいや。……ソースは、なんにでも合うマヨネーズで」

「相原は悩んだらマヨネーズ使うよな、ひじきだぞ?」

「んー、イケるイケる!」

 

マヨネーズは万能調味料だから。

うちでは父さんもひじき炒めにマヨネーズかけて食べてたし。

あと、さっきの海藻の話のくだりで思い出した事がある。

 

「そういえば知ってるか?海藻って外国人は食べても消化できないらしいぞ」

「えっ、そうなの?」

「そうそう。ワカメとか昆布とか、もちろんひじきも。消化するために必要な酵素?細菌?ってのはアジア系の人の腸にしかないらしい」

「へぇ〜!」

「知らなかった」

 

そんなうんちくを披露する俺。

こんな話をして何がいいたいかと言うとだなぁ。

 

「つまりひじきは日本人のみが食べることを許された日本を象徴する食品と言ってもいい、かもしれない。よって、このバーガーの名前は和の心を表し『サムライバーガー』だ!」

「サムライに謝っとけ」

「あっははっ!これで何処が″和″なの!」

 

とりあえずは完成したので友崎にコントローラを返してメニューに並べてもらう。

 

「絶対に売れないだろこれ」

「わからんよ、サムライを信じろ」

「サムライって一体なに!」

 

そうしてとりあえずメニューに並べられるサムライバーガー。

そういえば昔は海外でテリヤキバーガーがサムライバーガーって呼ばれてたとか聞いたことあるな。

テリヤキと並び立つひじきか。

悪くない。

 

「それじゃ品評会みるか」

「ああ」

 

時間をすすめてサムライバーガーの品評が行なわれる。

 

サムライバーガー

410円

見た目:バッド

カロリー:普通

総合:★★★★★(良い評判

 

……

 

「今日一番評価いいな、このバーガー」

「ひ、ひじきが売れてる!あっはっはっ!」

「もうこれクソゲー認定していいか?」

「おいおい、俺のバーガーに嫉妬するなよ。見苦しいぞ」

 

こうして俺のサムライバーガーの活躍もあり、無事に始めのエリアを攻略することができたのだった。

 

 

***

 

 

「今日はこのあたりで終わるか」

「そうだな」

「あー、お腹いたい。笑いすぎた……!」

「みみみは笑いすぎだって」

「だ、だって!ひなみバーガーとか反則でしょ!葵がハンバーガー食べてるところ見たら笑っちゃうかも……ぶふっ!」

 

想像してもう笑ってんじゃねぇか。

 

「まぁ、友崎とはこんな感じでちょくちょく俺の秘蔵のレトロゲームやって遊んでたわけ。時間を無駄にしたろ?」

「いやいや、面白かったよ!来てよかったかも。よくこんな感じの事してるの?」

「まぁ夏休み入ってからたまに、な」

「急にLINEで呼び出される」

「うんうん、相変わらず仲いいねぇー!」

 

まぁ、ゲーマーと言えるのは友崎くらいしかいないしなぁ。

中村もゲーム好きだけど、ちょっと違うというかね。

レトロゲームはアイツの趣味と違いそうでな。

 

「うーん、それにしても納得行かない」

 

みみみがむくれた顔をして腕を組む。

 

「ん?何が?」

「私のトリプルバーガー、絶対美味しいよ!それが、ひじきに負けるってどういうこと!?」

 

それまだ納得してなかったのね。

つか、あれじゃあ俺でも胸焼けするわ。

 

「よーし、今度作っちゃおうよ!ひじきより絶対においしいから!」

「それ、ひじきバーガーも作る前提ってこと?だったら俺はパスで。あ、ひなみバーガーなら作ってやるよ。チーズ3枚だし」

「チ、チーズ3枚!あははっ!」

 

そんな感じで今日はお開きとなった。

 

……そういえば、みみみはパティをどの工程から作るつもりだったのかな?

ひき肉からハンバーグを作るんだったら、ちょっと食べてみたかったかも。

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