(此処はどこだ?)
彼は混乱していた。
理由は自分が置かれている状況がまったく分からないからだ。
目覚めたら真白い空間に浮かんでいて、それはまるで宇宙空間の様な無重力空間だった。
彼は最初は此処が海中だと思った、なぜならネクストと共に海に沈んだことが
彼の最期の記憶だからだ。
しかし、此処が海中ならこうして呼吸をし続けていることは不可能だと気付きその考えを放棄する。
それに目の前にいる老人も存在するはずがない、と思ったからだ。
「考え事は終わったかの?」
老人が話しかけてきたので、まだ多少困惑している頭をなんとか落ち着かせて、言葉を返す。
「此処はお前たちの言葉でいうあの世で、そして儂は神様じゃ」
(あの世に、神様だと・・・この爺ふざけてるのか、それとも痴呆か?)
彼が老人の話を信用できず、訝しんでいると老人がまた声をかけてくる。
「失礼な奴じゃな儂はふざけておらんし、痴呆でもない、いたってまじめな話じゃ」
「!?」
(オレの考えを読んだ!? どうやって!?)
「まったくうたぐり深い奴じゃ、神様にとって心を読むぐらい朝飯前じゃよ」
老人の言葉を聞きやっと落ち着いていた頭をまた困惑に支配されることになったが
長年傭兵として最前線で戦い続けた事により培われた、強靭な精神力でなんとか持ち直した。
「此処があの世でアンタが神様だということは認めたうえで質問があるんだが、いいか?」
「(やっと認めおったか)質問とはなんじゃ?」
「オレはどうなったんだ?」
「簡単に言えばお前は死んだ、あの世にいるって時点で自分が死んだことぐらいわかってたじゃろ?」
「やっぱりか、まぁあの状況じゃ生きていられるわけないな」
彼は自分の最期を思い出し死んだことに納得していた。
だが、一つ気にかかることがありもう一度質問した。
「オレが沈んだ後、戦闘はどうなった?」
「それならストレイドじゃったか、そいつがフラジールを撃墜して戦闘が終了したぞ」
「そうか、ならよかった・・・で、オレはこれからどうなるんだ?」
「そのことについてなんじゃが、少し厄介なことになっておっての・・・」
「なにが厄介なんだ?」
「普通、人間は生まれた時から運命が決まっておっての、死ぬと新しい人間へ生まれ変わるんじゃが、お前は運命で決められていた死に方をしなかったのじゃ」
彼はこの言葉を聞きまた困惑する。
しかし、そんなことは気にも留めず老人は話を続ける。
「つまり本来ならお前は生き残り救助されるはずだったんじゃがこちらの不手際で死亡させてしまったのだ こんなことは前代未聞なことで儂も対応に困っておっての、なのでとりあえずお前を此処に呼んで話をす ることにしたんじゃ」
「それじゃオレはお前らが犯したミスのせいで死んだってことか?」
「その通りじゃな、他に質問はあるか?」
「ふざけるな!!」
彼は激昂し神を睨むが、神は気にせず話を続ける。
「起きてしまったことは仕方ないじゃろ?いくら神と言えど間違いはある、
そんな過ぎてしまったことに目くじら立てるよりこれからのことを考える方が
儂は建設的だと思うぞ」
「そんなことだと、お前にとっては些細なことでも、オレには重大なことだ!!」
「ギャーギャーうるさい奴じゃの、誰もこのまま消滅させるとは言うとらんだろ?」
「消滅だと!? どういうことだ!?」
「はて言ってなかったかの?お前は今いわゆる魂という状態じゃが、人間の魂は長い時間ここに
存在することができん、しかもお前が生まれ変わるはずの人間はまだ存在していない、
よって生まれ変われる人間が現れるまでの間ここに居れないお前は消滅するということじゃ」
「勝手に殺しといて、次は消滅だと? いい加減にしろ!!
生まれ変わるのが無理なら、生き返ることはできないのか?」
「それは無理じゃ、お前はもう元居た世界で死亡が確認されておる
死人がまた動き出したらおかしいじゃろ?」
「じゃあお前はオレにおとなしく消滅しろというのか!?」
「心配するなお前には転生というものをしてもらう」
「転生とはなんだ?どういうことになるんだ?」
「転生とはな大雑把に言うと別の世界に行って生きてもらうと言うことじゃ」
「別の世界とはどんな世界だ?」
「そうじゃな~お前の能力を最大限にいかす為にも元居た世界と似たような世界が望ましいの
ちょっと待っとれ」
神はそう言うと目を閉じ喋らなくなった。
しばらくして閉じていた目を開くと彼に話しかけた。
「インフィニット・ストラトス、通称ISという兵器が存在する世界はどうじゃ?
この兵器ならお前の居た世界のACと似ておるし、いいと思うぞ」
「そのISというやつがどのような兵器か説明してくれ」
「ISとは宇宙空間での活動を想定し、開発されたマルチフォーム・スーツじゃが、ある事件により宇宙進出よりも飛行パワード・スーツとして軍事運用されるようになった、ISの核となるコアと腕や脚などの部分 的な装甲であるISアーマーから形成されておる、その攻撃力、防御力、機 動力は非常に高い究極の機動兵器とされておる、それにシールドエネルギーによるバリヤーや『絶 対防御』であらゆる攻撃に対処でき、操縦者が生命の危機にさらされることはほとんどない、あと は武器を量子化させて保存できる特殊なデータ領域があり、操縦者の意志で自由に保存してある武 器を呼び出せること、ハイパーセンサーの採用によって、コンピューターよりも早く思考と判断が でき、実行へと移せるくらいじゃな」
「中々すごい兵器じゃないか」
「しかしISには致命的な欠陥があっての、女性にしか起動させられんのじゃ」
「は・・・・・・?」
「じゃから男には動かすことができんのじゃよ、それが原因でISのある世界は女尊男卑の
風潮が広がっておる」
「そんな世界にオレは行きたくないぞ、お前はオレに女になれって言うのか?」
話の最初は興味を惹かれたが、その続きを聞いた彼は難色をしめした。
「そんなわけないじゃろ、話は最後まで聞け、そこでお前には男でもISを起動させれる
ようにしてやろう、それに加えてお前が望むISを一機くれてやる、これでどうじゃ?」
「それなら大丈夫だ、考えるから少し待ってくれ」
彼はそう言うと、どのようなISを貰おうか考え始める。
しばらくすると考えがまとまったのか彼は口を開いた。
「ならオレが死ぬ前に乗っていたネクスト『ホワイト・グリント』をISにしてくれ、
ただし、性能は落とさずにだ」
「承知したぞ、じゃがコジマ粒子は周囲に害を与えるがどうする?」
「そこは神の力でどうにかならないのか?」
「仕方がないの、コジマ粒子を人体や環境に害を与えない物質に変えておく、
それにサービスでお前の世界で存在した武器をすべて量子化して取り出せるようにしておこう」
「えらく太っ腹だな、本当にいいのか?」
「こちらに負い目があるからこれくらいは許容範囲内じゃ、容姿や身体能力はどうする?」
「このままで構わない」
自分の見た目などにあまり関心がない彼は即答した。
それを聞いて神は彼の後ろに光る扉を出現させる。
「それなら後は、お前の後ろにある扉をくぐるだけじゃ」
「わかった」
彼は短く答えるとその扉に向かう。
そして、その光の中に消えて行った・・・・・・
やっとプロローグが終わりました(´Д`;)
今回は自分でも内容が酷いような気が・・・・・
次からはISの話に入れたらいいなぁと思います
コメントなどよろしくお願いします!!